某日。IS学園の学生寮にて。場所は凰鈴音とティナ・ハミルトンの部屋。
「よいしょっと」
「その一言いる?」
部屋にはルームメイトの鈴とティナ、そして2人に呼ばれた谷本の3人が用意された椅子に座っていた。
「えーと…あれ何しようとしてたんだっけ」
「いやいや鈴さんが呼んだんだからね?」
「あ、そうだ。今度の週末シャルロットの誕生日なのよ」
「そういえば来週だったね」
「それでみんなで誕生日パーティーをやろうって話になって、あたし達も何か用意しようってことになったのよ」
去年は色々立て込んでて出来なかったシャルロットの誕生日パーティー。鈴達も2年にあがり多少の余裕が生まれたということで、今年こそやろうという流れになった。
「じゃあ早速準備に取りかかるわよ」
「おっけー!」
「まぁ結局もう用意してるんだけどね」
「あぁ言った!言っちゃったよこの人」
部屋の隅で山積みになっている品々。先程買ってきたシャルロットへのプレゼント候補と、ついでに自分達用のお菓子などなど。
「後悔してる?」
ニヤけながら鈴が聞く。
「後悔は…………すっっっっっごいしてる」
「多分これからの人生考えてもトップレベルで酷い買い物したと思う」
普段買い物といえばショッピングモールのレゾナンスが最適なのだが。今回は3人が前から1度は行ってみたかったというコストコで買い物をしてきた。
コストコはアメリカが発祥の会員制の倉庫型店で、日本では27店が展開されている。取り扱う品物がとにかく幅広く、美術品やソーラーパネルまで何でもござれなことで広くその名が知られている。
なお、鈴もティナも谷本もコストコの会員じゃないため、会員だという山田先生について行く形で買い物を済ませた。
「まずこのぬいぐるみね」
「可愛い〜」
「可愛いのこれ…?」
「なんで買ったん」
青色の熊のぬいぐるみを枕元に置き、鈴は再び溜め息をついて椅子に座る。
「…………なんかもう、一つ一つ紹介するのも怠いし腰重くなってない?」
「ははは…」
「朝集合してからもう10時間以上動きっぱなしだったもんね」
「もう立ち上がりたくない…」
この日は朝から約半日近くコストコを始めスーパーマーケットなどを転々と休みなく動き回っていたため、3人はすっかり疲労困憊であった。
「これは良いでしょ!ホラ!キッズ大喜びのブロック!」
「見たいわねー、このブロックで作るサグラダファミリア」
なんて雑談を楽しみながら、ティナはもう用済みとばかりにブロックの入った容器を横に置く。
「…ティナ、頑なに開けないじゃん」
お次は谷本が買ってきた品を紹介する番が回ってきた。谷本が買ったのは何故か1キログラムもする巨大サーモンだった。
「これねー、買うの夢だったんだー。私サーモン大好きだからさ」
「へぇ〜。じゃあ夢叶ったんだ」
「叶ったんだぁ〜」
谷本は笑顔を浮かべたまま、鈴の顔を見つめてこう言った。
「ありがとう。支払ってくれて」
「ぶはっ!!」
これを聞いた鈴とティナは思わず吹き出し大爆笑。手で膝を叩いたりのけぞったり、大口開けての大爆笑である。
「なま…生々しいんだよ言い方がぁ!ははははは!!」
「ありがとう、支払ってくれてって…!言い方も、支払ってくれてって言い方やめて!ははははは…!」
笑うの波も落ち着いたところで、気を取り直して品物紹介に戻る。次は鈴の番だ。
「あたしが持ってきたわよ。いくよ!?デカイよ!ハイ、パンオショコラ〜〜」
鈴が買ってきたのはパンオショコラというフランス生まれの菓子パン。それが24個入っており中々のボリュームとなっている。
「ビッグマシュマロ〜!!」
「イカれてんの?」
