ダンガンロンパリゾート   作:M.T.

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ご投票ありがとうございました!
番外編も、あと3話です。
コロナでバリクソヒマだからジャンジャン書くぜイェーイ!!


番外編⑮ 保健室編

やい愚民共!!

頭が高いぞ!!

私を誰と心得ている!!

ん?なんだと?

貴様ら、愚民の分際で神の名前を聞きたいと言うのか!!

図々しいにも程があんだろうが!!

…まあいい。

私は寛大だからな。特別に教えてやろう。

私の名は、神城黒羽。『超高校級の外科医』だ!!

その名を脳裏に刻み込め!!

そして、この私を崇めろ!!

ふはははははははははははははははははははははははは!!!

ん?早速誰か入ってきたな。

 

「やっほ〜。クレハちゃんいるぅ〜?」

なんだ、誰かと思えばクソオカマゴリラじゃねえか。

この私に何の用だ、カスめが!!

「あぁ?テメェ、何の用だ。」

「んー。用って程の事じゃないんだけどぉ、サボりよサボり!授業ダルいし、しばらくここにいていいかしらん?」

「はぁあああああああああああ!!?テメェ、そんな事でわざわざこの聖域に来たというのか!!ふざけるな愚民が!!恥を知れ!!」

「アラ。アンタも、授業サボってここにいるんだし、人の事言えないじゃナイ?」

「うるせぇ!!私は神だからな!!愚民の授業なんて受ける必要無えんだよ!!」

「うわぁ、メチャクチャ♪じゃ、ちょっとベッド借りるわよ〜。」

「はぁ!?おい、待てコラァ!!何勝手に寝てんだ!!シバくぞテメェ!!」

「アラこわぁい。ねえ、漫画でも読んで気分落ち着けなさいよ。面白いわよ?」

「貴様、神に向かって提案など…おこがましいのもいい加減にしろ!!」

「アラ、そぉ?クレハちゃんなら絶対に気に入ると思ったんだけど…あー、面白いなー。あーすっごく面白い。」

なんなんだこのクソカマは!!

神である私を愚弄しやがって…ちょっと気になるじゃねえか!!クソッ!

「お、おい愚民!!そこまで言うなら読んでやらん事も無いぞ!!貸せ!!」

「アラ、なーんだ。やっぱり興味あるんじゃない。ホラ、1巻貸してあげるから読んでみなさい。」

「フンッ!!最初からそう言っておけば良いんだよゴミが!!」

「全く、素直じゃないんだからぁ。」

ふぅん、なるほど。

冴えない主人公がデスゲームに巻き込まれる話か。

最初は、幼馴染みのアイドルが殺される所から始まんのか。

なんだこれ、クッソ面白ェな!

「おい、クソカマ!!苦しゅうないぞ!!次の巻も寄越せ!!」

「ハイハイ。」

 

 

キーンコーンカーンコーン…

なんだ、もう昼休みか。

授業受けてないからマジで時間の感覚が狂ってんな。

「ふわぁ…」

んだよ、オカマの次は居眠りかよ。

コイツは、神である私を抱き枕にしやがった罪深き女だ。

どうせ、また寝に来たんだろう。

「ふわぁ、お邪魔しますぅ…」

「テメェ、寝るためだけに私の聖域に踏み込んでんじゃねえよ!!この居眠り垂れ乳乳首レーズン女が!!」

「うっわぁ、クレハちゃん口悪いわねえ。さすがのアタシでも引くわぁ。」

「うるせェ!!私はな、神である私を愚弄したこの女が許せんのだ!!天罰を下してやる、ゴミめ!!」

「アタシは、女の子同士のベッドシーンが見られて美味しかったケド…」

「くぅ。」

「はぁああああああああ!!?テメェ、どういうつもりだ!!あぁ!?普通この流れで寝るかっつーの!!ケツの穴から手ェ突っ込んで奥歯ガタガタ言わせんぞゴルァ!!」

「キャークレハちゃんこわーい。」

「このクソ女、死ぬほど恥ずかしい目に遭わせて…」

ガシッ

「うぉあっ!!?」

なんだコイツ!

