世界の存続を賭けた烈我とヘルのバトル、世界中の誰もが。現在烈我のライフがソウルコアを含めた4つに対し、ヘルのライフは3つ。ライフ差では烈我がリードしているが。
「俺はこのターン、アタック無し。さぁ次はどう攻めて来るのか、見せてもらおうじゃないか?」
試す様な発言に、以前余裕の態度。そして今現在彼のフィールドに君臨するのは暴食を司る七罪竜の一体、エルドラシュオン。
「シュオンッ!!」
モニターに映るパートナーの姿に絵瑠は必死にバトルフィールド外から呼びかけるが、それでも今のシュオンは獣の如く吠えるのみで、決して絵瑠の声には応えない、目覚めない、向き合わない。
「……シュオン」
実際にバトルフィールドにてシュオンと対峙する烈我とバジュラもまた自我のないシュオンを前に、やるせない思いを感じ。
『チッ、キラー達と一緒だ。俺達に反応する気配が微塵もねぇ。ヘルの野郎の傀儡にされやがって、つくづく腹立だしいぜ』
「やっぱり、シュオンも自分の意識がないのか」
「当然だ。分かり切ってた筈だろ」
「『ッ!』」
「全ての七罪龍の魂はオメガデッドが回収してる。それともこの期に及んでまだ無駄な期待を抱いてたのか?」
「……ッ!!」
ヘルの発言に対し止めどなく怒りが溢れる。意識せずとも拳を強く握り締めてしまう程に。
「必ず…………シュオン達は助ける!!」
「やってみろ。俺に勝てたならな! ターン終了だ」
────第13ターン、烈我side。
[Reserve]15個。
[Hand]4枚。
[Field]獄神火龍バジュラレッドイグニールLv.1(1)BP10000、創界神ブラフマーLv.1、創界神アポローンLv.1
「俺のターン! バジュラレッドイグニールをLv.4にアップ! アタックステップ!!」
瞬間、ステップの開始を宣言したと同時に、シュオンは眼光を輝かせて。
「エルドラシュオン、【
「!」
シュオンの吐きつける闇がバジュラを覆い隠すように飲み込み、暗闇の中でバジュラの姿が視認できなくなってしまうが。
「今の俺の場のスピリットはバジュラだけ! そのままアタックだ、バジュラッ!!」
『シャァッ!!』
闇の中赤い光が灯ったかと思うと、バジュラの吐き出す業火が闇を吹き飛ばす。
『テメェの小細工なんざ通じるかよ。一気にぶちかましてやるッ!!』
「それはどうかな?」
『何!?』
「忘れたとは言わせないぞ。シュオンの効果で裏向きになったスピリットが攻撃を行う場合、あくまでアタック中の状態として扱われる。つまりアタックした瞬間に発揮する【
「『!!』」
指定アタックも、レベルアップの効果も使えずバジュラはこのままヘルに突っ込むしかない。当然シュオンを温存すべく攻撃に対してヘルの選択肢はライフであり、バジュラの拳がバリアへ撃ち込まれる。
「ッ!!……はは、これで俺のライフは2だが、攻撃はこれで終わりかな?」
『チィッ!!』
「くっ、ターンエンド」
────第14ターン、ヘルside。
[Reserve]14個。
[Hand]8枚。
[Field]闇影夜龍エルドラシュオンLv.3(4)BP15000、オリン円錐山Lv.2(3)
このターンも2枚のカードを手札に加え、手札を一瞥しながら。
「バーストセット。アタックだ、シュオン!」
「来るか!」
周囲に瘴気を吐き出し、闇の中へと姿を消すシュオン。警戒して周りを見回す烈我だが、闇の中のシュオンを肉眼で捉えるなど不可能。次の瞬間、死角を突く様に頭上から飛び出し振り下ろす黒爪がライフのバリアを引き裂く。
「ぐああああああッ!!」
「これで残るライフは3つだな。ターンエンド」
「……ぐッ!」
『烈我、しっかりしろッ!!』
「分かってる……!」
痛みで怯んでる暇などない、バジュラからの激励を受けながら迎える自分のターン。
────第15ターン、烈我side。
[Reserve]10個。
[Hand]5枚。
[Field]獄神火龍バジュラレッドイグニールLv.14(8)BP35000、創界神ブラフマーLv.1、創界神アポローンLv.1
「俺のターン! マジック、バスタースピア(Rv)! 効果でオリン円錐山を破壊だ!!」
ネクサスを穿つ赤き炎の槍、風穴を開け燃え盛る炎に灰となってオリン円錐山は崩れ去る。
「この効果でネクサスを破壊した時2枚ドロー……来たぜ!」
「!」
「まずはバーストセット。そして、此奴を前に絶対はねぇッ! 鉄壁の壁だろうが無敵の相手だろうが一撃必中必殺の矢を叩き込めッ! 龍星の射手リュキオース、Lv.3で召喚だァッ!!!」
猛々しい咆哮と共に烈我の後方から大地を駆け抜け参るリュキオース。フィールドへと降り立ち矢を天に掲げる。
「ここでリュキオース、か」
「召喚時効果、龍射撃ッ! エルドラシュオンを破壊!!」
掲げた矢を構え、炎を込めて矢を撃ち放ちシュオンは抗うべく瘴気によるブレスを吐きつけるが、炎の矢の一閃は闇を斬り払い直線を描いてシュオンの身体を撃ち貫き、絶叫と共にシュオンは爆発四散。
