弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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暇つぶし

イベントが終わってから数日、俺は暇を持て余していた。

というのも、第4層の追加までまだ日があるというのもそうだが、これといった目的や目標といったものがないのだ。

スキルも充実しており、装備やアイテムもこれといってほしいものはない。

ふらっと雑貨屋を見て回ったりしているが、そもそも俺はそういう類にまったく興味がわかない性分だ。

一応、外にモンスターを狩りに出かけたりするが、それこそ暇つぶしのようなものだ。

どうしようかと悩んでいたが、ふとあることを思い出した。

 

「そう言えば、あれ使ったことなかったな。空飛ぶやつ」

 

この階層の1番の売りである、空を飛べるアイテムを一度も使ったことがなかった。

考えてみれば、空を飛ぶのはクローネで間に合っていたし、メカメカしいものも【機械仕掛けの神(デウスエクスマキナ)】で慣れてしまっていた。

どうせこの階層でしか使えないし、試してみるのも悪くないだろう。

思い立ったが吉日ということで、さっそく俺はそのアイテムが売られている店に向かった。

ちなみに、シオリは使っていないらしい。

本人曰く、「そんなものを使うより、自分で走った方が速いからいらん!」ということらしい。

それもそうだよな。シオリには障害物とかも関係ないし。

・・・そう言えば、第4回イベント以降、なんか俺とシオリに二つ名が付けられたんだよな。

俺が【賢者】で、シオリが【白狼】だったか。

この二つ名は、一昨日にはギルドの全員に知れ渡ってしまった。

そして、俺はかなり笑われた。

主に、「武闘派なのに【賢者】ってwww」って感じで。

まぁ、それについては、俺も同じことを考えたけど。俺自身、そこまで【賢者】ってイメージが湧かない。

なんか、あらゆる装備やアイテム、優れた知能を持っているから、とかなんとかってことらしいけど。

逆に、シオリはまさに見た目通りのイメージ通りってことで、本人もわりと満更でもない様子だった。

俺も、笑われるくらいなら、それくらいシンプルな方がよかったよ。

まぁ・・・見た目は中二病心にあふれた装備だから、痛い二つ名を付けられるよりかはマシだったかもしれないが。

ついでに、俺とシオリ以外のメンバーにも何かしら二つ名を付けようと考えているスレも見つけた。

たしかに、まだ新人だったメイプルはともかく、第1回イベントで上位だったクロムとカスミにはまだなかったから、今さらと言えば今さらなのかもしれない。

ただ・・・メイプルに関しては、まぁ泥沼化している。

なにせ、二つ名というのは一言でそのプレイヤーの特徴を表すものなのだが・・・メイプルを一言でって言うと、かなり難易度が高い。

まぁ、毒竜に始まって、天使になったり、悪魔になったり、機械を生やしたりしているプレイヤーを、果たしてなんと呼べばいいのか。それに、また新しいスキルを手に入れないとも限らないし。

・・・とりあえず、平穏な二つ名が付けられることを祈ろう。

そんな、微妙な心境になっていると、いつの間にか空を飛ぶ機械を売っている店に着いた。

中に入って、置いてある商品を見て回る。

空を飛ぶ機械と一口に言っても、その形状は様々で、初心者用のロケットベルトや上級者用の靴型、1人乗り用のコンパクトなものから複数人用の車のようなものまで、多岐にわたる。

その中から、俺は迷わずに靴型のものを買った。

俺自身、体幹には自信がある。安全に気を付けつつ慣らしていけば、すぐに使いこなせるようになるだろう。

まずは試しに、練習場のようになっている街のすぐ外の広場のような場所に行ってみた。

そこにはすでに、機械の練習をしているプレイヤーが大勢いたが、俺が広場に入ると、途端に注目され始めた。

まぁ、第4回イベントが終わってまだ数日だし、こうなるのも当然だろう。

周りの視線を気にしないようにしながらも、俺は機械を装着した。

操作方法は、足に力を入れる要領で調節するらしい。

試しに、まずは少し力を入れると、ふわりと浮き上がって足が地面から離れた。

 

「お、おぉ、なんか不思議な感じだな」

 

クローネの背中に乗って空を飛んだことは何回もあるが、自分で空を飛ぶとなると、また違う感じがして面白い。

ただ、バランスをとるのにかなり神経を使う。こうして浮遊しているだけでもいっぱいいっぱいだ。

とはいえ、すぐにコツを掴んで、30分くらいで苦なく移動できるくらいには上達した。

さて、これからは、もっとアクティブに動けるように練習するか。

 

創造(クリエイト)

 

まずは両手にガンブレードを持ち、足に力を入れてみる。

もちろん俺の体は急上昇し、3秒ほどで力を抜く。勢いが弱まったところで体を回転させ方向転換し、再び足に力を入れて今度は急降下する。

今度はすぐに力を抜いて、地面に激突する3秒前くらいにまた体を回転させて、一瞬だけ全力で力を入れる。

そうすることで俺は5mほどの高さまで跳躍し、飛び上がっている最中に回転しながら銃剣を振るう。

上昇しきったところで回転をやめて、その場に浮遊した。

・・・うん、楽しいわ、これ。

こういう立体機動も、新鮮で面白いな。

今度は、森の中で試してみようか。このまま飛んでいけばいいし。

 

 

 

そんなこんなで、第4層が追加される1週間前まで、俺はひたすらこの機械で遊びつくした。

おかげで、そこそこ経験値も稼げたよ。




新たに兵長属性が追加されそうになってしまった・・・。
この階層限定なので、今回限りになるでしょうが。
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