「お見事大正解ー!!!『超高校級の実況者』としてこの合宿に
参加していた猫西理嘉サン!その正体はこのコロシアイ合宿の黒幕
『超高校級の俳優』嫌嶋隆尋でしたぁああーーーーッ!!!」
真実は必ずしも正義とは限らない。
真実というものは、時に残酷なものだ。
俺は、猫西が黒幕だったなんて信じられなかった。
信じたくなかった。
なんで…なんでだよ。
…なんで、俺が気に入った奴はみんな最悪な形で俺から離れていくんだ。
頼むから…
これ以上、俺を絶望させないでくれ。
菊池「嘘だ…そんなの…」
嫌嶋「あははっ、かなり動揺してるみたいだね!ま、そりゃそっか!惚れた女が実は女装男子で、しかも黒幕だったなんて…こんなダブルドッキリってある!?って感じだよね!」
アリス「…!」
嫌嶋「さてと、正体もバレちゃった事だし、答え合わせといこうか。」
ジェイムズ「あ…貴方は、一体何者なんですか…!?」
嫌嶋「ん〜?だから、言っただろ?ボクの名前は、嫌嶋隆尋。『超高校級の俳優』。オマエラにコロシアイを強要した黒幕!ドゥーユーアンダースタァアンド?」
ジェイムズ「な、何故そんな事を…本物の猫西さんはどこですか!!」
嫌嶋「え、何?今更その話?…っはー。」
嫌島「…本物なら、オマエラがとっくの昔に殺したくせによく言うよ。」
ジェイムズ「ッえ!?」
リタ『そんな…僕達が、本物の猫西を…殺した…!?」
嫌嶋「おっと、いけね。これ以上は喋っちゃいけないんだった。さてさてさぁて?じゃあ、議論の続きといこうか。」
議論開始!
嫌島「じゃあ、オマエラに質問でーす。」
菊池「質問…?」
嫌嶋「そっ。ズバリ!ボクがオマエラにコロシアイを強要した理由!それはなんでしょうか!?」
リタ『そんなの…知りませんよ!』
嫌嶋「えー、嘘でしょ?ちゃんとヒントはあげたよ?なんでオマエラが、ここで死ななきゃいけなかったのか、ね。」
菊池「俺達が死ななきゃいけなかった理由…だと…!?」
嫌島「じゃあ質問です!!オマエラの正体は一体なんでしょうか!!」
俺達の正体…
…それは。
コトダマ提示!
【超高校級の絶望】
「これだ!!」
菊池「…俺達の正体は、『超高校級の絶望』…だろ?」
嫌嶋「そうそう!大正解!!オマエラは、島に来てからしばらくして、絶望に堕ちました!ちょうどオマエラがかつて崇めた江ノ島盾子が『ダンガンロンパ』を始めたあたりかな?オマエラは、彼女の『絶望』に魅了され、79期生のほとんど全員が『超高校級の絶望』になっちゃったってワケ!おわかり?」
リタ『それと今回のコロシアイがどう関係するっていうんですか!?僕達が『超高校級の絶望』だから…世界を滅ぼそうとしたテロリストだから…理由は、それだけなんですか!?』
嫌嶋「チッチッチ。んなワケねェだろ。確かに、オマエラは世界を滅ぼそうとしたテロリスト集団の残党だ。今頃、外の世界では『未来機関』がオマエラを処刑するか洗脳処理するか…まあ、どっちにしろオマエラを血眼で探してる頃だろうね。確かに、ボクが今オマエラを殺せば、ボクは『絶望』を17人殺した英雄になれる。だけどねぇ、ボクも、それだけの理由で人を殺せるほどイカれちゃあいないよ。オマエラとは違ってね。」
ジェイムズ「だったら、何故…」
嫌嶋「はーい、いちいち他人に答えを求めるのはどうかと思いまーす。少しは自分で考えたらどうですかー?」
アリス「元々はそっちが始めたゲームじゃん!無茶振りすんな!!」
嫌嶋「はいド低脳ー。全く、最近の若者は…そうやってすぐに他人に答えを求めて…まだゆとりから抜け出せてないんでちゅか!?」
嫌嶋は、急にモノハムのような口調になった。
嫌嶋「さてさてさぁて?ボクがオマエラにコロシアイを強要した理由はなんでしょー?」
考えろ…
コイツが、俺達にコロシアイを強要した理由を…
閃きアナグラム
頭の中に、言葉の断片が浮かび上がる。
それを、素早く拾って組み合わせ…完成させる!!
