シンデレラ百剣・斬 アイドルと巫剣   作:ダグライダー

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 おはようからおやすみまでダグライダーです。
 今回はパジャマイベントで牛さん寝間着姿を見せた粟田口に射ぬかれて作りました。
 あの歌ヤバイです。天華百剣は毎回中毒性の強いキャラソンを出す……。




ポジティブとネガティブ 

 あぅ……みなさんこんにちは、もりくぼです…。

もりくぼ、アイドルになってから色々ありましたけど……、やっぱり今でも出来ればやめたいなー……なんて、あ、はい、ダメですね…。

 今日はですね……そんなわたし、森久保乃々が何故こんなまるで小説の地の文みたいな事をやっているのかと言うと……。チラッ

 「…………」 

 「あのぅ…」

 「何かしら…」ギロッ

 「ヒィッ!?ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい…etc」

 「ちょっと…何でいきなり謝るの…!?…………はっ!分かったわ!!これは…ワナね。何処かであたしが狼狽える様を見て楽しんでるのよ……!」

 「いぢめないでくださいいぢめないでくださいいぢめないでくださいいぢめないでくださいいぢめないでくださいいぢめないでくださいいぢめないでください……って…あれ?」

 「そうだわ…だっておかしいじゃない、何の説明も無いまま連れて来られて、よく分かんない内に此処に座らされて……きっと他の皆、こんなあたしの醜態を笑ってるんだわ…!」

 何だかすごくネガティブな事を言ってるんですけど……。

 と言うかもりくぼよりネガティブじゃないですか?

 「ふ、ふん…!笑うなら笑えばいいわ。どうせあたしなんてそんなもんよ……」

 何だか勝手に自己解決して落ち込んでるんですけど……、うぅ…むーりぃー…プロデューサー早く帰って来て下さい……。

 「…ノコ、ボッチノコ~♪…フヒ

 ハッ!?…この唄は……!

 「……あれ?…し、知らないヒトがいるぞ…フヒヒ」

 輝子さん!良かった…、助かったんですけど…。

 「……ほら見なさい、結局皆笑うのね……。ふ、ふん…いいわ慣れてるもの」

 どんどん落ち込んでるんですけど……何なんでしょうこの人?

 「どうしましたか!?輝子ちゃん!」

 「フヒ?!……あ、茜さんか……び、ビックリした…」

 もりくぼもびっくりしました!?

 「……………!」

 あ、気絶してます…。

 

 

 

 

 

 「………その、悪かったわね……。おかしかったでしょ、笑いなさいよ……」

 この人、凄い後ろ向きなんですけど…。

 「いえ!こちらこそ申し訳ないです!!今日はいつも以上にテンションが上がっていたので!」

 「う、うん……わたしも…目茶苦茶ビックリしたぞ…」

 もりくぼだってそうなんですけど…。

 「何とぉ!それは本当に申し訳なかったです!お詫びに何か出来ることは無いでしょうか!!」

 「…声がデカイわ…。耳が痛い…」

 実は茜さんなんて序の口なくらい声が大きいヒトもうちの事務所に居るんですけど。

 「い、いや、別に…特に無いから大丈夫です」

 「そうですか!残念です…!」

あ、茜さんがシュンとしました、元気に落ち込むとか器用ですね…。

 「ところで!そこの緑色の貴女は誰ですか!?」

 それはもりくぼも気になってました。

 「フヒ…わたしも気になってた…な」

 「………粟田口国吉よ。別に忘れてくれて構わないわ、どうせ覚えたところでめんどくさいヤツとか思ってんでしょ!」

 自覚あるんですね……。

 「あわたくち?さんですね!日野茜です!よろしくお願いします!!」

 「粟田口……フヒ…つーちゃんのトモダチか?」

 「つーちゃん…って、津田越前守助廣のこと?……べ、別に友達とかなんかじゃ無いわ!!あたしみたいな孑孑以下の巫剣があんな明るくて可愛らしくて、人当たりも良くて、純粋で好奇心旺盛で、良い子と友達になんてなれるわけ無いじゃない!」