「よし! これで──」
「シュオンの効果を警戒せずライフを奪える、って所か?」
「!!?」
思考を読むが如く烈我の言いかけた台詞の先を代弁して見せるヘル。
「生憎シュオンを討ちに来るのは想定内だ。相手による自分のスピリット破壊後でバースト発動! 幻影氷結晶、破壊されたシュオンを俺の手札に戻す!」
「ッ!?」
「さらにフラッシュ効果、バジュラを指定。このターン、バジュラのアタックじゃ俺のライフは破壊できない!」
『チィッ、また小細工しやがってッ!!』
白いオーロラがバジュラの周囲を取り囲み、振り払おうと拳を振るうが実体無き物に触れる事は出来ない。拳はあくまで空を切るのみ。
「抵抗しても無駄だ。このターン、お前じゃ俺には触れられない」
「くッ! でも、まだ俺にはリュキオースが残ってる! アタックだ、リュキオース!!」
跨る白獣が駆け出し、ヘルへと突っ込みながら矢の照準を定め展開されたライフを真っ直ぐに射貫く。
「!……だがこれでもうアタックできるスピリットはないだろ?」
「……あぁ。ターンエンド」
────第16ターン、ヘルside。
[Reserve]23個。
[Hand]9枚。
[Field]なし。
「メインステップ、闇影夜龍エルドラシュオンをLv.3で再召喚!」
再びどす黒い瘴気と共にフィールドへと現れるシュオン。だがヘルの手はこれに留まらない。
「さらに現れろ、戦国六武将バケルカッツェ!!」
「!?」
フィールドを照らす月光、現れるは最強のアルティメットに数えられし六将の一騎────バケルカッツェ。
「まさか……!!」
「説明は不要だろう? このままアタックステップだ!」
バケルカッツェをフィールドに呼び出した理由、それは説明せずとも直ぐに分かる。アタックステップ開始の宣言を行い、ヘルが指名するのは勿論。
「バケツカッツェ、アタック。まずはアタック時効果、コスト6以下の黄色のスピリットかアルティメットをノーコストで召喚できる。召喚対象は此奴だ!」
「そ、それは……!?」
対象のカードを表向きに突き出すヘルに、烈我とモニターを見ている光黄達の表情が動揺に変わる。何故ならば表向きにして見せつけられたそのカードは、七罪竜の一体ライトボルディグス。
「高速の霹靂一閃! 色欲を司りし龍よ、敵を穿つ雷電の槍となって現れ出でよ! 雷光天龍ライトボルディグス召喚!!」
光の軌道を描いて空を滑空しながら舞い降りる雷龍、ヘルに従う一体の獣が咆哮を上げる。
「ライト……っ!」
絵瑠と同様、ライトのパートナーである光黄にとっては相棒を好き勝手に使役されただ見てる事しかできない歯痒さに拳を握り締める手に力が入る。
「(光黄、このバトルに勝って必ずお前の相棒も元に戻す。だから見ててくれ……!)」
ライトを前に烈我もまた強く決意を込めた目でライトを見据えるが。
「おいおい、これぐらいで気を取られるのはまだ早いぞ? 本命が残ってるんだからな!」
高らかな声と共にバケルカッツェの上に置かれたソウルコアをその手に握り締めて。
「行くぞ! ソウルドライブ……発揮だッ!!」
「!!!」
握り締めたソウルコアは破片となって砕け散り、舞い散るコアの欠片の中、バケルカッツェは目を輝かせ真の力を解き放つ。
「バケツカッツェのソウルドライブにより、俺のライフを6になるよう回復させてもらう!!」
「ライフを……6に!?」
残り一つにまで追い込んだ筈が初期値以上の数にまで光を取り戻すヘルのライフ。ライフの差によるリードはこれで完全に烈我からヘルの優位へと移り、今までの必死に攻撃を嘲り笑われるかのように。
「バケツカッツェのメインアタック!」
「ライフで!」
矢を空へと向けて射ると、弧を描いて降下しながら展開されたバリアへと突き刺さると、バリアは崩壊しライフを砕かれる。
「(……クソ追い詰めたのに、またライフ回復。これじゃあ……!)」
「あぁ。どんなに足掻いても、お前の攻撃は俺に届かない。そう思っちまうよなぁ?」
「!!」
「体力限界のランナーが直前でゴールテープを遠ざけられた、そんな風に例えればいいか? これを見て、まだお前に戦い続けられる気力が残ってるかァ?」
「それは────」
『ンな事、言うまでもねぇだろうがァッ!!!』
ヘルの問いに、烈我が答えようとした瞬間、烈我よりも先に声を荒げて回答したのはバジュラだった。
「「!」」
『煽らなくても、最初から言ってる筈だ。俺達は必ずテメェに勝つ! どんだけ小細工しようが、どんだけ
当たり前の事を聞くな、とばかりに怒りに吠えるバジュラ。そして烈我へと視線を向けながら。
『烈我、俺の言ってる事、間違ってるか?』
「いいや」
首を横に振りながら。
「何一つだって間違っちゃねぇ。お前と同じ答えだ。俺達は勝つ! どんなに絶望に思える状況になったって絶対諦めない。必ず勝つ、それを実現するまで!!!」
どこまでも折れない烈我とバジュラ、だが二人の態度はヘルにとっても望む所。
