弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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第6回イベント モミジ・3

「カスミさん!」

「あぁ!」

 

普段はコンビを組むことが少ない2人だが、念のためデスフロッグと遭遇した場合の対処については確認をとっていた。

ひとまず、カスミとモミジで挟み込むように移動し、カスミは【身喰らいの妖刀・紫】を抜刀、モミジはアイテムポーチから苦無を取り出した。

モミジのアイテムポーチには、普段からイズ特製の飛び道具が大量に敷き詰められている。

今回は、このような場合を見越して爆発系など攻撃重視のものを持ち込み、状態異常はほとんど持ってきていない。

このデスフロッグには一切の状態異常が通じない上に、受けた状態異常の攻撃が強化されてしまうからだ。

だから、装備してきた短剣も状態異常の効果はない。

とはいえ、どのみち今のモミジは戦力になるとは言い難い状態だ。

 

「それでは、頼みます!」

「あぁ、任せろ!」

 

デスフロッグは状態異常に特化したフロアボスであり、そのためかHPは他と比べて低い。短期決戦に持ち込むべく、即座に攻撃を始めた。

モミジの苦無投擲による爆発にデスフロッグはひるみ、その隙を突いてカスミが爆発の隙間をかいくぐって攻撃を加えていく。

 

「ゲエエエエ!!」

 

開幕速攻の連撃にデスフロッグは苦しそうに唸り、全身から黒い霧を噴出した。

この霧こそが、耐性・無効系スキルを無効化する特殊攻撃だ。

 

「モミジ!」

「わかっています!」

 

カスミの飛びずさりながらの呼びかけに反応したモミジは、投擲アイテムを使用するペースを上げた。さっきまではカスミが攻撃するためにスペースを空けていたが、カスミが近づけない今はそのことを気にする必要もない。

カスミも霧の外に身を置きながら、自身も霧の外から爆弾を投擲する。自分で攻撃するよりはダメージは少ないが、近づけないのだからしょうがない。

動きは遅いデスフロッグは碌に躱すことができず、そもそも爆発によって身動きがとれないため、どんどんHPを減らしていく。

手持ちの爆弾がなくなるころには、デスフロッグはすでに虫の息だった。

 

「【紫幻刀】!」

 

そこにダメ押しで、カスミの持つ最大火力の攻撃を叩き込み、あっという間にデスフロッグのHPを0にしてしまった。

 

「・・・なんというか、思った以上にあっけなかったですね」

「あぁ。これも、イズの爆弾のおかげだな」

 

今回、厄介であるはずのデスフロッグを完封で来たのは、ほぼほぼイズの爆弾のおかげだ。

さらに改良が施されたらしい爆弾は、ダメージはもちろんだが爆風の範囲も向上しているため、霧の範囲外からでも余裕で爆風が届いたのだ。

 

「イズさんには、何かしらお礼を渡した方がいいかもしれませんね」

「本人は今までのイベントで手に入れたアイテムで満足していたが、他にも差し入れを入れてやるべきだろうな」

 

ギルドの縁の下の力持ちであるイズにはお礼をすることが決まったところで、今度はモミジがカスミを見下ろした。

 

「それにしても、話は聞いていましたが、本当に子供の姿になるんですね」

「・・・ステータスも一時的に下がってしまうからな。報酬を確認したら、私は抜けさせてもらう」

「はい、わかりました」

 

カスミの言葉に頷きながら、モミジはデスフロッグが倒れていた場所に向かう。

そこには、2振りの短剣が落ちていた。

 

【劇毒の短剣】

【STR+20】【AGI+20】【劇毒】

 

【劇毒】

10%の確率で、強力な毒ダメージを与えつつ、効果時間内に徐々に最大HPを減少させる状態異常を付与する。

減少した最大HPは死亡か1時間経過によって解除される。

この効果は耐性・無効スキルによって防がれない。

 

【黒死の短剣】

【STR+20】【AGI+20】【黒死】

 

【黒死】

10%の確率で、相手を麻痺状態にしながら継続ダメージを与える状態異常を付与する。

この効果は耐性・無効スキルによって防がれない。

 

「お、おぉ・・・これはすごいですね・・・」

 

STR値が高めの短剣を狙おうと思ったら、まさかの超強力な状態異常を持っているものを手に入れることになった。

おそらく、デスフロッグが食べたことで性能が強化されたのだろう。

一通りの性能を説明し終えたところで、カスミはなんと言えばいいのかわからないような、微妙な表情になった。

 

「私が言えることでもないんだが・・・やはり、このギルドにはまともなプレイヤーはいないのかもしれないな」

「それ、本当にカスミさんが言える立場じゃないですよね」

 

【楓の木】内では比較的まともなカスミでさえ、今は小さな子供の姿と化しているのだから、ブーメランもいいところだ。

 

「それで、モミジはどうする?」

「そうですね・・・少し、ここでこの武器の性能を確かめてみようと思います」

「わかった。では、失礼する」

 

そう言って、カスミは光に包まれてイベントマップから出て行った。

一応、街の中で入ったから、マップに降りてすぐにモンスターに襲われるということはないだろう。

それでも、プレイヤーからの好奇の視線にさらされることになるだろうが。

 

「それじゃ、こっちはこっちで確かめたいこと試してみよっと・・・せっかくだし、プレイヤーも狙ってみようかな・・・」

 

本来はPvP要素はないイベントなのだが、この辺りはシオリの教育とメイプル譲りのリアルラックの賜物と言うべきか。

翌日、第6回イベント最終日に多くのプレイヤーが原因不明の突然の死にみまわれ、様々なところで原因の討論が行われたが、それがモミジの新しい武器の試運転であったことに気付いたプレイヤーは()()()()いなかった。




web版防振り、言ってる傍から更新再開しましたね。
まぁ、こちらは予定通り一時更新停止しますが。

カエルで強いやつって考えて、トリコのGODを思い出しました。
登場前のシルエットでなんとなく「カエルっぽいな~」なんて思ったらマジでカエルでビビったのは懐かしい思い出です。

考えてみれば、モンハンX・XXの二つ名リオレイアの劇毒も毒無効で無効化しきれなかったことを思い出しました。
モンハンは3DSのやつしかやったことがないんですが、4Gが一番楽しかったですね。
ただし極限化、てめぇはだめだ。特にラージャン。
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