BS×スタートゥインクル~12星宮に導かれたもの~ 作:風森斗真
あらかじめ告知しますが、作者はバトスピで遊んだことはありますが、ソードアイズ編で止まっています
なので、『ソウルバースト』や『封印』、『煌臨』はまだよくわかっていなかったりしています(復帰してから使っている都合上、『煌臨』はどうにか対応できますが)
なので、もしおかしな点があればご指摘いただけると幸いです
序章:激突王の名を継ぐもの
日本のどこかにある、星がとても綺麗に見える町、
その町の一角にあるゲームショップでは、あるカードゲームの大会が開かれていた。
そのカードゲームの名は、バトルスピリッツ。
コア、と呼ばれるビーズのようなものと四十枚以上のカードを使う対戦ゲームだ。
現在、このショップで開かれている大会の決勝戦では、赤紫の髪の毛をしたまだ幼さの残る青年とプラチナブロンドの長髪をした不敵な笑みを浮かべている青年がバトルをしていた。
「"二代目激突王"と"月光"のバトルだぜ」
「どっちが優勢?」
「いまのところは"月光"ね……けど、"激突王"の布陣は整ってるわ」
「あとはキースピリットを呼べるかだけだな」
「その前にこのターンを乗り切れるかじゃないか?"激突王"のライフ、あと一つだぜ?」
ライフとは、バトルスピリッツにおいて勝敗を分けるための重要な要素である。
プレイヤーはゲームスタート時にそれぞれ五つのライフを持ち、これがゼロにされたほうが敗北となる。
そして、"二代目激突王"と呼ばれた赤紫の髪の青年のライフは残り一つ。対して、"月光"と呼ばれた青年のライフは三つ残っていた。
その残りのライフ一つを砕くために、"月光"が動いた。
「アタックステップ!「
「フラッシュタイミング!マジック「バキュームシンボル」を使用!相手の全スピリットの宣言したシンボル一つを取り除く!白のシンボルを宣言!!そのアタックはライフで受ける!!」
バトルスピリッツのカードにはいくつかの分類が存在する。
そのなかの一つが、スピリットと呼ばれる分類だ。
スピリットはフィールド、すなわち場に出すことができる分類のカードで、アタックにより相手のライフを減らすことができる。
そのスピリットを支援し、特殊な効果をもたらすカードがマジックと呼ばれる分類だ。
マジックにはメインとフラッシュ、二つのタイミングで使える効果が存在する。
フラッシュタイミングは、相手ターンでも自分のターンでも使用でき、スピリットに効果を与えたり、破壊をしたり、あるいは防御をしたりと様々な効果が存在する。
今回、"二代目激突王"が使用したマジック「バキュームシンボル」は、シンボルと呼ばれるスピリットカードに描かれている一つ、または二つの宝石のマークに影響を与える効果を持っている。
そのシンボルの数だけ、相手のライフを削ることができたり、召喚やマジックの使用に必要となるコアの数を軽減することができる。
今回、"月光"と呼ばれた青年がアタック宣言をしたスピリット「月光龍ストライク・ジークヴルム」のシンボルは一つ。
よって、「バキュームシンボル」の効果によりすべてのシンボルが失われたこととなり、ライフがこれ以上削られることはないのだ。
「さらにフラッシュタイミング!マジック「サイレントウォール」を使用!このバトル終了後、アタックステップを終了させる!不足コストはレベル2のレイニードルとソードールをレベル1に下げて確保!」
「……ターンエンドだ」
フィールドにはまだスピリットが何体か残っているにもかかわらず、"月光"はターン終了を宣言した。
これは先ほど"二代目激突王"が使用したマジック「サイレントウォール」の効果によるものだ。
バトルスピリッツのターンの流れにはそれぞれ、ステップと呼ばれる順序がある。
まず、ターンの始まりを宣言する「スタートステップ」。
次に、コアを一つ追加する「コアステップ」、デッキからカードを一枚手札に加える「ドローステップ」、前のターンに使用したコアをもとの位置に戻し、アタックやブロックなどで疲労状態となったスピリットを元に戻す「リフレッシュステップ」と続き、第四のステップ「メインステップ」に移る。
このメインステップで、スピリットの召喚やマジックの使用、あるいは「ネクサス」と呼ばれる分類のカードを場に置くことができる。
そして、メインステップ終了後、「アタックステップ」へと移行する。
アタックステップでは、文字通り、スピリットによるアタックが可能となる。
このアタックで相手のライフを削るか、スピリット同士を戦わせ、破壊することができるのだ。
そして、ここで鍵を握るのがスピリットのアタック時に使用できる効果と、フラッシュタイミングでのマジックの使用だ。
