ヒマワリWIZ娘のぼうけんにっき   作:151

7 / 23
選択肢AとB

「じゃあ、ズバリ聞く」

「あ、ああ」

「WIZ娘は?」

 

「WIZ娘が好みのタイプかどうかって……ことか?」

「他にどういう意味にとれる?」

 くそっ直球ストレートか。

 

 あらためてWIZ娘を見てみる。

 

 相変わらず頭のヒマワリが平和そうな……緊張感のない顔と一緒にふよふよ揺れている。顔立ちは美人と言うより、かわいい、と言った感じ……童顔で、頬がどの程度ぷにっとしているかは確認済みだ。背は……俺はそんなに背の高い方じゃないから、頭が肩くらい。背の高いBSと並ぶとヒマワリがBSの肩あたり。

 

 魔術師ギルドから支給されたマントは長すぎて詰めたそうだが、横幅はそのままにしたので、普通は体が見えるはずなのに完全にマントに包まれている。そのマントに隠れた体は……ノーコメント。まぁ、見た目よりは……っと、俺も詳しく知らないぜ。普段着姿は何度も見ているが、じっくり見たわけじゃないし。

 

 性格は、平和そのもの。行動原則は「楽しい」「面白い」が基準。

 嘘を吐けない、と言うか疑うという概念がなく、相手の言うことは何でも信じる。だからこそ、ギルメンの誰もが、WIZ娘のことを気にかけている。この前も詐欺露店に引っかかりかけたところだったが、直前で誰かが止めたんだっけ。

 

 そう、答えは真剣に考えなければならない。

 後になって「ごめん、嘘」などと言おうものなら、普通は「うそを吐く人なんて嫌い」なんてなるはずが……WIZ娘から「変な人」と思われてしまう。

 

 

「WIZ娘は……タイプかどうかと言う基準に乗せづらいな」

「ほう……」

 

「何て言うか、同じギルドの仲間という意識の方が強い。ギルドと関係なしにだったら……そうだな……」

 

 

 じっくり考えた結論を答える。

 

 

「タイプじゃない」

「そうか……なぁ、WIZ娘」

 BSが後ろでホロンにLoVを落としている(またかよ)WIZ娘を呼ぶ。

 まぁ、アクティブモンスターのいるところだから、誰かがモンスターを倒していないとのんきに話なんて出来ないんだが。

 

「どうしたの?」

「WIZ娘、大事な話だ」

「う、うん(`・ω・´)」

 いつになく真剣なBS。

 

「今まで気がかりだったことがあったんだが、すっかり解決した」

「?(・∀・)?」

「WIZ娘、ずっと言おうとしていたことだし、こういう場所だけど言わせてくれ」

「な、何?」

 少し緊張気味のBS。

 

「好きだ、今すぐ結婚してくれとは言わないが、結婚を前提につきあってくれないか」

 

 

 それから……細かいことはよく覚えていないので、かいつまんでおくと、二ヶ月後、二人は結婚し、冒険者を引退。ゲフェンで新しい暮らしを始めた。

 

 季節の折り目毎に時候の挨拶の手紙が届き……1年ほどした頃の手紙は「もうすぐママになります(^∀^)ノ」と書かれていた。

 

 俺はと言うと、幼い頃に見たプリーストの姿を追い求め、今日も修行を続ける日々。

 

「ストームガスト!!」

「おい、氷を割れよ!」

「!す、スマン……」

「ストームガスト!!」

 BSとWIZ娘の結婚式以来、俺がLoVとMSを見た回数は10回にもならない。ここはMSの方が……なんて言っても「持ってねーよ」と返ってくる。

 

 殺伐とした雰囲気だけの日々が続く。

 

「効率……か」

 プロンテラの空を見上げ、胸に手を当てる。

 胸ポケットに入れたロザリオには一枚のSS。皆に言うと止められるのを承知の上で、カードの代わりにWIZ娘が写っていたものを切り抜いて挿している。

 

 これを見るたびに、俺は……

 

 

 

 

「……っ!プリ男!」

「え?」

 名前を呼ばれた。BSが肩を揺すっている。ここは……FD?

