告白されたら高校生活が変わりました!   作:オオル

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今回はタイトル通り彼女の話です!

ではどうぞ!


ラノベは好きですか?

「おーい、レイ起きろよ」

「…………んん」

 

 誰かに呼ばれて起きて外を見てみれば空は綺麗な夕焼け模様、いつの間にか放課後になっていたようだ。

 

「……巴、こんにちは」

「こんばんは間近だろ」

「はは、だな」

 

 あの英語の後昼ご飯も食べることなくずっと死んだように眠っていたと巴から話を聞いた。

 

 あ、寝る時はちゃんとタオル敷きましたよ?ちょくで寝る気にはさすがになれなかったさ

 

 なんせモカが生尻を…ってもう嫌だ!考えたくもない!

 

「よくあんなに寝れるよな」

「まあ寝不足気味だったからな、てか巴は何してたんだ?」

「つぐを待ってんだよ」

「……何お前ら、つぐみ待ってる間に俺起こしてくれる係も決まってるのか?」

「何言ってんだ?」

 

 確かに俺は何を言ってたんだろうか

 

「…………はぁ」

「お?ため息つくと幸せが逃げるぞー?」

「うるさい、俺の幸せなんてとっくに消えたよ」

 

 全てはあのクソ変態野郎、青葉モカのせいで今日という高校生活は最悪な気分だ。

 

 え?おっぱい触れたのに嬉しくないのか?

 

 違う違う違う、それとこれは別だ。おっぱいは柔らかかったですよ

 

 でも幼馴染が露出趣味がある変態さんなんてどうしても受け入れられない自分がいるんだ。

 

「なあ巴、男気のあるお前だからこそ聞くぞ」

「それ褒めてんのか?馬鹿にしてんのか?」

「それは置いといて答えてくれ」

「ッ!な、なんだよそんなまじまじ見やがって…」

 

 同じ幼馴染だからこそ聞ける事なんだ、そして巴なら俺が求めてる答えを言ってくれる!だから聞くんだ!

 

「幼馴染が道を誤ったら……巴はどうすればいいと思う」

「いや誰かが既に道を誤ったわけじゃない、これからの話だ」

 

 あぶね、危うく誰かが道を誤ったような言い方してたよ、まあもう誤ってて手遅れだけどな

 

「……それはーまあ仕方がないんじゃないか?」

「ッ?」

 

 巴は腕を組んでんーと唸りながら考えた結果そう答えた。

 

「人間誰だって隠していることだってあるだろ?」

「お、おう」

「レイもあたしも、蘭もひまりもつぐも、モカだってあるさ」

「うん」

「それがたまたま誤ったことだったてだけじゃないか?」

 

 たまたま誤った、ねーそんな軽い話で終わるような道の誤り方じゃないんだよなー

 

「でもそれが間違った道、そうだなー法律に触れるような誤ちならあたしは全力でこっちに引きずり戻す」

「……手遅れになる前にな」

 

 もうダメだよ、手遅れですよ!?

 

 露出って法律とかどうこうとか問題になるよね!?

 

「実はモカには露出趣味があるんだ」

「ッ!おい!本当かそれ!」

「ああ、巴!俺達でモカを正規ルートに引きずり戻さないか!」

 

「…………………………」

「ん?どうしたー?」

 

 なんて言えませんよねー!

 

 言えねーよ!そんなこと言えるわけが無い!そもそも言ったところで信じてもらえないよね

 

 俺に送ってきた写真を見せればいいが送られている以上共犯者と思われてしまうかもしれない…

 

 モカのやつはそれを見越して送ってきているのかもしれない!

