野蒜
美味い雑草。
根っこを食べる。
「やぁ、エライゴス君。旅にも慣れたかい?」
「あぁ、モスコさん。いやぁほんとありがたいですね。荷台乗せてもらっちゃって。」
「いいのいいの。重要な商品は限界まで特技にしまってあるからね。
それより、明日は村に泊まれるよ。」
「おお、ほんとですか。野営もなかなか新鮮なモノがありましたけどやっぱり緊張せずに寝たいからいいですねぇ。」
「ははは、さすがに王都みたいな都市から離れると村は減るからねぇ。今回泊まる村は葡萄の名産地なんだ。ワインが楽しみだよ。」
「ほほう!僕も葡萄ジュースが飲みたいですね!」
「「はっはっは。」」
「おい、あの子供…めっちゃモスコさんと気が合うみたいだな。」
「あぁ、あのモスコさんと気が合うってなぁ…」
「聞いたか?最近は肉が食いたいだけで子牛一頭買い取ったとか…」
「さすがにやりすぎだよなぁ…俺だったらその分装備に回すぜ。」
「なんであんな歳でグルメ話についていけるんだか…」
「案外、いいとこの坊ちゃんだったりしてな。」
「そりゃねぇよ。確かに服はそれなりに良いものだがそれだったら護衛連れて行くだろ。」
「そうだよな。にしてもどっかで見たことある気がするんだよなぁ。思い出せないけど。」
「お前もか?まぁ俺も思い出せないんだけどな。」
「「はっはっは。」」
「ようこそお越しくださいました。小さい村ですがごゆっくりなさってください。」
「ありがとうございます。不足してる物はありますかな?」
「そうですな、何か作物の種なんかはありますかな?」
「おお、それなら私の好きな果物の苗を私的に持ち合わせておりますぞ。
アスカンタの方では特産品らしいザクロという果物なのですが、
これがまた酸味が良い果物でしてな。」
「ほほう…酸味のある果物ならば新しいワインの材料になるかもしれませんな。
して、いかほど…」
「はい。10本でこれくらいで…」
「なんと!お安いですね。」
「あー、僕は村を見て回っていますね。後程宿屋で!」
「ん?おっと。そうだね。私は村長さんと話すことがあるので気を付けるんですよ。
して、村長、この村のワインについてなのですが…」
(お、ここが食堂か。いやぁ楽しみだ。)
「いらっしゃい。」
「葡萄ジュースはありますか?」
「おや、葡萄ジュースね。あるともさ。好きな席に座っておくれ。」
「おお!やった!」
「なぁ坊主、どっちから来たんだ?」
「どっち…あぁ、王都から来ました。」
「そうかそうか。ちょいと頼みてぇんだがよ。
この手紙をベルガラックの1番街に住むベスという女性に渡してくれねぇか?
嫁いでった娘なんだがあいにく仕事で村から離れられなくてよ。」
「それくらいなら問題ないですよ。…手紙の裏に名前もあるし。」
「ははは、ありがとよ。お礼にこれをやろう。」
「これは…?【鑑定】」
{ノビル 50本束 5G}
「おっと、鑑定持ちかい?これはノビルっていうこのあたりに生えまくってる食用の草でな。
間食にはちょうどいいと思うぜ。」
「おおー、パルミド周辺にはノビル生えてなかったんですよ。
ありがたく頂戴しますね。」
「へへへ、手紙の配達頼んだぜ。」
◆
エリゴス
王子
286ゴールド
盗賊Lv12
HP107/107
MP680/680
ちから68
すばやさ109
たいりょく38
かしこさ179
▼とくぎ
一閃突き
れっぱ斬り
鑑定
みやぶる
▼解放済みまほう
〇回復魔法
〇攻撃魔法
〇補助魔法
〇特殊魔法
◆