「まだまだこの勝負、楽しめそうだな。俺のターン終了だ」
────第17ターン、烈我side。
[Reserve]8個。
[Hand]5枚。
[Field]獄神火龍バジュラレッドイグニールLv.4(8)BP35000、龍星の射手リュキオースLv.3(4)BP10000、創界神ブラフマーLv.1、創界神アポローンLv.1
「俺のターン! バーストセットし、バジュラをLv.2にダウン。そして行くぜ!! 光黄!!!」
「(!……来たのか、彼奴が!)」
何を引いたか、彼女だけが誰よりも早く気付くと烈我と共に叫ぶ。
「「来たれッ! 煌めき羽ばたく堕天の龍よ! 地に墜ちしその身を再び天へと羽ばたき降臨せよッ! 堕天神龍ヴィーナルシファーLv.3で召喚!」」
空に降り注ぐ雷。稲光と共に龍の影が空へと映ると、雷鳴を掻き消す程の咆哮を上げるは、天より堕ちた神龍、ヴィーナルシファー。
「黄色のスピリット、それでライトボルディグスとエルドラシュオンの二体に対抗できるとでも?」
『"できる"じゃねぇッ! やるつってんだよッ!! 烈我ッ!』
「おぉッ!! 行くぜ、アタックステップ!」
「ならこの瞬間、シュオンの【闇影】発揮!!」
シュオンの吐く黒い瘴気がバジュラとヴィーナルシファーを飲み込む。シュオンの作り出す闇の中ではどんなに吠え叫ぼうとも声が届くことは無い。だが例え闇の中で姿を見る事は出来なくとも恐れる事等ない。
「(シュオンの効果には一度やられた……でももう俺達はあの頃とは違う!)」
以前シュオン戦った時は何も出来ないまま敗北を喫した。だからこれは烈我とバジュラにとっての雪辱戦でもある。
「行くぜッ!! 俺はスピリットでアタックッ!!」
恐れる事無くカードを指定しアタックさせると一体のスピリットは暗闇の中を飛び出していき、指定されたスピリットは……ヴィーナルシファー。
「残念。ハズレだ! そいつじゃこの壁を越えられない。叩き潰せ、シュオンッ!」
向かってくるヴィーナルシファーを迎撃すべく黒爪を掲げて振りかぶるシュオン、二体のBP差は圧倒的。バトルになれば返り討ちに合うのは目に見えている。
だが、危機的状況に反して烈我は口角を大きく上げながら。
「ハズレ? いいや、大当たりだぜ。何せ此奴は光黄から託されたスピリットなんだ、甘く見んじゃねぇッ!」
「!」
「フラッシュタイミング、マジック! シーズグローリー! ライトボルディグスのBPを−7000!」
マジックによって放たれる雷撃、いち早く察知してシュオンは雷撃を避けるが、その直線状にいたライトには避わす間は無く命中し爆散。
「ライトボルディグスを破壊した事でシーズグローリを転醒! 七色に輝く天空の光、その輝きは闇を穿つ閃光の槍と化すッ! 転醒ッ! 天醒槍ロンゴミニアスッ! 堕天神龍ヴィーナルシファーに
虹色に輝く槍を握り締め、両腕で振るいながら咆哮を上げる
「シュオンとBPが並んだ!?」
「まだだッ! ヴィーナルシファーの合体アタック時効果! フラッシュで手札を一枚破棄してデッキからマジックカードが出るまで破棄! 最初に破棄されたマジックカードを使用だ!!」
「!」
「手札の黒皇龍ダークヴルムレガリアを破棄して効果発揮だ!」
ロンゴミニアスを天へと掲げ構えるヴィーナルシファーと共に烈我は破棄されたカードの中からマジックカードを掴み取り。
「マジック! 天翔龍神覇ッ!! 効果でエルドラシュオンを破壊だぁッ!!」
天より降り注ぐ巨大な炎、渦を描きながらまるで龍の様な姿となった炎の塊がシュオンを飲み込むと、獄炎の中でシュオンは大爆発を起こす。
「シュオンまで倒すか……! だが、折角増やしたライフを削られるのは御免だ! フラッシュ、ミストバラッジ! 合体スピリットを指定、そいつのアタックじゃ俺のライフは削れんッ!」
ヴィーナルシファーの身体を包む白い霧、構う事無くヘルに向かってロンゴミニアスを突き刺すがバリアに傷をつける事は叶わず攻撃は弾き返される。
「けどシュオンを破壊した事で、もう闇影の影響はない! 行くぜ、バジュラッ!!」
『待ってたぜ、遠慮なく暴れられる時をよォッ!!』
咆哮を上げて周囲の黒霧を一瞬に吹き払い、青空の下で怒り燃え滾るバジュラ。
「バジュラレッドイグニールでアタックし、【
「!」
「バケルカッツェに指定アタック、そしてお前の場に他のスピリットがいなけりゃバジュラを最高レベルに!」
「バケルカッツェ、ブロックだ」
『さァ! 俺の怒り、受け止めて見せやがれェッ!!!』
全身に燃え滾る炎を鎧の如く身に纏い、エンジンのような轟音を響かせて突っ込むバジュラ。バケルカッツェは静かにバジュラを射程距離に捉えると矢を天に掲げて射貫き、矢が雲の中へ消えると、次の瞬間空に輝く無数の星、否、無数の矢の光が流星群の如く降り注ぐ。
躱す隙間など微塵もない空を覆い尽くす矢の雨、だがバジュラに恐れるものはあらず。
