BS×スタートゥインクル~12星宮に導かれたもの~   作:風森斗真

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いかん……ストックがない……
あ、後半はオリジナルな描写になりますのでご容赦を


乗っ取られたアイワーン?! ダークネスト登場!!

 ブルーキャットの心に反応するかのように、フワが突如光だし、スターカラーペンダントとペンが出現し、彼女をキュアコスモへと変身させた。

 コスモの戦闘力は高く、ノットレイダーの構成員たちだけでは太刀打ちすることもできなかったのだが、突如、アイワーンと彼女を素体にしたノットリガーが異変を見せる。

 深緑、というよりも黒に近い陽炎を立ち上らせながら、ノットリガーが立ち上がると、その背後に紫色に輝く目を向ける存在があった。

 その存在を、コスモは知っていたようで。

 

「ダークネスト……」

 

 と、その名を口にしていた。

 当然、ひかるたちは何者なのか疑問をぶつけてくる。

 その疑問に、コスモはノットレイダーを統べるもの、とだけ返す。

 それ以上のことは話さなかったが、アイワーンからあふれ出てくるその威圧感だけで、かなりの力を持った存在であることをうかがい知ることができた。

 だが、同時に。

 

「うっ……ぐぅぅぅぅぅ……」

「あ、アイワーン?!」

「なんだか、くるしそうルン……」

 

 ダークネストがアイワーンの背後に出現した瞬間、彼女の表情が苦し気に歪む。

 そのことに気づいたひかるたちは、その様子がノットリガーにされた人々が見せた様子と同じであることに気づく。

 アイワーンは苦しみながらもスターたちに視線をむけ。

 

「プリキュア……っ!」

 

 憎悪と怒りのこもった声を向けた。

 が、その声はアイワーンのものではない。もっと禍々しく、重い声をしている。

 

「え……」

「これは、アイワーンの声じゃない」

「ダークネストの声?!」

 

 その声を聞いた瞬間、コスモの脳裏にバケニャーンとして潜入していた頃の記憶が蘇った。

 それは、アイワーンがプリンセススターカラーペンを使い、ダークペンを完成させた時のこと。

 想像力を塗りつぶし、強力なノットリガーを生み出すことができるという。

 当然、バケニャーンは本来の人格を失うことになるのでは、と懸念を口にする。

 が、アイワーンはそのことを肯定したうえで、想像力が塗りつぶされても人格は残ることを話し、笑みを浮かべていた。

 

「想像力を、塗りつぶす……」

「否っ! ダークネスト様のお力は、想像力を塗りつぶす次元のものではない!!」

 

 カッパードが語る、想像力を塗りつぶす以上の力。

 その行く先は、想像力という存在自体の消滅か、それとも、自分たちが考えている以上のことが起こるのではないか。

 

「……早く助けないと」

「アイワーンをか?」

「うん」

 

 その様子に、ひかるは助けたいという気持ちが芽生えたらしく、導が確認のために問いかけた。

 その問いかけに、ひかるは迷うことなくうなずいて返し。

 

「だって、苦しんでる……わたし、助けたい!」

 

 強い意志が込められた目で答えていた。

 その答えが返ってくることは導もわかっていたのか、ため息をつきながら。

 

「言うと思った」

 

 とつぶやきながら、裏12宮ブレイヴを取り出すと同時に、ひかるたちもペンダントに手を伸ばす。

 迷いなく、敵であるはずのアイワーンを救おうとするその姿勢に、コスモは困惑したような表情を浮かべたが。

 

「こうなったら、こいつらは止まらないぞ?」

 

 という導の一言に。

 

「あぁ、もう……ほんと、お節介な子ニャン」

 

 腹を決めたらしく、アイワーンへと視線を戻す。

 

「「「「スタートゥインクル! プリキュア!!」」」」

 

 四人がプリキュアに変身すると、導はかに座の裏12宮ブレイヴ『ブレイヴキャンサー』を身にまとう。

 その瞬間、導の姿はブレイヴサジタリアスのような西洋の騎士を思わせる鎧でも、ブレイヴアクエリアスのようなラグビー選手のユニフォームのような特徴的な鎧でもなく、戦国武将の甲冑のような出で立ちへと変化する。

 いつもならば、スターやミルキーが反応を見せるところなのだが、そんなことをしている余裕がないらしく、すぐにノットレイダーたちとの戦闘が始まった。

 向かってくるノットレイダーの構成員たちを退けながら、どうにかアイワーンに憑依したダークネストを引き剥がそうとするが。

 

「うざいっつーのっ!!」

 

 怒りに任せ、ノットリガーの腕を振るい、スターたちに確実にダメージを与えていく。

 アイワーンにすれば、バケニャーン――ブルーキャットに裏切られ、自分の立場が亡くなったことに危機感を覚えたがゆえに吹き出た怒りなのだろう。

 もっとも、そもそもの話ではあるが、惑星レインボーでダークペンの試作品を使用しなければこんな事態にはならなかったのかもしれない。

 まさに因果応報というものなのだが、そのあたりのことは見た目通りの幼さからか、アイワーンは理解していないようだ。

 