 

「巴ちゃーん!帰ろー!」

「おっけつぐ!よっしゃー!それじゃ帰るかー!」

 

 生徒会の仕事が終わったつぐみが巴の迎えに来た。決して俺の迎えなんかじゃない。うん、悲しい

 

「レイも一緒に帰るだろ?」

「……いや俺はトイレに行って帰るよ」

「そうか」

 

 巴は通学カバンを肩にかけて教室の出口に向かう。

 

「あ、言い忘れてた」

「?」

「親友が道を踏み外したのなら、同じ道に進むってのもありかもな!」

「ッ!?」

「って冗談だよ、あっはははは!」

 

 いや巴さん…

 

「その冗談はシャレにならんよ…」

 

 レイはさらに頭を抱え込んでしまったのであった。

 

 

◆ ◆ ◆

 

 

 重い足取りで羽丘の正門へと向かうと

 

「あ、神崎君、こ…こんばんは、です」

「あー!白金さん!」

 

 羽丘の正門には花咲の制服を着ている白金さんの姿があった。

 

「あのー、義妹読みましたか?」

「あー!読みました読みました!うん、読みました」

 

 白金さんすみません!最新巻せっかく貰ったのに読んでません!

 

 ちょっと読む気が起きなかったんすよ…いや内容は知ってるからね!?話はできるからね!?

 

「それはよかったです!是非お話しましょうね」

「あ、はい」

 

 最初は弱々しく話しかけてきたのに俺が読んだといえば急に元気になったな

 

 まあ俺は全然気にしないけど

 

「あれー燐子じゃん!やっほー」

「今井さん、こんにちは」

「あれ?レイもいるじゃん!」

「どうも」

 

 ここでリサさん登場ーあれ?白金さんってリサさんと面識あったの?知らなかったよ、空がこんなに青いとは、本当に何言ってんだか

 

「燐子は何しに羽丘に?」

「そ、それは…」チラ

「?」

 

 な、なんだよこっちをチラチラみて、何か俺したっけ?

 

「はっ!ほうほうほーう、なるほどねー」

「???」

 

 どゆこと?リサさんはなんか変な言葉言い出すし何考えてんだ?

 

「てかなんでリサさんと白金さんが知り合いなんすか?学校違くない?」

『え?』

「……え?」

 

 俺がまるでおかしことを言ったでも言うかのような視線を送ってくる美人のお二人さん

 

「燐子とアタシは同じバンドに所属してるよ?」

「…………ってことはRoselia!?」

「そーゆうこと♪」

 

 かー!なるほど!どっかで見たことあるなと思ってたらRoseliaだったか!こんな美人さんを見落としてるなんて俺はどうかしてるよ!

 

 でもあの時は友希那さんのことでいっぱいだったから仕方がないじゃないか!

 

「リサ、燐子、それにレイも集まって何してるのかしら」

「あ、友希那さん」

「友希那ー日直の仕事は終わった?」

「ええ、終わったわ」

 

 友希那さんが普通に白金さんに話しかけるとは…やはり白金さんはRoseliaの一員だったのか

 

 ん?Roseliaの一員?…ガールズバンドの1人!ってことは!?

 

「(白金さんがアサシンの可能性もある!)」

 

「友希那髪にチョークの粉ついてるよ?」

「そうなの?……レイ、振り払って?」

「え?お、俺っすか?」

 

 なんで俺なんだ?いくら類友だと言ってもそれはリサさんとかの方がいいんじゃないんでしょうか!

 

「いやリサさんに」

「レイがいいわ」

「い、いやーそれは」

「振り払って」

「だからね」

「振り払いなさい」

「はい!」

 

 負けましたー頭についている粉を振り落とす。こんなこと本当に俺じゃなくてもいいのにな

 

「…………むぅ…」

「り、リサさん?」

「ふん、なんでもないよ、レイの女たらし」

「な、なんで!?」

 

 友希那さんに振り払って(強制)って言われたからしただけに女たらしだってよ、なに?泣き出してしまいには海作ってやるぞ

 

「それで燐子は何しに来たの?」

「それは……か、神崎君に用があって」

「また俺っすか!?」

 

 今度はなんだよ!

 

「本を貸してたので返してもらいたいなと」

「……あーはい、返します」

 

 なんだくれたわけじゃなかったのか…まあ布教用だし?貸して返ってきてまた貸す感じなのか

 

「そうなんだーアタシ達これから自主練するけど返してもらった後はスタジオ来る?」

「……いえ、今日はあこちゃんとゲームする約束してるので」

「NFOかーまた今度息抜きでみんなでしよっか♪」

「……あれは上手く喋れないから苦手だわ」

 

 NFOねーまだ続いていたのか、俺のアカウントは消し去ってやったけど

 

「じゃアタシ達こっちだからー2人ともまた今度ねー」

「はーい」

 

 お互い逆方向だったため手を振りその場で友希那さん達とは別れ各々足を進めだした。

 

「白金さんごめんなさい、俺てっきりあの本くれたのかと思ってましたよ」

「ッ!ち、違います違います!返さなくて大丈夫です!」

「?」

 

 さっき返して欲しくて会いに来た的なこと言ってたじゃないっすか、何か別の理由でもあるのか?

