弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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下水探索

図書館で調べ物を始めてから数日。俺はひたすらに目的の物を探し求めていた。

ちなみに、第3層に移動した翌日、メイプルとサリーはさっそく新たなギルドメンバーを勧誘して戻ってきた。

大槌を装備した双子の女の子で、名前は黒髪の女の子がマイで、白髪の女の子がユイという。

2人はどうやらSTR極振りにしたらしく、どこのパーティーもギルドも参加を断られてしまったところをメイプルが見つけて拾った、ということだった。

最近はメイプルの影響で極振りプレイヤーが増えたのだが、この2人は会うまでメイプルの存在を知らず、単にリアルでは力が強くないからゲーム内では思い切り動き回りたかったから、ということらしい。

なんだろう、類は友を呼ぶというか、異端は同じ異端にひきつけられると言うか。

メイプルの体は、変なイベントやプレイヤーなんかをひきつける磁石でも内蔵しているのだろうか。

ちょっと微妙な内心になったが、ちょうどこのギルドにはSTR重視のプレイヤーはいなかったから、一概に悪いというわけでもない。

とりあえず、2人の面倒は今のところメイプルとサリーが担当することになり、メイプルに構えなくて暇になったシオリがモミジのレベリングを手伝うことになった。

俺もやることがなくなった分、存分に目的の物を探すのに時間を使うことができるようになった。

それで、いろいろな場所を探したり本を読み漁ったりしたのだが、とうとうそれらしき情報を見つけた。

複数の本に暗号が隠されており、それを解読してから、路地裏の奥にある情報屋のNPCの話を聞いたところ、2代目【機械神】の住処を暴くことができた。

だがそこは、街をあちこち歩き回った時に発見し、まだ入れなくてスルーしたところだった。

だが、これでイベントが解放されたのかもしれないと、もう一回そこに向かうことにしてみた。

2代目【機械神】がいるのは街の中央部に存在する巨大な建物だ。

本の暗号を解いた結果、入り口は建物の正面にある扉ではなく、街の端にある下水道にあるということだった。

記憶を頼りに、俺は下水道へと続く隠し扉を見つける。

周囲にプレイヤーがいないことを確認してから、俺は下水道に足を踏み入れた。

下水道というだけあって地面は水が張っており、そこそこ暗くて臭う。

 

「こりゃ、シオリは来たがらないだろうな」

 

シオリの嗅覚は【白狼の呼吸】によって普通のプレイヤーよりもはるかに優れている。いくら索敵では問題にならなくても、こういう場所は俺よりもきついだろう。

あまりの臭いに鼻を押さえながら、俺は先へと進んでいく。幸い、【千里眼】のおかげで明かりがなくても先まで見える。

5分ほど歩きながら進むと、奥からガシャガシャという音とともに、人型の機械が2体、武器を構えながらやってきた。

もしかしたらNPCかもしれないが、ぶっそうな武器を俺に向けている時点で、その線はないだろう。

 

「はっ。これは当たりと見ていいな」

 

俺は犬歯をむき出しにして笑い、すぐさま矢を2本構えて放つ。

放たれた矢は2体とも直撃したが、カンッという音と共に弾かれた。ダメージがまったくないというわけではないが、HPの減りは少ない。

 

「うへぇ。やっぱ、距離がないと威力ががた落ちするな」

 

俺のステータスは、HPとVIT以外にまんべんなく割り振っていることから、突出したステータスがない。

火力不足は【黒竜ノ息吹】や【魔弾の射手】、【拡散】なんかで補ってきたが、このような狭い場所では取れる選択肢も少ない。

どうしたものかと悩んだが、そう言えば、相手は機械なんだよなと思い出す。

そして、機械系のモンスターのベタな弱点が思い浮かんだ。

 

「やってみるか、っと!【サンダーボール】!」

 

俺は念のためできるだけ飛び上がり、取得してもまったく使う機会がなかった雷魔法【サンダーボール】を放つ。

すると、サンダーボールが直撃した機械兵たちは痙攣したように動きを止め、プスプスと煙を上げながら動かなくなった。

 

「なるほど、一撃では倒せないが、大ダメージな上に動きを止めるができるのか」

 

HPバーを見ると、もう半分以上も削れている。

念のためダウン時間を計るために、機械兵が起き上がるまで待ったところ、10秒ほどで起き上がった。

さすがに短い気がしなくもないが、攻撃し放題なことを考えたらこんなもんかと考え直す。

その後、再び【サンダーボール】を唱えて機械兵を倒し、先へと進んだ。

しばらく歩いて、もうそろそろ着くだろうと思い始めたくらいのところで、ようやく出口らしき梯子を発見した。

梯子に近づくと、頭上から機械音が聞こえてくる。この上に、【機械神】とやらがいてもおかしくないかもしれない。

俺は気合を入れなおし、梯子に手をかけて登っていった。

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