クソッ、また抱き枕にされ…

ると思ったかヴァカめ!!

鬼才なるこの私が、二度も同じ手を喰らうと思ったか!!

貴様のやろうとする事などお見通しなのだ!!

神を冒涜した罪を、その身を以って贖わせてやる…

 

ガシッ

 

「ぐえッ!!?」

「アラ。」

「くぅ。…えへへ、神城ぉ。君は、何かおいしい物を持っていますねぇ?隠しても無駄ですぅ。」

コイツ、いつもは運動音痴のクセに、なんで寝てる時だけは怪力なんだよ!?

クソ、頸が腿で締めつけられて身動きが取れねえ…!

「ぐえっ…くるし…テメ、はな…せ…!」

クッソ…頸動脈を絞められてるせいで、脳に酸素が…

ヤバい、これ、冗談抜きでオチ…る…

 

「ふわぁ…よく寝たぁ…あれ?なんで神城がベッドで一緒に寝てるんですかぁ?」

「ウフフ、疲れて寝ちゃったのね。しばらくそのままにしてあげましょ。」

「ふわぁ…」

 

 

ー翌日ー

 

チッ、昨日は居眠りに屈辱的な仕打ちを受けた…

この私が、あんな奴に遅れを取るなど…クソッ!!

お、早速誰か来たようだな。

ん?コイツは…

「痛ってェ…クッソ、なんで俺がこんな目に…」

なんだ、誰かと思えば犬じゃねえか。

ってか、なんでコイツこんなボロボロなんだよw

ウケるんですけどwww

「あぁ?ンだよ。クソサド女じゃねえか。」

「はぁ?なんだテメェ!!頭が高けェんだよクソが!!テメェ、誰に向かって口利いてんだゴルァ!!唯一にして最高にして絶対の神、神城黒羽様だぞ!!本来なら、貴様如きとこの私が同じ空間にいる事自体、不自然な事なんだよ!!この私と同じ空気を吸える事を心の底から感謝し、首を垂れろ!!でないと、貴様の顔中の穴という穴にクロロホルムブチ込むぞ!!」

「うるせェクソサド女!!傷に響くからデケェ声出してんじゃねえよクソが!殺すぞ!!」

「こ、殺す…!?貴様、今この私に向かって…殺すと言ったのか…!?身の程知らずにも程があんだろうが!!貴様は絶対許さんぞ!!10回くらい地獄に叩き落として、生まれてきた事を後悔させてやる!!」

「やれるもんならやってみろやコラァ!!」

「貴ッッッッッッッッ様ァアアアアアアアアアアアアア!!!」

 

「はーい、そこまで!ケンカはダメだよ、2人とも!」

なんだ…!?

今度は誰だ!?

…って、猫じゃねえか!

「まったくもう…狗上君、みんなとケンカしちゃダメっていっつも言ってるでしょ?」

「うるせェな!テメェには関係無えだろ!…痛っつ」

「ほら、大きな声出すから傷が開いてるじゃない。しばらくは大人しくしてなって。」

「触んじゃねえよ!しつけェぞテメェ!」

「…狗上君、大人しくしてようか?あんまり無茶すると、お母さん心配するよ?」

「…チッ。」

「よろしい。」

「おい猫!!貴様、私の聖域に土足で踏み込んで、私の発言を遮るとはどういう了見だ!?踏み殺すぞテメェ!!」

「神城さん、あんまり狗上君を刺激するような事言わないで、ちゃんと治してあげなよ。」

「うるせェんだよクソブスが!!この私に命令してんじゃねえよゴミが!!ケツの穴に死ぬほど鉗子ブチ込まれたくなかったら、デコを地面に擦り付けて、神を愚弄した事を今すぐ謝罪しろ!!」

「…神城さん、聞いてなかったのかな?」

猫は、ニッコリと笑みを浮かべた。

「!!?…チッ、わかったよクソが!!やればいいんだろやれば!!」

「ありがとう神城さん。」

気がつくと、私は犬の治療をしていた。

…あれ?

