ダンガンロンパリゾート   作:M.T.

38 / 75
第4章 非日常編②(学級裁判前編)

エレベーターが止まり、扉が開いた。

全員が裁判場に到着し、証言台の前に立つ。

そして、赤くバツ印が書かれた遺影が3枚増えていた。

満面の笑みを浮かべる猫西と小川、そして無表情の射場山の遺影だった。

「…。」

「お二人が、どうしてこんな事に…」

「…小川、射場山…」

ほぼ全員が、3人の遺影から目を逸らした。

「壮観ですね。」

床前を除いて。

「テメェ!!」

「あら、怖いですよ玉木さん。私に怒りの矛先を向けている場合ですか?」

床前が、誰もいない豪華なイスの方に目をやると…

 

『おや?わかってくれるかい床前サン!さすがはボク達のスパイだね!』

『ぴきゃきゃ!皆様、今回も大いに期待ちてまちゅよ!』

目障りな二匹が現れた。

「テメェら…!」

『うわっ!玉木クンこっわ!あんまり反抗的な態度取るとおしおきするよ!?』

「…チッ。」

『ぴきゃきゃ、ちゃちゅがにここで暴動をおこちゅわけにはいかないでちゅよね?』

「…ずいぶんと楽しそうじゃない。ホントいい趣味してるわね。」

『うぷぷ、褒め言葉と受け取っておくよ。さてさてさーて、全員揃った事だし、始めちゃおっか!ハラハラドキドキの学級裁判を!』

 


 

コトダマ一覧

 

 

 

【モノクマファイル①】

1人目の被害者は『超高校級の弓道部』射場山祐美。

死体発見現場は、南エリアにあるカジノの1階プレイルーム。

死亡推定時刻は22:56頃。

死因は、全身に大量の穴が開いた事による失血死。

身体中に無数の弾痕がある事から、死因は銃殺と思われる。

 

【モノクマファイル②】

2人目の被害者は『超高校級の演奏家』小川詩音。

死体発見現場は、南エリアにあるカジノの1階女子トイレ。

死亡推定時刻は00:35頃。

死因は、頭蓋骨陥没及び脳挫傷。

後頭部に、球状の物が衝突したと思われる打撲痕あり。

 

【プレイルームの血痕】

プレイルームの入り口付近にあった血痕。

乾き具合から、射場山の血と思われる。

 

【プレイルームの弾痕】

プレイルームの床や壁に弾痕があった。

 

【射場山の弾痕】

射場山の身体から100発以上の弾痕が発見された。

 

【アルコール】

射場山の体からアルコールが検出された。

 

【神城のデザート】

パーティー中に振る舞われた神城手作りのデザート。

見た目は完璧なのにクソ不味い。

 

【清掃時間】

プレイルームの清掃時間は、23時から0時の間の1時間。

その間は部屋にロックがかかり、中で部屋のリセットが行われる。

部屋の清掃は全てAIが管理しており、あまりにも部屋の損傷がひどいと完全にはリセットできないらしい。

 

【プレイルームの人形】

プレイルームに置かれていた、全員分の等身大の人形。

本人そっくりで、中には赤い液体が入っている。

 

【プレイルームのルール】

プレイルームに入れるのは、1日1回だけ。

2回以上入るとプレイルームに取り付けられたガトリングガンで蜂の巣にされる。

 

【血の付いた金属の玉】

女子トイレに落ちていた。

ボウリングの球程の大きさ。玉木の凶器とは別物。

 

【トイレの機械】

トイレの壁に取り付けられた機械。

スイッチでオンオフが切り替えられる。

 

【変な音】

機械から出る音らしい。

アリスと小川にだけ聞こえる。

 

【ピン留め】

小川のピン留め。

トイレに落ちていた。

 

【トイレの天井】

何故か、小川が死んでいた個室の上の天井だけ照明が無かった。

ピンを近づけると、ピンがくっついた。

 

【小川の証言】

神城は、事件当時VRで遊んでいたという。

話しかけても返事がなかったようだ。

 

【排水溝の糸】

排水溝の近くで見つけた。

白銀色に近い金色で、髪の毛に似ている。

 