そしてティナが買ってきたのは直径5センチ、手の平並みの大きさを誇る巨大マシュマロ。その名も【キャンプファイヤージャイアントロースターマシュマロ】、ちなみにアメリカのお菓子だ。
「甘い!もう匂いが甘い!」
「どれどれ……うわあああああ!!!!」
更に匂いも強烈で、袋越しでもその甘さを嗅覚で感じ取れるほど。先に嗅いだティナに習って鈴も鼻を近づけてこの絶叫。
一旦落ち着いたところで、鈴がパンオショコラの容器を手に取ってポツリと呟く。
「じゃ、各々担当する?」
「あははははははははは!!」
「そうだねー」
「違う違う!ごめん許して!」
パンオショコラの鈴とサーモン1kgの谷本は問題無さそうだが、匂いからして激甘のビッグマシュマロのティナにとっては地獄でしかない。
「もう甘いもの要らないって」
そう言いながらティナの目はどこか死んでいる。谷本もまた然り。何せここにある品物は全て自分達が買った物。つまり次に鈴が何を持ってくるか必然的に察せてしまうのだ。
「えーと、まずね?まずスニッカーズ1020グラム」
「あははははは!!」
「ブラックサンダー840グラム、ポッキー28袋入り(業務用)、たべっ子どうぶつビスケット50袋」
「「あっはっはっはっはっはっは!!」」
次々に鈴がテーブルに置いていくお菓子を前に、夜8時だと言うことを忘れてティナも谷本も笑いが止まらない。
「トリュフチョコレート」
「ミルクチョコレートぉ〜」
「死んじゃう死んじゃう」
「死んじゃう、私達死んじゃう」
「でこれがバケツHARIBOね」
「やばいやばいやばい」
「あぁ〜恐ろしいわね私達が買ったもの」
糖尿病まっしぐらの怒涛の甘味ラッシュに買った張本人3人も最早笑うしかない。だが次に谷本が持ってきたお菓子はこれ以上の大爆笑を巻き起こせる逸物だった。
「「あっはっはっはっはっはっは!はっはっはっはっはっはっは!!」」
鈴とティナの大爆笑に迎えられながら谷本が持ってきたのは、特大の箱に入れられた巨大な卵状のナニか。そのあまりの大きさと重さに、テーブルに置く時【ドスンっ】と音がしたほどだ。
「イカれてるって!イカれてるってこれ!」
「ジャイアントイースターエッグだよ!」
「ヤーバいってこれ!ヤバいこれ、はははははは!!」
「これ何?チョコエッグ…みたいなやつ?」
「チョコエッグ、チョコエッグ」
「ゴリッゴリのチョコよ」
「6キログラムのチョコ!」
「「あはははははは!!」」
その正体は超巨大チョコエッグ。その名もまんま【ジャイアントイースターエッグ】。
チョコエッグといえば、皆一度は見たことがある卵状のチョコレートの中に玩具が入っているというチョコ菓子で、食玩ブームの火付け役にもなった愛すべきお菓子だ。
しかし今目の前にあるそれは普段目にする物と明らかにサイズが一線を画している。そして値段も化け物で、2万以上する。
「ちなみに、こっちが別の店で買った普通のチョコエッグなんだけど…」
「あれ?チョコエッグこんなちっちゃかったっけ?」
鈴が持っている通常サイズのチョコエッグと比べてみると、まさに月とスッポン。6キログラムのチョコエッグの規格外さに変な笑いがこみ上げてくる。
「誰コレ買ったの」
今一度巨大チョコエッグに目を向けて、谷本が探るように訊ねてきた。
「ハイ!私見ました!」
バッと手を挙げたのはティナだった。谷本と鈴の目線が向けられる中、ティナはコストコでの一部始終を思い返す。
「あのー、私と癒子が『あったら面白いけどねー』って話してたのよ。そしたら鈴がスーッと持ってきて、ハイって…」
「はい!異議あり異議あり異議ありです!」
