BS×スタートゥインクル~12星宮に導かれたもの~   作:風森斗真

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ブルーキャット初登場回第三部
とはいえ、かなり駆け足感がありますが……いや、作ったはずのDVDがどっか消えましてね
……まじでどこ行ったんだろ


大混戦!プリンセススターカラーペンを取り返せ!!

「宇宙をまたにかける宇宙怪盗、ブルーキャット!」

 

宇宙一のアイドル、マオの正体は、宇宙をまたにかける怪盗、ブルーキャットだった。

その事実を知ったプルンスはショックのあまり固まってしまった。

当然、ひかるたちも驚きのあまり呆然としていたが、まどかと導は冷静だった。

 

「ふふふ、だましたみたいでごめんなさいね?」

「怪盗ってのは人をだますもんだろ?ならなんで謝罪する」

「ふふふ、怪盗のお茶目というところかしら?さて……わたしはこれでとんずら」

「させると思うか?」

 

呆然としているひかるとララ、どう動くべきか機会をうかがっていたまどかとえれなをよそに、ブルーキャットの言葉に導はそう返しながら、デッキから「宝瓶星鎧ブレイヴアクエリアス」を引き抜いた。

すると、ブレイヴアクエリアスが白い光を放ち、導を包み込んだ。

光がおさまると、今まで何度か見てきた赤い鎧ではなく、肩の部分がえらく大きい白い鎧を纏った導の姿があった。

 

「すまないが、そのペンは返してもらうぞ」

「できるかしら?」

「やるさ。それが俺の仕事だ」

 

ブルーキャットが挑発するように問いかけるが、導はまったく感情を動かさずに答えた。

その手には、白のマジックが握られていた。

どうやら、一瞬で勝負をかけるつもりのようだ。

ブルーキャットもそれがわかるらしく、何もアクションを起こさないまま、導に視線を向けたままだった。

だが、足元から突然、スポットライトがブルーキャットを照らした瞬間、導は動いた。

 

「マジック『サイレントロッ……』」

『バケニャーンがいないから、ダークペン使い放題だっつーの!やっちゃえっつーの、ノットリガー!!』

 

手にしたマジック『サイレントロック』を使おうとした瞬間、突如、上空から一昔前の女子高生が使うような口調で叫ぶ声が聞こえてきた。

見上げると、そこにはサイクロプスのような一つ目の少女が見覚えのある服を着たドラゴンに乗っている姿があった。

 

「アイワーン?!」

「ノットレイダーも来ていたルン?!」

 

どうやら、彼女も河童や天狗と同じ、ノットレイダーの仲間のようだ。

 

「河童と天狗に続いて、今度は一つ目小僧か?……いや、どんだけ妖怪っぽい連中がいるんだよ」

 

導はそんな感想を口にしながら、『サイレントロック』のカードをしまい、今装着しているブレイヴを解除し、別のカードを二枚引き抜いた。

それと同時に、ひかるたちもペンダントとペンを取り出した。

 

「「「「スターカラーペンダント!煌めく、星の力で!!憧れの"わたし"描くよ!!トゥインクル、トゥインクル、プリキュア!トゥインクル、トゥインクル、プリキュア!スター☆トゥインクル……スター☆トゥインクルプリキュア!♪」」」」

 

ひかるたちがペンをペンダントに差し込むと、ひかるたちの服がそれぞれの色のワンピースへと変わった。

さらに、ペンを引き抜き、ペンダントにたまっていた光のインクで自分たちのコスチュームを描いていき、初めて出会ったときと同じコスチュームへと変身した。

 

「宇宙に輝く、きらきら星!キュアスター!」

「天にあまねく、ミルキーウェイ!キュアミルキー!」

「宇宙を照らす、灼熱の煌き!キュアソレイユ!」

「夜空に輝く、神秘の月明かり!キュアセレーネ!」

「「「「スタートゥインクル!プリキュア!!」」」」

 

スターたちが変身を終えると同時に、導は引き抜いた二枚のカードの内の一枚、『射手星鎧ブレイヴサジタリアス』を掲げた。

その瞬間、カードは赤い光を放ち、導を包み込んだ。

光がおさまると、赤い鎧をまとった導がそこにいた。

プリキュアのものとはまた違う変身に、ブルーキャットは興味深そうにしていたが、それどころではない。

 

「プリンセスの力!寄越すっつーの!!」

「『デルタバリア』!!」

 

突然、ひかるたちからアイワーンと呼ばれた少女がそう叫びながらドラゴンと一緒に突撃していた。

だが、導が手にしたカードをかざした瞬間、巨大な光の三角形の壁が出現し、ドラゴンの前に立ちはだかった。

 

「会場の人たちを避難させろ!」

「えっ?!」

「で、でもブルーキャットはどうするルン?!」

「それに導くん一人でノットリガーを相手にするつもり?!」

「いくらなんでも無茶です!!」

 

