弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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ダンジョン&ボス攻略・シオリ編

今日で、スキル勝負最終日。

この3日間、うちもひたすらモンスターを狩りまくったおかげで、レベルもかなり上がったし、AGIも200近くになった。思わず時間を忘れて、武器を壊してもうたこともあったけど・・・。

まぁ、それはそれとしてや。今日も今日とて、頑張ってモンスターを狩っていこうと思ったんやけど・・・ちょいと面倒なことになってもうた。

それが、いつの間にか見覚えのない場所に立っていたんや。

確認すると、そこはダンジョンの中やった。

名前は“迷いの森”。

説明文に、「森を怒らせた者が誘い込まれる、抜け出すことのできない、霧に覆われた森」ってあったから、モンスターの討伐数が関係していると思うんやけど、詳しい条件はわからへん。

クリア不可レベルで難易度が高い、っていうのはあらへんやろうけど、情報が全くない状態で初めてのダンジョンを1人で攻略するってゆーのは、さすがにちょっと心細いと言うか、クラルが隣にいてくれればって思うと言うか・・・。

まぁ、ないものねだりをしてもしゃーないから、先に進むしかあらへんけどな。

うちは覚悟を決めて、両手で槍を持って臨戦態勢をとって、周囲を警戒しながら歩みを再開した。

するとさっそく、近くの茂みから白い狼のモンスターが飛び掛かってきた。

 

「甘いで!」

 

せやけど、超集中状態になっているうちには、これくらいの奇襲は通用せぇへん。

槍を一閃して、白狼を弾き飛ばした。

吹き飛んだ白狼は、すぐに起き上がって、またうちに飛び掛かってきたけど、そんなお粗末な攻撃が通用するわけもなく、もう一回槍を一閃して白狼を光に変えた。

これで一安心やけど、油断はできへん。さっきの白狼、他のモンスターと比べても格段に速かった。ステータス値で言えば、たぶん100くらいはありそうや。

それでもうちよりは遅いけど、序盤で出てくるモンスターでこれなら、奥にいるモンスターやボスはもっと速くなるかもしれへんし、そうでなくとも手強くなるのはたしかや。

ここは焦らず、慎重に行くべきか。

一瞬そう考えたけど、すぐにその考えを振り払って()()()()()()()()

うちのスキルの【速度中毒】と【疾風】は、うちが走り続けるほど、うちが速くなるほど強くなる。

ここで慎重になったら、せっかくの強みを生かすことができへん。

初見のモンスターで行動パターンがわからない?それやったら()()()()()()()()()

覚悟は決めた。あとはひたすら突っ走るだけや!

 

「いくで!!」

 

そう言って、うちは思い切りダンジョンを走り抜けていった。

高速で動きながらも、うちの視界は色あせていって白と黒、グレーの世界になって、流れる景色が遅くなっていった。

茂みから、さっきの白狼やでかいハチ、さらに最初の森のやつの色違いのモンスターまで出てきたけど、相手が行動する前に槍を一閃させて、一撃で光に変えていく。曲道も、周囲に生えている木を使って三角飛びの要領で速度を殺さずに曲がり、威力を一切落とさない。

【速度中毒】のおかげで上がったAGIが【疾風】に上乗せされると、うちのSTRは最大で300を超える。

これだけのSTRなら、たいていの雑魚はもちろん、中ボスでも1,2撃で倒せる。

道中のモンスターなら、相手になるはずもあらへん。

うちはひたすら駆け抜けていって、気づいたら大広間におった。

うちが大広間に足を踏み入れると、奥から巨大な白狼の狼が現れた。さっきまで出てきたのは2mくらいやったけど、今目の前にいる大狼は3.5mくらいと、二回り大きい。

おそらく、こいつがこのダンジョンのモンスターなんやろうな。

どれくらいの強さか、それはわからへんけど、

 

「いいで、勝負や!!」

 