【パーティー準備のメンバー】

パーティーの準備をしていたのは、アリス、玉木、ジェイムズ、小川、射場山、神城、エカイラの7人。

俺、床前、リタは参加していない。

 

【プレイルームに入った射場山】

パーティーの準備中に、射場山がプレイルームに入っている。

神城と小川も一緒だった。

 

【ドリンクバー】

射場山は、事件前にドリンクバーに行っていた。

おそらく、行きか帰りに殺されたと思われる。

 

【射場山の弱点】

俺のしおりに送られた弱み。

射場山は、左目がほとんど見えない。

 

【売店の砲丸】

売店から砲丸が一つ持ち出されていた。

 

【リタの証言】

リタは、プレイルームの存在を知らなかった。

女子トイレに向かう小川を追いかけたのは、プレイルームの場所を聞くため。

 

【全員分のアリバイ】

射場山が殺害された当時、俺と床前はゲームで遊んでいた。

小川は、俺達と一緒にいたが、一度1階に降りた。

アリス、玉木、エカイラの3人はクレーンゲームで、ジェイムズはリズムゲームで遊んでいた。

リタは、部屋で寝ていた。

神城は、VRゲームで遊んでいた。

小川が殺害された当時、リタ以外は全員プレイルームの前にいた。

 

 

 


 

 

 

学級裁判開廷

 

 

 

『じゃ、好きに議論を進めてくださーい!』

ジェイムズ「あの、少し宜しいですか?」

『ほえ?何?』

ジェイムズ「今回は被害者が2人ですが…その場合は、どうなるのでしょうか?」

『そうだったね、その説明を忘れてたよ!被害者が複数人の場合は、特別ルールがあります!もし1人でも当てられていないクロがいたらその時点で、最初の殺人のクロ以外は全員おしおき、逆にクロを全員当てられた場合は、最初の殺人のクロのみをおしおきします!』

ジェイムズ「最初の…つまり、射場山さんを殺した犯人はクロとして扱われ、小川さんを殺した犯人は私達と同じシロとして扱われる、という事ですか?」

『そういう事!じゃあ、頑張ってねー!』

玉木「クソッ、納得いかねえよ…!小川を殺した犯人がシロだと?ざけんな!!俺にとっちゃ、射場山を殺した奴も、小川を殺した奴も、ただの殺人犯だ!!」

菊池「玉木、今は感情に任せている場合じゃない。議論をするのが先決だ。まずは、事件の概要からだな。今回は誰がファイルを読み上げる?」

エカイラ「アタシがやるわ。1人目の被害者は『超高校級の弓道部』射場山祐美。死体発見現場は、南エリアにあるカジノの1階プレイルーム。死亡推定時刻は22:56頃。死因は、全身に大量の穴が開いた事による失血死。身体中に無数の弾痕がある事から、死因は銃殺と思われる。2人目の被害者は『超高校級の演奏家』小川詩音。死体発見現場は、南エリアにあるカジノの1階女子トイレ。死亡推定時刻は00:35頃。死因は、頭蓋骨陥没及び脳挫傷。後頭部に、球状の物が衝突したと思われる打撲痕あり。…こんなところかしら?」

菊池「じゃあ、まずは死因からかな…射場山の方から紐解いていこう。」

 

 

 

議論開始!

 

 

 

リタ「ふわぁ…射場山は、どうやって殺されたんですかぁ。」

ジェイムズ「射場山さん…あんなに酷い殺し方をした犯人が許せません!」

アリス「ユミねえは血まみれだったし、刀でぶっ刺したとか?」

床前「だとしたら自動的に犯人が決まってしまいますけどね、アリスさん?」

アリス「ほえ?」

床前「アリスさん、日本刀を持っているのはあなただけですよ?」

アリス「にゃあああああ!?あ、あーちゃんは犯人さんじゃないよぉお!?」

おいおい…自分で自分の首絞めてどうすんだ。

 

【刀でぶっ刺した】←【モノクマファイル①】

 

「それは違うぞ!」

 

論破

 

菊池「アリス、射場山の死因は銃殺だってモノクマファイルに書いてあるだろ。」

アリス「ほにゃ!ホントだ!見落としてた!あーちゃんうっかりさんだねー!」

床前「アホなんですかあなた。」

アリス「あーちゃんアホぢゃねーし!!」

菊池「キレんなキレんな。」

床前「論さん、おバカでうるさいアリスさんを黙らせてくださってありがとうございます。」

菊池「お前もお前だ、床前。挑発してる暇があったら議論に参加しろ。」

床前「…はあい。」

神城「おいテメェら!!私は天才的な大発見をしてしまったぞ!!」

 

 

 

議論開始!