「これだ!!」
ヤ ジ マ ユ ウ カ
【嫌嶋幽禍】
菊池「…嫌嶋幽禍。」
嫌嶋「…あぁ?」
ジェイムズ「え?」
俺は、コイツの目的に関する何かを持っていた筈だ。
コトダマ提示!
【アリスの写真】
「これだ!!」
俺は、手に持っていた写真をみんなに見せた。
菊池「嫌嶋幽禍。この女が、お前がこんなバカげた事をした理由なんじゃないのか?」
ジェイムズ「え、ちょっと待ってください。どういう事ですか!?」
菊池「この女もまた、俺達『超高校級の絶望』の被害者だったんだ。きっと、嫌嶋幽禍が『超高校級の絶望』に殺された事…これこそが、嫌嶋隆尋が俺達にコロシアイを強要した最大の理由だったんだ。」
リタ『どういう事ですか?その方が殺された事と、コロシアイがどう関係するんですか!?』
菊池「…それは。」
嫌嶋の主催したコロシアイ合宿生活の目的は?
A.【金儲け】
B.【復讐】
C.【暇潰し】
D.【才能の強化】
B.【復讐】
「これだ!!」
菊池「…復讐。これこそが、コイツの目的だ。」
ジェイムズ「…え。」
菊池「嫌嶋幽禍は、かつて俺達のクラスの担任だった。…そして、このゲームの黒幕…嫌嶋隆尋の、実の姉だったんだ。」
リタ『じゃあ、まさか…』
菊池「そうだ。コイツが俺達にコロシアイをさせたのは、姉の仇討ちのため…俺達に、自分の姉と同じ苦しみを味わせるためだったんだ。」
ジェイムズ「そんな…」
アリス「…あ。」
ジェイムズ「どうしましたか?アリスさん。」
アリス「…思い出した。私には、おとーさんとおねーちゃんの他に、おにーちゃんがいたんだった。」
ジェイムズ「アリスさんの…兄、ですか?」
アリス「うん。…隆尋。あなたが私のおにーちゃんだったんだね。」
嫌嶋「義理の、ね。たまたま、カムクライズル化したオマエをとっ捕まえたのがボクの親父だったからね。まあ、その時の記憶が戻ったのはちょっと意外だったけど。」
嫌嶋は、ヘラヘラと笑いながら言った。
嫌嶋「…それにしても、オマエラなかなかいい勘してるじゃない。…そうだよ。ボクは、オマエラの担任だった…ボクの姉を殺したオマエラに復讐するためにこのゲームを主催したんだよ。」
ジェイムズ「そんな…復讐のためだけに、私達を殺そうとしたのですか!?」
嫌嶋「…あぁ?」
嫌嶋「…だけ、だと?…お姉ちゃんがどんな死に方をしたのか知らないくせに、偉そうな口叩くなよ。」
嫌嶋は、静かに腰から拳銃を取り出して構えた。
その目は、完全に人を殺す奴の目つきだった。
嫌嶋「あの人は…オマエラを『絶望』の手から救おうとしたんだよ!!ボクは、クラスのほとんど全員が絶望に堕ちて、もう終わりだと思った。…でも、あの人は、最期まで希望を捨てなかった。あの人は、『未来機関』の一員として、そしてクラスの担任として、必死でオマエラを助けようとしてた!!…だが、オマエラは、彼女を裏切った。卑劣にも、クラス全員で寄ってたかってあの人を殺した…!ボクは、お姉ちゃんを殺したオマエラが…そして、何も出来なかった自分が憎くて憎くてたまらなかった!!…だからあの時、オマエラを同じ目に遭わせてやろうと誓ったんだ。オマエラの本性を記憶ごとリセットして、今まで築き上げた物が全部台無しになるくらい理不尽に、そして残虐に、オマエラの一生を終わらせてやるってな。ははっ、案の定、どいつもこいつも絶望のどん底に堕ちながら死んでったよ。」
嫌嶋は、急に大声で笑い出した。
嫌嶋「だが、勘違いするなよ!!これは、オマエラが望んだ結末でもあるんだぜ?オマエラが更なる絶望を望んだから、お望み通り絶望に叩き落としてやったまでだ。オマエラがこうなったのは、他の誰のせいでもない…オマエラ自身のせいなんだよ!!これは、散々人の人生を弄んで快楽に浸ってきたオマエラへの罰だ!!はははっ、あははははははははははははははははははははははははははははははは!!」
「ッー!!」