しゃらくせぇとばかりに立ち止まり、特大級の火炎放射を吐き出すと、空を覆う程の矢を一気に飲み込んで相殺し、巨大な爆発共に全ての矢が弾け飛ぶ。そしてそのままバジュラは飛び上がると空中で回転し、自らが巨大な炎の弾丸となってバケルカッツェへ特攻。迎撃すべく直接矢でバジュラを狙い撃つがバジュラは意にも介さない。撃ち放った矢を全て弾き飛ばしバケルカッツェに文字通り激突し、遥か後方にぶっ飛ばされたバケルカッツェは爆発四散する。
「【
『もう一発、ドデカイのぶちかましてやるよッ!! ヘルッ!!!』
バリアが展開されるが、それを押し潰すかのように拳をぶち込むと強烈な程の衝撃と共にライフが砕ける。
「ッ!!!!!?」
「これで俺達のターン、エンドだ!」
────第18ターン、ヘルside。
[Reserve]26個。
[Hand]6枚。
[Field]なし。
「……メインステップ。次は此奴だ! 怠惰の龍よ、堅牢なる山の如きその身で全てを跳ね除けろ! 召喚! 超樹進龍エヴォルグランドッ!!」
大地を突き破り天へ届くかと思わせる程に巨大な山が出現し始めるが、実態は山の如き巨大な体躯を誇りし七罪竜、エヴォルグランド。
「!!」
『ッ!! エヴォル……ッ!』
エヴォルの姿に歯を食いしばりながら見つめる烈我とバジュラ。二人だけではない、彼のパートナーである星七は辛い思いを抱えながらも言葉を飲み込んでいる。仮に何かを言ったところで既にヘルの傀儡となったエヴォルがそれに応える筈がない。
「さらに攻め方を少し変えさせてもらおう。マジック、カシオペアシール! バジュラを疲労!」
「疲労!? バジュラは既に……!」
「だからただの疲労じゃないんだよ」
「!?」
『何だ?……ッ!!?』
バジュラの周囲を囲む緑のワイヤーネット、バジュラを拘束したソレはスパークの様に発光しバジュラを痺れさせてゆく。
「バジュラ!!」
「カシオペアシールの効果、俺がエンドステップを5回行うまでバジュラは回復できない」
「なッ!?」
「さらにボイドからコア5個をデッキの横へ置き、エンドステップ毎にこのコアをリザーブへと移せる」
「(つまり最大5コアブーストって訳かよ)」
「まだまだ。これで終わりじゃないぞ!」
倒れ伏し実質無力化されてしまうバジュラだがそれに気を取られるなとばかりに手札をさらに構えるヘル。
「ダメ押しだ。嫉妬に咲き乱れし氷華、氷装鏡龍フリーミラルド、召喚ッ!!!」
瞬間、荒れ狂う猛吹雪と共に周囲一帯が白銀に染まると大地に聳える氷柱、巨大な氷の中に龍の姿が映ったかと思うと、龍は目を見開き、氷を内部から砕いてフィールドへと飛び出して咆哮を上げる。
『今度はフリーの奴かよッ!』
地に伏しながら視線はフリーを睨むが、ヘルの操り人形に過ぎない今のフリーはバジュラの視線など歯牙にもかけない。
「フリーの召喚時効果発揮、【
「!」
「お前のスピリットは三体、よって氷鏡による分身スピリットを三体召喚!」
バジュラ、リュキオース、ヴィーナルシファーの目の前に地面から飛び出す氷柱、それぞれの柱は三体の巣スピリット達の姿を映し出すと、映し出したスピリットをコピーした姿となってヘルの場へと集う。
「一気に三体……!」
「おいおい、今更怖気づいたんじゃないだろうな?」
「誰が怖気づくか!! 相手の召喚時効果発揮後でバースト! 双翼乱舞!!」
「!」
「効果で2枚、ヴィーナルシファーからコストを支払ってメイン効果。さらに2枚ドロー!」
計4枚のカードをドローして次のヘルの動きに備える烈我。
「成程。悪くない……だがその増えた手札で次の俺の手が対応できるか? フラッシュ、【
「!!」
三体の内一体はエヴォルへ、残りは全てフリーの身体へと張り付き、分身スピリットは氷の鎧となってエヴォルとフリーの身に装着されていく。
「エヴォルをLv.2に、フリーはLv.3にそれぞれレベルアップし、アタックステップへ! まずはエヴォルでアタック!」
氷の鎧を纏い山のような巨体を動かして前進しながら烈我へ迫るエヴォル。
「リュキオース、ブロック頼む!」
「【氷装】を纏ったスピリットは自分のターン中、装備した数だけフラッシュで回復できる! エヴォルを回復だ!」
「だったらフラッシュタイミングだ、マジック! ブレイジングバースト! 効果でリュキオースを破壊して、このターン俺のライフは一つしか削られない!」
「4枚ドローで、バッチリ防御札を引いてきたか」
「あぁ。でもこれだけじゃねぇッ! さらにフラッシュで【煌臨】ッ!」
「!!」
「紫電と紅蓮を纏いし魔界の龍! 闘志に震える魂をもう一度呼び起こせッ! 魔界幻龍ジークフリードネクロ! ヴィーナルシファーに煌臨!!」
金色に輝くヴィーナルシファーの身体が紫電に染まり、身体と共にシンボルは黄色から紫へと変化を遂げ、ジークフリードネクロの姿となる。
「【煌霊術】の効果、トラッシュから破壊したリュキオースを再召喚! ブラフマーとアポローンに神託と召喚した事で【龍射撃】の効果、フリーミラルドを破壊するぜ!!!」