 

 

 

玉木「どうしたんだよ神城。」

神城「聞け!プレイルームには、拳銃が置いてあっただろ?」

菊池「そうだな。」

神城「銃殺って事は、アレが凶器に違いねえ!!」

アリス「ぬわんだとぉおおう!!?」

神城「無口は拳銃で殺された、これが神である私の答えだ!!」

リタ「ふわぁ…そんなに簡単に決めつけていいんですかぁ?」

神城「なんだテメェ!!私に逆らう気か!!」

待てよ?本当に射場山は拳銃で殺されたのか?

だとすると、少しおかしいんじゃないか?

 

【拳銃で殺された】←【射場山の弾痕】

 

「それは違うぞ!」

 

論破

 

菊池「神城、射場山は拳銃で殺されたんじゃないと思うぞ。」

神城「はあああああああああああ!!?テメェ、愚民の分際で神に逆らう気か!!無口は拳銃で殺された、それ以外に考えられねえだろうがよ!!」

菊池「ジェイムズの検死結果をよく見てみろ。射場山の身体には、100発以上の弾痕があった。エカイラや床前ならともかく、俺達高校生が同じ人間を狙って100発も拳銃を撃つなんて、できるわけないだろ。」

エカイラ「アタシもそう思うわ。そんなに撃たなくても人は簡単に死ぬし、ただの弾の無駄遣いじゃない。拳銃で100発も撃つ理由がないわ。」

菊池「そういう事だ。そんなに弾を消費する理由が無いし、それだけ撃ってほとんどを命中させられるような腕も俺達には無い。」

神城「そ、それは…メチャクチャ近距離で撃ったのかも…」

菊池「だとしたら、射場山にその痕跡が残ってる筈だろ。ジェイムズ、そんな痕跡はあったか?」

ジェイムズ「いいえ。近距離で撃たれたような痕跡は見当たりませんでした。」

菊池「ほらな。やっぱり、凶器は拳銃じゃないんだよ。」

神城「うっ…」

リタ「ふわぁ…だとしたら、凶器はなんなんですかぁ…」

 

 

 

議論開始!

 

 

 

アリス「ロケットランチャーだよきっと!」

エカイラ「そんなのブッ放ったら部屋丸ごと焼け野原よ。」

玉木「ガトリングガンとかじゃねえか?」

リタ「ショットガン…とかではないですよねぇ。」

ジェイムズ「一発撃った時点で身体に風穴が開きますよ。」

 

【ガトリングガン】←【プレイルームの弾痕】

 

「その意見、賛成だ!!」

 

同意

 

菊池「…凶器は、ガトリングガンじゃないか?それなら、壁や床に弾痕があったのも説明がつく。」

リタ「射場山は、ガトリングで蜂の巣にされたって事ですかぁ?」

ジェイムズ「物騒ですね…」

エカイラ「でも、ガトリングガンで撃つなんてそんなダイタンな事、どうやってやったの?」

玉木「確かに…普通、そんな事できねえよな…」

確かに、普通に考えればガトリングガンを使って射場山を殺す事は不可能だ。

でも、アレを利用すればできるかもしれない。

 

コトダマ提示!

