弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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作戦会議

サリーからフレデリカのことを聞いた後、すでに運営から第4回イベントの通知が来ていることを教えられた。【機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)】の確認に気を取られ過ぎて、うっかりスルーしていたようだ。

第4回イベントの内容は、次のような感じになった。

 

・イベントは時間加速有りの5日間、自軍のオーブを防衛しつつ敵軍のオーブを奪う奪取&防衛戦。

・ギルドの規模を20人以下を小規模、21~50人を中規模、51人以上を大規模として区別する。

・自軍オーブが自軍にある場合、6時間ごとに1ポイント、ギルド規模小の場合は2ポイント加算される。

・他軍オーブを自軍に持ち帰り、3時間防衛することで自軍に2ポイント、また奪われたギルドがマイナス1ポイントされる。このとき、ギルド規模小に奪われた場合はマイナス3ポイント、ギルド規模中に奪われた場合はマイナス2ポイントされる。また、奪ったオーブはアイテム欄に入る。

・他軍オーブはポイント処理が終わり次第元の位置に戻され、防衛時間3時間以内に奪還された場合、ポイントの増加や減少はない。

・同じギルドメンバーの位置と自軍のオーブの位置は、ステータスと同じくパネルに表示されるマップで確認することが可能。

・ギルド規模が小さいほど防衛しやすい地形になる。

・ギルドに所属していないプレイヤーは参加申請をすることで複数作成される臨時ギルドのどれかに参加可能。

・死亡すると、回数ごとにステータスに制限がかかる。

1回死亡はステータス5%減、2回死亡はさらに10%減、3回死亡はさらに15%減、4回死亡はさらに20%減、5回死亡することでリタイアとなる。死亡回数が4回時点で、ステータス50%減となる。

・同じギルドから奪えるオーブは1日に1つきりで、プレイヤーが全滅したギルドからはオーブが発生しなくなる。

 

まとめると、こんな感じだ。

 

「なるほどな。一応、少人数ギルドにも救済措置はあるのか」

「うちは今11人だから、小規模になるね」

「防衛場所は当日までわからないが・・・それはともかく、死亡回数はできるだけ3回、いや、2回までに抑えたいな。メイプルは滅多に倒されないにしても、マイとユイ、シオリはステータス値が高い分、影響を受けやすい。問題は役割分担だが・・・うん、なんとかなるか」

「なんとかなるもんなの?」

「それに関しては、メンバーが集まってから説明する。あっ、参謀は俺がやってもいいか?」

「頼むわ」

「私もいいよ!」

「「わ、私たちも大丈夫です!」」

「は、はい!問題ありません」

「むしろ、これ以上にないくらい頼もしいわ」

 

俺が参謀役に収まったことになんの反論もなかったから、このことを他のメンバーにもメッセージで伝え、ギルドホームに集まってもらうことにした。

 

 

* * * * *

 

 

数十分後、カスミ、イズ、クロム、カナデ、モミジも集まり、作戦会議を開くことになった。

 

「さて、これから第4回イベントについての作戦会議を始める。基本的に作戦の立案は俺がやるが、他に意見は?」

 

念のために確認したが、やはり反対意見は出なかった。

 

「それじゃあ、まずは役割分担から話す。まず基本的に、防衛はメイプル、ユイ、マイ、カナデ、イズの5人、それ以外は攻撃だ。だが、全員には原則、攻撃と防衛両方をこなしてもらうことになる」

「質問!攻撃と防衛の切り替えはどういうタイミングでやりますか!」

「他のギルドから奪ったオーブの防衛の時だ。本当は攻撃と防衛できっちり分けたいところだが、人数が少ないからそれは諦めよう。それと、モミジにはイベント当日も基本的には諜報を頼みたい」

「諜報と言うと、他のギルドの位置を調べるということですか?」

「そうだ。規模もそうだが、できればギルドの名前が分かればベストだ。とはいえ、あくまで安全第一でな。もちろん、イベントが始まるまでの情報収集も頼む」

「はいっ!」

 