なんで私はコイツの言う事を聞いてんだ?

は!?え!?なんだ今の!?

なんかわかんねえけど、猫の言葉に逆らえなかったぞ!?

どうなってんだこれ!!気持ち悪りい!!

「狗上君、良かったね。神城さんに治して貰えて。」

「…チッ。クソ女の治療なんてこれっぽっちも嬉しくねェっつーの。」

「はぁあああ!?どういう意味だコラァア!!犬、テメェはどうせ鉄クズを暴走させてそんな怪我したんだろ!?だったら自業自得だろうがよ!」

「それは違うよ、神城さん。狗上君は、バイクに轢かれそうになった子猫を助けて撥ねられたんだよ!」

「…なんだと?」

「…チッ。余計な事言ってんじゃねえよ猫女。」

「だって…狗上君の事、誤解されたままじゃ嫌だし。」

「はぁ?」

「これは自論なんだけどさ、私、猫好きに悪い人はいないと思うの。」

「…何言ってやがんだテメェは。調子狂うな。」

全くだよ。コイツがいい奴?フン、あり得ねえな。

 

 

ー2時間目ー

 

フン、2時間目が始まったか。

だが、神である私は、授業を受ける必要は無い。

故に、授業の開始時刻など私にとってはどうでもいい事なのだ。

フン、当たり前過ぎてわざわざ言う程の事でもなかろう。

「とりゃーーーーーーーーーっ!!!」

この耳障りなクソうるさい声は…

「スーパー美少女天使あーちゃん参☆上!!クレねえ!!今日もあーちゃんのビボーを拝めてよかったな!!」

「はぁあああ!?テメェ、神に向かってなんて口利いてんだこの野郎!!絞り殺すぞゴルァ!!」

「うっわー!クレねえこわーい!そんなに怒ると、顔面シワクチャのドブスになるぞ!」

「うるせェ!!テメェ、よくも神である私を愚弄したな!?そのクソゴミツインテールで首絞めんぞ!!」

「なんだとう!!?あーちゃんの、サラワクチャンバー並みにエモいキューティクルを持つビューティフルヘアーをそんな使い方したら全人類が爆発するぞ!!」

「うっせェんだよクソブス!!バカのクセに調子乗ってんじゃねえぞクソブスまな板ツルロリが!!」

「あーちゃんバカぢゃねーし!そうだ、ジュギョーだるいからちょっとだけここにかくまって!」

「貴様、何様のつもりだ!!150枚くらいにオロすぞコラァ!!」

「うーん、やっぱりホケンシツのベッドは寝心地がいいねー。」

「聞いてんのかオイ!!」

 

キーンコーンカーンコーン

 

あ?

鐘が鳴ったな。

2時間目が終わったのか。

「おい、クソガキ!どこにいる!!」

なんだ?廊下からモブの声が聞こえてきてんな。

ったく、うるっせェなあの野郎!!