すかさず鈴が手を挙げて反論していく。
「確かに持ってきたのはあたしなのよ!で、あたしはティナの顔を見たわ!そしたらティナが———」
鈴が徐に首を上下に振るジェスチャーを見せるとティナは思わず苦笑いを浮かべる。
「もうね、うんうんが凄かったのよ!『あーオッケオッケ全然いいよ、なんなら私が全部食べるわよ』みたいな!」
「違う違う違うアレは『いいんだね?本当にいいのね責任取れるのね?』のうんうんだから!」
また言い争いが始まるが、生憎ここにはストッパーとなるべき人物などいない。つまり全員ボケ担当なためとりあえず気が収まるまでこのやり取りは続いていくわけだ。
「これ買ったせいでね!通る客全員に見られんのよ!みんな『アレ買う奴いるんだ…』って目で見てくんのよ!」
実際この巨大チョコエッグをカゴに入れて店内を歩く時の注目度は半端じゃなかった上に、同行していた山田先生からも心なしか距離を置かれた気がする。
「てかこの中どうなってるんだろうね…」
「マジでどうなってるのか凄く気になる…」
そして何が気になるかと言われれば当然このチョコエッグの中身である。一般的なチョコエッグにはフィギュア入りのカプセルが入っているが、コレの中身に関しては全く想像がつかない。
まだまだ品物紹介は続く、何故買ったのか分からないカラーボールや、箱に印刷されている画像に映る子供と鈴たちとの年齢差がありすぎるプレイマット。
「これも何故買ったランキング上位に入りそうなやつなんだけどー…。えーっと【オープンクローズLED】」
「「ははははははははは!!」」
などなど、シャルロットへの誕プレ選びという当初の目的を完璧に忘れたその場のノリだけで購入してしまった品が出てきた。
一先ず品物紹介に一区切りをつけてから改めて自分達が買った品々を見返す。その殆どがお菓子、しかもチョコなど甘い物ばかり。眺めているだけで胃もたれしそうになる。
「あーそういやさ、コストコで有名なティラミスのケーキあったじゃん」
話は変わってケーキの話題。鈴が言及しているのはティラミスのケーキ。買いはしなかったが、コストコと言えばコレ、という代名詞だ。
「アレあたし欲しかったなぁ」
今回シャルロットの誕生日パーティーを企画するにあたって、用意するものは担当で分かれている。そのためケーキ担当は別の人が担っていた。ちなみに鈴ら3人はお菓子や飲み物担当だ。
「癒子が、駄目だって言いました。他の人が買ってくるからケーキは要らない。死ねって言われました」
「言ってない!言ってないよそんなこと!」
「あはははは!あー、アンタそう言われたの?あたしコストコで喋るなって言われたんだけど」
「だから言ってないから!」
その後も時間は過ぎていき、落ち着いてきたところで鈴が、「折角だしなんか食べてみない?」と提案。全員賛成して、とりあえずミルクチョコレートを食べてみることに。
「あっ甘い」
「甘い、甘いねー」
「うん美味しい。甘い」
「うん………もう要らない」
ミルクチョコレート実食、終了。
「じゃあそろそろラストいく?」
言いかけたところで、鈴が笑みを溢す。
「……いやあのさ、ラストいくじゃないのよ。あたしら今日食べたのチョコ3つよ?」
「じゃあこのビッグマシュマロいく?」
「ビッグマシュマロ…まぁ1個ぐらいはいいんじゃない?」
そんなこんなでビッグマシュマロを開封することに。
「嗅いでみる?ホラ、嗅いで」
ビッグマシュマロの袋を持ったティナが開封口を鈴に近づける。軽い気持ちで匂いを吸い込んだ鈴に強烈な甘ったるさが襲いかかる。
「ゔあああああああ!!!!」
「え”っ”へ”!!!!」
