ヒマワリWIZ娘のぼうけんにっき   作:151

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絶対秘密の大作戦

「ね、ね、今年はどうするの?」

「え?あははは」

 

 廊下を歩いていたらWIZ娘とアサの会話が聞こえてきた。

 

「ちゃんと準備してる?」

「うん、してるよ」

 

 準備……時期的に……アレ、か?

 

「プリ男」

「ぬぉぉわぁぁ!」

 

 び、BSか……心臓に悪い。

 

「盗み聞きはよくないぜ」

「わ、わかってる」

 

 とりあえず二人のいる方へ行くと、WIZ娘は出掛けるところだった。

 

「約束があるから、行くね」

「うん、行ってらっしゃい」

「気を付けてな」

「はい、了解しました(・∀・)ゝ」

 

 びっと敬礼して外へ駆けていく。この寒いのに、元気なモンだ。

 

 そのまま部屋に戻り、窓から眺めていると……ちょうどヒマワリがヒョコヒョコ揺れているのが見えた。

 ……ヒマワリにマフラーを巻いている理由が今ひとつわからんが。

 

 隣に誰かいるようだが……見えないな……お、見えた。

 

 

 WIZ娘の隣で話をしながら歩いているのは……青い服のアコライトだった。

 

 

 

 

 青い服……転生アコライト!?一体誰だ!?と、見ている間に二人は雑踏の中に消えて行ってしまった。

 

 

 その日、WIZ娘が帰ってきたのは、日が落ちてからだった。

 

 

 翌日も、WIZ娘は朝から出掛けていった。玄関先で待っていたあのアコと共に。

 こっそり、人混みに紛れて追跡開始。会話は聞こえないが、表情は伺える。

 

 アコの方は真剣な表情でいろいろと話している。それこそ掴みかからんばかりの勢いで。WIZ娘は相変わらず、のほほんとした感じで受け答えしている様子。

 

 ……あの熱意が気になる……WIZ娘も楽しそうだし。

 

 

 やがて、人混みを抜けたところで、アコがポタを出して共に消えていった。

 ……これ以上の追跡は不可能、か。

 

 

 うちのギルドに限った話じゃないが、「常に誰かと一緒に行動すること」なんてルールはないし、どこに行っていたかを話す義理も義務もない。

 

 だから、WIZ娘に聞いたところで

 

「秘密だよ(・∀・)」

(ここに「秘密だよ」のAAが入る予定だったが、各自脳内補完するように指示しておく)

 

 と流されるだけだろう。

 

 

 

 街のほぼ中心にある噴水脇。

 

「ここで待ってて」

 とWIZ娘に指定されたベンチ。

 

 しばらくするとWIZ娘が息を弾ませながら走ってくる。

 

「ご、ゴメンね。待った?」

「イヤ、全然待った気しないよ」

「あはは」

 

 WIZ娘はにこにこ笑いながら息を整え、包みを取り出す。

 綺麗にリボンをかけたそれをそっと渡す。

 

「あ、あのね。これ……受け取って欲しいの」

「お、俺に?」

「う、うん……お、おいしくないかも知れないけど」

 

 こ、これって!

 

「WIZ娘、ありがとう」

 そっとWIZ娘を……その場の流れにまかせて抱き寄せる。

 

「あ……」

 

 WIZ娘は抵抗しない。

 

 そしてそのまま見つめ合う、WIZ娘とハイプリースト……

 

 

 

「うがあぁぁぁぁぁ!」

 

 ゆ、夢か!

 

 いくら何でも夢にしたって……はぁ。

 

 

 

 

 ベンチに座り、ため息をつく。

 WIZ娘に「ここで待ってて」と指定されたベンチ。夢じゃないはずだ、これは。

 

 街の中央と言うこともあって、人通りが多く、ベンチに座ると人、人、人……と、言った感じ。

 立っていればWIZ娘が来るかどうかは一目でわかるが、さすがに約束の時間よりも2時間も早く来ていると立ちっぱなしは疲れる。

 

「つーか、なんでこんな早くから待ってんだろな」

 

 朝イチでWIZ娘から「昼頃に待ってて」と言われたのだが、部屋にいても落ち着かず、露店を見て回っても聖書を読んでも気が紛れない。

 

「ホントに、どうしたんだろうな、俺」

 

 何度目かわからないため息をつく。だいたい、俺はWIZ娘に何を期待しているんだ?

 

 多分、多分だが、WIZ娘は俺に好意を持っている。

 だがそれは、「プリ男くんもBSくんもアサちゃんもギルマスもみーんな好き(・∀・)」という「好き」だ。

 

 俺の方は?イヤ、やめておこう。ちょうどWIZ娘が来たんだ。

 

 人混みを抜けてWIZ娘が息を弾ませながら走ってくる。

 

「ご、ゴメンね。待った?」

「イヤ、全然待った気しないよ」

「あはは」

 

 

「あ、あのね……」

 

 

 

 WIZ娘はもじもじしながら、近寄る。

 

「えっと……」

 

 ドクン

 

「実は……」

 

 ドクン

 

「あ、あのやっぱり、待ってください!」

 

 唐突に別な声がした。

 

 声の方を向くと……チャンピオンがいた。あの転生アコだろうか。

 

「え……でも」

「いえ、やっぱりこういうのは……」

 

 話が見えない。

 

 ポリポリと頬をかいていると、チャンピオンがこちらを向いた。

 

「あ、あの!」

「う、うん?」

 

 ごそごそと何やら取り出す。

 

「これ!受け取ってください!」

 

 丁寧にリボンでラッピングされたその中身はおそらくカカオを主原料としたほろ苦く甘いお菓子でありそんななかでも真心込めちゃってる感じの一品をこんな日に贈るということはつまり相手に対して好意それも恋愛感情的な意味のものを持っているという証でもあると同時に告白するきっかけとして最適な補助アイテムであるわけだがそれは女性から男性へとかはたまたその逆が一般的なわけでありこうしたケースに関しては話には聞いていたがまさか自分が当事者になるなんて思いもしなかったわけであってつまりこれはどうみてもウホッな展開です本当にありがとうございました。

 

 

 追伸

 その後、ヒマワリからチョコをもらった……食べるのが少し怖い。

 

 装飾用ひまわりの手作りチョコレート1個獲得




解説

転生アコライト
青い服は男性。女性キャラの場合はピンクだ。
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