スターたちが口々にそう告げてきた。

だが、導は強い口調で彼女たちに背を向けたまま反論した。

 

「無関係の人たちを巻き込んでまで手に入れなきゃいけないのか?!」

 

たしかに、いま襲われている会場にいる人々は、自分たちとは関係ない人々であり、巻き込むことは道理に反している。

けれど、だからといってこのままプリンセススターカラーペンを奪われてしまうのも納得がいかない。

いったいどうすればいいのか、スターたちが迷っている中、導だけはノットリガーを相手取りながら、逃げ惑う人々を安全な方向へと誘導していた。

だが、さきほどから使用しているマジックはすべて防御に使用するもので、攻撃に転じることが出来ずにいた。

周囲にいる人々を巻き込まないためなのだろうが、このままではジリ貧になることは目に見えていた。

 

「ブルーキャットはわたくしが!みなさんは導くんの援護と会場の方々の避難誘導を!!」

 

そんな中で先に動いたのはセレーネだった。

セレーネの指示を受けて、スターたちはノットリガーの方へ向かっていった。

残るセレーネは、ブルーキャットと向かい合っていた。

 

「あなた一人でどうするのかしら?」

「たとえわたくし一人でも、貴女からプリンセススターカラーペンを取り戻します!」

 

セレーネは真っ直ぐにブルーキャットを見ながらそう返した。

向かい合う二人はどちらからとなく動き出した。

アクロバティックな動きをするブルーキャットに、セレーネは翻弄されながらもしつこく食らいついていた。

いい加減、しつこいと感じたのか、ブルーキャットはオークション会場の天井にぶら下がりながら、着地したセレーネに問いかけた。

 

「意外としぶといわね……」

「返していただくまで、いくらでも追いかけさせていただきます!!」

 

さながら、アルセーヌ・ルパンとガニマール警部、あるいは、その孫と銭形平次の子孫か。

しばらくの間、二人の追いかけっこは続いていた。

だが、ノットリガーが会場に突っ込んできたことで、状況は一変した。

オークション会場を破壊するように暴れ回るだけでなく、会場に残されていた競売品まで盗みだそうとしていた。

それだけならばまだいいかもしれないが、逃げ遅れたオークション客に襲いかかろうとまでしていた。

さすがにこの状況を見かねたのか、ブルーキャットはプリンセススターカラーペンをセレーネに向かって投げた。

 

「あなたに預けておくわ!だからはやくあいつを何とかしなさい!」

「な、なんとかって!!そんな勝手な!!」

 

いきなり何とかしろと言われても困るため、文句は出てくるが、あまり長い間討論している場合ではないため、セレーネは受け取ったプリンセススターカラーペンをペンダントに差し込んだ。

 

 

「プリキュア!射手座!セレーネアロー!!」

 

射手座のスタープリンセスの力を宿した光が矢となり、ノットリガーにむかっていった。

その矢の形状からはわからないが、かなり高密度のエネルギーがこめられていたらしく、セレーネが放った矢はノットリガーを吹き飛ばし、地面にたたきつけてしまった。

 

「セレーネ!」

「ペンを取り返したルン?!」

「やったね!」

「はい!みなさん、今のうちに!!」

 

スターたちと合流したセレーネの言葉にうなずき、スターたちはペンダントに手をかざした。

 

「「「「宇宙(そら)に輝け!イマジネーションの力!トゥインクルステッキ!!」」」」

「スタートゥインクル!」

「ミルキートゥインクル!」

「ソレイユトゥインクル!」

「セレーネトゥインクル!」

「「「「四つの輝きを、いま、一つに!プリキュア!サザンクロス・ショット!!」」」」

 

四人のイマジネーションの光が南十字星を思わせる形へと変わり、ノットリガーへとむかっていった。

十字星の光に飲み込まれたノットリガーは、イマジネーションの歪みが戻り、素体となっていたドラムスに戻っていった。

 

--------------

 

その後、フワの力でプリンセススターカラーペンを使い、射手座のスタープリンセスをよみがえらせてから地球に戻るため、再びロケットに乗ったのだが。

 

「……やたら食うな、プルンス」

「当たり前でプルンス!こうなったら、もうやけ食いでプルンス!!」

 

憧れの宇宙アイドルの正体が、宇宙怪盗ブルーキャットであったことがショックだったのか、プルンスはマオに差し入れするといって作っていたドーナツをバクバクと食べていた。

だが、一人で食べきれないことはわかっていたようで、ひかるたちにも応援を要請していた。

 

「……なにやってんだか……」

 

その様子を部屋の隅で眺めながら、導は呆れたようにため息をついていた。

そんな導の脳裏には、ブルーキャットがなぜスタープリンセスの力を求めていたのか、そして、まるでひかるたちがプリンセススターカラーペンを集めていることを知っていたのか。

そんな疑問が渦巻いていた。

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