「おいコラ何騒いでやがる!!うるっせェんだよゴミめが!!」

「うおっ、神城!丁度よかった。あのさ、アリス見てない?」

「はぁああああああああ!!?テメェ、愚民の分際で神に向かってなんて口利いてんだゴルァア!!シバくぞテメェ!!」

「えぇ…俺は、アリスを見てないかって聞いただけなんだけど…」

「あぁ!?ガキなら、ここで寝てるが、それがどうしたんだよ!!頭が高けェんだよテメェ!!潰すぞ!!」

「なんだ、いるんじゃないか。いるならいるって言ってくれよ。…ちょっと中入るぞ。」

「はぁ!?おいテメェ何勝手に入ってんだ!!死にてェのか!!」

「あ、いた。…おいコラクソガキ!探したぞ!」

「ふにゃあっ!!?サトにい、なんでここにいるの!?もしかして、夜這い!?キャー!サトにいのエッチー!!」

「なんで夜這いなんて言葉知ってんだよ!ったく、授業サボりやがって…教室戻るぞ!!」

「ふにゃあああぁあああ!やめてー!!あーちゃんはもっとお布団でぬくぬくしたいのー!サトにいのユーカイハン!ロリコン!ヘンタイ!ハンザイシャヨビグン!!」

「ふははははははははは!!!クソガキめ、神を冒涜するからそうなるのだ!!天罰だよ天罰!!」

「おい、神城。お前も教室に戻れよ。いくら成績良いからってさ、さすがにオールサボりは良くないんじゃないか?」

「うるせェなクソモブが!!さっさと散れ!!」

「…わかったよ。」

ふははははははは!!やったぞ!!『超高校級の弁護士』に論破で勝ったぞ!!

やはり、神である私は全知全能なのだ!!

 

 

ー昼休みー

 

フン。飯時か。

さあて、ランチタイムにしようではないか。

神と言えど、やはり食事は欠かせないのだ。

…今日は薬の調合で頭使ったから腹減ったな。

「痛てて…」

「カッちゃん、大丈夫?」

ん?なんだ?

外に誰かいるのか?

…ったく、こっちは飯食ってるってのに…

ちったァ空気読めよクソが!!

「ねえ、神城っちいる?」

来たのは、サッカーとスイーツだった。

「テメェの目は節穴か!!いるかどうか、見てわかんねェのかよ、グズが!!あと、私は今優雅にランチタイムを満喫してたとこなんだよ!!神の大事な儀式を邪魔した事を、その身を以って贖え!!わかったかクソブス!!ゴミ!!カス!!チビ!!貧乳!!淫乱ピンク!!クサレ●●●!!」

「神城っち、罵倒のオンパレード披露してる場合じゃないんだよ!カッちゃんが、腕を怪我しちゃったの!早く治してあげて!」

「うるせェ!!テメェらの都合なんて知った事か!!私は今、ランチタイムで忙しいんだよ!!適当にツバでもつけとけ!馬鹿ならそれで治る!」

「相当機嫌が悪いみたいだな…おい、近藤。もういいよ。神城が飯を食い終わる頃にまた来よう。」

「ダメだよ!その間に悪化したらどうすんの!?」

「でも、神城は治療する気無いみたいだし…」

「ウチがなんとか説得するよ!」

「ゴチャゴチャうるせェんだよゴミ共!!飯の邪魔だから早く散れ!!」

「ひどいよ、神城っち…!神様みたいに寛大な神城っちなら、カッちゃんの治療をしてくれると思ってたのに…!そんなに簡単に見捨てるなんて、神城っちはもう神様じゃないよ…!」

「はぁああああああああ!!?テメェ、神に向かってなんだその態度は!!私が冷たいとでも言いてェのか!!?ざけんなクズが!!どけ、私が神故に寛大だって所を見せてやるよ!!おいサッカー!怪我したっつー箇所を見せろ!!」

「お、おう…」

「完全にキレた。こうなったら、私を崇め奉らなきゃ生きていけないくらい徹底的に手を施してやる!!」

「ありがとう神城っち!神城っちは、やっぱり神様みたいに優しいね!」

「どういう風の吹き回しかはわかんねえけど…ありがとな、神城。」

「フン、本来なら、神が食事中だってのに治療しろって言う事自体が、万死に値する大罪なのだがな!私は神のように広い心を持った…っていうか神だからな!来る者は拒まん!ほらほら、神の治療を受けられているんだから、感激の涙を流してもいいんだぞ!!神であるこの私に、跪け!!媚びろ!!崇拝しろ!!ふはははははははははははははははははは!!!」

