サザンビーク王子の覗き見   作:道化師ケダマ

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{機械のドラゴン}
オリジナルだけどオリジナルじゃないゲームである意味オリジナルな概念です。
もっと増えてくださいifシナリオ。


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「そういや、その武器は売り払おうとしても売れないから注意しておけよ。整備したりもう一本欲しくなったらまた来い。」

「あー、たしか神の定めた基準から離れすぎると鑑定が効かなくなって価値がわからないんでしたっけ。」

「それだけじゃない。お前のそれは戦士が持つような剣と同じくらいの重量だ。そんなモノを持とうとする盗賊はいないし、そんな短いモノを持とうとする戦士はいない。要するに需要がないから売れない。」

「なるほど。でも溶かせば使えるんじゃないですか?」

「はっ!俺の作った武器がそう簡単に溶かせるかよ。お前の持ってるそれはただの金属じゃねぇ、古来からこの街の資材庫に仕舞われているドラゴンの鱗、それを溶かして作った短剣だ。長らく使い手が居なかったから丁度いい。」

 

「へぇ、ドラゴンの鱗って溶けるんですね。」

「あぁ、なんたってそいつはただのドラゴンじゃねぇ。機械のドラゴンだったのさ。」

「へー、今はもう居ないんですか?」

「もう元凶を封印したからな。その配下だったそいつももう湧き出して来ないだろうよ。」

「封印…もしかして神竜ですか?」

「なんだ、知ってるのか。そうだ、この世界の…いや全世界の敵であるシンリュウだ。俺はミルヒビークに引っ込んでたから知らねぇが、銀色の機械の竜だったらしい。といってもメタルドラゴンみてぇなあからさまな機械じゃなく、全身が芸術品のような翼竜だったそうだ。」

 

「待ってください。翼竜?その神竜には翼があったんですか?」

「ん?そうだろ、他に何がある。」

「神竜って、緑色で細長くて紫色の角じゃないんですか!?」

「…そういえばそんな竜も居ると聞いたことがあるな。たしか…リカントの部族が信仰している竜神がそんな姿だったはずだ。」

「…こないだ、神竜が封印されてるっていう黒い巨大な石を見に行ってきたんですよ。その時は神竜って聞いてそっちを思い浮かべていたのですけど、まさか自分も知らない魔物だったとは。」

「まぁ、俺らが来たときはそいつが暴れまわってる時代だったってことさ。そいつのせいでこんなところに来ちまったと思うとやるせねぇな。」

 

「え、こっちの世界に飛んできたのは原因不明じゃなかったんですか?」

「…おい、お前がシンリュウについて聞いたのは悪魔王バズズ様じゃねぇのか?」

「封印の近くに住んでた魔族の方ですけど…」

「………おう坊主、ちょっとツラ貸せ。悪魔王バズズ様のとこ行くぞ。」

「え!?今さっき会ったばかりですけど。」

「うるせぇ!さっさと来い!!」





エリゴス
王子
1863ゴールド
盗賊Lv13 寄生
HP117/117
MP709/710
ちから74
すばやさ116
たいりょく47
かしこさ190
▼とくぎ
一閃突き
れっぱ斬り
鑑定
みやぶる
▼解放済みまほう
〇回復魔法
〇攻撃魔法
〇補助魔法
〇特殊魔法

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