弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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スキル探し・シオリ編

ども~♪うちや、九条栞奈ことシオリや!

今回は、クラルとスキル探し対決をすることになったんや。

途中で後衛のクラルを1人だけ放っていることに気づいたんやけど、クラルなら大丈夫やろ。VRのシューティングゲームでも、クラル一人で敵10人くらい返り討ちにしとったし。

それに、うちがクラルを振り回しているとき、クラルはたいていめんどくさそうな表情するけど、それでもうちに付き合ってくれるんやから、やっぱえぇ奴なんやな。

もちろん、恋愛感情とかそういうのはないで。うちもクラルも、幼馴染みと言うよりは腐れ縁とかゲーム仲間って感じやったし。

周りから「2人って付き合ってるの?」って言われたこともあるけど、うちもクラルもそろって「まさか」って返した。うちは「仲がえぇだけで、好き合っているわけやあらへんよ」って言うたし、クラルも「仲はいいと思うけど、だからって好きっていうわけでもないし考えたこともない」って言うたらしいし。その後に、「そもそも、美少女好きのあいつが男を好きになる光景が想像できない」って言うて周りに賛同されたのは、さすがにムカッとしたけど。

まぁ、そんなんやから、特に発展もなく今まで過ごしてきたわけやけど、一緒にゲームをしてきた中で、クラルの実力に疑う余地があらへんのはわかっとるし、それはクラルも同じや。

だから、周りからすれば「何やってんの?」って思われるような作戦や提案も、うちとクラルならためらいなく実行できる。それだけ信頼しとる。

それに、うちから言うた以上、すごいスキルの1つや2つは取得しとかんとクラルに笑われてしまう!

そういうわけやから、今日は昨日よりも森のさらに奥に行くことにしたんや。

この森は、奥に進むにつれてモンスターの数も増えとったから、槍を振り回すのにもちょうどええやろ。

 

「そんじゃ、いくで!」

 

うちは手に持った槍をくるくる回してからつかみ取って、一気に森の中を走っていった。

今日はとにかく、目につくモンスターは片っ端から狩っていく!

直進しながら、群がってくるモンスターを全部槍で一突きして倒していく。ウサギのモンスターも、ハチのモンスターも、テントウムシのモンスターも、全部うちの槍の錆にしていく。

モンスターを倒していくごとに、うちの視界から色が消えていって、流れる景色がスローモーションになっていく。

これが、うちがいつしかVRゲームで最強と言われるようになった要因の1つ。

うちは、戦闘でテンションが上がるほどに集中力が増していって、スポーツで言う“ゾーン”に入れる。

最近やと、ある程度は任意でゾーンに入ったり、集中の度合いをコントロールできるようになってきとる。

まぁ、うちの努力と言うよりは、クラルのスパルタという言葉すら生ぬるい、鬼畜特訓のおかげなわけやけど。ゾーンを使いこなせないうちは、よくゲームの試合の後にぶっ倒れることがあって、それを見かねたクラルが「試合の後に、いちいち倒れられるのも迷惑だ。だから、特訓してゾーンを完全に自分のものにしろ!」ってどこからか取り出してきた竹刀でバチーンッ!と叩いて、無理やりやらされたという部分もあるけど。

でも、もともとゲームが大好きでゾーンに入れるうちは、クラルと一緒にプレイしてゾーンに入って行く中で自然と自分のものにすることができたんや。クラルもゾーンについてはいろいろと調べたらしくて、「嫌々やらせるよりは、楽しくやらせる方法の方がゾーンの特訓にはいい」って言うて、うちにストレスがかからないようなメニューも考えてくれて、けっこう感謝しとる。クラルの特訓のおかげで、さらに大会で好成績を取れるようになって、()()()からも白星を勝ち取ることができた。

()()()は、大袈裟かもしれへんけど、うちの永遠のライバルと言えるほどに手強い相手やった。()()()に勝てるようになったのも、クラルの特訓のおかげや。

()()()は、たぶんいつかNWO(このゲーム)にやってくる、そんな予感がする。

いずれ来る時までに、うちも強くならなあかん!

 

『スキル【速度中毒】【疾風】を取得しました』

「っ、はぁ、はぁ・・・」

 

ひたすらモンスターを狩っている最中に、スキル取得の音声が流れて、いったん手を止めて槍を下ろした。

走り始めてからもう1時間近く経っとるみたいで、息を整えるのにも少し時間がかかってしもうた。それでも、ぶっ倒れて起き上がれなくなったような最初の頃に比べれば、十分マシな方や。

 

「さてさて、まずは【速度中毒】から、どんなスキルなのかなー、っと」

 

スキル【速度中毒】

走り続ける限り、AGIが上昇していく。最大値は元のAGI値と同じ(他スキルの上昇分は含まない)。

移動をやめて速度が0になるとリセットされる。

AGIは1分走るごとに1%ずつ上昇する。

取得条件

1時間、AGI限界値の速度で移動し続ける。

 

「うわぁ、ピーキーなスキルが来たなぁ・・・」

 

最大でAGIが2倍になるのはいいんやけど、2倍になるまでに時間がかかるし、足を止めたら上昇分がリセットされるっていう条件も厳しい。このスキルに必要な立ち回りは、何があっても走り続けながら攻撃すること。普通なら、簡単にできることでもあらへんけど・・・。

いや、できるか。“ゾーン”に入ったうちなら。

 

「次は、【疾風】やな」

 

スキル【疾風】

高速移動中の攻撃に限り、STRにAGIの数値が上乗せされる。

取得条件

移動しながらの攻撃でモンスターを200体倒す。

 

「うわっ、これは強いなぁ。ていうか、もうそんなに倒しとったんか」

 

スキルの内容が強力なのもそうやけど、すでにモンスターを200体討伐してたことの方が驚いた。

あくまで“ゾーン”は今に集中する状態やから、ぶっちゃけ後のことなんてよう覚えとらん。頑張れば思い出せんくもないけど、情報量が多すぎて思い出す気にもならへん。

それはともかく、この【疾風】があるなら、むやみにSTRを上げる必要もないってことや。AGIを上げれば、その分STRが上昇するようなもんやし。

ただ、高速移動状態の定義があまりわからへんから、それは後で試すとしよか。

とりあえず、

 

「ちょっと疲れてもうたな・・・いったん町に戻って休憩しよ」

 

スキルの性能確認も兼ねて、ちょっくら町まで走ってみよか。

でも、今日1日でこれだけなら、3日後にはどうなるか、本当に楽しみやな。

うちも、クラルも。




アニメ視聴&ゲームプレイ。
アニメは今のところ文句なしですね。早めのフレデリカとドラグ、ペインもグッジョブです。
ゲームは、悪くはありませんが、有償限定は出さないでほしかったのと、かくかく動きながらの移動が違和感・・・。
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