「お、すげェ…たったこれだけで、ほとんど治っちまった…!」

「え、嘘でしょ!?ホントだ、治ってる…!」

「ふははははははは!!どうだ見たか!これが神の治療だ!だがまあ貴様ら愚民は神の業を理解する事すら出来ないのも無理はない!…おっと、大事な事を言うのを忘れるところだった。それ、完全に治ったわけじゃねえから、明日まではそのままにしておけよ。できれば激しい運動とかはすんじゃねえぞ。」

「ああ、ありがとな、神城。」

「フンッ!別に気が向いたからやっただけで、貴様のためにやったわけじゃねえんだからな!ほら、もう用は済んだだろ!とっとと散れ、ゴミクズ共!!」

 

チッ。

私とした事が、愚民のペースに乗せられてしまった。

おかげですっかり飯が冷めちまった。

…後で慰謝料を請求してやる。

ん?また誰か来たな。

「よいしょっと。着いたぞ。床前。」

「はい…ありがとうございます菊池さん。」

クソモブが、地味を背負って来やがった。

「なんだゴミ共!神域に一体何の用だ!!」

「なあ、神城。床前が、足を怪我しちまったみたいなんだよ。診てくれねえか?」

「フン、生憎今私はすこぶる機嫌が悪い。治療する気は無えから、日を改めるんだな!」

「そんな、足がものすごく痛いんです…お願いします、助けてください神城さん…!」

地味は、泣きながら訴えてきた。

「な、なんだよ…なんでそこで泣くんだよ!私が悪者みてェじゃねえかよ!なんだ?同情を買おうって作戦か!?泣き落とそうたって、そうはいかねえぞ!」

「そんな、私…そんな事、思ってないです…本当に、足が痛いんです…!」

「ほら、床前もこう言ってるし、診てやれよ。」

「ひぃ…!や、やめろよぉ…!貴様ら、寄ってたかって私を責めやがって…気色悪りいんだよテメェら!わ、わかったよぉ…診ればいいんだろ診れば!」

「あ、ありがとうございます…神城さん…!」

「ありがとう神城!」

「フン、おい地味!神の治療を受けられるんだから、もっとありがたがれ!!この私を崇め奉り、首を垂れろ!!靴を舐めろ!!この私の前に跪けェ!!」

地味に、治療を施してやった。

「すごい…ありがとうございます神城さん!」

「フン、もうしばらくすれば痛みは無くなるだろう。それまでは安静にしてろ。」

「はい…えっと、あの…」

「なんだ。」

「その…完治するまでは、ここにいていいですか?」

「はぁあああ!?なんだテメェ!!この神域に居座ろうってのか!?図々しいんだよテメェ!!」

「そんな…私、まだ歩けないのに…!」

「おい、神城。さすがにそれは床前がかわいそうだろ。ここに居させてやれよ。」

「うっ…わ、わかったよぉ!一番手前のベッドが空いてるから、そこ使え!」

「ありがとうございます…!」

チッ、私とした事が、また愚民の言う事を聞いちまった。

本来、愚民が私の奴隷になるべきなのに!

「床前、大丈夫か?」

「はい、神城さんに治療していただいたので、少し痛みが和らぎました。…あの、菊池さん。」

「なんだ?」

「あの…もう少しここにいてくれませんか?私、不安で…」

「あ、ごめんな。俺、今日は用事があるから。」

「えっ…」

「俺の代わりに看病してくれる奴を呼んでくるから。じゃあな。」

「あ、待ってください…!」

プッ、地味の奴、フラれてやんのwww

ざまあみろ!