 

【プレイルームのルール】

 

「これだ!!」

 

菊池「射場山は、犯人に直接殺されたというより、処刑されたんじゃないか?」

ジェイムズ「と、申しますと?」

菊池「プレイルームには、1日1回しか入れないというルールがあった。2回目にはガトリングガンが発砲されるらしい。」

リタ「なんですかその物騒なシステムはぁ…」

アリス「マッタクだよ!クマちゃんとハムちゃんはホントアタマオカピーナッツだね!」

玉木「それで、そのルールがどうしたんだ?」

菊池「おそらく、射場山は2回プレイルームに入ってしまったから、処刑されたんだ。」

ジェイムズ「そんな…」

エカイラ「自身満々に言ってるけど、ウラは取れてるの?」

菊池「ああ、その事なら、ちゃんとウラはとったよ。」

 

コトダマ提示!

 

【プレイルームに入った射場山】

 

「これだ!!」

 

菊池「射場山は、パーティーの準備の時に一度プレイルームに入っている。その時、神城と小川が一緒だったらしい。」

エカイラ「アラ、そうなの?」

神城「ああ、そうだよ。無口と騒音と一緒に、プレイルームに入ったんだ。まさか、あんな悪趣味なゲームが用意されているとは思わなかったけどな。」

リタ「悪趣味なゲーム、ですかぁ?」

リタは、プレイルームの事を知らないんだったな。

菊池「中には、俺達を模した人形と、拳銃があったんだ。拳銃で人形を撃つっていうゲームらしい。」

リタ「ふわぁ…そうですかぁ…」

玉木「なあ、神城。お前らはなんでプレイルームに入ったんだ?」

神城「パーティーの準備で、調べてない部屋があったら不都合があると思ったんだよ!!…クソッ、こんな事になるなら入らなきゃ良かった!」

エカイラ「…まあ、まさか後で人が死ぬ事になるだなんて思わないわよね…」

 

反論

 

「へいちょいまち!!」

 

 

 

 

アリス「あのさー、まだユミねえがプレイルームでおしおきされて蜂の巣にされたとは言い切れないんじゃないの?」

菊池「どういう意味だ?」

アリス「そのまんまの意味だよ!もしかしたら、誰かが本当にガトリングをブッ放ったのかもしんねーぢゃん!!500那由多歩譲ってリゾート地に最初からセッチされてたガトリングがユミねえの体を蜂の巣にしたとしてもだよ?なんでユミねえが他界他界しちゃったのがプレイルームだってわかんの?ガトリングなら、コーイシツにだってあるじゃん!それがわかるのって、もしかしてサトにいが犯人だからじゃないのかーっ!!?」

床前「アリスさん、論さんに向かってその口の利き方はなんですか。あなたがその気なら、私にも考えがあるんですよ。」

菊池「…やめろ床前。話がこじれる。」

だが、アリスの発言にはおかしな点があったな。

 

コトダマ提示!

 

【プレイルームの血痕】

 

「その愚論、切らせてもらう!!」

 

菊池「アリス。やはり、射場山が殺されたのはプレイルームで間違いない。」

アリス「なんでー!?」

菊池「プレイルームに血痕が残っていた。床の色が似てるからわかりにくいが、一箇所に広がるように汚れができている。…それって、そこで射場山が死んだって事だよな?」

アリス「なるぅー。」

床前「少しは頭使ってくださいよ。」

アリス「うっさいぞナギねえ!!」

ジェイムズ「まあまあ…成程、射場山さんの死因は、ガトリングガンによる射殺ですか。では、そろそろ小川さんの死因についても議論しませんか?」

菊池「そうだな。小川の死因についても解き明かさないとな。」

 

 

 

議論開始!

 

 

 

ジェイムズ「小川さんは女子トイレで亡くなっていたのですよね?」

菊池「そうだな。モノクマファイルに書いてある。」

アリス「ベンピこじらせて死んじゃったとか?」

神城「はっはっは!!これが本当のクソ女ってか!!!」

床前「アリスさん、神城さん。これ以上調子乗ると、私怒りますよ。」

神城「じょ、冗談だろうがよぉお…」

リタ「ふわぁあ…あのー…トイレで死んだって事は、やっぱり溺死なんじゃないですかぁ?」

玉木「溺死?」

リタ「便器に顔突っ込まれてゴボゴボって…」

エカイラ「…最悪の死に方じゃないのそれ。」

アリス「ばっちいー!!」

神城「はっはっは!!!クソ女はトイレに流しちまえってか!!」

床前「…。」

神城「ひぃいぃい…!」

今のリタの発言は明らかにおかしい!!

