弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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第6回イベント モミジ・1

第6回イベントもいよいよ最終日、おそらく【楓の木】の中で最もせわしなく動いているであろうモミジは今日もイベントマップに入っていた。

というのも、モミジは自分の足で調べたり情報掲示板を見たりして、どこで、どのようなアイテムやスキルがあるかをマップにまとめていたのだ。

その情報をもとに、クラールハイトたちはギルドホームに必要だったり各自で気になったアイテムを効率的に集めていた。

もちろん、クラルやシオリが取得したような特殊なものは例外だが、それら以外ならほとんど網羅しているため、モミジこそが陰の立役者と言えた。

そんなモミジも、そろそろ自分の分も何かアイテムかスキルが欲しいと思っていた。調査がてら取得したアイテムも多いが、モミジがフル活用できるようなものはあまりなかった。

もちろん、モミジの持っているスキルが特殊過ぎて他とのシナジーが生まれないというのもあるが、単純にモミジ1人では取得できないものが多かった、というのが大きい。

なにせ、モミジは隠密特化。【酒呑童子】があるとはいえ、純粋な攻撃役(アタッカー)と比べれば戦闘力はそれほど高くなく、さらに制限時間も付いている。

そのため、1人では本腰を入れて探索することができないでいたのだが、今回は運がよかった。

 

「あっ、いたいた。カスミさん」

「あぁ、来たか、モミジ」

 

今日は運よくカスミと一緒にパーティーを組むことができ、攻撃力不足を解消することができた。

 

「今日はありがとうございます、カスミさん」

「気にしなくていい。私たちも、モミジの情報には世話になったからな。最後くらいはこうして手伝わせてくれ」

 

正直なところ、カスミはもう十分なほど成果を挙げているが、義理堅い部分があるカスミは自分からモミジの探索の手伝いを申し出たのだ。

モミジも二つ返事で了承。こうして2人で探索することになったのだ。

 

「それで、モミジは何を狙っているんだ?」

「そうですね。できれば、新しい短剣が欲しいところです。正直、今のままだと力不足なところがありますから」

 

今まで諜報・隠密担当だったモミジだが、【酒呑童子】によるステータス強化が見込めるようになってからはできるだけ攻撃力のある状態異常武器を探していた。

だが、現在装備している二振りの短剣もイズが仕上げた上物であり、相談した際もこれ以上の強化は腕が鳴るが難しいと言われた。

そうなれば、モンスタードロップで期待するしかないのだが、モンスタードロップの状態異常武器もやはり攻撃力が低いものが多く、モミジの期待に沿えるものはなかった。

だが、今回のイベントの情報でモミジの期待に沿うかもしれない情報を発見していた。

それは、とあるダンジョンで攻撃力の高い状態異常武器が手に入るといったものだ。

掲示板では、状態異常武器の中では攻撃力は高いものの、通常の武器よりは低く状態異常の効果も高くないことから、あまり重要視されていなかったが、モミジからすればこれ以上にないチャンスだ。

 

「幸い、だいたいの場所も把握していますから、さっそく行きましょう」

「あぁ、だが、私は場所を知らないから案内を頼む」

「わかりました」

 

カスミとしてはあまり縁のない類なこともあってそのような情報を知らなかったため、モミジの先導で目的の場所に向かうことになった。

しばらく歩いているうちに、周囲の風景が変わってきた。

先ほどまではジャングルと言ってもまだ明るかったが、今は薄暗くなって木々の色調も暗いものが増えてきた。

その光景に、カスミは見覚えがあった。

ここは、他と比べて状態異常を扱うモンスターが多く出てくるエリアだ。

毒や麻痺、デバフはもちろん、今回限定の特殊な状態異常もある、厄介なエリアだ。

カスミも状態異常の無効化や耐性のスキルは持っているが、その限定状態異常が【耐性・無効化スキル無効】というもので、ごくまれに現れるフィールドボス級のモンスターがそれを使う。

それを自身の周囲一定範囲にフィールドとして展開するため、そのボス級を倒すためには嫌でも近づく必要がある。そこにボス級自身が他にも様々な状態異常を扱うため、非常にストレスがたまる相手だ。

そのため、状態異常を対策しているベテランプレイヤーでも積極的に探索しようとは思っていなかった。

だが、そのようなフィールドだからか、質のいい状態異常のアイテムが手に入るため、対人対策や一部ボス対策のために、このエリアに挑むプレイヤーは一定数いた。

今回の情報の発信源も、そのようなプレイヤーの1人だろう。

 

「しかし、攻撃力の高い状態異常武器か。だいたいの数値はわかっているのか?」

「詳しい数値まではわかりませんでした。ですが、STRの上昇は確認しています。あと、状態異常の効果は他と比べて半減してしまうみたいですね」

「なるほどな・・・たしかに、一般には需要があるとは言い難いか」

「かくいう私も、使い分けになりそうです」

 

実際の効果が分からない以上、取得してから確認するしかない。もし性能がモミジの求める水準に届かなかった場合、状態異常用とは別に攻撃用の短剣を用意することになる可能性が高い。

それもこれも、まずは手に入れてからだ。

 

「着きました。ここです」

 

しばらく歩き、2人はようやく目的の場所である廃村に到着した。




後々にスキルを奪うボスが出てくるんですから、これくらいはありですよね。
無効スキル貫通なんて、される側からすれば鬱陶しいことこの上ないですが。
自分はそれをプリコネで実感しています。
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