クソモブが保健室を出た直後、キモヲタが保健室に入ってきた。

「ムフフ、ここに床前氏が?」

「そうだけど…お前、ちゃんと看病しろよ。どさくさに紛れて床前に変な事したりすんなよ。」

「そんな外道な事しませんとも!任せてくだされ!」

「…そうか。じゃあ、俺はもう行くから。」

「神城氏、少々神域にお邪魔しますぞ。今日もプラチナブロンドの毛髪が神々しいですな。」

「ふははははははは!そんなの当たり前だろう!私は神だからな!だが、貴様の私を崇拝しようという態度は気に入ったぞ!特別に、貴様には一番手前のベッドを好きに使う権利をやろう!」

「真でありますか!?一番手前…お邪魔しますぞ!って、床前氏!」

「チッ)織田さん…!」

おい、今舌打ちが聞こえたぞ。

「ムフフ、床前氏。何かお困りではありませぬか?」

「別に、何も困ってませんけど。」

「そうだ、最近暖かい日が多いですし…着替えを手伝って差し上げますぞ!グフフ…」

「治りました。」

「えっ?」

「治りました。もう大丈夫です。神城さん、ベッドをお借りしました。ありがとうございます。」

「そ、そんな…!」

え、いやいや。冗談だろ…?

さっき診た時は、骨にヒビ入ってたぞ?

さすがの私でも、こんな短時間で治すなんて無理だぞ。

コイツ、キモヲタが嫌すぎて無理して治ったフリしてんのか。

そこまで嫌われるキモヲタって一体…w

 

 

ー放課後ー

 

あー、ダルい。

今日は患者が多かったからな。

神にも休息は必要なのだ。少し休ませろ。

 

コンコン

 

ん?

外に誰かいるのか?

ったく…誰だよ。

「誰だ!面見せろコラァ!!ビビってんのかゴミクズがぁ!!」

「…失礼します。」

なんだ、メガネか。

「よおメガネ、我が神域に一体何の用だ!?大した用じゃなかったら顔面を雑巾みてぇに絞るぞコラァ!!」

「こちらに置いてある医薬品を取りに来たのです。仕事で必要になったので。」

「はっはっは!ホントにつまらん用事だな!!取ったらさっさと失せろ!!目障りだ!!」

「…あの、ところで神城様。お言葉ですが、普段から授業に顔を出していらっしゃいませんよね?」

「当たり前だろ!!私は神だからな!!授業なんて受ける必要無えんだよ!愚民共のための授業なんて聞いてたら耳が腐るわ!!」

「本人に必要なくとも、世の中には不文律と云う物がございます。授業に参加するという事は、学生としての常識です。貴女も、この学園に通っている以上は、学園の秩序を乱さぬよう努めてください。」

「うるせェ!!愚民の分際で神に命令してんじゃねえ!!」

「これは命令ではありません。忠告です。今の忠告を聞き入れるか否かは、貴女の判断にお任せします。」

メガネは、そう言いながら私を睨んできた。

「ひぐぅうう…!なんだよぉ、神に向かって、なんだその目はぁ…!わ、わかったよぉ…!顔を出せばいいんだろ!」

「貴女が賢明な方で安心しました。では、私はこれにて失礼させて戴きます。…それと、部屋に入る相手に怒鳴り散らすのは失礼です。態度を改めてください。」

ひぃいい…なんなんだよぉ、どいつもこいつも、神に向かって無礼な態度を取りすぎだろぉ…!

わ、私を本気で怒らせたら怖いんだからな!?

せいぜい、神の天罰に震えて眠れ!

 

 

ー翌日ー

 

…昨日はえらい目に遭った。

なんでどいつもこいつもあんなに頭が高いの!?

私、神だよ!?あり得なくない!?