 

コトダマ提示!

 

【溺死】←【モノクマファイル②】

 

「それは違うぞ!!」

 

菊池「リタ、小川の死因は脳挫傷だ。溺死じゃない。」

リタ「ほえぇ…」

菊池「モノクマファイルに書いてあっただろ。神城が検視した結果、嘘は無かったようだしな。」

リタ「ふわぁ…そうですかぁ。」

神城「ケッ、ファイルの中身くらい確認しとけよ居眠り!!」

床前「アリスさんと一緒になって調子に乗っていたあなたが言っていいセリフではないですよね?神城さん。」

神城「テメェ、愚民の分際で私に逆らう気か!!」

玉木「お前ら、ケンカなら後でやれ。」

床前「私に命令しないでください。」

菊池「ああもう、めんどくせぇな!お前はしばらく黙ってろ床前!」

床前「…はぁい。」

エカイラ「死因もわかった事だし、次は凶器の特定かしらねー。」

菊池「…そうだな。次は凶器を特定しよう。」

 

 

 

議論開始!

 

 

 

アリス「ロケットランチャーだよきっと!」

エカイラ「アンタ、ロケットランチャー好きなのね。」

神城「砲丸に決まってんだろ!!」

リタ「ふわあ…金属バットとかじゃないですかぁ?」

床前「そもそも形状が違うじゃないですか。」

玉木「照明が落ちてきたとか…」

ジェイムズ「だとしたら、電球か蛍光灯の破片などが散らばっている筈ですが…」

アイツの意見が正しそうだな。

 

【砲丸】←【血の付いた金属の玉】

 

「その意見、賛成だ!!」

 

同意

 

菊池「女子トイレに、金属の玉が落ちていた。おそらく、それが凶器だ。」

ジェイムズ「き、金属の玉ですか…?」

アリス「にゃはは!これがホントのキンタマってね!」

神城「フンッ、残念だが私が見たやつは銀色だったぞ。」

アリス「じゃあギンタマだね!」

玉木「お前ら、ふざけてないで真面目にやれ。」

アリス「わかったアル。」

エカイラ「まだ引きずってんじゃないの。反省の色が見られないわよ。」

ジェイムズ「それで、その金属の玉が小川さんの後頭部に衝突して、小川さんは絶命したと…」

菊池「…そうなるな。」

エカイラ「アラ?カツトシちゃんの凶器って、砲丸だったわよね?だったら、カツトシちゃんが…」

玉木「俺じゃねえよ!俺の凶器は、テニスボールくらいの大きさしかねえよ!…ほら!」

玉木は、自分の凶器を取り出して見せた。

エカイラ「…アンタ、なんでそんなの持ち歩いてんのよ。」

玉木「どうせ疑われるだろうと思って、捜査時間終了の5分前に部屋に戻って取ってきたんだよ。」

ジェイムズ「確かに、玉木さんの凶器はここにありますね。菊池さん、凶器となった金属球の大きさは?」

菊池「ボウリングの球くらいの大きさだ。」

ジェイムズ「でしたら、今回の凶器と玉木さんの凶器が同一である可能性は0と言っていいでしょう。」

エカイラ「じゃあ、凶器はどっから持ってきたのよ。」

菊池「それについては、心当たりがある。」

アレが役に立つはずだ。提示してみよう。

 

コトダマ提示!

 

【売店の砲丸】

 

「これだ!!」

 

菊池「リタが売店を調べてくれていた。リタの調査によると、売店の砲丸が一個足りなかったらしい。」

アリス「つまり?」

菊池「犯人は、売店から砲丸を持ち出して、その砲丸で小川を殺したんじゃないかって事だよ。」

ジェイムズ「成程…凶器の出処は判明しましたね。次は、何について議論しましょうか?」

床前「そうですね…とりあえず、犯人の候補を挙げられるだけ挙げてみませんか?」

玉木「お前が仕切んな。」

エカイラ「そうねえ。でもこれ以上やる事も無いし…アタシは賛成よ。容疑者を絞ってみましょう。」

 

 

 

議論開始!