 何だか聞いてて悲しくなるんですけど……。

 「フヒ…ゴメン…」

 「いいわ、慣れてるもの。それに国吉と呼んでくれて構わないわ。皆、そう呼ぶから」

 「そういうことなら国吉さん!」

茜さんが国吉さんの両手をガッチリ掴んだですけど、あ、国吉さん目茶苦茶狼狽えてますけど…。

 「な、な、な、な…何?!何なの!?」

 「私達とお友達になりましょう!!」

 相変わらず物凄く押しが強いんですけど、まぁ、悪い人じゃないので嫌いじゃないですが…。

 「友達?誰と誰が…?」

 「私達と国吉さんがです!」

 あ、国吉さんの目が点になりました、これは多分頭が真っ白になったんでしょう、もりくぼもたまになります。主にプロデューサーが持ってきた仕事に対して……。

 と、とりあえず……もりくぼ黙って状況を見守るんですけど。

 「…………はっ!」

 気付いたみたいなんですけど。

 「友達?あたしが?誰と?」

 「私と輝子ちゃんと乃々ちゃん、後そこに居るまゆちゃんと杏ちゃんとも友達になりましょう!!」

 さらっともりくぼも含まれたんですけど……。後、まゆさん居たんですね、杏さんがだらけてたのは見えたんですけど。

 「え?何……何であの娘机の下にいるの…?新手の嫌がらせか何かなの?」

 「うふふ…♪」

 まゆさんプロデューサーの机の中でご満悦なんですけど。

 「えぇぇ、杏は別にいいよ…面倒だし」

 杏さんは杏さんで相変わらずですけど…。

 「……ふん、ほら見なさい。結局あたしの事なんて面倒だからその辺でカビでも生やしてれば良いとか思ってるのよ!」

 誰もそこまで言ってないんですけど……。

 「えー、何この人…杏そこまで言ってないんだけど」

 ほら何か、杏さんも微妙な顔してるんですけど。

 とか言ってるとまた部屋の扉が開いたんですけど。

 

 「あー!いたー!ッス!」

 

 新たに現れた人影は何だか騒がしそうなヒトでした。

 「見つかりましたか?」

 智香さんも一緒でした。

 

 

 「初めまして!謙信助宗ッス!助宗と呼んで欲しいッス!よろしくッス!」

 何だかやたらとテンションが高いんですけど…、茜さんみたいな人と凄く気が合っちゃう感じの人なんですけど。

 「いやー、探したッスよ国吉さん!」

 「…何、何か用なの?」

 「そうッス!親方から頼まれた事があるんッスよ!」

 「主から……はっ!まさかやっぱりあたしの事を皆してからかってたのね!?どうせ何処かであたしの無様な様子を見てほくそ笑んでるんでしょ?!」

 「やだなー、違うッスよ~」

 「嘘よ!信じられないわ!」

 「うわ…メンド過ぎじゃない?

 「杏さん……」

 確かにちょっとわたしも面倒だなとか思いましたけど、何も口に出して言わなくても……。

 しかし、助宗さんは気にしてないのか笑顔で国吉さんを説得?してます。

 「親方が言うには国吉さんだけだときっと中々ここのみんなと打ち解けられないだろうから助宗に助っ人を頼むって言ってたんッス!」

 「なるほど!なら友達になりましょう!日野茜です!!好きな食べ物はお茶です!!」

 「助宗ッス!!好きなモノは水戸黄門漫遊記ッス!!」

 もう既に意気投合してるんですけど……。ちょっともりくぼ引いちゃうんですけど…。

 輝子さんも少し付いていけてないんですけど。

 「うふふ。茜ちゃん、ちょっと静かにしてくださいね?」

 「わかりました!!」

 まゆさんに注意されて口を閉じる茜さん。でも多分5分と持たないんですけど……。

 「それで……。助宗さんでしたか…、貴女と国吉さんはプロデューサーさんに言われてまゆ達と仲良くなりに来たんですかぁ?」

 「そうッス!」 「違うわ」

 「あら?」

 何だか噛み合ってないんですけど……。

 「あたしはただ、主に此処に連れて来られて座らされただけよ。何だか新しい交友関係がとか言ってたけど……きっとあたしが邪魔になったのよ」

 それは普通に国吉さんを気遣ったのではないんでしょうか?

 「そんなこと無いですよ!!」

 「智香ちゃんの言う通りです!!」

智香さんと茜さんが揃って声をあげました……眩しいんですけど…。

 「そうッス!親方に限ってそんなこと言う訳無いッス!助宗も親方には迷惑掛けたことあるッスけど邪魔なんて言われたこと無いッスよ!」

 「そ…そうかしら……。皆してあたしを騙そうとかしてるんじゃないの?」

 「断じて違うッス!黄門様と助宗が尊敬する助さんと主たる親方に誓って、断言するッス!」

 「フヒ…キノコに誓って……!」

 「まゆのプロデューサーさんに誓って、うふ…」

 「太陽とごはんとお茶に誓います!!」

 「ここに居るみんなと、ここには居ないみんなに誓うよ!」

 「杏もそれで良いや」

 「……もりくぼなんかでよろしければ……」

 

 

 

 「……わかったわ」

 

 

 「「おお!!」」

 国吉さん、ちょっと恥ずかしそうなんですけど、頷いてくれました。

 茜さんと助宗さんが揃って声をあげました。息ぴったりですけど。

 

 「ちょっとだけ、そう…ほんのちょっとだけ信じてあげても良いわよ…。でも、こんなあたしと友達になった事を後悔しない?きっとあたしなんかより蝸牛辺りと友達になった方がまだマシかもしれないわよ!?」

 やっぱり卑屈過ぎる気がします……もりくぼも他人の事を言えませんけど。

 「そんなことありませんよぉ?」

 「フヒ、ミンナトモダチ。…シイタケくんもそう言ってる」

 「不安な時は一緒に走りましょう!行きますよー!ボンバー!!」

 「えっ?!ちょっ!?」

ああ!?国吉さんが茜さんに掴まれて行っちゃったんですけど…!