嫌嶋「あー、もう笑いすぎて疲れたわ。じゃあ、そろそろ答え合わせといこうか?問1、黒幕の正体は?問2、黒幕がこの合宿を主宰した目的は?問3、オマエラの正体は?」
ジェイムズ「…黒幕の正体は『超高校級の俳優』嫌嶋隆尋、黒幕の目的は姉を殺した私達への復讐、そして私達の正体は『超高校級の絶望』…これが私達の答えです!!」
嫌嶋「ホントにその答えでオッケー?」
リタ『…はい。』
嫌嶋「あっそう。じゃあ、正解オープ…」
「待て!!!」
嫌嶋「…あ?」
ジェイムズ「…菊池さん…?」
菊池「決断を下すにはまだ早い!!もう少しだけ、議論させてくれ!!」
リタ『でも、今のでもう答えが出たじゃないですかぁ。今更何を議論し合うんですか?』
菊池「確かに、今の推理は一見通っているように思えた。だが、それだとどうしても説明ができない事があるんだ!!」
ジェイムズ「説明できない事…?」
菊池「ああ。」
嫌嶋が全ての元凶だったとするなら、つじつまが合わないんだ。
俺は、その推理を切り崩す証拠を持っているはずだ。
それを提示すれば…!
コトダマ提示!
【コロシアイの計画書】
「これだ!!」
菊池「みんな、コロシアイの計画書を思い出してみてくれ。」
ジェイムズ「ああ、情報管理室にあったアレですか。アレがどうしたというのですか?」
菊池「あの計画書、変じゃなかったか?」
リタ『変…?』
菊池「ああ。あの計画書、複数の筆跡で書かれていたんだ。まるで別人が書いたみたいな…嫌嶋が全ての元凶とするなら、計画書に複数の筆跡があるのはおかしいだろ?」
ジェイムズ「確かに…よく気付きましたね、菊池さん。」
菊池「…まあ、俺は仕事柄よく書類には目を通すからな。つまりだ。嫌嶋は、ただ計画書の通りにコロシアイを進めていただけなんだ。多分、コロシアイ自体を計画した、本当の黒幕がまだいるって事だ!!」
ジェイムズ「本当の黒幕…ですか。心当たりはあるのですか?」
菊池「ああ、なんとなくだが、俺は誰が黒幕かわかった気がするんだ。」
本当の黒幕を見つける手がかりになる物を、俺は持っているはずだ。
それを提示すれば…!
コトダマ提示!
【卒業証書】【記念写真】
「これだ!!」
菊池「この卒業証書を見てくれ。」
ジェイムズ「え、それがどうしたんですか?」
菊池「これはおそらく、『超高校級の絶望』の誰かが、コロシアイ用に作成した卒業証書だ。…多分、あのアルバムもな。」
リタ『えっと…何が言いたいんですか?』
菊池「…驚くなよ。これ、書いたの多分俺なんだ。」
アリス「…え!?」
菊池「でも、俺が黒幕だったにしろ、嫌嶋が黒幕だったにしろ、こんな大規模なコロシアイを持続できるような設備を整えるのは、1人じゃ不可能だ。そこで俺は別の可能性を考えてみた。」
リタ『別の可能性…?』
菊池「この写真…おそらく、これはコロシアイの計画中に撮られた写真だ。」
ジェイムズ「コロシアイの計画中に撮られた写真に写っているという事は…」
菊池「…ああ。これが真実としか考えられない。」
俺はもう、誰が黒幕だかわかっている。
でも、正直、こんな真実を信じられるわけがなかった。
こんな事あっていいはずがないと思った。
こんなのは、ありえない。
きっと何かの間違いだ。
そう信じたかった。
だが、どう推理しても結局行き着く先は同じだ。
きっと、これが、揺るぎない真実なんだ。
それがたとえどんなに歪んでいたとしても、俺達は受け入れるしかない。
人物指定
『超高校級の弁護士』菊池論
『超高校級の失敗作』伏木野アリス
『超高校級のサッカー選手』玉木勝利
『超高校級のパティシエ』近藤夏美
『超高校級の実況者』猫西理嘉
『超高校級の秘書』速瀬吹雪
『超高校級の大学教授』ジェイムズ・D=カークランド
『超高校級の外務大臣』リタ・アンカーソン
『超高校級の演奏家』小川詩音
『超高校級の庭師』郷間権蔵