杖を翳し冥府から再び地上へと舞い戻るリュキオース、飛び上がり空中で狙いを定めるとそのまま炎の矢をフリーへと一投。
「フリーミラルドの効果!!」
必殺必中の矢、だがフリーはそれに対して自身の纏った氷の鎧を分離させ盾の様に目の前に展開させ、矢は盾を貫くが威力を失い、フリーの目の前で止まる。
「忘れたか? 【氷装】の効果は装備した分身スピリットを破棄すればフィールドに残せる。それがたとえ防御不能の龍射撃であろうとな」
「…………」
「さらにエヴォルのメインアタックは続いてる! どう受ける気だ?」
「ライフだ……!」
呼び戻したリュキオースではエヴォルのBPには及ばない。ライフで受ける事を宣言すると展開されたバリアにエヴォルはその巨体で踏みつけバリアを砕き破壊。
「ぐああああああッ!!」
「残りライフは2……だが残念だが、マジックの効果で手を出せるのはここまでだな。ターンエンド。エンドステップ時、カシオペアシールの効果によりコアブースト」
────第19ターン、烈我side。
[Reserve]17個。
[Hand]4枚。
[Field]獄神火龍バジュラレッドイグニールLv.2(2)BP15000、魔界幻龍ジークフリードネクロLv.2(2)×天醒槍ロンゴミニアスBP18000、龍星の射手リュキオースLv.1(1)BP6000、創界神ブラフマーLv.1、創界神アポローンLv.1
「メインステップ。星七! ようやくお前のカード、来たぜ!」
「はい!!」
烈我の言葉にバトルフィールドの外で星七は頷きながら烈我と共に叫ぶ。
「「女神より生み出されし蒼白の獣! 美麗なるその姿をいざ現せッ! 神聖天獣ガーヤトリーフォクス、召喚!」」
後方から駆け抜けフィールドへと降り立つ美しき獣、ガーヤトリーフォックス。静かに唸りを上げながら瞳に相対する敵の姿を捉える。
「ガーやトリーフォックス、お願い。烈我の勝利の為に力を貸してあげて」
バトルフィールドに立てない自身に変わり、ガーヤトリーフォックスに願いを託す星七。想いを受け取るようにガーヤトリーフォックスはバトルフィールドの外へ視線を向けながら静かに頷く。
「紫、青、黄色と来て今度は緑か。仲間の力を結集して、という事か?」
「あぁ。皆のカードで、お前を討つッ!」
「そうか。なら気に済むまで来い。それで俺に勝てるのならなッ!」
「やってやるに決まってんだろ! ガーヤトリーフォックスは化神。もう一度ブラフマーとアポローンに神託し、さらに召喚時効果、ブラフマーのコア1個をガーヤトリーフォックスに置く事で相手はこのターン、バースト効果を発揮できない!」
「……来い!」
ガーヤトリーフォックス、ネクロ、リュキオース、迎え討つはフリーミラルドとエヴォルグランド。両陣営のスピリット達はバトル前から牽制し合うように一斉に咆哮。
「リュキオースとガーヤトリーフォックスをLv.3にして、アタックステップ! ステップ開始時、ブラフマー、【転神】!!」
「!」
自身に置かれたコアを使って半透明の状態からスピリットとして実体化しフィールドに立つブラフマー。
「アタックステップ、リュキオースでアタック! アタック時で再び龍射撃発揮! もう一度フリーを破壊だ!!」
駆け出すと同時に再びフリーに向かって矢を撃ち放つリュキオース。だが、今度も同様にまた氷の鎧をパージして盾として利用すると龍射撃による攻撃を受け止める。
「まだだ、リュキオースは星竜を持つスピリット! ネクロの効果でスピリットを破壊しなければこの攻撃はブロックできない!」
「だからどうした? 七罪竜を甘く見るなよ! エヴォルを破壊!」
「!」
ネクロによる紫電の輪がエヴォルトフリーの二体を拘束、それにエヴォルは抗おうと力づくで紫電の輪を引き千切り、その瞬間巻き起こる大爆発。だが爆風からは砕けた氷の残骸が破片となって地に落ちるのみでエヴォル自身は無傷。
「その手の効果はフリーには通じない。破壊した事でブロックは可能。迎え撃てフリー! BPはこちらが上だ」
場には残れど破壊は行われた為にフリーの拘束も自動的に解除されリュキオースの迎撃に向かうが。
「それを待ってたんだ!! フラッシュで再び【煌臨】ッ!」
「何っ!?」
「豪快無頼の破壊皇ッ! 破壊の矛で全部ぶち砕けッ!! 破壊龍皇ジークフリードルドラをリュキオースに煌臨ッ!」
迫るフリーにリュキオースは弓を捨てて腕を構えると、光に包まれ肉体はより強靭となって向かってくるフリーの翼をその腕でガッチリと受け止める。
「!」
己が身に黄金の鎧を纏いジークフリードルドラへ進化。力強く吠えながらそのまま受け止めたフリーを投げ飛ばし、地面へ叩き付ける。
「ジークフリードルドラの煌臨時効果! 相手スピリットとアルティメット、5体のコアを3個ずつリザーブへ! 【氷装】で装備してるカードもなければエヴォルの【進化】でも防げない!! 決めさせてもらうぜ!!!」
"グオオオオオオオォォォォォ────ッ!!!”