 「助宗もお供するッス!!」

 「なら私も一緒に走って応援しますね!フレフレ国吉さん!Go Fight WIN!!」

 助宗さんと智香さんも行っちゃったんですけど……。

 「フヒ……行っちゃった……」

 「ですねぇ…。それじゃあまゆは皆さんが戻って来た時の為に飲み物なんかを用意しときますね」

 「杏は寝るよ。何か無駄に疲れたし……。後、そこで隠れてハンカチ片手に出てもいない涙拭いてるプロデューサーは杏のレッスンを無しにしてよ」

 え?プロデューサーさん居たんですか……。

 「さっきからずっと居たよ」

 杏さん、もりくぼの心を読まないで欲しいんですけど…。

 と言うかまゆさんはあの様子だと気付いてないでんでしょうか……。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 後日談と言うか今回のオチなんですけど。

 

 あの後、帰ってきた茜さん達はとてもやりきった顔をしてました。

 国吉さんは目を回してましたけど…。

 それから暫くして、346プロめいじ館支店に国吉さんが働くようになりました。

 ただ、暫くは部屋にこもっていたらしいですけど……。

 遊びに行った茜さん曰く、『ノウマク サンマンダ バサラダ カン』という呪文が国吉さんの部屋から何度も聞こえてきたとか……。

 御愁傷様ですけど。

 


 

 登場人物紹介

 

 森久保乃々

 クール所属のネガティブポエミー小動物アイドル。CV高橋花林

 1回だけやってみないかと親戚に誘われ、何故か気付けば本格的にアイドルデビューした娘。

 事ある毎にアイドルやめたい、むーりぃー、森に帰ります等と言っている。あと、基本眼を遇わせない。

 一人称は"私"だがどちらかと言うと自身の苗字のもりくぼを多様している。

 アグレッシブにネガティブなところもあるが、最終的にはきっちりアイドルこなしているので才能は充分である。やけ久保ですけどぉ!!

 交友関係は机の下から生まれたユニット、アンダーザデスクやインディヴィジュアル、そこへ小梅と幸子を加えたり、保護者枠で凛が来たりする。渋谷は苦手なんですけど……

 プロデューサー諸兄からは森久保ォ!や、ォ!と呼ばれてたりする。そして森久保Pは毎回成仏してる。

 

 日野茜

 とても熱血なザ・パッションなアイドル。CV赤﨑千夏

 所謂、体育会系のポニーテール少女、声が大きいのか喋る度に感嘆符が付く。

 自己紹介時に好きな食べ物をお茶と答え、ツッコまれて飲み物に訂正する……まぁアホの子。バカでは無い

 ユニット、ポジティブパッションの面々とは仲が良く、交友関係では最もプライベートでの親交なども深い。

 ラグビーが好きだからか突進力が強い。低身長の女の子が成人男性に突っ込んで来るとか参るね。でも可愛い

 意外と純真なのかウェディングドレスを着た劇場の話は必見である。

 また二次創作初期は876の豆タンクとよくコンビにされたりする作品も多く見られた。

 

 

 

 粟田口国吉

 巫剣、五徳は仁、技属性樹、凪払タイプ。CV柴田芽以

 古刀最上作の呼び声高き有数の実力者……なのだが、如何せんネガティブ。

 基本的に常に周囲に対して何らかの警戒をしている為か目付きが鋭い。

 また腕利きなのだが、その性格故か自身の実力を過剰に過小評価する。そしてお墨付きを貰ってもを何かの間違いだと言って憚らない。

 とまぁ、そんな質故、常に先の事を考えるが、行き着く結論が全て悲観的な結末になる。そして勝手に不機嫌になって塞ぎ込んだり落ち込んだりする。

 そういった面倒な所は詰まる所、『愛されたい』という想いから来ている、その為他人からの好意を受けると嬉しい反面、裏がないかを疑ってしまう面倒な部分があり、素直になれない。

 また、心の許容が限界を超えると不動明王の彫刻を彫る。手頃な木を見付けても彫る。彫らずにはいられないらしい。

 個別エピソードの二話では矢鱈とおっぱいおっぱい連呼している。

 一期一振等の藤四郎姉妹とは親戚にあたるらしい。

 

 謙信助宗

 巫剣、五徳は智、技属性水、突撃タイプ。CV真野あゆみ

 元気溌剌としたウザかわ系後輩キャラ。

多くの巫剣を抱えた名家にて少しでも目立つ為に一発ギャグ等をかましたなどの来歴がある。 

 しかしながら仕事に関しては優秀で特にサポートに徹する事に右に出るものはいない。

 その為、仲間からの信頼は厚い。

 愛称は助さんだが、これは以前から呼ばれていた為、別に水戸黄門の佐々木助三郎から肖った訳ではない。

 とはいえ、前述した通り、水戸黄門漫遊記に嵌まり、主を親方と担ぎ上げ、主の『助さん』となるのが目標。

 尚、彼女の奥義は自作の印籠を取り出し、敵が呆然とした隙に大量の水を浴びせるモノである。

 因みに、巫剣としての格好は割りと露出が少ない(感覚麻痺)





 はい、今回は森久保視点でした!
 助宗も出ました。
 3割増しのテンションなので!
 寝る!します!
 おやすみなさい!!!

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