『超高校級の漫画家』織田兼太郎
『超高校級の幸運』床前渚
『超高校級の操縦士』狗上理御
『超高校級の超能力者』森万羅象
『超高校級の弓道部』射場山祐美
『超高校級の外科医』神城黒羽
『超高校級の死神』伏木野エカイラ
『超高校級の俳優』嫌嶋隆尋
→『超高校級の弁護士』菊池論
『超高校級の失敗作』伏木野アリス
『超高校級のサッカー選手』玉木勝利
『超高校級のパティシエ』近藤夏美
『超高校級の実況者』猫西理嘉
『超高校級の秘書』速瀬吹雪
『超高校級の大学教授』ジェイムズ・D=カークランド
『超高校級の外務大臣』リタ・アンカーソン
『超高校級の演奏家』小川詩音
『超高校級の庭師』郷間権蔵
『超高校級の漫画家』織田兼太郎
『超高校級の幸運』床前渚
『超高校級の操縦士』狗上理御
『超高校級の超能力者』森万羅象
『超高校級の弓道部』射場山祐美
『超高校級の外科医』神城黒羽
『超高校級の死神』伏木野エカイラ
『超高校級の俳優』嫌嶋隆尋
「…このコロシアイの真の黒幕…それは、この合宿の参加者全員だ。」
ジェイムズ「んなっ…!」
アリス「そんな…」
リタ『嘘でしょ…』
嫌嶋「…ふふ、あはは…あーっはははははははははははははははははははははははははははっははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!」
嫌嶋は、その場で大笑いした。
そして、パチン、と指を鳴らした。
すると、モニターが上から降りてきた。
モニターの電源が付く。
『お見事大正解ー!!!このコロシアイ合宿の真の黒幕は…
コロシアイ合宿参加者全員でしたぁあーーーッ!!!』
モニターに映った18人が、口を揃えて言った。
その中には、無論、俺の姿もあった。
菊池『あっはは!お前ら、よくもまあまんまと騙されたもんだな!嫌嶋が用意した
モニターに映った“俺”は、高らかに笑いながら言った。
ジェイムズ「つ、作り話…!?」
ジェイムズ『まだ気付いていらっしゃらないのですか?嫌嶋さんのお姉様のくだりは、全部最終裁判を盛り上げるための嘘だったんですよ。情報管理室の写真や手帳、そしてアリスさんに植え付けられた記憶は全部偽物、本当は『嫌嶋幽禍』なんて人物は最初から存在しなかったんです。』
嫌嶋『いやあ、我ながらよくこんな臭いシナリオ思いついたもんだわ。ボクに姉?笑わせんなw』
エカイラ『ちょっとお。アンタのプラン、アタシの負担が大きすぎんのよ!!もうちょっと仕事量減らしなさいよ!』
玉木『おい、お前ら喧嘩すんなって!ただでさえ生き残りの奴等が、何を見せられてるのかわかんねぇ状態で頭の中が?まみれなんだからよ!』
ジェイムズ「何を仰って…」
猫西『だーかーらぁ!君達が信じてた物は、全部嘘だったの!』
速瀬『具体的に言ってしまえば、今まで配られた動機の全て、そして貴方方の記憶の一部ですね。コロシアイを盛り上げる為、皆様の記憶に
一部脚色を混ぜたのでございます。』
森万『フッ。ちなみに、俺様が孤児院で育った事や、速瀬の父親が詐欺師に殺された事、そして玉木の恋人の話は真っ赤な嘘だぞ。…まあ、残念な事に、俺様がペテン師というのは事実なんだがな。』
リタ『もちろん、『絶望』から逃げるために島に逃げてきたというのも、嘘ですよぉ〜。実際はその逆…79期生全員でコロシアイをするためだけに、この島に来たんですよぉ〜。』
狗上『っははは!!ホントに、記憶を勝手にいじれるって便利だよなぁ!!いやぁ、装置の開発者の俺としちゃあ、テメェらの3年間の記憶をいじりまくるのはスゲェ楽しかったぜ!』
小川『先輩ったら、調子乗ってみんなでクルーザーで旅したり、お誕生日会やったりなんて気持ち悪い記憶を編集したりしてたっスけどね。』
神城『ぎゃはははは!!!誰がいるかそんなキメェ記憶!!そんなゲロみてぇな汚物は便所にでもブチこんどけ!!』