とても少女とは思えない野太い声を上げて鈴は顔を歪める。鈴に続いて嗅いだ谷本も強烈な匂いに顔を歪め、鼻を抑える。
そして3人は匂いを我慢しながら実食へ。
「あっ!でもこのマシュマロ美味しいよ!」
「意外とイケる、美味しい!」
「うん、美味しい!」
「………」
「………」
「………」
「あたし1個でいいわ」
「私も1個で充分かな」
「以下同文」
ビッグマシュマロ実食、終了。
「ちょっとさ…さすがに気になってしょうがないから…やる?メインイベント」
「…やっちゃう?」
今は夏休みということで、先生こそいるものの管理は普段よりぬる目になっており、多少の夜更かしは別に問題はない。とはいえもう深夜、残りの紹介はまた明日やろうとお開きにしようとした時、チラッとあるものに目をやった鈴がそう呟いた。
あるものとは、言わずもがなこの部屋で一際異彩を放つ巨大チョコエッグのこと。そして鈴が言うメインイベント、それつまり『巨大チョコエッグの開封』を指していた。
「はい、せーの…!」
さすがに6キログラムという破格の重量を誇るチョコエッグ。鈴一人で持ち上げるのは厳しく、ティナと二人がかりで漸く箱から取り出すことが出来た。
「あれ?鈴なにしてるの?」
鈴が席を立ち、先程机の上に置いておいたオープンクローズLEDをいじり始める。チョコエッグを抑えている谷本とティナが様子を伺っていると、鈴の操作によって【CLOSE】と表示していたLEDが【OPEN】へと切り替わった。
「おお……」
「オープン……!」
オープン表示に切り替えたところで、いよいよ開封に移る。
「あたし抑えとくから」
「いくよいくよ…うわぁぁぁぁ……!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ……………!」
包装紙を破いていくと、中から巨大なチョコエッグ本体が姿を現した。いざこうして本体のチョコ部分を見ると、その迫力は計り知れない。
「これホントにデカいわね…」
「なんか、前テレビで見た塩釜の開封みたいな……」
そこへ谷本がゴムハンマーを持ってやってくる。ゴムハンマーを受け取った鈴の表情には相当な緊張感が見てとれる。
「………ホントにやるよ?」
「い、いいよ…!」
「早くやってよ…!」
「ホントにやるからね?」
「早くしてって…!」
「もったいぶるね〜」
チョコエッグを両脇から抑える谷本とティナもまたかなり緊張していた。
緊張状態がピークに達しようとした時、鈴はゴムハンマーをチョコエッグの頂点に振り下ろした!
カーーーン
「ああ〜…」
「あー…」
「………」
カーンという音と共に思わず変な声を漏らすティナと谷本。暫し静寂が3人の間を流れた後、鈴が苦笑しながら口を開く。
「なんか、お寺。お寺みたいな…カーン!って…」
「ふふふふふふ……」
「はははははは……」
「次は強パワーでいくわよ」
「あぁ〜恐い」
変な空気をリセットするためテイク2。今度はさっきより力を込めてゴムハンマーを振り下ろした。
カーーーン!
「あぁ〜〜〜〜!」
「はははははははは!!」
「鐘なのよ」
巨大チョコエッグが想像以上の強度を誇ることが分かった上で仕切り直しのテイク3。
「いくよ!」
鈴は2回目の時よりゴムハンマーを大きく振りかぶり、一気に振り下ろした。
カーーーン!!
「あぁ〜〜はははははははは、鐘ぇ……!」
どう叩いても鐘の音にしか聞こえず、ティナは妙なツボにハマる。
テイク4。今度は鈴からティナにバトンタッチすることに。
「弾け飛ぶかも知れないからね?」
「いいわ、きなさい」
「いくよ!」
カーーーン!!