「失礼するっス。」

この声は…騒音か。

「…ゲホッゲホッ。」

「なんだテメェ!!風邪引いてんのか!?それとも、変なウイルスか!?うわきったね!!こっち来んな!!」

「いや、ここ保健室っスよね?なんで来ちゃダメなんスか?…ちょっと体調が優れないので、休ませてもらいに来たっス。」

「そうかよ!」

「あれ?神城先輩、何作ってるんスか?」

「ん?ああこれか。あらゆる病気に効く特効薬だよ!ついさっき完成したんだ。」

「へぇ…それを世に出したら、神城先輩は英雄じゃないっスか。」

「英雄!?ハッ、そんなチンケなモンじゃねえな!!私は全知全能の神なんだぞ!?これくらいできて当然だろう!ふははははははははははは!!!」

「そうっスね…」

「そうだ騒音。貴様は、私の大発明を最初に目撃した。その功績を称え、貴様に私から褒美をやろう!」

「え、功績って…大げさっスよ。でも、何か貰えるのはありがたいっスね。」

「だろう!?貴様は、特別にこのクレハピレンCの臨床試験の実験体第一号にしてやろう!」

「…え?」

「実はな、この薬、まだネズミに試した段階で、人にはまだ試してないんだ。だから、人にはどう効くのかデータが欲しくてな。あ、ちなみにネズミに薬を投与したら、元気になりすぎてガチムキになったぞ。ほら。」

「ヒッ…え、遠慮しておくっス。さすがに、ガチムキは御免っスよ。」

チッ、ビビりやがって。根性無しが。

 

 

ー昼休みー

 

「じゃあ、先輩。自分はもう回復したんで、教室に戻るっス。」

「そうかよ!だったらさっさと散れ!二度と来んなバーカ!!」

チッ…最近ストレスが溜まりに溜まりまくってんな。あークッソ!

「すみませーん!神城さんはいらっしゃいますかー?」

この声は、帽子か。

「何の用だ!!つまらん用事だったらハリ倒すぞゴミクズがァ!!」

「失礼します。」

帽子とペテンが入ってきた。

「…あの、森万さんの体調が優れないそうなので、ベッドを一台お借りしても宜しいですか?」

「お、おい…カークランド。俺は何もそこまでしろとは言ってないんだが…」

「何言ってるんですか!本調子じゃないんですよね?きっと、体調が悪いんですよ。前から、一度病院でちゃんと診て頂いた方が良いと思っていましたよ!」

「いや、あれは、お前が無茶な事を言うからで…」

「何が無茶なのでしょうか?森万さんは、今世紀最大の超能力者なんですよね?力が発揮出来ないのも、きっと何か要因がある筈です。…そうだ、丁度神城さんがいますし、神城さんに診て頂きましょう!」

「はぁ!?」

「神城さん、森万さんの調子が悪いそうなので、診て頂けませんか?」

「か、カカカカカークランド君…?誰も、そこまでしろとは言ってないだろ…?」

なんなんだコイツら。

こっちは貴様らの5億倍忙しいってのに、目の前でマイナス273点の漫才披露しやがって。

しかもなんだ、超能力を復活させる治療をしてほしいって。

超能力なんて、最初からこのペテン野郎が持ってるわけ無えだろうが。

凡愚しかいないヒト科の中でも、帽子は私のレベルに少し近い存在だと思っていたんだが…まさかここまでバカとは。

やはり、過大評価だったようだな。

目障りだから早く消えてもらうしか…

「神城さん、お願いします!治療費が必要なら、いくらでも資金援助します!」

帽子は、トランクケースを私に差し出してきた。

中身を確認すると、中に金が入っていた。

平均的な愚民が一生かけて稼げるかどうかくらいの大金だ。

ま、こんなの私にとってははした金なんだがな。

「…なるほどな。私に貢ぎ物を持ってくるとは、いい心がけだ。今日は機嫌が良い。特別にこの私が診てやろう。」

「ありがとうございます!」

「どれ。早速診てやるか。…そうだな。頭の調子が悪いんじゃないか?」

要するに、頭おかしいから精神科行けって事だ。

生憎、このテのバカは私じゃ治せん。

…と丸投げしたいところだが、金は貰っちまったしな。

適当にアドバイスしとくか。

「成程、頭ですか!」

「だが、これを治療するのはかなり難しいな。治療計画を今考えるから、ちょっと待ってろ。」

「ありがとうございます!良かったですね、森万さん!」

「あ、ああ…」

生憎、全治全能の神である私でも、バカを治すオペも特効薬も発見できてねえんだよな。

…バカを治す医療技術か。これは、新しい課題だな。

神に不可能などあるはずがない。必ず治療法を見つけてやる。

 

