弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

129 / 134
織田信長

「安土城、ね。やっぱりそう来たか」

 

この城にいる武将なんて、1人しかいない。

さらにEXダンジョンという響きからしても、4層の白鬼と同じ気配を感じる。

仮にそうだとしたら、白鬼のリベンジ前にちょうどいい挑戦になるかもしれない。

 

「場所は・・・少し遠いな。クローネ、【覚醒】、【巨大化】」

 

俺はクローネを呼び出して背中に乗り、安土城のある方向に向かった。

しばらく移動するが、城らしきものはどこにも見えない。

・・・いや、

 

「石垣は見えるな。地面に降りろってことか」

 

まぁ、上空から城に侵入して過程をすっ飛ばすわけにもいかんか。

もしかしたら、入ったらすぐに戦闘になるかもしれんけど。

実際にどうなるかは、実際に降りて入ればすぐわかることだ。

クローネに指示を出して、いったん石垣の近くに降りた。

すると突然、俺たちの周囲に霧が立ち込め、視界が閉ざされてしまった。

だが、霧自体はすぐに風に流されるように消えていった。

そして、霧が晴れた先にはいつの間にか立派な城が建っていた。

 

「お~、すげぇ~。これって、実際に安土城をモデルにしてるんかね?」

 

別に俺は日本の城に詳しいわけじゃないからわからんけど、一番上とか金でピカピカに光ってるし、本当にそうなのかもしれん。いや、知らんけど。

とにもかくにも、まずは試しに中に入ってみよう。

 

「失礼するぞ、っと」

 

立派な門をくぐり、城の敷地内に入った。

次の瞬間、

 

「敵襲ー!であえ、であえ~い!」

 

ホラーゾーンにしてはずいぶんと場違いな声と共に、甲冑を身に纏ったゴーストが多数出てきた。

 

「ここで来るのか・・・【クイックチェンジ】、【創造(クリエイト)】」

 

即座に黒竜シリーズに変えて、両手に拳銃を持って迎え撃った。

幸いと言うか、武士ゴーストの体力はそこまで高くないようで、【黒竜ノ息吹】によるダメージ補正がなくても十分返り討ちにできたし、城と言うには大した防衛設備もなくて不意打ちも少ない。

とはいえ、なかなか狭い場所に大勢で来られるから、なかなかにめんどくさい。

そうして、めんどくさい敵襲を返り討ちにしつつ進み続けること30分ほど、

 

「ふぅ、やっとここまで着いた」

 

MPポーションをあおりながら、ようやくたどり着いた城への入り口を見る。

さすがに4層の塔のようにでかい門があるわけではなく、普通のサイズの2枚扉だ。

 

「すぅ~、はぁ~・・・たのもー!」

 

深呼吸を挟んでから、俺は思い切り扉を開け放った。

中に入ると・・・そこにはただ広い空間だけがあった。

所々に支柱があるが、家具や飾り物はないに等しい。

ただ、奥を見れば、荘厳な腰かけとそこに座っている黒髪の女性の姿があった。

なぜか、纏っているのは軍服だが。

 

「む?なんじゃ、お主は?」

 

とりあえず近づいてみると、相手の方から話しかけてきた。

 

「気づけば、外にいた兵たちもほとんどがやられているようじゃな・・・お主も、わしの首を狙いに来た口か?」

 

別にそういうわけじゃ・・・いや、そうだな、うん。

ただ、相手が女性だったことにちょっと困惑してただけで。

ていうか、女性と言っても少女くらいの年齢にしか見えないんだが。

 

「ふん、今さら逃げようと思っても無駄じゃ。わしの城に攻め入って、兵たちを大勢殺したのじゃ、ここで逃がすわけがなかろう」

 

少女がそう言うと、俺が入ってきた扉が勢いよく閉じられた。

 

「わしは第六天魔王、織田信長。せいぜい足掻いてみせよ」

 

少女・織田信長がそう言って立ち上がった途端、信長の周囲に数十丁の火縄銃が現れ、俺に照準を定めた。

 

「やばっ」

「鉄砲隊、放てい!!」

 

信長の号令と共に一斉に放たれた銃弾を、なんとかその場から飛びのいたことで躱した。

ていうか、信長が女なことといい、身に着けている衣服が近代の軍服っぽいことといい、マジで何がどうなっているんだ?

これを考えたクリエイターは、いったいどこの世界線からこの信長を持ってきたんだよ!

だが、それはともかくとして、やはりというかこの信長はトンデモなかった。

数十丁の浮遊する火縄銃を自在に操り、発砲しても即座に次の火縄銃を召喚、攻撃の手を一切緩めない。

たしか、長篠の戦でも3丁の火縄銃をサイクルすることで装填の隙を減らした戦法をとってたよな。これも、それをモチーフにしてるのか。

だが、白鬼と違って面の制圧じゃなくて点の制圧だから、なんとか避けれているし、回避の合間に攻撃することもできる。

その甲斐あって、わずかずつだが信長のHPも削れている。

とはいえ、こんな動きはそう長くは続かない。

さっさと倒してしまいたいところだが・・・

 

「はっは!なかなかやるではないか!」

 

そう思っていた矢先に、信長が哄笑した。

どうやら、次の段階に入るようだ。

 

「ここまで生き残るとは、なかなかしぶとい。じゃったら、わしも出し惜しみはしてられんのう」

 

その言葉に、俺は背筋がひやりとする。

 

「【三千世界(さんだんうち)】」

 

信長の言葉と共に、さらに火縄銃が数を増やす。

だが、数百を超えてもまだなお増え続ける火縄銃に、さすがの俺も冷や汗を流す。

そういえば、長篠の戦で使われた火縄銃の数は・・・

 

「3000丁・・・」

 

俺の前に、究極の数の試練が降り立った。




ちょうどこれ書いてるときにスマブラSPの新キャラ参戦の動画やってて、マイクラが出てきておもくそビビりました。
まぁ、自分はやってないんですけどね、スマブラSP。
本体と有料コンテンツで高すぎるんじゃ。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。