弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

130 / 134
グダグダ

「しゃあない・・・【黒竜ノ眼】」

 

目の前の理不尽ともいえる光景に、俺は今まで使わなかった、いや、使うかどうか考えたことすらなかった『黒竜ノ眼帯』のスキルを発動した。

元々、相手の動きの僅か先の未来を見ることができるスキルだが、そんなスキルを使わなくても相手のわずかな挙動からスキルで見れるよりも先の未来を予測することができたから、最近は存在することすら忘れかけていた。

唯一、白鬼では使うかどうか一瞬考えたが、そもそもの攻撃範囲が未来を見ても意味がないレベルだったから、結局使わずじまいだった。

だが、今回は白鬼の時のような面ではなく、あくまで点の集合にすぎない。

さすがに数が多すぎるが、そこは甘んじてシステムに頼ることにしよう。

【黒竜ノ眼】を発動し、俺の視界がモノクロに塗りつぶされた次の瞬間、3000丁の火縄銃が一斉に火花を噴いた。

弾丸の軌道が赤い軌道となって俺の視界に映る。

どうやら、ダメージ判定のある部分は赤く表示されるようだが、それ以外はモノクロのままなようで、微妙に信長を視認しづらい。

とはいえ、その程度で見失うほど俺も間抜けではないが。

スキルによって示される赤い軌道からさらに逆算して、安置を一瞬で看破、そこに飛び込むように移動しながら俺も信長に銃口を向ける。

飛び込みながらの体勢で連続して発砲すれば、さすがに全弾ではないにしても1,2発くらいは当たってくれる。【黒竜ノ息吹】の効果も乗ってくれるおかげで、その1,2発でも十分にダメージを与えてくれる。

自在に動く空中を飛び回る火縄銃は背後や頭上からも狙おうとするが、できるだけ限界まで後ろまで下がっているためにその数は少なく、飛行の音と直感で十分に対処できる。

 

(にしても、これは【拡散】取得のときを思い出すな)

 

あの時も、全周囲から放たれる矢を回避し続けた。

あれとは数と弾速が比較にもならないし、俺からも攻撃する必要があるが。

だが、俺のステータスやPSもあの時とは比較にならない。

そのおかげというべきか、体感でおよそ30分ほどで、信長のHPバーは残り1割ほどになったところで、火縄銃がすべて消えた。

 

「はっはっは!面白い、面白いぞ!!ならば・・・」

「悪いが、これ以上は付き合うつもりはない」

 

おそらく第3形態があるんだろうが、俺としてはこれ以上付き合いたくない。

両手の拳銃を捨てて『漆黒の弓』を取り出し、久しぶりに爆弾矢を3本つがえる。

 

「【速射】、【拡散】」

 

放たれた矢は無数に分裂し、炎を纏い始めた信長に襲い掛かる。

 

「【目覚めの奇跡】」

 

さらに、1日に一度発動できる装飾品によって、スキルのクールダウンを0にする。

 

「【速射】、【拡散】」

 

発動中は無敵の可能性も踏まえて、一拍おいてからさらに爆弾矢を3本つがえて放つ。

再び爆炎に包まれ、警戒しながら煙が晴れるのを待つと、そこにはなぜか服を着ていない信長が倒れていた。

幸か不幸か、致命的な部分は見えないようになっていたが。

とはいえ、どうやら倒せたようだ。

とりあえず、何かしらイベントがあるかもしれないと思って近づこうとしたが、

 

「・・・え?」

 

俺が一歩踏み出したところで、そのまま信長は光の粒子となって消えてしまい、元々信長がいた場所には、今回の報酬らしき宝箱が現れた。

 

「・・・もしかして、1発目の時点で倒せてたのか?」

 

それで、2発目を放って待っている最中にイベントが進んで、俺が台詞を聞くこともなく消えてしまった、と?

 

「・・・なんか、すまなかったな」

 

なんとなく悪いことをしてしまった気分になってしまったが、覆水盆に返らず。過ぎてしまったことは仕方ないと宝箱を開けることにした。

 

「中身は・・・まぁ、なんとなく予想はついてたけどな」

 

『魔王の軍帽』

【STR+30】【DEX+20】

【第六天魔王】【破壊不可】

 

『魔王の軍服』

【STR+30】【VIT+30】

【魔王のカリスマ】【破壊不可】

 

『魔王のブーツ』

【AGI+20】【VIT+20】

【天下布武】【破壊不可】

 

『火縄銃』

【STR+50】

三千世界(さんだんうち)】【破壊不可】

 

【第六天魔王】

1日に一度発動可能。MPをすべて消費し、5分間、最大半径100mに継続ダメージを与える炎のフィールドを展開する。

 

【魔王のカリスマ】

MPを消費することで魔王の軍勢を召喚することができる。また、召喚系のスキルの消費MPが2分の1になる。

 

【天下布武】

敵の【神秘】によってダメージが変化する。【神秘】のレベルが高いほどダメージ倍率が高くなり、最大3倍になるが、【神秘】のレベルが低い相手へ与えるダメージは減少し、最低で2分の1になる。

 

三千世界(さんだんうち)

1日に一度発動可能。3000丁の空飛ぶ火縄銃を召喚する。一度に出現する数は任意で変更できるが、火縄銃は1発撃つと消滅する。

 

「はぁ~・・・どうしよ」

 

ていうか、戦国時代の武将モチーフなのに軍服ってのはどうなんだ?

防具は別に弱くはない・・・いや、癖は強いか。完全に相性ゲーになっちゃうし。

【神秘】がなんなのかは要検証だが、装備する分には問題ない。

問題は武器の方だ。

【漆黒の弓】は遠距離で必須だから外すわけにもいかないし、【備前長船長光】だって近接には不可欠だ。

だからといって、そのままほったらかしにするにはもったいないし・・・。

 

「・・・あっ」

 

そこでふといいことを思いついた。

少し手間はかかってしまうが・・・うん、やって損はないだろう。




短いかつ簡単だけど許して・・・。
次こそ、次こそはどうにかクオリティを上げるようにするから・・・。

*サブタイを「時代錯誤」から「グダグダ」に変更しつつ、魔王シリーズに【破壊不可】を追加しました。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。