三又の槍を取り出し構えると天より降り注ぐ黒雷。構えた槍で避雷針の如く雷を受け止めると、槍に雷を帯電させ、黒く迸った槍をフリーとエヴォルの二体に向けて咆哮を上げながら勢いよく投擲。黒い閃光となった槍はエヴォルとフリーの二体をまとめて撃ち貫き、二体共に大爆発を起こす。
「やったぁッ!! フリー達を倒した!!」
「ヘルのライフはあと4つ、行けるぞ! このターンで決めろ、烈我!!」
バトルの光景を見ながらそれぞれ声を上げる星七とミナト。ヘルのライフに対してまだ攻撃可能なスピリットは合体状態のジークフリードネクロ、並びにガーヤトリーフォックスとスピリット状態のブラフマー。全ての攻撃が決まれば烈我の勝利だ。
「行くぜ!! ガーヤトリーフォックスでアタック! アタック時効果でブラフマーと自身にコアを追加!」
「フラッシュタイミング、マジック! リミテッドバリア!」
「コスト4以上のアタックでは俺のライフは削れない!」
バリアに向かって全身を使っての突進、だがリミテッドバリアによって補強されたバリアにあえなく弾き返される。
「まだだッ!! 転神したブラフマーでアタックだ!」
「創界神か!」
「ブラフマー自身のコストは2! リミテッドバリアの効果適用外だッ!!」
腕を振り上げて展開されたバリアを拳で殴り飛ばすと、マジックを難なく叩き壊しライフを砕く。
「ッ!!!」
「ターンエンド! あとライフは3つだ!」
────第20ターン、ヘルside。
[Reserve]28個。
[Hand]3枚。
[Field]なし。
「……まさか、ここまで追いつめて来るとはな」
更地となった自陣を見ながら何か思うところがあるように呟きながら。
「正直ここまでやるとは思ってなかった。短期間の内にここまで成長するのは感服したぜ」
「言った筈だぜ。俺達は勝つって!」
「……そうだな。お前らの絆ってものにも敬意を払ってやるよ。その上でも、俺はまだ負けるつもりはないがな。マジック、ブレイヴサクリファイス! 効果でロンゴミニアスを破壊し1枚ドロー!」
「!?」
ネクロの手に握り締められたロンゴミニアスは突然黒く変色したかと思うと、錆びて粉々に砕け破壊されてしまう。
「出でよ! 青き大海に眠りし傲慢の王! その牙で全ての愚者を噛み裂けッ! 召喚……海牙龍王キラーバイザーク!」
呼び出される6体目の七罪竜、フィールドは水中と化して海となり、水流を逆巻きながら奥底より海面へと飛び出す傲慢の王者────キラーバイザーク。
”ガアアアアアアアァァァァァァ────ッ!!!”