モミジは俺の指示に元気よく頷く。

ついで、俺は他のメンバーに視線を移す。

 

「細かいことはまた後で詰めるとして、今後の予定について話していきたい、が・・・悪い。先にイズに聞きたいことがあるんだが・・・」

「まぁ、そうなるわよね」

 

俺の言葉に、全員の視線がイズに向く。

そう、イズの装備が変わっていたのだ。

前のつなぎのような作業着ではなく、古びてところどころ焦げ跡のある茶色のロングコートに大きめのゴーグルと、焦げ茶色のブーツを身に付けている。

ていうか、昨日までは普通の格好だったよな?今日になって何があったんだ?

 

「えっとね、第3層にある新しいダンジョンって知ってる?」

「あぁ。たしか、プレイヤーメイドの装備にもスキルを付与できるようになるアイテムがあったんだったよな?」

 

そのおかげで、俺はまだ行ったことはないが、生産職しか入れないということもあって、連日生産職がそのダンジョンでアイテム採取に勤しんでいるということらしい。

 

「それでね、最初はメイプルちゃんたちのモンスターを借りようと思ったのだけど、待ちきれずに1人で行っちゃって・・・」

「・・・それで、結果的に1人で初挑戦のボスを撃破、その装備を手に入れた、と」

 

つまり、ユニーク装備というわけだ。

もうさ、聞くだけで怖いんだけど。生産職のユニーク装備とか、想像できない。

案の定、イズからもたらされた説明はとんでもないものだった。

まず、ゴールドを一部の素材に変換できるようになり、さらに身一つで工房を使用可能、あげくに新たなアイテムを作れるようになった、ということらしい。

あー、もう。どんどん【楓の木】から普通プレイヤーがいなくなって・・・いや、イズは生産職に限れば異常枠に片足突っ込んでいたか。

とはいえ、戦力強化であるのは間違いない。

なにせ、その場で爆弾なんかのアイテムを生産してぶん投げることで、支援枠なのに攻撃に貢献できるようになってしまったのだから。

それに、他のプレイヤーでは生産できないようなアイテムをどこでも作れるようになるというのも、かなり心強い。

 

「それなら、イズにはとことんアイテムを作ってもらうことになるのか。必要な素材やゴールドなんかも、できる範囲で俺たちもサポートするし」

「そうね。そうしてもらえるとありがたいわ」

 

イズの提案に、全員が快くうなずく。

最近は装備の調整をしてもらうことも少なくなったが、それでもイズの作ったアイテムや装備の世話になっているメンバーも多い。むしろ、素材集めだって以前からしていたことだ。断る理由もない。

そして、今後の予定と本番の細かい作戦の打ち合わせも終えて、俺たちはそれぞれの役割を果たしに行った。

俺、シオリ、カスミ、クロムは、ギルドメンバーのステータスを底上げするためのドロップアイテムを集めに。

サリーは、長時間の活動の訓練に。

ユイとマイは2層の目立たないところで連携の練習に。

カナデはイズからの頼まれごとであるポーションの素材集めに。

モミジはひたすら他の主要ギルドの情報を集めに。

メイプルは例外的に、自由に動いてもらっている。なにせ、AGI0のせいで素材集めは苦手だし。

また、カナデは俺の知らないところでまた新たなスキルを取得したということだった。

その名も【魔導書庫】。スキルを魔導書に変換して保管するスキルで、【神界書庫】のスキルも保存できるということらしい。

 

そんなこんなで、それぞれのやるべきことのこなしていき、ついに第4回イベント当日になった。

今回のイベントはスケジュールに恵まれ、メンバーの全員が参加している。

 

「目指すは上位で!」

「「「「「「「「「「異議なし!」」」」」」」」」」

 

メイプルの号令に俺たちも力強く返し、第4回イベントの開催が告げられるとともに光に包まれて転移されていった。




ギルドの規模ってこれで合ってましたよね?
なにぶん、手元に資料がないもので・・・。

カナデとイズの強化が後付け感満載になってしまいましたが、許してください。
この進め方だと、どうしてもこういう感じになってしまいました。
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