 

ー放課後ー

 

クッソ、思ったより遠い道のりだな…

そもそも、バカをどう定義するのかから始めないとな。

「おい、黒羽!!黒羽はいるか!?」

なんだ、この声はウドか。

チッ、うるせェな。

「おいどうしたウドテメェコラクソがァ!!」

「大変なんだ、祐美が外で倒れて…意識が無えんだ!」

「んだと?おい、無口の奴頭怪我してんじゃねえか。なんでそのまま連れてきたんだよ!このヴァカが!!せめて止血してから来いよ!!」

「悪い…」

「チッ、まあいい。診せろ!!」

ったく、何もせずに連れてくるとか、バカとしか言いようが無えな!!

とりあえず、手当てはしとくか。

「…はい。治したぞ。」

「すげえな…ありがとう黒羽!」

「当然だ。私は神だからな。」

 

「…ん。」

「お、祐美!目が覚めたか!!」

「…郷間。」

「…もしかして、あんたがここまで運んできてくれたの?」

「おうよ!!」

「…ありがとう。」

「気にすんなって!ケガで倒れた妹を助けてやるのは、兄貴として当然だろ!?」

「射場山!…良かった、目が覚めたか。」

「菊池…」

「郷間、お前が射場山を運んできたのか?」

「ああ、俺はガキの頃から材木運んだりとかしてたからな。力仕事は任せとけ!」

「ハッ、目ェ覚めたかよ無口!!」

「…神城。あんたが私の手当てをしてくれたの?」

「如何にも!!頭が高いぞ貴様!!神である私が、愚民の貴様を治してやったのだ!!この私に感謝し、そして崇めろ!!ふははははははは!!!」

「…ありがと。」

「フン!!足らんぞ!!もっとだ!!」

「地面に額擦り付けて私を崇拝するんだよこの愚図が!!」

「おい、黒羽。そんな事したら悪化するだろ。」

「黙れウド!!気安く私の名を口にしてんじゃねえ!!十戒の3つ目を知らねェのか!!神の名をみだりに口にするなっつってんだよヴァカが!!」

「…神城、治してくれてありがと。…私、もう回復したしそろそろ帰る。」

「待てよ。」

「…何?」

「テメェ、身体が本調子じゃねえんだろ?」

「…なんの事?」

「とぼけんな。神の前で嘘をつき通せると思ってんじゃねえ。お前、目が片方見えてねえのに無理してんじゃねえよ。ここ最近毎日練習ばっかりで、疲れてんだろ?ボールが飛んできたっつってたけど、普段のお前なら十分避けられたはずなんだよ。」

「…あんたには関係ないでしょ。」

「うるせェ。私は、神である以前に医者だ。私には、患者が回復するまで命を預かる責任と義務があんだよ。わかったら今日は安静にしてろ。来週のテスト範囲なら、私が教えてやる。」

「…あんた、いい事言うのね。」

「私は常に良い事しか言わねえよ!!いいから寝とけ愚民が!!」

「なあ、神城。タオル持ってきたぞ。」

「おいモブ!!テメェ誰に向かってそんな口聞いてんだテメェコラ!!様をつけろ様を!!この短小童貞野郎が!!」

「痛ってェ!!」

ったく、どいつもこいつも神に向かって馴れ馴れしすぎんだろ。

…まあ、そんな愚民を助けてやるのが神の役目なんだがな。

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