 

「実は私嘘をつきました…」

「嘘?」

「はい、実は、その…神崎君とお話したいから会いに来たんです」

「ッ!?え」

 

 俺とお話したいから会いに来た…?それはアサシンだからなのか?

 

 それともただ単にラノベやアニメの話をしたくて来たのか?

 

「もっと神崎君を知りたいんです!」

「ッ!」

 

 こ、これは!?まさかまさかの白金さんが本当にアサシンなのか!?

 

 いや……まて、最近よくこんな期待させるような出来事が起きるけど全部外れてるよな

 

「……神崎君の好きな作品を知りたいんです」

「………………ですよねー」

「?どうかしましたか?」

「なんでもないっす、知り合いの両親が経営している喫茶店があるので底で話しましょうか」

「はい!」

 

 まあ…うん、わかってましたよ!?

 

 もうダメだよな、なんかこう少しでも動揺させるとアサシンじゃないかと疑ってしまうのは俺の悪い癖だ。

 

 なんやかんやで友達の両親が経営している喫茶店、羽沢珈琲店にやってきた。

 

 ドアを開けるとベルが鳴り店員に俺達が来たことを知らせる。

 

「いらっしゃいませ!おや、今日は珍しい客が来たようだね」

「あはは、約一年ぶりっすね、義嗣(よしつぐ)さん」

 

 羽沢義嗣、つぐみのお父さんにて羽沢珈琲店のマスター、一時期ブラック、げふんげふん

 

 か、カフェラテにハマったからよく通ってたんだよ

 

「奥の席空いてるようなんでそこに行きましょうか」

「は、はい!」

 

 まずい、急に態度とか俺変わってないよな?でもなんか白金さん緊張してるように見えるんだけど

 

「注文はいつものブラックコーヒーで?」

「カフェラテで!」

「前はよく飲んでたじゃないか、どうしたんだい?」

「の、飲んでないです、気のせいです…」

「ふん、そうか、わかったよ」

「私はコーヒーで」

「かしこまりました」

 

 な!普通にコーヒーを頼んでもよかったのか!

 

 もう薄々気づいている方もいると思うがさっき言ったことは嘘なんだ。

 

 厨二病を拗らせてた時はよく

 

「マスター、いつもの(ブラックコーヒー)を頼む」

 

 なんてカッコつけて言ってたんだ。

 

 後から知ったが厨二病あるあるで飲めもしないブラックコーヒーを飲もうとする、と聞いたことがあったから恥ずかしくて躊躇したが…

 

 でも普通に白金さんコーヒー頼みますやん、いや俺の飲めないからいいけどさ

 

「でです、神崎君は義妹以外でどのようなラノベが好きなんですか?」

「んーそっすねー」

 

 お互い飲み物が来て1口2口口に運んだところで白金さんがそう聞いてきた。

 

「俺は結構冨士見(ふじみ)文庫の作品読んでましたね」

「ほー冨士見ですか!」

 

 冨士見文庫、株式会社KEDOKAWAが発行しているライトノベルの文庫レーベル、弦巻とはまた違う作品の名が多くの人に知られている。

 

 一言俺から言わせてもらえばちゃんと漢字を読んでくれ、なんならネットでも調べてみてね、言いたいことわかるから

 

「何を読んでたんですか?」

「それはもう沢山読みまたしたよ!俺の青春はこの作品達に持ってかれたようなもんすよ!」

「ジュニアハイスクールD×Dとか!ケーバーズ!とか!デート・ア・ライフとか!」

 

 1個ずっつ簡単に説明するとジュニアハイスクールD×Dはおっぱい、エロいやつ

 

 ケーバーズは競馬にハマった人達の話だ、もちろん登場人物は大学生の成人済みの人達だ

 

