弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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第4回イベント2日目・7

クラルとペインが同時に踏み込んだ一拍後、うちもドレッドに向かって突っ込んだ。

 

「そんじゃ、もっかい死に戻ってもらうとするわ!」

「悪いが、何度も同じ手を喰らう俺じゃねぇよ・・・!」

 

真っすぐに突き出した槍を、ドレッドは軽く躱した。

それでも追撃を仕掛けようとドレッドの方を向いたら、すでに10人のプレイヤーに囲まれとった。

 

「これは・・・」

「お前の力について、何も考えていないと思ったのか?お前と戦うのは、これで3回目だ。偵察班の報告も合わせれば、どういうスキルを持っているのか、想像がつく・・・お前は、走っている間しかまともに攻撃できないんだろう?」

 

ドレッドの言う通り、うちの能力は速くなるにしろ攻撃するにしろ、『走り続ける』のがキーになる。

逆に言えば、走っていない状態のうちは非力でしかない。

だからこそ、最初からうちを走らせないようにするために、あらかじめこの包囲を作っていたっちゅーことか。

 

「俺は、サシでやり合うことにこだわりはないからな。確実に、お前を潰す」

「・・・ははっ、こりゃ、一本取られたなぁ」

 

ここが狭い洞窟の中っちゅーことを逆に利用された。

すでに2回勝っとるからって、油断しとったなぁ。

まぁ、

 

「それでも、うちを倒すには足りひんで」

「ぬかせ!」

 

うちの言葉と強がりと捉えたんか、うちを包囲していた1人のプレイヤーが襲い掛かってきた。

でも、

 

「遅い!」

「なっ!」

 

うちは身をひるがえして攻撃を避けて、槍を薙ぎ払った。

さすがに倒すことはできひんかったけど、多少のダメージは入った。

たしかに、うちは走り続けなきゃ攻撃できへんけど、足が速いっちゅーことは、逃げ足も速いってことや。

足の速いうちは、逃げに徹すればだれにも捕まえられへん。

穴はすぐに埋められるから、包囲から脱出することはできへんけど、これくらいの攻撃をさばくくらいなら余裕や。

うちはステップを刻みながら、槍をドレッドに突き付ける。

 

「ほら、うちを仕留めるんやろ?さっさとかかってこんかい」

「・・・ちっ、面倒なことになりやがったな。だが、どのみち逃がさねぇよ!」

 

ドレッドが叫びながらうちに攻撃を仕掛けてくる。

思い返せば、こうしてドレッドの攻撃を真っ向から立ち向かうのは、これが初めてやな。

こっからが踏ん張りどころや。

せいぜい、クラルの要望通りに踊るんやな・・・!

 

 

* * * * *

 

 

「うぅ、こういうのは苦手です・・・」

 

戦いが始まった直後、モミジは極限まで気配を消して、広間の隅で機会をうかがっていた。

戦闘に参加していないのは、もちろんクラールハイトからの指示だ。

 

『モミジは遊撃を頼む。隙が見つかり次第、隠密しつつ援護してくれ』

 

たしかに、モミジのスキルであれば1回くらい攻撃しても位置はバレない。

とはいえ、戦況はかなり激しいものになっている。それをかいくぐりながらの援護は、モミジからすればかなり難しい。

だが、

 

「ですが、やらないわけにはいきませんよね・・・」

 

「クラールハイトさんからの指示とは言え、やっぱり嫌だなぁ・・・」などと愚痴をこぼしながらも、モミジは戦場を俯瞰する。

今のところ、メイプルの【身捧ぐ慈愛】は解除されているが、それでもクロムがいい仕事をしているため、マイとユイを守り切れている。今はまだ攻撃手段が限られているメイプルも、カスミ、サリー、カナデによって十分カバーできている。

それでも、あと一歩を押し切るのが難しいのは、

 

「やっぱり、フレデリカさんの援護が・・・」

 

フレデリカによる、的確なサポートによる部分が大きい。

ほぼフレデリカ1人による支援のおかげで、サリーたちが攻め込みにくくなっている。

ならばやはり、この場で狙うべきはフレデリカだ。

とはいえ、そのフレデリカにも最低限の護衛がついている。どのように護衛の隙をついて、フレデリカを仕留めるべきか。

どうすべきか思考を回すモミジだったが、すぐに違うことに意識を奪われた。

クラールハイトのガンブレードの片方が消滅したのだ。

それでもクラールハイトは、即座にもう片方のガンブレードで迎え撃とうとするが、それもすぐに弾き飛ばされてしまう。

モミジがまずいと思ったときには、すでに遅く。

ペインの長剣は、まっすぐクラールハイトへ向けて振り下ろされ・・・。




今回は短めで。
ようやく免許合宿が終わったので、次からはもう少し内容を詰め込むことができると思います。
まぁ、まだ平針が残っているんですがね。
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