弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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第4回イベント1日目・1

俺たちが飛ばされたのは、洞窟の中だった。

道が3本に分かれており、俺たちが今いる広間にオーブと台座があった。

俺、サリー、シオリでそれぞれの道を確かめると、1つは水場があって行き止まり、1つは特に何もない行き止まり、最後の1つが外に通じる出入り口だった。

これなら確かに、格段に防衛しやすいだろう。

 

「それじゃあ、まずは打合せ通りに」

「えぇ、わかったわ」

「おう、予定通り行こう」

「任せとき」

「わ、私も頑張りますっ!」

 

時間が惜しい中、さっそく攻撃組5人と偵察役のモミジは洞窟から出て行った。

 

「クローネ、【覚醒】、【巨大化】」

「フウ、【覚醒】、【巨大化】」

 

俺とシオリはさっそくモンスターを巨大化させ、その背中に乗った。

俺は上空からの偵察で、シオリはフウの【嗅覚強化】で、それぞれギルドを見つけやすい。

それに、俺とシオリは1人だけでも十分ギルド1つくらいなら戦える。だから、あえて攻撃組を俺、シオリ、その他3人の3つに分けたのだ。

とはいえ、俺は上空からという都合上、どうしても中規模以上を相手取るのがメインになるだろう。

あるいは、オーブを集めたギルドからまとめて横取りするか。

なんにしても、できるだけ早くモミジの情報が欲しいところだ。

 

「さあて、どこかちょうどいいところはないかなっと・・・」

 

【千里眼】も使って、どこに他のギルドの拠点があるか、何人が防衛をしているかを確認していく。

だが、やはり上空から探せるというのはでかくて、10分くらいでちょうどいい中規模ギルドを見つけた。

 

「見っけた。よし、近くにメンバーはいないようだし、【速射】、【拡散】!」

 

俺はマップで巻き添えが出ないか確認してから、さっそく敵陣にボムアローの雨を降らせた。

次々に襲い掛かる4500の爆発する矢の絨毯爆撃に対応できるはずもなく、敵ギルドはあっさり壊滅した。

 

「さて、もらうぞっと」

 

俺は地面に降りてから悠々とオーブを回収し、再びクローネの背中に乗って上空に飛び上がる。

今度は、先ほどよりもスピードを落とし、敢えて敵の攻撃が届く位置を維持する。

 

「おっ、来た来た」

 

すると、オーブを取り戻そうと20人弱のプレイヤーが俺を追いかけてくる。

それを俺は引き離さない程度のスピードで逃げる。

そうすれば、

 

「お、始まった始まった」

 

俺の眼下では、別のギルドのプレイヤーと遭遇して戦闘を始めていた。

こうしてひきつけていけば、ギルド同士のつぶし合いを誘発できる。

さらにラッキーなことに、そのギルドの拠点も近くにあった。

せっかくだし、あれももらうとしよう。

【拡散】は使ってしまったから【速射】だけで対応するが、それでも十分敵を倒せる。

とはいえ、矢だけでは時間がかかる。

だから、さっそくだがあのスキルを試してみることにする。

 

「【創造(クリエイト)】」

 

俺が呟いたのは、【機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)】を発動するための言葉。そして、作り出す武器をイメージすると、俺の手元に2丁の拳銃が現れる。

機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)】で兵器や機械兵を生み出す際、イメージによる生成とメニュー画面による選択の2種類があるのだが、俺はイメージによる生成を徹底的に鍛えた。そのおかげで、乱戦状態でもすぐに武器を作り出せるくらいにまで上達した。まぁ・・・化け物形態を操るメイプルほどではないかもしれないが。

それはともかく、俺は余計な思考を振り払って適当な高さから敵オーブの真ん前に飛び降りる。

 

「来たぞ!一斉にかかれ!」

 

俺が着地するタイミングを見計らって、20人ほどのプレイヤーが俺に襲い掛かってくる。

だが、

 

「出直してこい!」

「「「「ぎゃあーーーー!!」」」」

 

レーザーガンによる射撃で一気に4人片付ける。さらに、遠くから魔法や弓矢で攻撃をしてくるプレイヤーに精密射撃を、剣や槍なんかで襲い掛かってくるプレイヤーには銃による殴打と蹴りをお見舞いして倒していく。

あっという間に、防衛に回っていたプレイヤー20人を全滅させた。

 

「オーブをもらって、っと。クローネ、降りて来てくれ!」

 

上空に退避させていたクローネを呼び戻して背中に乗り、また上空へと飛びあがる。

しばらくは、この繰り返しになるだろうな。とりあえず、5つくらい集めてから戻ることにしようか。

 

「はぁ、結局は作業ゲーになりそうだな・・・まぁ、俺たちが勝つにはこうするしかないわけだが」

 

動員できる人数が少ない俺たちの勝ち筋は、速攻からの逃げ切りしかない。だから、できるだけオーブを集めておきたいところだ。これは、作戦会議の時にも話したことだ。

ただ、そうなると少し心配な人物が出てくるのだが・・・できるだけ、フォローを入れるようにしよう。

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