弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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第6回イベント 終了

「はぁ~、終わった終わった~」

 

第6回イベントが終了した後、ギルドホームでシオリが椅子の上で背伸びしながら満足そうにしている。

 

「ずいぶんとご機嫌だな」

「そらそうやで。アナちゃんと一緒にイベントマップに行ってからは、けっこうアイテムを落としてくれたからなぁ。収穫もがっぽりや」

 

初日は数を狩っているにまったくドロップしないと嘆いていたシオリだが、あれ以降はそれなりにイベントマップに行けたらしい。

たぶん、シオリの物欲センサーがアナと会ったことで弱まったんじゃないか、それ。

俺から見ても、シオリは他より物欲センサーが強い部類だし。

むしろ、今までの強運が異常だっただけだ。

今回の場合、目的のクリスタルを求めていたことで物欲センサーが発動して、アナと遭遇したことで満足して物欲センサーが弱まった、ってところか。あと、スキルを手に入れたことも含めて。

 

「あっ、クラルさん、シオリさん」

 

そんなことを話していると、モミジがギルドホームにやってきた。

その腰には、見たことのない短剣が2本ぶら下がっている。

 

「モミジ、その短剣はどうしたんだ?」

「これですか?最終日にカスミさんに手伝ってもらいつつ手に入れたんです。とても強いんですよ」

 

どうやら、最終日にモミジも満足のいくものをゲットできたようだ。

モミジは情報面でギルドにかなり貢献してもらったから、いいものを手に入れれたようでなによりだ。

 

「それで、どんな武器なんだ?」

「えっとですね・・・」

 

若干興奮気味なモミジから武器の説明が出てきたんだが・・・案の定というべきか、やばい類だった。

状態異常耐性・無効スキルを貫通するだけでも強いのに、効果がえぐすぎる・・・。

これだと、俺やシオリは当然だが、メイプルも簡単に倒せてしまう。

メイプルの強みは圧倒的な防御力だが、【毒竜】によって毒を無効化するため実質的な攻撃手段は防御貫通スキルしか存在しない。

だが、装備抜きでHPが初期値のままだということは固定値ダメージにも極端に弱いということでもある。

【身捧ぐ慈愛】発動のための【大天使】シリーズがあるとはいえ、それでも強力な固定ダメージには弱い。

モミジの武器は、そんなメイプルに絶大なアドバンテージを持っている、メイプル殺しに限りなく近いものだ。

ついでに言えば、メイプルはプレイヤースキルも乏しいからモミジの不意打ちを事前に察知することも難しいだろう。

心の底から、モミジが【楓の木】に所属していてよかったと思う。

 

「お、クラルとシオリに、モミジも。どうしたの?そんな微妙な表情で」

「あぁ、サリーか」

 

そんなことを考えていたら、サリーもやってきた。

そこでサリーにもモミジの収穫を話したところ、俺と同じような微妙な表情になった。

 

「それ、クラルが言えた口じゃないと思うけど・・・」

「・・・ごもっともで」

 

ただ、理由は違ったようだ。

たしかに、俺もとうとう人間の領域から外れちゃったからなぁ・・・。

それと比べれば、モミジの激強装備なんてかわいらしいもん・・・いや、焼け石に水か。

 

「そういうサリーはどうなんだ?」

「私は、それなりに成果はあったかな」

 

そういうサリーの表情は、随分と満足げだ。この様子だと、何かしらいいスキルか装備を得られたようだ。

 

「うちもそれなりってところやな」

「あぁ、あのスキルな」

「あのスキルって?」

 

そう言えば、【贄と怨霊の連環】のことはサリーには言ってなかったか。

このスキルの詳細をアンのことも交えて話すと、スキルの方に反応を示した。

 

「なるほどねぇ・・・そういうスキルなら、私も欲しかったかも」

「あぁ、そういえば、サリーもVITとは無縁だったか」

 

かなりピーキーなスキルだからと【楓の木】内では特に報告しなかったが、スタイルが俺に近いサリーには言ってもよかったな。

 

「あっ、みんなー!」

「今度はメイプルか」

 

そんなこんなで話していると、狙ったかのようにメイプルがやってきた。

 

「みんな、何の話してるの?」

「第6回イベントの収穫について軽く」

「ちなみに、メイプルちゃんはなんか収穫はあったん?」

 

シオリは興味津々といった様子だが、俺からすれば戦々恐々なことこの上ない。

わずかに身構えつつもメイプルの報告を待つと、すでに微妙な表情になっていた。

 

「う~ん・・・そんなになかったよ。途中からは普通にこの階層を探索してたから」

「あ~、言われてみれば、メイプルちゃんにはきつかったもんなぁ」

 

言われてみれば、AGIが0のメイプルにはフィールドに行くためのアイテムをゲットすることが難しいから、今回のイベントの参加は消極的になるか。

内心でほっと一息つくが、その判断は早かった。

 

「それなら、この階層だとなんかあったん?」

「それならあったよ!」

「お、どんなの?」

「玉座!」

「え?」

 

満面の笑みを浮かべながらの回答に、途中から会話に参加したサリーは動きが停止した。

それはシオリとモミジも同じで、俺は思わずテーブルに突っ伏した。

 

「・・・ごめん、もう1回言って?」

「? 玉座!」

「そっかぁ・・・」

 

俺の内心も、サリーの何かを諦めたかのような一言と同じ感じだった。

とりあえず、これはメイプルからもいろいろと話しを聞かなければならない。

・・・やっぱ、メイプルと比べれば、俺の変化なんて可愛らしいもんだな、うん。




皆さんは物欲センサーで苦労したことはありますか?
自分はモンハン4gで80%で手に入る目的の部位破壊限定素材を4,5回くらい連続で外したことがあります。
あれは精神的にきつかった・・・。

それでは、宣言した通り一時投稿停止いたします。
ここで宣言することでもありませんが、念のため。
いつ頃復帰するかは未定ですが、たぶん1,2か月を目安にしますかね。
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