 

 

 

ジェイムズ「射場山さんを殺害した犯人はさておき、小川さんを殺害した犯人なら、ある程度は絞れそうですね。」

アリス「そーなの!?」

ジェイムズ「はい。小川さんは女子トイレで亡くなっていたわけですから、私達男性は犯人候補から除外できるかと。…あ、エカイラちゃんさんは微妙ですが。」

エカイラ「ジェイムズちゃん、アンタそれどういう意味よ!」

ジェイムズ「だって、エカイラちゃんさんはオk…オネエじゃないですか。」

エカイラ「アンタ今オカマって言おうとしたわね!?いくらアタシでも、さすがに女子トイレに入ったりなんかしないわよ!」

神城「お前の場合、そのボーダーラインがわかんねえから言ってんだろうが!!」

リタ「ふわぁ…でも、犯人が女子だと思わせるためのワナかも…」

床前「そうですね。まだ犯人を女性と決めつけるのは危険です。男性だって、女子トイレに入って小川さんを殺害する事は可能です。」

ジェイムズ「私は、そんなモラルの無い事しませんよ!」

床前「そんなの、一体誰が信用するんです?」

ジェイムズ「うっ…」

玉木「そうだな…みんな混乱してるし、とりあえず今は射場山が殺された時の全員のアリバイを確認しないか?」

菊池「それに賛成だ。」

玉木「菊池、全員分のアリバイはまとめてくれてあるな?」

菊池「もちろん。」

 

コトダマ提示!

 

【全員分のアリバイ】

 

「これだ!!」

 

菊池「俺の調べた限りだと、俺と床前は一緒にゲームをしてて、同じフロアでジェイムズがリズムゲームを、アリスと玉木とエカイラがクレーンゲームをしていた。小川はカジノ内のみんなの様子を見回ってて、神城は1階でVRゲームしていて、リタは部屋で寝ていたらしい。以上だ。」

玉木「同じフロアにいて、全員お互いに姿を見ている6人には犯行は無理だな…」

アリス「にゃぱぱー!アリバイが無いのは、クレねえとリタねえだね!」

床前「お二人のうちどちらかが射場山さんを殺害したと…」

神城「はぁああああ!?おいテメェコラ!!愚民の分際でこの私を愚弄する気か!!このサイコ女!!」

床前「あなたにだけは言われたくないです。」

エカイラ「そうよ。ハッキリ言ってアンタめちゃくちゃ怪しいわよ。」

神城「なんだよぉ…!テメェら、だ、誰に向かってそんな口を…!」

菊池「ちょっと待ってくれ、まだ神城が犯人だと決めつけるのは早いぞ。」

エカイラ「…なんですって?」

菊池「その時間帯、別の場所で誰かが神城の姿を見ていたとしたら…?」

エカイラ「何が言いたいのよアンタ。」

 

コトダマ提示!

 

【小川の証言】

 

「これだ!!」

 

菊池「実は犯行時刻に、小川が神城の姿を見ていたんだ。VRで遊んでいたところを、ちゃんと確認したらしい。」

神城「ほらな!!私は犯人じゃねえっつてんだろうがよ!!テメェら、さっきはよくも神である私を愚弄してくれたな!?天罰が下るぞ!!」

床前「うるさいですよあなた。いい加減自重するという事を覚えたらどうです?」

神城「サイコ女テメェコラ!!テメェだけは絶対許さねえからな!!神の鉄槌を喰らわせてやる!!」

床前「あら。何です?その生意気な態度は。小川さんの証言を論さんに教えて差し上げたのは私ですよ?むしろ、私に感謝するべきなんじゃないですか?」

神城「うっせえんだよクソブス垂れ乳基地外女が!!」

菊池「おい、落ち着けって…と、とにかく、神城は無実だって事だ。」

ジェイムズ「成程…仮にそれが本当に小川さんによる証言なら、神城さんのアリバイを証明できますね。彼女にわざわざ神城さんを庇う理由がありませんから。」

神城「テメェどういう意味だコラァ!!」

アリス「あれれ?クレねえにアリバイがあるんだったら、犯人さんがわかっちゃったよ?」

リタ「ふわぁあ…本当ですかぁ…?」

アリス「サトにいがゆった人の中で、1人だけアリバイがない人がいるはずだよー!」

…それって。

アイツしかいないだろうな。

 