射場山『ホント、あんた達バカじゃないの?何が希望よ。そんなの、私達にあるわけないでしょ。』
郷間『がっはははははははは!!!お前ら、ちゃんと絶望してるか!!?兄弟同士、仲良く絶望しようぜ!!!』
織田『ムフフ、もし美しいレディが生き残っているんだったら、是非ともその絶望に満ちた顔を拝みたいものでありまするぞ!』
近藤『みんな、ウチが用意した『絶望』はちゃんと堪能してくれてる?あはは、それはね?ウチの自信作なんだぁ!名付けて、『絶望・ア・ラ・モード』!なーんてね!』
床前『えへへ…もしもし、論さん?生きてますか?何もかもが嘘だったわけですけど、私の論さんに対する愛だけは本物ですよ。そうだ!もし私とあなたが生き残ったら、私達の子供を作って、コロシアイをさせませんか?』
ジェイムズ『ナイスアイデアですね、床前さん!リタさん、もし2人で生き残ったら、私と一緒にいかがですか?なーんてね。』
アリス『にゃっぱぱー!!あーちゃんはねー、みんなとコロシアイするのがすっげー楽しみなんだぁー!もう脳汁噴射してエウロパブチ抜いちゃってエントロピーがハジケちゃいそう!!』
そこには、俺達の知る仲間は誰一人としていなかった。
彼らが口々に語るのは、『全部嘘だった』という事実だった。
菊池「…。」
ジェイムズ「そんな…嘘、ですよね…?」
嫌嶋「現実だよ。あ、さっきまでのオマエラの推理、アレは完全に的外れだから気にしなくていいよ!ボクは、このゲームが楽しければそれでいいんだもんね!…さっきのアレ、名演技だったでしょ?」
リタ『そんな…全部嘘だったなんて、そんなの、アリですか…?』
嫌嶋「アリもシロアリもナシもリンゴもないの!とにかく、これがオマエラの求めてた“真実”なんだよ。いい加減認めろよ。」
アリス「そんな…私が、コロシアイを…?そんなの、嘘だ…!!」
嫌嶋「あっそう。嘘だと思うなら、返してあげるよ。本物の記憶をね。」
嫌嶋は、俺達に記憶改竄装置の銃口を向けた。
そして、一人一人に向かって発砲する。
封印されていた記憶が、蘇る。
頭の中を、膨大な量の情報が駆け巡り、頭が追いつかなくなりそうだった。
これが、俺の、本当の記憶ー…
「あーあ、最近殺しすぎて数減ってきちゃったな。どうしよっか?」
「あんたが手当たり次第殺すからでしょうが。元々200人くらいいたのに、もう17人になっちゃったじゃない。バカなの?」
「確かに…もう殺せる人数が少なくなってきてしまいましたね。」
「うーん、なんかいい方法無えかなぁ。…あ、そうだ。」
「何か思いついたのですか?菊池さん。」
「江ノ島盾子様がやってたゲームあるだろ?あれを俺達でやるんだよ!」
「ああ、ダンガンロンパだっけ?確かに、普通に殺すよりはエンタメ的な要素があっていいかもね。」
「だろ!?」
「なんだ菊池!お前、やっぱ頭良いな!じゃあこのコロシアイは、お前が主催って事でいいな?」
「えー。俺、演技力皆無だから黒幕とかキツいんだがなぁ。」
「だったら、ボクが黒幕役やるよ。」
「いいのか?」
「演技なら誰にも負けない自信あるし。それに、ちょっと面白い考えがあるんだ。」
「面白い考え?」
「うん。ボクが猫西ちゃんに変装して、記憶が無くなった菊池クンを色仕掛けでオトして、いい感じの雰囲気になったところで正体バラしてはい絶望ー!!っていうのはどう?」
「おいおい、なんだそのジョークは。お前でも、女装してたら流石に気付くってw」
「いいじゃーん。絶対ボクの変装でヌかせてやるから見てろよ!」
「いいから早く準備せいw」
っと、コロシアイの舞台の設置は完了っと。
あとは、嫌嶋に記憶を消してもらうだけだな。
フフッ、記憶がなくなった後、コロシアイをするのかと思うと胸が躍るなぁ!
ははっ、ははは…あははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははは…!
