弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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第6回イベント シオリ・1

「さて、今日もやるで!」

 

イベント2日目。

結局、昨日はうちは目的のアイテムが手に入らんかったから、昨日は満足にイベントを楽しむことができんかった。

しかもや、今日ログインしてクラルと話したら、なんか1発目で落とした挙句、やばいスキルを習得して戻ってきたって報告しよった!

それで、うちとクラル、偶然その場にいたユイちゃんマイちゃん、メイプルちゃん、サリー、クロムで試しに見たんやけど・・・なんか頭が蛇になって、目もちょっと変わったのはビビったなぁ。しかも、さらに形態を残しとるって言うとったし、クラルもだいぶ人の道を踏み外してもうたなぁ。

まぁ、他にもみんなのためになるアイテムもゲットしてくれとったから、あまりいじるわけにもいかへんかったけど。

そういうわけやから、今日はなんとしてでもイベントエリアに行かなあかん!

そう意気込んで、さっそく走りやすい4層以下でひたすらモンスターを狩りまくったんやけど・・・

 

「なんでや・・・なんで1個もでぇへんのや・・・!」

 

もう1時間くらい狩ってるのに、一向に出る気がせぇへん・・・。

これ、あれか?うちの運が丸ごとクラルに奪われとるんとちゃうか?

ここまでくると、ちょっと運営の悪意を疑うてまうけど・・・さすがに、それはあらへんか。

考えてみれば、うちがくじ引きとかみたいな運ゲーで、クラルはおろかクラスメイトにすらボロ負けしとるし・・・。

う~ん、うちもメイプルちゃんみたいなゲームラックが欲しいなぁ~。クラルくらいやん、がっつりメイプルちゃんの恩恵授かっとんの。

とりあえず、この辺りはあらかた狩り尽くしてもうたから、また違う場所に行かな。

 

「そうやなぁ・・・いっそ、5層に行ってみよか」

 

一応、階層ごとのドロップ率は同じなはずやけど、気分や、気分。

それに、苦手やからって放っておくわけにもいかんし・・・。

そうと決まったら、さっそく行こか。

うちなら、走ってすぐ・・・。

 

「やぁ!」

「ん?」

 

走ろうと思うたら、近くの方で誰かが戦っているような音が聞こえてきた。

さっきまでへこんどったから、うっかり見落としとったか。

しかも、聞こえてきた声的には女の子っぽい!

これは、助けに行かざるを得ない!

幸い、すぐそこやったこともあって、すぐに現場にたどり着いた。

そこでは、黒いローブを身に纏って紫の刃の大鎌を振り回す女の子の姿があった。

いや、大鎌だけやなくて、鎖分銅まで振り回しとる。

たぶん、分類としては大鎌か鎖鎌のどっちかやと思うんやけど、そんなんあったっけか・・・。

それはさておくとして、女の子は大量の人魂に囲まれとった。たぶん、一網打尽を狙って下手に集め過ぎたんやろうな。

ただ、女の子の方も上手く戦っとって、だんだん数は減っとる。

ただ、やっぱ数が多すぎるせいで、全部は捌ききれとらんみたいやった。

現に、後ろから近づいてきとる人魂に気付いてない。

 

「危ない!」

 

うちは女の子が攻撃されそうになったタイミングで、茂みから飛び出して人魂を薙ぎ払った。

・・・べつに、ギリギリのタイミングを狙ったわけやないで?ここで好感度上げとこうとか思っとらんからな?

女の子も、それで襲われそうになっとったことに気付いて、後ろを振り向いてうちの方を見た。

 

「あなたは・・・」

「話は後や!まずは、こいつらを片づけるで!」

 

うちも話したいのはやまやまなんやけど、さすがにこの大量の人魂を放っとくわけにもいかんから、グッと堪える。

でも、早く話すためにさっさと終わらせるで!

 

「フウ、【覚醒】!【スピードシェア】!【眷属召喚】!」

 

うちはフウを出して、【眷属召喚】でさらにもう2体の狼を召喚した。

フウと同じ白い毛並みの狼は、フウ自身よりは弱いけど、人魂相手なら攻撃力は問題あらへん。

眷属の方は半分になったとはいえ、うちのAGIの恩恵を受けた3匹の狼が人魂を蹂躙して、ものの数分で30以上はいた人魂がいなくなった。

 

「ふぅ~、やっぱ、手数が増えるのは強いなぁ」

 

フウと眷属の火力は高いとは言えへんけど、それでも圧倒的なスピードで連続で攻撃してくれるから、むしろおつりが出るくらいやな。

これでようやく女の子と話ができると思って振り返ろうと思うたら、なんかすごい勢いでうちの横を通り過ぎていった。

 

「・・・あれ?どったん?」

 

もしかして、うち、初対面で嫌われてもうた?

一瞬、そんな不安に駆られたけど、そういうわけやなかった。

女の子が向かった先には、イベントマップに行くための結晶が2つ落ちとって、女の子はそれを拾って片方をうちに差し出してきた。

 

「これ、どうぞ」

「ええの?」

「はい。助けてくれたお礼です。では、私はこれで・・・」

「ちょい待ち」

 

いきなりどこかに去ろうとしたのを、うちは咄嗟に腕を掴んで引き止めた。

さっそく話そう思うたのに、これでどっか行かれたらそれこそショックや。

 

「ここで会うたのも何かの縁やろうから、もうちょっと話をせぇへん?」

「・・・わかりました」

 

うちから見た女の子の第一印象としては、どことなくそっけない感じがした。

引っ込み思案というわけでもなさそうやし、そういう性格なんかな?

 

「そういえば、名前はなんて言うん?」

「・・・アナです」

「アナちゃんやな。うちは・・・」

「シオリさん、ですよね?知っています」

 

ありゃりゃ、知っとったか。うちも有名になったなぁ。

 

「それで、話とはなんですか?私とは初対面ですよね?」

「いや、単純に話がしたかっただけやで。うちは、アナちゃんみたいな女の子は大好きやから」

「そうですか。では、私の方から話したいことはないので、これで・・・」

「だから、ちょい待ってって」

 

なんや、つれないなぁ。子犬みたいに怯えたりはしゃいだりしとったモミジちゃんの方が何倍も可愛げがあるで。

とはいえ、このままやと話すらままならないし・・・。

 

「せや、せっかくやし、街の喫茶店まで行かん?うち、アナちゃんともっとおしゃべりしたいし。もちろん、お代はうちが払うから」

「・・・わかりました」

 

心なしか、うちのおごりってところに食いついた気がせんこともないけど、この際は構わん。

こうして、うちはローブを羽織った女の子をお持ち帰りすることに成功した。




ゴルゴーンを書いたら出したくなったので、今さら感のある新キャラ登場です。
もちろん、見た目と名前が同じなだけで、オリキャラとして扱っていきます。
ぶっちゃけ先のことは考えてませんが、なるように面白くしていくつもりです。
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