 

 

人物指定

 

 

 

『超高校級の弁護士』菊池論

 

『超高校級の???』アリス

 

『超高校級のサッカー選手』玉木勝利

 

『超高校級の大学教授』ジェイムズ・D=カークランド

 

『超高校級の外務大臣』リタ・アンカーソン

 

『超高校級の演奏家』小川詩音

 

『超高校級の幸運』床前渚

 

『超高校級の弓道部』射場山祐美

 

『超高校級の外科医』神城黒羽

 

『超高校級の死神』伏木野エカイラ

 

 

 

菊池「…お前だ、リタ。」

リタ「ふわぁあ…僕ですかぁあ?」

菊池「お前は、部屋で寝ていたと言っていたな。でも、誰もそれを見ていない。アリバイが証明できないのは、リタ。お前だけなんだ。」

リタ「ふわぁああ…僕は、部屋で寝てたって言ってるじゃないですかぁ…僕は射場山を殺したりなんかしてないですぅ…」

床前「それだけではありません。…あなた、小川さんが殺された時も、どこにいるのかわかりませんでしたよね?…射場山さんだけではなくて、小川さんも殺したんじゃないんですか?」

リタ「違いますぅ…僕は、その時は小川を追いかけてて…様子がおかしいと思ったから、覗いてみたら小川が死んでて…僕は、何も知らないですぅ…」

床前「そんな信憑性のない証言、誰が信用するんです?嘘をつくなら、もっとマシな嘘をついてください。」

リタ「嘘じゃないですぅ…僕は、本当の事を言ってるだけですよぉお…」

床前「それと、なぜ小川さんを追いかけていたんですか?」

リタ「それは…」

床前「…ああ、失礼しました。聞いた私がバカでしたね。」

 

 

 

 

 

床前「…そんなの、小川さんを殺害するために決まっていますのに。

 

リタ「ーーーーーーーーッ!!!」

アリス「うっわぁ…リタねえ、2人も殺したの?サイアクじゃん…」

神城「マジかよ…コイツ、脱力系キャラかと思わせといて、実はサイコキャラだったのかよ…!」

エカイラ「あらあら。人は見かけによらないって、まさにこの事ね。」

リタ「違う…違いますぅ…ぼっ…僕じゃないですぅ…!」

床前「あら、泣いちゃいましたか。でもね、アンカーソンさん。泣けば誰かが味方してくれるほど、世の中甘くないんですよ。現に、あなたを庇う人なんて誰一人としていないでしょう?」

リタ「ひっく…ぐすっ、えぐっ…ぼ、僕は…ほ、本当に、何も、し、知らないんですっ…だ、誰か…し、信じて…ください…!」

床前「無駄ですよ。もう誰も、あなたの言葉なんて信用しません。…だから、そろそろ自分が犯人だと認めてください。」

リタ「やだ…やだ、やだぁ…!…僕は、犯人じゃない…!!」

 

 

 

床前「…チェックメイト。アンカーソンさん、あなたの負けです♡」

リタ「違う…僕じゃない…!う、うわぁああああぁああああん!!」

 

神城「ケッ、とうとう泣き喚きやがった。見苦しいんだよテメェ!!」

アリス「あーあ、もうリタねえがまっくろくろすけで決まりだね!!」

『おやあ?そろそろ答えは出たようですね?』

正直、今一番怪しいのはリタだ。

…でも、本当にこれでいいのか?

まだ、見落としてる事があるんじゃないか…?

 

『ではでは、投票ターーー…

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Hold on(待ってください)‼︎!」

 

 

ジェイムズは、証言台を両手で叩いて言った。

 

 

ジェイムズ「It is too early to make a decision (決断を下すにはまだ早い)‼︎」

 

 

 

学級裁判中断

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。