さて……皆さんは遊戯王というカードゲームを知っているだろうか?融合……シンクロ……エクシーズ……儀式……ペンデュラム……リンク……といった数々の召喚法がある知らない者はいないであろう長く続くオフシャルカードゲーム
このカードゲームはアニメ化されていてその主人公が変わるとともに新たな召喚法が生み出されていった。
さて……遊戯王を知っている皆さんは『沢渡シンゴ』というキャラをご存じだろうか?遊戯王シリーズのARCーVに出てきたキャラの一人である
出てきた当初はキザで我儘で人のカードをレア故に奪おうとするようなクズっぷりだが、主人公の榊遊矢に感化されていき、エンタメデュエリストとして、視聴者の中からファンが出来るぐらいの成長っぷりを見せる。視聴者からはこんな言葉もある
『遊戯王ARCーVの唯一のエンタメ』
『遊矢よりもエンタメしている』
『主人公より主人公してる』
などとアニメでの勝率は低かったが、自身の魔界劇団デッキを活かしたエンタメっぷりを見せていた。むしろもっと勝率を増やしてもいいと思うという声が作者からはある。
っと……話がズレたな。さて……なんでこんな話をしてるかって?
それはだな……
「「「沢渡さん!!マジ最高っスよ!!」」」
俺を尊敬の眼で見る取り巻きたち。
俺が沢渡シンゴに憑依転生しちゃったからなんだよな……
・・・・
初めに転生した時は目を疑った。いや……転生というよりは前世の記憶を物心がついた時に思い出したというべきかな?
俺はすぐにデュエルケースを開けてみたら何故だか俺のデッキケースにこの時無いはずの、魔界劇団カードがあった。
『魔界劇団』
アニメではいろんなカードを使いまわす沢渡さんが最終的に行きついたエンタメデッキの主軸となるカードのカテゴリだ。
魔界劇団といえば沢渡さんと言われるぐらいのカードだ。
沢渡さんは『妖仙獣だ!』っていう声もあるが……俺は魔界劇団派だった。まあ、これは中々いいものが手に入った。妖仙獣も実力を見せればそのうち赤馬零児からもらえるだろう。
その後もデッキをあさってみたが、色々なカードが……って!これって前世で俺が使ってたカードだよな!?
おおう……中々いいデッキが出来そうだな……ん?なんだこのカードは?
こんなの俺持ってたか?OCGでも見なかったけど……この次元だけのカードか?にしてはあのカードと同じカテゴリを持ってるけど……
その後も漁ってみたがOCGされていないカードもいっぱいあった
まあいい。このカードたちは俺のデッキにピッタリだからな!
と冒頭はここまで。原作3年前です。
つまり榊遊勝がエクシーズ次元に跳ぶ年、この時点ではエクシーズ次元はまだ侵略されていないと見る。
俺は街中を歩いて、目的の人物を探す。
っと!いたいた!
トマトのような髪型をして、振り子……ペンデュラムを胸にぶら下げている俺と同じ年の少年、ARCーVにおける主人公、榊遊矢だ。
ここで原作介入するのはちょっと危険だが原作がBADエンドだったんだし多少変わってもいいか!
「おいおいおーい!なぜ泣いているのかな!」
「ん……?」
「俺はカードに愛された天才、沢渡シンゴ様だ。お前は?」
「榊遊矢……」
「オゥーケイ!遊矢!おまえはなぜ泣いてるんだ!?」
「グスッ……皆が……父さんをバカにして……」
そこから聞かされたのは父が現れなかったことで、卑怯者の息子というレッテルを張られたこと
聞いただけでも胸くそ悪い。いなくなった本人だけならまだわからなくはない。だがまだ10代の子供にそんな重圧を乗せるなど人のしていいことではない。
「おまえも父さんをバカにするの……?」
遊矢がこっちを見てくる。
「一つだけ言っておこう遊矢。いくらおまえが強がったりしようがお前の父があの時いないという事実は覆せない。でも俺はバカにしたりしないぜ?」
「え……?」
「あの時、あの人が逃げようが何処にいたかなんて関係ない!!榊遊勝のデュエルがこれまで観客を沸き立たせたのは事実さ!!あの人がこれまでに成し遂げたものが、俺たちに夢を与えてくれたのは忘れちゃいけない!だから泣くな!!そして見つけろ!!あの人とは違うんだと!!自分のエンタメを!!」
「沢渡……」
「名前でいいぜ遊矢!だからほら!泣くのを止めて、これからどうするかを考えろ!父のエンタメをするにせよ、自分のデュエルを見つけるにせよな!」
「うん!!わかったよシンゴ!!俺やるよ!!自分のエンタメデュエルを!!」
「オゥーケイ!!なら俺はここらでお暇させてもらうぜ!!」
これで少なくとも原作よりは遊矢は心の傷は癒えただろう……
こうして今日もグレイトフルな俺様の物語は続いていくのサッ!