弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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第5回イベント

12月の第1週に、第5回イベントが開催された。

内容は、第3回イベントと似たようなフィールド探索型で、特定のモンスターを倒してポイントを競うものだ。

ただ、今回はクリスマスを意識しているのか、フィールドには雪が降っており、地面も白く染まっている。

この状態は、12月いっぱいは続くということだった。

このイベントでは、例によってシオリが大暴れしているようで、このペースなら個人成績は1位は確実だろう。

俺の方は、ポイント稼ぎはほどほどに、今回のイベントで現れるモンスターの中で最も出現率が低いのを狙うことにした。

というのも、そのモンスターは低確率でレアドロップを落とすということで、それを狙うことにしてみたのだ。

もしそれを手に入れたら、内容を確認してから続けるか切り上げるかを決めるつもりでいる。

それに、ミィにはあぁ言ったが、やはりどこかでスキルを見つけて早く白鬼に挑戦したい。

俺だって人よりは負けず嫌いだから、このまま負けっぱなしで放っておくつもりは、もちろんない。

まぁ、それを見つけることができないでいるのが現状なわけだけど。

俺の希望としては恒常的にステータスが上がる類のスキルが欲しいのだが、やはり簡単には見つからない。

いっそ、シオリの【疾風】を俺も取得すればいけるかもしれないが、それで勝ったとしてもシオリの手を借りたみたいで納得できない。

だから、俺は俺のスキルを見つけようとして、見つけられないままでいるわけだが・・・。

 

「はぁ・・・」

 

俺はため息をつきながら、目についたモンスターを片っ端から撃ちぬいていく。

今回のイベントではポイントは意識しないとはいえ、やはり経験値の足しにはしておきたい。

憂鬱な表情をしながらモンスターを殺戮する姿は、他から見ればドン引きものかもしれないが、白鬼の敗北に比べれば、たいていのことはどうでもよく感じそうだ。

 

「お~お~、ずいぶんな様子やなぁ」

 

そう思っていたら、後ろから声をかけられた。

正体は、槍を肩に担いだシオリだ。

 

「うちにも気づいとらんかったやん。そんなに悔しかったんか?」

「お前も、戦えばわかる。あいつの理不尽さがな・・・」

 

たしかに、あまり足音に注意をはらっていなかった。

それくらい、俺の頭の中は『どうやって白鬼を倒すか』で埋め尽くされていたわけだ。

 

「ていうか、シオリならワンチャンやれるんじゃないか?範囲攻撃も、シオリのスピードなら余裕で避けれるだろうし」

「それはそうかもしれへんけど、その炎って少しの間残るんやろ?一周回ってダメージ受けそうや。それに、スキルをコピーするっちゅーなら、その白鬼がうちと同じくらい速くなったらめっちゃやばいやん」

 

言われてみれば、白鬼がスキルをコピーすると言うなら、シオリのスキルもコピーされる可能性があるのか。

HPが半分切った時点の覚醒で、白鬼のステータスはかなり上昇していた。それがAGIに限ってはシオリのスキルで強化されるとなったら、シオリでも難しいか。

それに、あの白鬼のめんどくさい点は、しっかりとこっちの攻撃を避けようとしてくることだ。シオリの強みは、相手が知覚できないスピードで一撃必殺の攻撃を与えることができるところだが、逆に言えば、相手がシオリのスピードに対応できるのであればその強みも半減になってしまう、ということでもある。

今まではプレイヤーではそんな化け物はいなかったが、それがモンスターとなって現れた形になったわけだ。

そんなことを話していたら、白鬼の倒し方から意識が戻ったからか。

ここから離れた場所でひと際重い足音が聞こえた。

 

「・・・この足音、あのモンスターか」

「? あのって、どのモンスターや?」

「今回のイベントのレアモンスター」

「あぁ、あれか」

 

シオリも、俺の言葉でわかったようで、ポンと手を叩いた。

俺は手に持った拳銃を消して、足音の鳴る方へ向かった。

そこにいたのは、高さが4m以上もある巨大な雪だるまだ。

石の目と口に人参の鼻があり、木の枝の腕には袋を持っており、頭には赤い帽子をかぶっている。

このモンスターこそが、今回のイベントで最もポイントを得られるモンスターで、低確率でレアドロップを落とすのだ。

そして、倒すのにはあまり苦労しない。

 

「【ファイアボール】、【速射】」

 

このモンスターは、火属性の魔法に極端に弱く、初級の魔法でも数発で倒せてしまう。

俺の場合、【魔弾の射手】で【ファイアボール】をつがえ、【速射】で弾幕を張れば速攻で倒せる。

だから、発見さえすれば倒す分には問題ないのだが、

 

「ちっ、落とさなかったか」

 

今回は、レアアイテムをドロップしなかった。

 

「うわっ。今のクラルの顔、めっちゃイライラしとる感じやで」

「別に、イライラしているってほどでもないんだがな」

 

まだイベントはあるとはいえ、終わるまでには手に入れておきたい。

とはいえ、俺の耳にかかれば発見も用意で、2日後には無事に手に入れることができた。

 

「さてさて、と。何かな・・・」

 

【プレゼントボックス】

12月25日以降、1週間使用可能。中身はランダム。

 

「12月の25日・・・あぁ、クリスマス・・・」

 

言われてみれば、サンタの格好をした雪だるまだからな。こんな感じのアイテムなのも当然と言えば当然なのだろう。

とりあえず、雪だるま狩りはこれで終わることにして、今度はスキル探しに精を出すことにした。




最近になってPCの麻雀を始めました。
定石通りにやってるはずなのに、下振れが多くて勝てません。
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