今回、"二代目激突王"はこのフラッシュタイミングで二つのマジックを使用したが、そのうち、最後に使用したサイレントウォールは、強制的にアタックステップを終了させる効果を持っている。
アタックステップが終了すると、プレイヤーはそれ以上の行動はできない。
そのため、"月光"はターンを終了するしかなかったのだ。
「守り切った!」
「くるぞ、"二代目激突王"の激突コンボ!!」
周囲の声がざわめきだす中、"二代目激突王"はターンを進めた。
「スタートステップ、コアステップ、ドローステップ、リフレッシュステップ……メインステップ!マジック「ビッグバンエナジー」を使用!このターン、<系統:星竜>を持つ自分スピリットの召喚コストを、自分のライフと同じにする!」
コストとは、スピリットの召喚やマジックの使用に必要となるコアの数を示す。
これは、場に出ているシンボルの数によって決められた数まで減らすことができる。
現在、"二代目激突王"のフィールドにあるシンボルは赤と紫が二つずつとなっている。さらにマジック「ビッグバンエナジー」の効果により、<系統:星竜>を持つスピリットの召喚に必要なコストは、現在の"二代目激突王"のライフと同じ数になるため、うまくすればコスト無しで召喚が可能となる。
そして、このカードを発動したということは、"二代目激突王"の象徴である二体の龍が姿を現すということでもあった。
「星食らう龍をここに!「滅神星龍ダークヴルム・ノヴァ」をノーコスト召喚、レベル3!さらに!雷よ、炎纏いて龍となれ!「雷皇龍ジークヴルム」レベル2で召喚!こいつもノーコストだ!!」
"二代目激突王"のフィールドに、紫に縁どられたカードと赤に縁どられたカードの二枚がフィールドに出てきた。
どちらも似たような姿の龍がイラストに描かれているが、赤いカードのほうは少しばかり線が細く感じられた。
だが、この赤い龍がもう一体の
「アタックステップ!ジークヴルムでアタック!<激突>発動!!」
「受けて立つ!ストライク・ジークヴルムの効果!相手スピリットのアタック時、このスピリットは回復する!!ストライク・ジークヴルム、ブロック!!」
「フラッシュタイミング!マジック「メテオストーム」!このターン、「ヴルム」と名のついたスピリット一体が
ソウルコアとは、通常使用されるコアとは違い、一回り大きい赤いコアのことだ。
このコアをコストで使用することで更なる効果を得ることが出来たり、「封印」という特殊な工程を行うことができるものだ。
そして、煌臨もまた、ソウルコアを使う行動で、手札にいるスピリットを条件が合致しているスピリットに重ねる形でフィールドに出すことができるのだ。
「超神星龍ジークヴルム・ノヴァ、煌臨時効果、トラッシュにあるコア全てをこのカードに乗せる。さらに、「ヴルム」と名のついたスピリットに煌臨したことで、俺のライフを5まで回復する!アタックは継続中だ!!」
ここでさらに、超神星龍ジークヴルム・ノヴァの効果が発動する。
バトルポイント、BPというスピリットが持つ力を示す数値が合計20000になるまで破壊するか、ゲーム中一度だけ、互いの手札をすべて破棄するかを選択できるのだ。
今回、"二代目激突王"が選択した効果は。
「超神星龍ジークヴルム・ノヴァ、アタック時の効果発動!ゲーム中一度だけ、互いの手札をすべて破棄する!!」
「くっ!!」
これにより、"月光"は手札に持っていたマジックをトラッシュに送らねばならなくなり、ストライク・ジークヴルムをマジックで補佐することができなくなった。
ジークヴルム・ノヴァのBPは現在15000、対してストライク・ジークヴルムのBPは10000であるため、破壊されてしまう。
通常ならばそこまでなのだが、超神星龍ジークヴルム・ノヴァを煌臨する前に、ジークヴルムに対して使用していたマジック「メテオストーム」の効果は、ジークヴルム・ノヴァに引き継がれるため、"月光"のライフが削られることとなる。
超神星龍ジークヴルム・ノヴァが持つシンボルは二つ。
よって、"月光"のライフは残り1つとなる。
だが、それだけで"二代目激突王"の攻撃は終わらない。
「ネクサス「太陽石の神殿」の効果発動!最初の<激突>で破壊した相手スピリットのBPまで、相手スピリットを破壊する!!」
この時、通常の状態で"月光"のフィールドに残っていたカードは三枚あった。
だが、その三枚の合計BPは10000に届かないため、"月光"のフィールドはがら空きとなってしまった。
そして、いよいよ最後のアタックとなる。
「滅神星龍ダークヴルム・ノヴァ!最後のライフを砕け!!」
「ライフで受ける!!」
"月光"の残りライフは1、そして滅神星龍ダークヴルム・ノヴァのシンボルは二つ。
よって、"月光"のライフはなくなり、この勝負は"二代目激突王"の勝利となり、ショップ大会の優勝は"二代目激突王"のものとなった。