弓兵と槍兵を人外にして魔境に放り込んだ結果   作:リョウ77

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クリスマスパーティー(NWO)

『みんなでクリスマスパーティーをやろう!』

 

メイプルからそんなメッセージを送られたのは、今日のことだった。

どうやら、メイプルが昨日思いついて、イズとも協力して用意したらしい。

あいにく、昨日は俺もシオリも用事があってログインできなかったし、聞いたところでは素材はすべてメイプルが1人で集めたということらしい。

運悪くログインできなくて手伝えなかったことを若干申し訳なく思いながらも、イズによってローストチキンやアイスケーキなど、様々なクリスマス料理が並べられていく。

俺が参加していないのは、単純に【料理】のスキルレベルが足りなかったからだ。

まぁ、戦闘職の俺がガチガチに料理できるというのもおかしい話ではあるが。

次々とテーブルに並べられていく料理を眺めながら、俺はあることを思い出した。

 

「そういえば、うちももうすぐクリスマスパーティーをやる時期だなぁ」

「あ、言われてみればそうやな」

「なに?どうしたの?」

 

俺の呟きとシオリの同調が聞こえたのか、メイプルが話しかけてきた。

 

「いや、うちの道場は、毎年クリスマスに門下生たちと一緒にクリスマスパーティーを開いているんだ。参加料は必要だが、いろいろと料理もイベントも用意するんだ。俺も手伝わされるんだよな」

「そうなんだ。シオリちゃんは?」

「こいつは、基本的に会場で楽しんでばっかで、準備も片付けも手伝わん」

「うちは客人やから、参加する必要はあらへんも~ん」

 

質が悪いのは、母さんがそれを許容していることだ。理由は、シオリが今言った通りだが。

そこで、俺はあることを思い出した。

 

「あぁ、そうそう。母さんがな、メイプルとサリーも、もし都合がよかったら参加してもいいって言ってたんだ。参加料無しで」

「えっ、本当!?」

「なんか、ずいぶんと気に入られとるで?オフ会のときしか会うてへんのに」

 

それを言えば、シオリも数回会ったら似たような感じになったけどな。

可愛い女の子にはとことん甘いあたり、母さんも俺からすれば難物だ。いっそ女の子を産めばよかっただろうに。

 

「そういうわけなんだが、どうだ?」

「う~ん、あとで家族に聞いてみるよ。サリーも、同じ感じになるかな?」

「私が何?」

 

ちょうどいいところに、サリーが俺たちのところにやってきた。

サリーにも同じことを説明すると、

 

「私は、一応聞いてみるけど、たぶん大丈夫かな。特に予定があったわけでもないし。ていうか、たしかその日は両親が仕事だったはずだし・・・」

 

どうやら、サリーは共働きの家系らしい。なんか、申し訳ないことを聞いてしまったな。

 

「っと、悪い」

「いや、べつにいいよ。その代わりに、別の日に全員で外食に行くって決めてたし」

「そっか、サリーは行くんだ・・・なら、私も行けるように相談しようかな」

「それなら、明日くらいまでに連絡を送ってくれ」

「は~い」

「わかったわ」

 

たぶん、2人とも来そうな気はするが。

 

「4人とも~、準備終わったわよ~!」

 

ちょうど俺たちが話し終わったタイミングで、イズから呼び出された。

どうやら、すべての料理が並んだようだ。

 

「んじゃ、メイプル。はやくしろ」

「えっ!?えーっと・・・さ、サリー?こういうときって、なんて言えばいいんだっけ?」

「え!?何か言うつもりで立ったんじゃないの!?」

 

メイプルの場合、何も考えずに立ったって方が正しい気がするが。

 

「うー・・・!メリークリスマス!来年もよろしくお願いしますっ!」

 

クリスマスというよりは大晦日に近いが、時期的にはあながち間違ってないし、大晦日に集まる予定もないから、別にいいだろう。

メイプルの声に俺たちも合わせて、クリスマスパーティーが始まった。

 

「おっ、上手いな、これ」

「えぇ、どれも自信作よ。でも、この食材もイベントが終わると当分手に入らなくなる思うと悲しいわ・・・」

 

たしかに、これだけおいしいのに次は来年くらいになると考えると、寂しいものがあるな。

とはいえ、

 

「だが、念に一度のイベントだからこそ美味しいと考えれば、それはそれでいいんじゃないか?」

 

クリスマスに限らず、特別な日は年に一度だからこそ特別なのであって、何度もあっては飽きてしまうだろう。

俺がそう言うと、他のメンバーもうんうんとうなずいていた。

それは、シオリも同じなのだが、

 

「ま、攻略以外に楽しみを見つけるのも、醍醐味の1つやもんなぁ~?」

「・・・それもそうだが、なぜ俺を見る」

 

それも、どこか面白がるような感じで。

 

「いやいや、この層に来てから、クラルが単独行動する機会が段違いに増えとるからな~。なにか、うちらに隠しとる楽しみでも見つけたんかと思ったんやけど・・・」

「・・・まぁ、この刀もそうやって見つけたようなもんだがな」

 

今の俺は、和装に【備前長船長光】を装備した格好だ。

路地裏探索は俺の趣味嗜好でやったようなもんだから、間違いではない。断じて、【ふわふわふれあいルーム】のことを指しているのではない。

それに、

 

「それを言ったら、モミジの方がよっぽど・・・」

「はぁ~、おいしいです!お酒ともよく合いますね!」

 

モミジの方は、料理を食べながら瓢箪の酒をあおっていた。

モミジが実は成人しているというのは、すでにメンバーの知るところとなってしまった。

なぜなら、攻略に関係ないところでも瓢箪の酒を飲んでいるから。

最初はメイプルたちは「リアルでは飲めないからテンションが上がっているのかもしれない」と考えていたようだが、それにしては反応がおっさん臭いというか、普段から飲んでいるような口ぶりだったことからシオリが問い詰めたところ、渋々白状した。

とはいえ、これまで通りに接してほしいというモミジの要望も通ったため、一概に悪いことばかりではないだろう。

だが、

 

「でも、クリスマス料理なら、やっぱり日本酒よりもワインの方がいいんですけどね~。それに、適度に酔えないというのも、少し残念ですし・・・」

 

完全にタガが外れているのか、アルコールは入っていないはずなのに、モミジの口数がいつもよりも倍増しで増えている。

たぶん、モミジはリアルの方でもお酒を飲んでクリスマスを過ごすことになるんだろうな。

家族か恋人と一緒なのかは、敢えて聞かないでおくが。




普通に考えたら、同年代で男:女=1:3のクリスマスパーティーとか普通にハーレムリア充ですね。
メイプルもサリーもシオリ(設定上)もかわいい少女ですし。
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