《アイワーン、無駄な思考は捨て去れ……想像力を捨て去り、我に身をゆだねよ》

「くぅぅ……」

 

 そんなことは関係なく、ダークネストはアイワーンが今なお自我を持っていることを疎ましく思っているらしく、アイワーンを完全に乗っ取ろうとしていた。

 アイワーンもそれに抵抗するが、それにもいずれ限界がくる。

 

「このままじゃアイワーンが!」

 

 タイムリミットがせまっていることに、スターたちの顔に焦りが浮かぶ。

 どうにかしたいところではあるのだが、ダークネストという総大将を前にしてか、構成員たちとカッパードの士気が高く、四人が一か所に集まることが難しい状況になっていた。

 

「どうするルン?!」

「このままじゃ、サザンクロス・ショットが使えない!」

「どうにか、この状況を打開しないことには!!」

 

 四人とも、どうにか状況を打開しようとするが、目の前に迫ってくる構成員を相手するだけで手一杯であったため、どうしようもできない。

 だが。

 

「……スター! ミルキー! ソレイユ! セレーネ! コスモ!! うまく避けてくれ!!」

 

 導の声が、その状況を打開するきっかけとなった。

 すでに何人かの構成員に囲まれている導だったが、その構成員たちを薙ぎ払い、黄色のカードを掲げ、どこかやけくそな様子でマジックの使用を宣言する。

 

「『跪いて、エヴリワン』!!」

 

 カード名というよりも、誰かのセリフのように思えるが、これも立派な黄色のマジックの一枚である。

 そのマジックが発動した瞬間、周囲にいたノットレイダーの構成員たちとカッパードが同時に地面に腹ばいになった。

 まるで、何か大きな力に押し付けられているかのようだ。

 が、ダークネストの力を直接受けているのであろうノットリガーは、いまだ健在だった。

 その隙に、スターが地面を蹴り、ノットリガーへ向かっていく。

 

「愚かな! 一切の思考を止め、圧倒的な力を得た奴に勝てるはずがない!!」

 

 カッパードが地面に伏せながらそう叫ぶ。

 その言葉に、スターはノットリガーの中心でうずくまるアイワーンの姿を見る。

 その苦し気な様子に、スターは思いのたけをアイワーンにぶつけた。

 

「あなたは前、わたしには想像力がないって言った……けど! いまのあなたがどんなに苦しんでいるかはわかる!!」

 

 思いの丈を拳にこめ、ノットリガーにぶつけようとするが、その拳が当たる前に、スターはノットリガーの右腕に叩きつけられ、地面に落下する。

 追撃とばかりに、ノットリガーは両手を組み、スターに振り下ろそうとするが。

 

「マジック『サイレント・ロック』!!」

 

 導がマジックを使用し、ノットリガーの腕の動きを止めるが、ノットリガーの力は想像以上に強く、あまり長い間止めることができなかった。

 今にも鎖を破壊し、スターに拳を振り下ろそうとするノットリガーに、コスモが向かっていく。

 

「アイワーン、あなたのことは許せない! でも!! アイワーンを乗っ取って、想像力を、自由を奪うダークネストは、もっと許せない!!」

 

 そう叫んだ瞬間、コスモの胸元から光が放たれる。

 ノットリガーがその光にひるんでいると、光はコスモが愛用しているパフュームへと吸い込まれていき、パフュームの形が変化した。

 同時に、スターが取り戻していた牡羊座のプリンセススターカラーペンが呼応するように光を放つ。

 その光を見たスターは。

 

「コスモ!!」

 

 コスモに向かってプリンセススターカラーペンを投げる。

 プリンセススターカラーペンを受け取ると。

 

「レインボーパフューム! 行くニャン!! プリンセススターカラーペン、牡羊座!! くるくるカラーチャージ!!」

 

 踊るようにしてコスモはレインボーパフュームを構え、プリンセススターカラーペンをパフュームの上部に装着し、くるくるとハンドルを回す。

 すると、パフュームの中にプリンセススターカラーペンの持つ、イマジネーションの光が蓄積していく。

 

「プリキュア! レインボー・スプラッシュ!!」

 

 光が十分に溜まると、コスモはノットリガーに噴霧口を向け、トリガーを引く。

 すると、パフュームの中にたまっていた光がノットリガーを包み込み、ノットリガーを浄化していった。

 だが、アイワーンに憑依していたダークネストは、完全に浄化される前に脱出したようで。

 

「プリキュア……カードバトラー……愚かなイマジネーションを持つものたちよ!!」

 

 そう吐き捨て、その場から消えていった。

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