うちは気合を入れるためにも吠えて、真っすぐに大狼に向かって突進した。

真っすぐに突っ込んだうちは槍を前に突き出すけど、大狼は咄嗟に横に飛んで避けた。

けど、うちにはその動きもスローモーションのように映る。一番接近したタイミングで、うちは槍を地面に突き刺して地面を蹴り、そのまま回転して大狼に蹴りをぶっ放した。

この一撃で、大狼のHPは半分消し飛んだ。

大狼は吹き飛びながらも、しっかり四肢で踏みとどまって地面を削りながらも持ちこたえた。

それでも、今のうちにとってはそれはただのでかい隙でしかない。

うちは蹴りの勢いに身を任せて自分から吹っ飛んで、その先にあった木に着地してさらに跳躍した。狙いはもちろん、体勢を立て直しきれていない大狼。

 

「いっけーーー!!」

 

うちは雄叫びをあげながら、槍を大狼の額に突き立てた。

実質STR300越えのうちの渾身の一撃は、大狼の残りのHPを丸々削り切って、大狼は光になって消えた。

 

「よ、っしゃあ!やってやったで!」

 

全力を出し切ったうちは、勢いを殺しきれずに地面をゴロゴロと転がって、やっと停止したところで思い切り両手を上に突き出してガッツポーズをした。

2撃必殺。あぁ、えぇ響きや。

久しぶりにぶっ倒れたけど、ダンジョン入ってから、ほぼずっとゾーンに入って突っ走ったんやから、しょうがないやろな。この姿をクラルに見られたら「鍛え方が足りん!」とか言いそうな気がしなくもあらへんけど、おらんくてよかった。

あと、最後の一撃でまた槍が壊れてもうた。さすがに壊れるの早いんとちゃう?あるいは、それだけここのモンスターが硬かったからか。ほとんど、スキルで底上げしたSTRのおかげみたいなところはあるし、これもしゃーないっちゃしゃーないか。

それに、今日の夜に結果発表をするんやから、はよ起き上がっておかなきゃな。

疲れた体に鞭打って上体を起こすと、広場の真ん中に宝箱が置いてあった。

それと、よく確認したら新しいスキルも取得していた。

まずは、新しいスキルの方を確認することにした。

 

スキル【大物喰らい(ジャイアントキリング)

HP、MP以外のステータスのうち4つ以上が戦闘相手よりも低い値の時にHP、MP以外のステータスが2倍になる。

取得条件

HP、MP以外のステータスのうち、4つ以上が戦闘相手であるモンスターの半分以下のプレイヤーが、単独で対象のモンスターを討伐すること。

 

「なるほどなぁ・・・あれ?もしかして、うちってさっきの狼さんよりもINTが低いってことか?」

 

たしかに、レベルアップのステータスポイントは全部AGIに突っ込んどるけど、そこまで?

いやでも、だいたいの相手には効果が発動するって考えれば、悪いことばかりやあらへんか。

さっさと気を取り直して、うちは次に宝箱の中身を見た。

中に入っているのは、柄が細くて歪な螺旋状になっている槍と、白い毛皮があてがわれた装備一式やった。

 

「なんやこれ、ユニークシリーズ?」

 

見たことのない単語に頭を傾げながらも、うちは説明欄に目を通した。

 

 

【白狼の口当て】

【AGI+20】

【白狼の呼吸】

【破壊不可】

 

【白狼のコート】

【AGI+35】

【狩人】

【破壊不可】

 

【白狼のブーツ】

【AGI+40】

【白狼の疾駆】

【破壊不可】

 

【大樹の牙】

【STR+25】

【大樹の怒り】

【破壊不可】

 

 

【白狼の呼吸】

走行中は疲労を感じなくなり、匂いによって索敵することができる。

 

【狩人】

障害物に身を隠すことで相手から認識されずらくなり、認識されていない相手へのダメージが1.5倍になる。

 

【白狼の疾駆】

障害物による移動阻害を無効化し、障害物のある地形では【AGI+20】が追加される。

 

【大樹の怒り】

敵を1体倒すたびに、葉の紋様が1枚出現する。葉の紋様を消費することで、特殊攻撃を使用することができる。

 

 

「おーーー!ええやんええやん!!ちょー強いやん!!」

 

装備とスキル、共に文句なしの超一級品やん!

いや、いっそチートレベルと言っても過言じゃあらへん!

よっしゃ!この勝負、うちの勝ちや!

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