BS×スタートゥインクル~12星宮に導かれたもの~   作:風森斗真

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スターパレスへ! プリンセスの復活と……どちらさま?

 ノットリガーを浄化し、ダークネストを退散させたコスモは地面に倒れているアイワーンの傍らにいた。

 少しすると、アイワーンの意識が戻ったらしく、呻きながらアイワーンが目を開け。

 

「バケ、ニャーン……」

 

 そばにいたコスモをバケニャーンと錯覚し、その名を呟く。

 

「ほんと、世話が焼けるニャン」

 

 だが、コスモのその言葉に、アイワーンは我に返り、コスモがバケニャーン――ブルーキャットであることに気づき、怒りをぶちまけ、文句を口にしだす。

 その文句も、カッパードが撤退を促したことで止まりはしたが。

 

「あんたのせいで、アタイの立場がないっつーの!! 覚えてろっつーの!!」

「って、それわたしの宇宙船!!」

 

 腹いせか、それとも近くにあったからか。

 アイワーンはブルーキャットの宇宙船を奪い、カッパードたちとともにワープホールに突入していく。

 宇宙船を奪われたことでコスモは、返せ、と叫ぶが、すでにワープホールが閉じた後であり、その叫びはレインボー星の空にむなしく響くだけだった。

 がっくりと肩を落とすコスモを横目に。

 

「しかし、まさかブルーキャットがプリキュアになるとは……」

「キラヤバーっ、だよね!」

 

 プルンスが複雑そうな表情を浮かべ、ひかるが笑みを浮かべていた。

 その瞬間、牡羊座のプリンセススターカラーペンが光を放つ。

 

「呼んでる」

「え?」

 

 その光を始めてみたブルーキャットが首をかしげていると、ひかるはブルーキャットの手をつかむ。

 

「行こう、スターパレスに!!」

「スタープリンセスたちの所へ?!」

「うんっ!」

 

 ひかるがうなずくと、トゥインクルブックを取り出し、牡羊座のプリンセススターカラーペンを装着し、イマジネーションを注ぎこむ。

 すると、フワの姿が牡羊座を模したものへと変わり、その場にいた全員をスターパレスへと送り出した。

 スターパレスに到着すると、フワの胸元に光がまとまり、星の形へと変化する。

 

「星の輝き! 戻るふーわーっ!!」

 

 フワがくるりと回転し、星を上空へと放つと、色とりどりの花火がスターパレス上空を彩り、牡羊座のステンドグラスに光がともる。

 その瞬間、空席となっていた牡羊座の玉座に羊の角を模した髪型の女性が姿を現す。

 どうやら、彼女が牡羊座のプリンセスらしい。

 

「皆さん、ありがとう」

「スター、プリンセス……」

 

 牡羊座のプリンセスはお礼を言うと、ブルーキャットへ視線を向け、優し気な笑みを浮かべる。

 

「新たなプリキュアが誕生するとは……」

「スタープリンセス! 教えてください、惑星レインボーは……わたしの故郷は、プリンセススターカラーペンを集めれば元に戻るの?!」

 

 ブルーキャットとしては、一番知りたい、知らなければならないことをスタープリンセスにぶつける。

 が、スタープリンセスが返した答えは。

 

「星座の力。そしてフワの力があれば、宇宙に平穏が訪れます」

 

 元に戻るのか戻らないのか、どこかはぐらかされているようなものだった。

 その答えを口にすると、ひかるたちの背後に二つの光が出現し、牡牛座のスタープリンセスと、三角帽子をかぶった桃色の髪の女性が姿を現す。

 

「牡牛座のプリンセス!……と、えぇと」

「あなたは、誰ルン?」

 

 三角帽子をかぶった、魔女のような姿をした女性とは初対面であるひかるたちは首をかしげる。

 唯一、その女性を知っていた導だけは。

 

「マギサ。スターパレスに来ることができたのか?」

 

 と問いかけていた。

 その問いかけに、マギサと呼ばれた女性はいたずら小僧のような笑みを浮かべ。

 

「あら。たまには様子を見に来るわよ? それに、お仲間も増えたみたいだし、そろそろお披露目してもいいかなぁって」

「いやお披露目って……」

 

 まるで自分が登場を先延ばしにさせ、物語終盤になって姿を見せる重要キャラクターであるかのように振る舞うマギサに、導は呆れたような表情を浮かべる。

 だが、その会話も。

 

「あ、あのぉ……」

 

 置いてけぼりにされていたひかるたちが、手をあげながら二人に呼びかけてきたことで、ストップした。

 

「あなたは一体??」

「あなたは何者ルン?」

「なんで、馬神くんのこと知ってるの?」

「ていうか、どこから出てきたニャン?」

「あら……そういえば、あなたたちとは初めましてだったかしら?」

 

 ひかるたちに名乗っていなかったことを思い出したマギサは、うっかりしてた、とでも言いたそうに笑みを浮かべながらちょっとだけ舌を出し、自身の頭を小突く。

 その様子に導が。

 

「……いい歳して、何を可愛い子ぶってんだよ……」

 

 ぼそりとつぶやいたことで、マギサに杖で小突かれたことは言うまでもない。

 

「わたしはマギサ。異界グラン・ロロを守護するマザーコアの光主よ。よろしくね、プリキュアさん」

 

 グラン・ロロについては、ひかるたちも導から聞いていたため、存在は知っていた。

 だが、マギサのことも聞いてはいたが、導が最初にスターパレスを訪れた時には姿を見せなかったため、これが初対面となる。

 

「で、どうしたんだよ? こっちよりグラン・ロロの方があんたにとっちゃ重要だろうに」

「まぁ、そうなんだけどね」

 

 困ったように笑みを浮かべながら、マギサはバトルスピリッツのカードを取り出した。

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