弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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VS2代目・機械神 2

「はぁ、はぁ・・・っし、ここまできたぞ・・・!」

 

10体の重機械兵と戦い始めて十数分、ようやく残りの機械兵が2体になった。

ここまで減らすまで、ひたすら走ったりバク転なんかもしながら躱したりと動きまくったおかげで、随分と疲労がたまってきた。さらに、右腕を酷使した影響で、すでに右腕がプルプルと震えて狙いを定めるのが難しくなっている。なんとか意地で矢を構えてはいるが、いつまで保つかもわからない。

だが、あと4回同じことを繰り返せば、機械兵はすべて片付く。

そう思っていたが・・・その認識は甘かった。

突如、2代目のコアが輝きだして、新たな機械兵を生み出しやがった。

しかも、それは人の形をしておらず、

 

「ど、ドラゴンって、冗談キツイぞ・・・」

 

現れたのは、全長20mほどのドラゴンの姿をしたロボットだ。

さらに、ドラゴンは両手で2体の重機械兵を掴むと、重機械兵の形がガシャガシャと変形していき、最終的にはドラゴンが武装するような形で一体化した。名づけるなら、機械竜といったところか。

 

「コレコソ、我ノ最高傑作デアリ、最強ノ僕!無力ヲ嘆キナガラ、大人シク果テルガイイ!!」

「くそったれ・・・!こうなったら、とことんやってやるよ!」

 

俺も覚悟を決めて、疲労がたまった体に鞭を打って動き始める。

 

「もう1回頼むぞ。クローネ、【覚醒】!」

 

俺は再び指輪からクローネを呼び出す。

 

「クローネ、【ストライクバード】!」

 

俺がスキルを叫ぶと、クローネの体が光に包まれ、急加速して機械竜に体当たりした。

今度は風の刃による広範囲攻撃ではなく、突撃による一点攻撃を選んだ。

あれが2代目の奥の手なら、VITも並ではないだろう。おそらく、半端な範囲攻撃ではダメージを与えるのも難しいはずだ。

機械竜のHPバーを確認すると、僅かしか削れていなかった。だが、メイプルほどの理不尽防御ではない。

それに、的がでかくなったのは、俺としてもありがたい。

 

「【ピアーシングアロー】!」

 

俺は両手の機関銃や翼のレーザーを避けながら矢を3本つがえ、防御貫通スキルも使用して放った。

直撃した矢は、クローネの【ストライクバード】よりは削れたが、1本あたりのダメージはやはりそこまで多くない。

ここで時間をかけるのは避けたいところだったが、ふとあることに気づいた。

この機械竜、両腕や翼の兵装を使っているが、背中からは何も出てこないし、何かがあるようにも見えない。

これは、試す価値があるかもしれない。

 

「クローネ、【巨大化】!」

 

俺はクローネを巨大化させて、機械竜の頭上を旋回させ、俺からタゲが外れたタイミングを狙って【ワイヤーアロー】を駆使しながら機械竜の背中によじ登る。

 

「よし、ビンゴ!」

 

やはり、背中には一切の武装がなく、ミサイルのようなものが飛び出してくる素振りもない。さらに、頭を向けてブレスのように太いレーザーを放つものの、両腕や翼に取り付けられた兵器は頭上まで上げられていない。

やはり、この機械竜は横方向への制圧力はなかなかのものだが、縦方向の射角は甘い!

普通なら、空を飛ぶアイテムが普及しているなら対空も意識していそうな気がするが、ここではあのアイテムが使えないのか。まぁ、こいつが生み出したものらしいし、そういうこともあるかもしれない。

そして、俺のクローネは上空でもそれなりの機動力が確保できる。レーザー1本くらいなら、当たる方が難しい。

俺は再び【ワイヤーアロー】を使いながら上昇し、クローネの背中に飛び乗る。背後からレーザーが迫ってくるが、クローネのスピードにまったく追い付けていない。

ここからは、ただの作業になっていった。休憩をはさみながら、機械竜をちまちま狙撃するだけの、簡単なお仕事だ。

休み休みで矢を射るおかげで、僅かに痙攣していた右腕もだいぶ回復した。

【黒竜ノ息吹】も発動したおかげで、機械竜のHPの減りは最初と比べ物にならない。

そこで、余裕もできたことだから、さっき取得したスキルを確認する。

 

【速射】

矢を1本放つと、連続して矢が放たれるようになる。後に放たれた矢の威力は1本目の矢の威力の50%になる。

後から放たれる矢の本数は、10レベルごとに1本増える。

取得条件

10秒の間に、矢を15本射る。

 

なるほど、【拡散】の効果を弱くした代わりに、クールタイムがなくなって使い勝手もよくなった感じか。今の俺のレベルは54だから、【古代の護石】と合わせて9本追加されることになるのか?

ものは試しにと、矢を1本構えて使ってみる。

 

「【速射】!」

 

最初に放たれた矢は真っすぐに機械竜に向かって飛び、後に続くようにして9本の矢が順に放たれていく。後から放たれた矢は、最初の矢と比べると弾道がぶれているから、正確性はそこまでなのだろう。

今度は、矢を3本つがえてスキルを使ってみる。

すると、きちんと3本分の【速射】が発動し、計27本の矢が追加された。

そして最後に、もっともやばいであろう組み合わせで使ってみる。

 

「【速射】!【目覚めの奇跡】、【拡散】!」

 

俺はボムアローを3本つがえ、【速射】と【拡散】を同時に使った。

結果、放たれた矢すべてにスキルの効果が上乗せされ、まさに爆発の絨毯そのものを生み出した。

えっと、【古代の護石】込みで【拡散】で150本、【速射】で9本追加の10本、それが3セットだから・・・4500本のボムアローが襲い掛かった、ってことか。そのうちの4050本は威力が半減しているとはいえ、数が数だ。

当然、機械竜は跡形もなく消えた。

 

「バカナ、バカナ!アリ得ヌ!我ガ最強ノ僕ガ破壊サレルナド!マシテヤ、我ガ破壊サレルナド!!」

 

見てみれば、2代目のHPもすでに削り切っていた。とんだ巻き添えがあったもんだ。

 

「ダガ、我ガ力ハ、我ガ意志ハ、決シテ消エヌ!我ノ存在、貴様ニ刻ミ込ンデヤル!!」

 

2代目はそんな断末魔を響かせながら、青白い光をまき散らしながら爆発した。

そこでクエストクリアの表示が現れ、スキル【機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)】の取得を知らせた。

 

機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)、ね・・・ちょっと意味合いが違くないか?」

 

たしか、舞台装置みたいな表現だったと思うが・・・まぁ、ゲームで細かい元ネタの設定を考えても仕方ないか。

とりあえず、今日は疲れたからこの辺りで切り上げて、スキル確認は明日にしよう。




【速射】については、fateシリーズのアーチャーがよくやってる謎連射を参考にしました。
1本放っただけなのに、複数本飛んでくるとは、これいかに。
ケイローンなんて、それこそ機関銃みたいなことになってましたからね。

何気に、ここのスキル名に悩みました。
最初は【機械神Ⅱ(ツヴァイ)】にしようと思ったのですが、これだとスキルランクみたいになってしまうので、初代「機械の神」と2代目「機械によって作られた神」という意味合いになるように考えました。
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