弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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大狼

「ふぅ、やっと落とした」

 

クラルと白鬼の話をしてから5日後、うちもようやく雪だるまのレアドロップの【プレゼントボックス】をゲットした。

別に探すのは苦やあらへんのやけど、倒すのがとにかくしんどかった。

なにせ、火属性の魔法はべらぼうにダメージ入るけど、それ以外の攻撃はほとんど通用せぇへんから、殴ることしかうちには相性が悪すぎた。

最低でも5発は当てなきゃいかんとか、とちくるっとるやろ。

でも、メイプルちゃんは即死攻撃を持っとるから、情報がなくて【機械神】を使わんくても倒せそうやなぁ。

・・・そういえば、あのレーザーって属性とかあるんかな?見た目は雷か光っぽいけど。

そんなことを考えながら、次のモンスターを探しとると、

 

オォーン・・・

 

「ん?遠吠え?」

 

どこかからか、狼の遠吠えが聞こえた。

今、フウは指輪の中なんやけどな。

方向的には、森のさらに奥の方やな。

まぁ、最近は同じモンスターを狩ってばっかやったし、気分転換にはなるか。

それに、もしかしたらフウにいいことがあるかもしれへんし。

うちは道中のモンスターを狩りながら、遠吠えのした方向に走っていった。

少し走ると、峡谷になっているところに出てきた。

崖の上には、何匹かの狼がうちを見とる。

ただ、敵対モブやないみたいで、うちに襲い掛かってくる感じはせぇへん。

 

「とりあえず出しとこか。フウ、【覚醒】」

 

何があるかわからへんから、念のためにフウを出した。

周囲を警戒しながら先に進んでいくと、行き止まりになった崖の真ん中あたりに大きめの洞穴があった。足場のためか、出入り口付近が周りよりも前に突きでとる。

ただ、うちやと登るのに苦労しそうやな。

 

「フウ、【巨大化】!」

 

せやから、うちはフウを巨大化させてその背中に乗った。

 

「よっしゃ、頼んだで、フウ!」

「ワオォン!」

 

うちの号令でフウは思い切り飛び上がって、崖を蹴りながらあっという間に足場に飛び乗った。

こういうの、すごいファンタジーっぽくて好きやわ。

無事に足場に飛び乗ったうちらは、フウを元の大きさに戻して洞穴の先に進んだ。

しばらく歩いていると、広間になっとる空間に出た。

 

「む?・・・人間が来るとは、珍しい」

 

奥を見ると、そこには巨大な白い狼が横になっとった。

横になっとるから詳しくはわからんけど、巨大化したフウよりもさらに二回りは大きくて、たぶん全長は5,6mくらいはあるかもしれへん。

尻尾も、フウと違って二股に分かれとる。

 

「それに、私の眷属を従えているとは・・・ただ者ではないようだな」

「えっと、あんたの名前は?」

 

うちが尋ねると、大狼はうちの方を見て口を開いた。

 

「私の名はカムロ。すべての狼の長であり、神でもある。外にいる狼は、すべて私の家族であり、眷属でもある。むろん、お前が従えている、その狼もな」

「は、はぁ・・・」

 

なんか、思っとったよりすごい狼やった。

つまり、狼の中で一番偉いってことやろ?見るからに強そうやし。

思った以上のスケールの大きさに、うちが思わず気圧されとると、またカムロの方から尋ねられた。

 

「それで、その狼の名はなんと言う?」

「あ、えっと、フウって言います」

「フウか。いい名だ。それに、強い力を感じる・・・その子であれば、私の力を授けるにふさわしい。・・・・・・オオオォォン!!」

 

カムロが一息吸うと、その場で遠吠えした。

すると、フウの周りに光が降り注いで、少しだけ大きくなった。

大型犬ほどやないけど、中型犬と大型犬の中間くらいの大きさや。

同時に、うちの画面に通知が出てきた。

 

【フウは【眷属召喚】を取得しました。】

 

なんやこれ?

【眷属召喚】って、明らかに強そうな名前やけど。

 

「その子には、私の力の一部を授けた。お前とその子の意志によって、私の眷属を呼びだすことができる。よく使ってくれ」

「あっ、はい」

 

フウの上司的な存在なこともあって、つい敬語で返しながら、うちは洞穴を後にした。

 

「ふぅ・・・さて、どんな感じなんやろな」

 

うちは一息ついてから、【眷属召喚】の性能を確認した。

 

【眷属召喚】

自身のステータスの半分の値の狼を2体召喚する。

 

この自身ってのは、フウのことやろな。

単純に手数が3倍に増えるっちゅーのは強いんやけど、ステータスが半分かー・・・AGIはともかく、STRがネックになりそうやな・・・。

いやでも、【スピードシェア】で上昇した分のAGIなら、多少STRが低くても問題あらへんか。

なんにせよ、今日のところはこのスキルを試していこか。

それに、うまく使いこなせれば、もしかしたら化けるかもしれへん。




なんかこれを書いていたら、シオリがもののけ姫のコスプレしてるみたいに見えてきました。
ていうか、よくよく考えてみたら、白狼の毛皮と槍とか完全にサンですよね。

ちょっと趣向を変えて、シオリではなくフウの強化にしてみました。
とはいえ、テイムモンスターの強化フラグはすでに原作で別にあるので、それとは違う感じに仕上げました。
一応、狼型モンスターの強化フラグ、くらいに考えてください。
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