 デート・ア・ライフはなんかあーだこーだでデートしてデレさせるやつ

 

「あれ?冴えカノは読んでないんですか?」

「あー冴えてる彼女の接し方っすか?」

 

 これはまだ途中までしか読んでないんだよなー、途中で受験という壁が現れたし

 

「私あの作品大好きなんですよ!サークル活動!よくないですか!?」

「ッ!それはわかります!なんか憧れってのがありますよね!」

 

 とは言った物のもし本当にサークル活動なんか始めたら毎日が大変になってしまうだろうな

 

 同人物を作るのはそう簡単じゃないって作品を通してわかるよ

 

「ですよね!やっぱり神崎君もそう思いますよね!」

「はい!あ、話変わりますけど個人的にデアラ好きなんすよ!」

「私も好きです!主人公が色んな女の子とキスするのはあれですけど…内容は面白いんです!特に終盤のシーンなんですけど…」

 

 との具合でGWの時同様白金さんとの話は大いに盛り上がり、いつしか別の文庫の話にもなり

 

「君達そろそろ帰ってくれないかな…?」

「何言ってんだよマスター!まだこれからなんだよ!」

「もう少しだけ!あと少しだけお話させてください!お金は払いますから!」

「え、ぇぇえ」

 

 義嗣さんに交渉を頼むもものの数分で追い出されてしまった。

 

 人のことを言えないがオタクってのは一度火がついたら抑えられない性を持っているんだと今日改めて知ったよ

 

 てかもう白金さんにラノベオタクってのがバレてしまったが…まあいっか!楽しいし!

 

「はは、話しすぎちゃいましたね」

「で、ですね…でも、とても楽しかったです!」

「それは俺もです!」

 

 あのまま店が閉まらなかったのならずっと話していたと思う。

 

「……私決めました」

「?はい」

 

 白金さんは足を止めその場で小声で何か言った。俺はなんて言ったか聞こえなかったけど多分何か言った。

 

「神崎君、いえレイ君に話があります」

「…………は、はぁ」

 

 覇気のない返事をした。なんせ期待しても意味なんてないのだから

 

 もー慣れた、別にアサシン関係の話じゃないんだろ?大方…んー友希那さんの類友になりましょう的な話だろ

 

「ッ!や、やっぱりまだ言えません…」

「……だったら無理しなくても」

「いえ!……き、今日の夜9時、羽丘公園に来てください!だ、大事な話があります!では!」

「ちょ!白金さん!?」

 

 白金さんは話すだけ話すと後は走って先に帰ってしまった。

 

 今日は金曜日、明日のバイトのシフトは昼から入ってるが…少し夜更かしするぐらい全然問題ない。

 

「?」

 

 いや待て、待て待て、公園に来てください?

 

「……もう告白じゃん!」

 

 この時レイの頭の中には先ほどまで思っていた別の何かという考えが一切浮かばなかったのだ。

 

 話がある=告白!

 

 公園集合=告白!

 

 異性から話がある=告白!

 

 白金燐子=告白=アサシン!

 

 なんて考えがレイの頭には一瞬にして過ぎってしまい確定してしまった。

 

「……白金さん、いや燐子さんがアサシンなんだ!」

「ふふ、ふふふ、あはは、あはははは!」

 

 夜道の中レイの笑い声が響いたと思えば

 

「巨乳来たぁぁぁぁああ!」

 

 失礼な話かもしれんが男子の皆ならそう思っても仕方があるまい!

 

 あんな姉貴の崖っぷちなんかとはもー違う!それにだ!

 

 彼女ができればモカも下着姿の写真を送ってこない!

 

「やった♪やった♪やったったー♪」

 

 中性的な顔だとよく言われがちのレイだが…中身は他の男よりも男、とでも言えばいいのだろうか

 

 果たして本当に白金燐子がアサシンなのか…レイはまだ決めつけているだけだった。




これはギリタグをつけなくても大丈夫そうですね、よく考えましたよね

少しでも面白いと思ったら感想と投票よろしくお願いしますね!まずはオレンジバーに戻らないといけませんね!よろしくです!

ではでは!また次回お会いしましょう!

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