兵装試験の時間です   作:とろろろ

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日も登ったばかりの0700

第4兵装試験鎮守府の執務室で提督と陸奥が仕事に終われていた。
ここの鎮守府は普通の出撃結果にプラスして試験データや艦娘それぞれから提出されるレポートなんかも纏めなければいけない。
現実問題、提督の睡眠時間はカラスの行水であり優秀な秘書がついていたとしても徹夜騒ぎになっていた。
先程までは大淀もここに混ざり作業していたが限界を迎えたのかメガネを掛けたまま目薬をさし「水滴が空中で止まった?!」などと言ったため、提督から仮眠とってこいと指示を受け今に至る。
一応0830から食堂での朝礼があり提督はそこで伝える情報なんかを纏める作業に入る。陸奥は引き続き夜戦組の陽炎たちから上がったレポートを要約しデータ表へフィードバック、提督が後で見やすいように仕上げる。
PCでスケジュールを確認しながら夜戦組からの引き継ぎを纏めていた提督だったが睡魔は確実に彼を蝕んでいた。
ウトウトとし始めた提督を見ていた陸奥がおもむろに近づく。
本来であれば「肩を叩く」や「声をかける」といった方法で提督を起こすのだろうが彼女は違う。
なんの躊躇いもなく提督の無防備な首に噛み付く。

「!!!!」

一瞬の事だったが激痛により睡魔が吹っ飛んだ提督は陸奥へ感謝を伝える。実際かなり痛いのだがまず感謝を伝えなければ容赦なくもう一撃くる。そう身体に覚え込まされたため感謝する。
それを見て陸奥が満足げにしているとアラームが鳴る。
示す時刻は0820。
2人は立ち上がり服装を整え食堂へと向かった。



執務室と工廠は戦場

0900

 

食堂での朝礼を終え執務室に戻った提督を迎えたのは爽やかに目覚めた大淀。

「次は提督か陸奥さんのどちらか仮眠どうぞ!」

「じゃあ提督、いってらっしゃい。」

「あっ・・・助かります・・・」

思わず敬語が出た提督がフラフラと執務室横の仮眠室へと向かう。

「んーーっ!提督起きてくるまでもう一踏ん張り頑張りましょうか。」

「無理はなさらずに。陸奥さんは夕刻に出撃控えてますから。」

 

スケジュールを見ながら各々仕事へ取り掛かる。

神通と陽炎の異様に熱の籠もった夜戦装備への文章を見ながら要点を纏める陸奥。仕上がった資料を大本営に送りつつ依頼の受託を行う大淀。

「そろそろ演習組からの映像上がってくるわね。」

「ばっちりこっちらで保存しておきますね。」

提督と陸奥もそうだが大淀と陸奥もなかなかの連携を見せる。

それでも減らない仕事たち。

執務室は今日も静かな戦場となっていた。

 

そんな時、工廠では明石が那智改二の電探感度の調整を行っていた。

「那智さん!こんなでどうですか?」

「うーん・・・感度が高すぎるのかノイズが走るな・・・」

「これ以上下げると実戦で機能するか怪しくなりますよ?」

 

昨日まではこんなじゃなかったんだが・・・と首を傾げる那智には思い当たる節なんて無かった。

明石にしてみても電探は提督の方が弄れるのでここまでくると提督待ちにならざる負えなかった。

「那智さん、提督待って直してもらいましょうか・・・」

「うーん・・・出撃までに間に合うといいが・・・」

那智の出撃は1300。それまでに直らなければ出撃において那智自身のリスクが高くなることと出撃してもデータがあまり参考にならないという問題があった。

 

(夕張に聞いたら「えっ?那智さん感度3000倍?」とか意味分からないこと言い始めましたし・・・提督寝てるみたいだしとりあえず陸奥さんに連絡してみますか・・・)

 

「あっ陸奥さん、明石です。」

 

「はいはい、どうしたの?」

 

「今那智さんの電探感度の調整してたんですけどノイズがひどいらしくって提督に見てもらいたくって・・・」

 

「今提督仮眠とってるから起きたら向かわせるわね。」

 

「ありがとうございます。じゃよろしくです。」

 

 

 

「那智さん、とりあえず提督起きたらこっち来てくれるみたいです。」

「ふむ、わかった。ならそれまで待つとしよう。」

「あっそれなら那智さんの改二艤装、ちょぉぉぉっと見てもいいですか!」

「構わないが・・・変なことするなよ?」

「えぇそれはもう!勿論です!」

 

興奮した明石が那智に怒られるまであと17分・・・

 




仮眠から起きた提督が工廠にいる那智の電探をチェックする。傍らには怒られて拗ねた明石。
「那智、明石原因わかったぞ・・・」
「ずばり提督、原因とはなんだ!」
「電探に異常はない!あるとすれば那智自身だ。」
「なっ!私自身?そんなバカな!」
「ことに那智、お前昨日何時まで呑んでた?」
「ん?昨日なら日付越える頃まで隼鷹の部屋で呑んで自室に戻ってからは缶チューハイ4つほどしか呑んでいないな・・・」
「飲み過ぎて頭痛とか大丈夫か?」
「頭痛?確かにあるが慣れてしまえばこれも楽しみだ。」
「それだよ・・・頭痛のせいで電探に変なノイズ入ってるように感じるんだよ・・・」
「「なっなんだって?」」

医務室にあった頭痛薬を飲んだ那智はいつも通りの電探に安堵しながら今日も晩酌のために海へ出るのであった。
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