「これでターン終了。エンドステップ時、再びコアブースト」
「キラーまで出してきやがったか」
バトルの光景を見ているミナト達、特にキラーのパートナーであるミナトはやるせない気持ちで呟くが。
「けど、今更キラー一体出しても烈我の優勢には違いない」
「……ヘルの残りライフは3つ。烈我……!」
両腕を合わせ祈るように烈我の勝利を願う光黄。烈我としてもこのまま一気に勝負を決めてしまいたい。
────第21ターン、烈我side。
[Reserve]10個。
[Hand]4枚。
[Field]獄神火龍バジュラレッドイグニールLv.2(2)BP15000、神聖天獣ガーヤトリーフォックスLv.3(5)BP13000、魔界幻龍ジークフリードネクロLv.2(2)BP13000、破壊龍王ジークフリードルドラLv.3(5)BP16000、創界神ブラフマーLv.1、創界神アポローンLv.1
「(ヘルの攻撃の手が止んでいる今がチャンスだ。バジュラは回復できないけど、このまま決める!!)」
「(……何を考えてるか容易に分かる。存分に受けてやろう)」
「アタックステップ! ジークフリードネクロでアタック!!」
ネクロが突っ込むと同時に再び紫電の輪を作り出してキラーを拘束。
「キラーだけじゃブロックは出来ねぇ! このままアタックだ!」
「確かにブロックは出来ないが、必要ないな。フラッシュ! 白昌防壁(Rv)!!」
「ッ!!!」
「俺のカウントは2、よってこのターン俺のライフはもう一つしか削れん!」
ジークフリードネクロは杖を振りかざすと、空より降り注ぐ落雷がバリアへと一気に炸裂し爆発共にライフが砕ける。
「ッ!! まだ俺のライフは2つ、どうする?」
「くそッ……残るライフが遠い……ターンエンドだ」
確実にヘルを追い詰めはしている。にも拘らずなかなか決めきれない事に拳を強く握り締めるが。
『オイ烈我!』
「!」
『このターンで決めきれなかったからっていちいちそんな面すんじゃねぇッ! それに、どうせならあの野郎をぶっ飛ばすのは俺の役目だろうが!!』
「……はは、あぁそうだよな」
『俺の見せ場がまだあるって事だ。だから前を向け!』
「分かってるよ、バジュラ!!」
既に長期に及ぶバトルの攻防、だがそれでもまだバジュラと烈我の闘志は衰えず、二人の様子にヘルは。
「はっはははは! ここまで来ても折れないその精神、最高だ! お前等は!!」
「『!』」
「前に言ったな。俺と対等に渡り合ってもらう為に……俺は、ルディアを魔王として、お前たちを勇者として育てたと」
「…………」
「今こうしてこれだけの攻防を繰り返して、それでもなお俺の前に立っている者がいる……それだけで俺のこれまでの行動は報われたって気がするよ」
『テメェ……この期に及んでまだふざけて事を────!』
ヘルの主張に苛立ち気味に言葉を返そうとするバジュラを右手をバジュラの前に突き出して烈我が止める。
「ヘルさん……これだけやってまだ、続ける気かよ。本気で世界を壊そうと?」
「愚問だな」
冷淡に烈我に対して囁き。
「バトルは一度始めたが最期決着がつくまで続行だ。俺に勝たなければ世界を壊す! その言葉一言一句違えるつもりはない!」
「……止まる気はないのか?」
「無論だ」
ヘルの返事に烈我は。
「だったら、望み通り最後まで付き合ってやるよ。アンタに勝つまで、喰らい続けてやる! 俺達皆で!」
拳を突き付けながらヘルに宣戦布告する烈我、その様子に口元を緩ませ。
「それでいいんだよ。お前等は……どこまでも折れずに立ち向かってくれる相手、今望むのはただそれだけだ。だが……!」
「!」
瞬間、空気が一瞬にして凍ったような感覚。得体の知れないオーラを敏感に感じ取る烈我とバジュラ。
「(何だ、この感覚……!)」
『(野郎……何をッ!!)』
「まだお前等は、本当の"絶望"という物を知らない」
「『何!?』」
「絶望……抗えぬ恐怖、諦めるしかない現実? 違う、そもそも抗うだの諦めるだのを選択する余地があるものを絶望とは言わん。感情は無となって恐怖する間さえない破滅、それこそが絶望、そしてそれが神を相手にするという事だ!!」
「何を言って……!?」
「今に分かる。分かるしかなくなるとも!」
────第22ターン、ヘルside。
[Reserve]31個。
[Hand]2枚。
[Field]なし。
「マジック、ソウルドロー。効果でデッキから2枚引く…………ッ!」
「(!)」
カードを加えた瞬間、ヘルの目が大きく見開く。何が来たのかその様子に烈我達も察しが付く。
「(ついに来るのか……!)」
『(…オメガデッドッ!!)』
「大方予想がついてるだろうな……あぁ、そうとも、予想通りだ!!」
見せつけるかのように一枚のカードを晒した瞬間、ヘルの背後に現れる強大な絶対的神の姿、オメガデッドノヴァ。
「『!!!』」
二人は勿論、バトルフィールドの光景を眺めている全ての人間が神の姿を前に戦慄した。そしてそれをわざわざ見せたという事は当然。
「さぁ、世界中の人間よ。これが七罪竜だ!! 誰も知らないその本当の姿を教えてやる!!」
フィールドのキラーバイザークだけではない。破壊された筈のバジュラブレイズ、ライトボルディグス、エヴォルグランド、エルドラシュオン、フリーミラルドの姿が出現し始め。
「七大罪が揃ったこの光景! この瞬間!! この意味!!! 世界よ、知るがいい!!! 召喚……!」
オメガデッドのカードを構え、絶対的なる神の口上を高らかに叫ぶ。