「「あはははははははははは!!!!」」
「鐘なのよ」
ちなみにテイク5もティナが叩いたが、その時も鐘の音が鳴るだけでヒビは割れず、また3人は爆笑しながらその場で崩れ落ちた。
テイク6。ここで谷本にバトンタッチ。彼女もまた鈴やティナと同じように鐘の音を鳴らしたわけだが、ここで変化が現れ始める。
「あ、でも」
「さっきよりイイかも」
谷本が叩いた時、カーーーンに重なるように僅かにではあるものの『パキッ』という音が聞こえたのだ。そして2、3回連続してゴムハンマーを打ち込んだ時、それは起きた。
「あ、ああああああ!!」
「空いた空いた空いた!」
パキッと音が響いた後、チョコエッグの天辺にはゴムハンマーの口径と同じサイズの穴がポッカリと空いていた。
「みんなの力で穴が空いたわ…」
「スゴい…」
穴も空いたところで、いよいよメインイベントはクライマックス。後は中に何があるのか確かめるだけ。その前にティナが穴に向かって「おーい!」と叫んだのだが、もの凄く反響して笑いを誘った。
「見える?」
スマホのライトで覗き込む鈴に、ティナが訊ねる。
「見える」
「何いる?」
「………………………空よ」
「ふっ…はははははははははは…!」
「………」
「………あの、鈴?」
「じゃ、そういうわけだから」
「待って待って待って待って!!」
時は変わり、シャルロットの誕生日当日。みんなから沢山お祝いの言葉やプレゼントを受け取り、パーティーを楽しんでいる最中、鈴から突然こんな提案がされた。
「あたし達から素敵なビデオがある」
と。どんなムービーを撮ったのか興味津々なシャルロットはあっさりとこの申し出を快諾。そして視聴終了後、呆然と固まった。
察しのいい人は気付いたことだろう。そう、今までの鈴とティナ、谷本らのやり取りは全て事前に撮影・編集され、この日のために綿密に準備をしてきた動画だったのだ。
「待って!ねえ待って!無理だから!ボクあんなの食べれないから!」
「ゴールデンエッグ様の、おなーりー」
「待って!鈴ちょっと待って!?てゆーか本当にデカいねコレ!!」
大爆笑に迎えられながらティナと谷本が持ってきた巨大チョコエッグに皆思わず度肝を抜かれる。
女子2人がかりでやっと箱から取り出された巨大チョコエッグはシャルロットの目の前にドスンと置かれた。
「こちら、6キログラムあります」
「そんなこと言われなくても知ってるよさっき見たもん!!」
ニコニコ微笑んでいる鈴に若干キレ気味に受け応える。
「癒子からのLINEで見たけど、この目で見ると凄いね」
そう話すのはオランダ代表候補生であるロランツィーネ・ローランディフィルネィ。みんなからはロランという愛称で呼ばれている銀髪の子で、ふとしたことがキッカケで鈴、ティナ、谷本と仲良くなった。
「ロラン、1回やってみる?」
「良いのかい?ならお言葉に甘えて」
ゴムハンマーを手に持ち、ロランはチョコエッグの頂点にハンマーを振り下ろす。
カーーーン!
「ふふふふふふ…!」
「やっぱり鳴るんだこの音…」
「ね?鐘でしょ?」
お約束を果たし、次にゴムハンマーはシャルロットの手に渡る。みんな固唾を飲んで見守る中、シャルロットは恐る恐るハンマーを下ろす。
カーーーン!
「あ、ああああああ!!」
「いったいったいった!」
チョコエッグの表面に上から下へと現れたヒビに支えていたティナと谷本は目を見開き声を上げる。
「生まれる…!」
「生まれるよ、生まれちゃうよぉ!」
「割るわよ!?いい!?」
「神の子が生まれる…!」
鈴は穴に指を入れ、左右に引き剥がすように力を込める。すると巨大なチョコエッグは大きな音を立て、真っ二つに割れた。そしてその中身はと言うと…………
「カラ」
無論全員大爆笑。鈴は二つに割れた内の小さい方をロランに手渡す。
「ロランはこっち。で、割った本人のシャルロットはこっちね」
「あっはっはっはっはっはっはっは!!」
その後、二つに割れたチョコエッグは全員で食べ、結局食べ切れない部分は溶かしてチョコソースにしたりココアにして飲んだりと形を変えて食していくことになった。
そして他の食材やグッズ。サーモンは買った谷本が責任もって完食、お菓子も他の子に配ったり間食で少しずつ食べ、オープンクローズLEDはインテリア、カラーボールはなんとなく置いておくという理由で鈴とティナの部屋に、プレイマットは親戚に小さい子がいるという生徒に譲った。