「えーっと……」

「ったく、俺の質問、そんなに難しい質問だったか?」

 今のは……想像?

 

「大丈夫か?」

「あ、ああ。ちと余計なことまで考えていたみたいだ」

「……ったく……で、答えは?」

 ち、ごまかせないか。仕方ない、正直に答えよう。

 

「WIZ娘は……タイプと言えばタイプなんだが、何て言うか……家族みたいな感じかな?」

「ほう」

「前にも話したろ、俺、5人兄弟の末っ子でさ、兄とか姉はわかるんだが、弟とか妹ってわからないんだよ」

「うむ」

「だから、妹がいるとしたらWIZ娘みたいな感じなのかな……って、そんな感じ」

「なるほど」

 

「WIZ娘ー」

「なに?(・∀・)」

 BSがホロンにLoV落としているWIZ娘を呼ぶ。とてとてっとこちらへやってくるWIZ娘。

 

「プリ男がな、お前のこと、妹にしたいって」

「え?」

r'⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒X⌒ヽ ⊂゙⌒゙、  

ヽ__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__乂__ノ ⊂(。Д。)つ  ち、ちょっと待て……

 

「プリ男くんが、お兄ちゃんなの?」

「そう言うことだ」

 だから待って……

 

「おにいちゃん?(・∀・)?」 お、おい……

              .,__    ., \

           ‐-;-.,_ "''=;- .,_\ \\

             "‐ニ‐-> "`"'-' \

     (○)オニイチャン__二)  \      ヽ

    ヽ|〃  -─                 ヽ   ‐=≡      (>∀< )

   γ ⌒ ヽ 三 ≡               ヽ;   ‐=≡(  ̄ ̄ ̄`ヽ ヽ⌒ヽ

   ! ィノノハ ) )  _  - ― = ̄  ̄`:,  |    ‐=≡  ̄ ̄ ̄ ̄\ヾ イ  |

   ルリq゚ ヮ ゚从  お  に  い  ち  ゃ  ん ♪ ; .‐=≡‐=≡; :  ))) |  |

    √ ヨE )    ̄ ̄ ̄ ̄ ̄"'" !   . :  ,   ‐=≡  /   |  |

    ノヽ ノ |  |    ヾ、 _、          |        ‐=≡  / / /し丿

   ノ,  ノ |  |    ヾ./_     _   //.`        ‐=≡ / / /

  / L¬¬ヽ  、ー`、-、ヾ、、,  、, /i/       ‐=≡ ( ̄ / /

              // ./// /         ‐=≡    ̄(__/

              /  / / /

 かいしんのいちげき!

 プリ男に999のダメージ!

 さらにプリ男はせいしんりょくに999のダメージをうけた

 

 

 

 

 

 その後のことはよく覚えていない。WIZ娘に「以後、『おにいちゃん』と呼ぶのは禁止だ」と言い聞かせたことだけは覚えている。

 まぁ、言い聞かせればちゃんと聞くからその辺は大丈夫……のハズだ。

 

 ベッドに横になる。疲れてはいないが、習慣みたいなものだ。

 

「兄弟……か」

 俺の家は5人兄弟、兄二人姉二人、そして俺。皆、かわいがってくれた、と言うかいじめていたというか……弟や妹がほしい、と何度願ったことか。

 

 BSは確か、長男で、弟二人と妹が一人いるとか言ってたっけ。初心者修練場で一緒だったから、長いつきあいで結構いろいろ話をしているな。他のギルメン達も家族はいろいろ。時折話題になるので知っているのだが、WIZ娘のことはよく知らない。

 

 俺がWIZ娘に会ったときには既にWIZに転職済みだったから、マジシャンの頃のこともよく知らない。

 もともと俺たちのギルドは二つのギルドだったのだが、もろもろの事情で一つになった。そのもう一つのギルドにWIZ娘はいた……だったかな。

「それとなく、聞いてみる、か……」

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。