「生命が求めし欲望! その全てを満たし叶えし始まりの神ッ!! 溺れし色欲! 驕れ傲慢! 貪る怠惰! 餓えし暴食! 狂いし嫉妬! そして……荒ぶる憤怒、全ての
全てを覆い尽くす程に眩い黄金の光が周囲を呑み込むかのように照らし、光が晴れていくとフィールドに君臨する巨大な龍、全てを超越しせし頂点ともいうべき存在、オメガデッドノヴァ。
「ついに、出て来たか……!」
「オメガデッドの効果、トラッシュの七罪竜全てをこのスピリットの下へ重ねる!」
バジュラ、ライト、エヴォル、シュオン、フリーと、次々と七罪竜達をその身に取り込んでいくオメガデッド。
「オメガデッドは下にあるカード一枚につきBP+10000、よってBP60000!」
「なっ……!?」
『60000だと……!』
規格外すぎる程のBPだが。
『まだ足りない……!』
「あぁ、そうだ。オメガデッド……! お前の本当の力を解放させてやる!!」
オメガデッドは足元のキラーに視線を向けると、次の瞬間、口を大きく開いてキラーを喰らい始める。
「『!!』」
衝撃的な光景に絶句する烈我達だが、ヘルとオメガデッドはなおも止まらない。
「憤怒、色欲、傲慢、怠惰、暴食、嫉妬、そして強欲……今その全てが揃った。大罪を重ね今その全てを清算しようか! 何もかもを全てッ!!!」
「!」
「オメガデッド、【七罪転醒】!!!」
「!!!?」
誰も聞いた事のない未知の能力、再びオメガデッドの身体が輝き始めるがその身は先程までの黄金とは一変し。太陽が月食によって呑まれるかのようにオメガデッドの身体は黒く染まり始めていき。
「全ての超越者、大罪の清算者よ。醜き全ての世界を滅ぼし尽くせ! 終焉罪龍デスギルデッドノヴァ、転醒ッ!!!」
黒く染まりしオメガデッド、身体の半身は分かれ体を繋ぐ胴体部は全てを呑み込む黒い渦、即ちブラックホールとなって辺りの瓦礫を呑み込む。その姿は正に世界の破壊者。かの存在こそ、転醒したデスギルデッドノヴァ。
「これが、オメガデッドの真の姿……!!?」
「そうだ。そしてここからが本当の力。転醒時効果発揮! 相手フィールドの全てのカードを破壊し、相手ライフが残り1つとなるよう全てボイドに送る」
「!!!?」
「全てだ、全てを滅ぼし尽くせ! デスギルデッドノヴァッ!!」
バジュラ達に視線を向けて眼光を輝かせた瞬間、半径数十メートルに及ぶ爆発、巨大な爆熱はスピリット、創界神その全てを呑み込んで破壊し尽くされてゆく。
『グガアアアアアアア……ッッッ!!!』
「バジュラアアアアアアアッ!!」
「こっちを見ろ!!」
「!!!」
次にデスギルデッドが狙いを定めるのは烈我自身、再び眼光を輝かせると瞬時にバリアが展開されるが途端に破裂するかのように巻き起こる爆発、ライフが弾け飛び。
「ぐああああああああッ!!」
「「「烈我!!!」」」
吹き飛ばされ倒れる烈我、仲間達は思わずその光景に声を荒らげる。
「絶望が何か理解出来たか? 」
「ッ!!!」
よろけながら立ち上がる烈我を見下ろすよりフィールド中央に君臨するデスギルデッド。攻撃を防げるスピリットはなく圧倒的な存在をただ見上げる事しか出来ない、ヘルの言葉通りこれ以上にない程の絶望だろう。
「だが真の絶望はこれからだ! デスギルデッドノヴァの効果! 【終焉】発動!」
「今度は何を……ッ!?」
合図するかのように指を鳴らすと、バジュラブレイズのカードがフィールドへと出現し。
「さあ、終焉のカウントダウンを始めるぞ」
果たしてヘルの言葉が意味する事とは。世界を賭けたバトルの決着はついに終盤へと差し迫っていた。
更新長らくお待たせして申し訳ありませんでした。
ヘルとの最終決戦と中盤編!次回いよいよ後半戦ですが、その前に七罪転醒のオメガデッド、そのスペックを紹介致します。
罪業神龍オメガデッドノヴァ、コスト12(0)、全色、赤シンボル
系統:罪竜、帝皇
Lv.1(1)BP10000。
このスピリットは系統:「罪竜」を持つスピリット以外の効果を受けず、このスピリットはトラッシュ/フィールドに系統:「罪竜」を持つスピリットが合計4体以上いない場合、召喚出来ない。
Lv.1
このスピリットのシンボルは白/紫/青/黄/緑としても扱い、このスピリットが場にいる間、自分は系統:「罪竜」を持たないスピリットを召喚する事はできず、系統:「罪竜」を持つスピリットがトラッシュに送られる場合、トラッシュに置く代わりにこのスピリットの下に置く。
Lv.1『このスピリットの召喚時』
自分のトラッシュにある系統:「罪竜」を持つスピリットを全てこのスピリットの下に置き、このスピリットの下にあるカード1枚につき、BP+10000。
Lv.1『相手によるこのスピリットの破壊/消滅時』
このスピリットの下にあるカード1枚を裏向きにし、その後裏向きにしたカードをトラッシュに送る事でこのスピリットをフィールドに残す。
Lv.1 フラッシュ:【罪界放】
ターンに一度このスピリットに下にある系統:「罪竜」を持つスピリット1体をコストを支払わずに召喚する。
Lv.1『自分のメインステップ開始時』
トラッシュ/フィールドにある系統:「罪竜」を持つスピリットを任意の数、このスピリットの下に置く。
Lv.1 【七罪転醒】
このスピリットの下にあるカードが七枚の時、このスピリットを裏返せる。この効果は自分のメインステップ時のみ使用出来る。
転醒した後はデスギルデッドノヴァとなり、相手フィールドのカード全てを破壊。その詳細な効果については…………また次回!!!!
いよいよバトルの決着、是非とも次回も宜しくお願いします!!