クラビウス王。
妻を亡くしたショックで現在鬱。
長男の性格も相まって原作よりさらに性格が暗くなっている。
最後の一言は小声だがエリゴスは聞いてしまった。
{殺伐とした性格}
前世の教訓を生かして甘えずに体づくりをしたり、悩むことを時間の無駄だと考えているところ。
ましてや王家の谷の儀式があるので本人も余裕がない。
{懐疑的な思想}
エリゴスがあまりにも不気味なため、普通の子供であるチャゴスに継がせようとする一派がいる。ほかにもチャゴスの関係者が関与している。
{遺族に魔物を殺させる}
せめてもの償いにレベルにしてもらおうと考えている。
遺族の思いなど知ったこっちゃである。
13
「殿下、陛下がお呼びです。」
「ん?話ならさっき大臣が伝えてくれたと思うが何かあったんだろうか。」
「今回の視察について話しておきたいことがあるそうです。」
「そうか。終わる頃には掃除も終わっているかな?行こうか。」
「父上、エリゴスです。」
「あぁ、入ってくれ。」
「視察の事でお話があるとのことですがどうしましたか?」
「今回5歳のお前に視察をさせることについて不安なことがあってな。
正直に答えてくれ。お前はいざという時に魔物や盗賊を殺すことができるか?」
「もちろんです。
こちらに危害を加えるのであればたとえ護衛に裏切り者が居たとしても全力を持って殺します。」
「…なぁ、エリゴスよ。
お前がそう殺伐とした性格になってしまったのはいつ頃だろうか。
私はお前の育て方を間違えてしまったのか?
いずれは王となるのだ、お前には慈悲の心を養ってほしい。
言っていることがわかるか?」
「ええ、わかっていますとも。
しかし私は重要なときに躊躇するようなことになりたくないのです。
慈悲の心はもっと余裕ができてから養うことにしています。」
「そうか。お前は…生き急ぎすぎているぞ。
もっと周りを見るのだ。お前の悪評が使用人たちの間で広まっている。
行動だけではない。言動もだ。」
「そこまで変でしょうか?多少高圧的だとは思っていますが。」
「お前に何かしらの自信があることはなんとなくわかるが、
お前もまだ子供なんだ。
年長の者を敬うという事を忘れないでほしい。」
「なるほど、わかりました。」
「それでだ、視察を3日後にしたことに疑問を抱いてはいないか?」
「はぁ、私は早いのはいいことだと思いますが。」
「実はお前に王位を継がせることに懐疑的な思想を持つ者が居るようでな。
まだ視察についてはお前と一部の者しか知らないのだ。」
「あー、私のような粗忽者よりもチャゴスのほうが王に向いているとかそういうことですかね?」
「なにもそこまでは言っていないが、概ねそうだ。
お前が視察に行っている間にこちらは対処しておくので、
あまり気を張らずに旅行程度に思うことだ。
ベルガラックは歓楽街ではあるがその分警備の者も多い。
街中で襲われることはまずないだろう。」
「そういえば父上、大臣から魔物の飼育については伝わっておりますか?」
「ああ、聞いた。ちゃんとした覚悟を持っていることもな。
ただ一つ、聞くべきことがある。
もしお前の飼育する魔物が他の者を襲ったとして、
お前は責任を取ることができるか?
お前が死ぬことは覚悟していることは聞いた。
だがお前以外の者が死ぬことはどうなんだ?」
「あぁ、そういえばそうでした。
…うん、その時はその時です。
臨機応変に対応しようと思います。
仮に今決めるとすれば、蘇生可能ならば蘇生をし魔物を殺します。
蘇生できないような状況の場合、弱らせてから遺族に魔物を殺させます。」
「うむ…わかった。たまにあるのだよ。
飼育されているキラーパンサーに使用人がじゃれつかれ死ぬことが。
悪意のない殺しもあることを覚えておくように。」
「はい、父上。」
「話は以上だ。出発まで英気を養うといい。」
「わかりました。失礼します。」
「エリゴス…私はいつか腹を割って話すことができるのだろうか。」
◆
エリゴス
王子
盗賊Lv2
HP38/38
MP374/380
ちから24
すばやさ45
たいりょく12
かしこさ98
▼とくぎ
なし
▼解放済みまほう
〇回復魔法
〇攻撃魔法
〇補助魔法
〇特殊魔法
◆