嘘だ。
嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
ジェイムズ「そんな…こんな事って…私は、一体今まで、何の為に…!」
リタ『いや…いやぁ…!ごめんなさい、ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい
いやだいやいだいやだいやだいやだいやだ…お願いします、許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください許してください…!!』
アリス『これが、私の記憶…そんな、嘘だ…こんなのって…!』
嫌嶋「あっははは。みんな、想像以上に面白いリアクションしてくれるじゃない。ねえねえ、今どんな気持ち?罪悪感で押し潰されそう?それとも、また絶望できて嬉しい?ねえ、教えてよ!」
菊池「…。」
ジェイムズ「…。」
アリス「…。」
リタ『…。』
嫌嶋「ちょっとぉ、誰一人として聴いてないんだけど!まあいいや!じゃあ、今回のコロシアイ合宿の振り返りといこうか!」
クライマックス推理
Act.1
まず、事の発端は、ボク達79期生全員が、『超高校級の絶望』江ノ島盾子様によって絶望に堕ちた事だった。ボク達は、さらに絶望的なシチュエーションを求め、79期生全員で誰にも見つからない離島に行ったんだ。そして、そこで思う存分コロシアイを始めた。
Act.2
でも、そこである問題が生じてしまったんだ。その島の生徒達が、あまりにもクラスメイトを殺しすぎて、対して絶望しないままクラスメイトの数だけ減るっていうツマンナイ問題が出てきちゃったわけだね!そこで、『超高校級の弁護士』菊池論は、コロシアイと学級裁判をやる事を提案したわけ!
Act.3
そして島で生き残った生徒達は、計画書を作成して、その通りにコロシアイの準備を進めたわけ。もちろん、自分達ではどうしようもない部分は、協力者に助けてもらったりとかもしてね。そして狗上クンは、コロシアイをする上で重要な記憶改竄装置を作ってくれたんだ!
Act.4
それで、黒幕役に選ばれたボクは、その装置を使ってみんなに嘘の記憶を植えつけて、コロシアイの計画をしてた間の記憶は全部消したわけ。あとは、すでにコロシアイで死んだ猫西ちゃんの格好をして合宿のメンバーに紛れ込めば完璧ってわけね!
これが事件の真相だよ。
ボク達は、全員が黒幕で、全員がさらなる『絶望』を求めて嘘まみれのゲームを作った、『超高校級の絶望』だったんだよ!!
…そうだろ?
『超高校級の弁護士』菊池論!!!
『超高校級の失敗作』伏木野アリス!!!
『超高校級の大学教授』ジェイムズ・D=カークランド!!!
『超高校級の外務大臣』リタ・アンカーソン!!!
「ッーーーーーーー。」
俺達は、信じたくもない真実を突きつけられた。
今まで俺達が信じていた物全てが、虚構だった。
それを知った今、俺達の中にあるのはただ一つ、
『絶望感』だった。
嫌嶋「さてと、黒幕の正体も目的もわかった事だし、そろそろオマエラの処遇を決めたいと思います!手元にあるボタンを押して、投票を行ってください!投票内容は、至ってシンプルです!『生きたい』か、『死にたい』か!もし『生きたい』を選べば、この島から外に出してあげます!もちろん、その後がどうなろうと知ったこっちゃないけどね!逆に、『死にたい』を選べば、素敵なおしおきをプレゼントします!オマエラ、今まで投票で人の命を生贄にしてきただろ?最後くらい、死に方くらいは選ばせてやるよ。」
「…。」
俺は、証言台のボタンを睨んだ。
どちらを選ぶかなんて、考えるまでもない。
俺は、即座にボタンを押した。
嫌嶋「うぷぷ、オマエラ、最終裁判だってのに、やけに決めんのが早いじゃん!さてさてさぁて?ではでは、お待ちかねの結果発表ー!!」
モニターに、スロットマシーンが現れる。
そして、俺達の顔の下でリールがクルクルと回る。
徐々に回転速度が遅くなって、ついに止まった。
「…。」
俺はただ、投票結果を呆然と見つめていた。
V3のオチが好きだったんで、今回のオチはこんなオチを採用しました。
最初からこんな感じのオチにするつもりで書いてました。
…すみません。半分嘘です。
最初っからクズしか登場させない気で書いていましたが、今回のオチは、話を書きながら色々考えた末に思いつきました。
最初は復讐モノのつもりで書く予定でしたが、どう頑張っても黒幕君の小物感が拭えなかったので、もうそっち路線は諦めて思いっきり路線変更しちゃいました。