毎ターン大ダメージを受けていたから。
{魔力の暴走}
魔法版会心の一撃
{形態変化}
アルゴリザード→アルゴングレートみたいなやつ。
「陛下、失礼します。例の巨大ネズミの解剖が終わりました。」
「うむ、何かわかったかね。」
「それが…内臓や筋肉、脳や骨髄、あらゆるところが膨張していたり破裂していたりと、到底ありえないような死因です。恐らく急激に巨大化した以外にも何かがあったかと。
何分初めて見る状態なので我々にも何が起こったのか…」
「ふむ…(マデュライトだったか。どうやらエリゴスが勝てたのはネズミのほうが常にダメージを負い続けていたからか。)」
「何かおっしゃいましたか?」
「いや、何でもない。」
「そうですか。ところであの巨大ネズミなのですが、一つ不可思議なところがあるのです。」
「不可思議?どのような。」
「内臓が一つ多かったのです。胃に直結する形で、球状の紫色の臓器があったのです。
調べた結果、そこから多量のマ素が検出されました。
何らかの進化をし、マ素の大量貯蔵を可能にする臓器なのではないかと結論が出ました。」
「…もし仮に、その臓器に収まりきらないほどのマ素を吸収したらどうなると思う?」
「そうですね…いくら魔物や魔族とはいえマ素の急激な吸収は毒ではないでしょうか。それこそ体丸ごと変質するような。」
「となるとやはり、巨大化はマ素を限界まで吸収したことが原因だろうな。
その臓器のマ素を一気に解放したのではないか?」
「しかし陛下、いくら何でも臓器を自分の意志で操作するなど到底できないはずです。」
「魔法を使う際、魔力の暴走が起こり限界以上の出力を出せることがあるだろう。何らかの要因で急激に臓器のマ素が解放されたとしたら…体中を巡るマ素はいびつに体を巨大化させるのではないか?」
「なるほど…これまで確認されていた形態変化と異なる、暴走した形態変化ですね。早速その意見を持ち帰らせていただきます。」
「うむ、早急な原因究明を頼む。場合によってはこれからも同じようにマ素の暴走で脅威になる魔物が現れるかもしれないからな。」
「はい、畏まりました。」
「隠密、誰かいるか。」
「ははぁ、ただいま。」
「魔界から直接こちらへ来た隠密を呼んできてほしい。聞きたいことがある。」
「それなら、アテクシも現役の魔界生まれでございます。」
「そうか、魔界はマ素が濃いと聞いたが。マ素を貯蓄する臓器に覚えはあるか?」
「はい、ありますです。アテクシの故郷エビルマウンテンではその部位は爆弾臓器と呼ばれ病気として扱われておりましたです。」
「病気?生まれつき持ち合わせている者はいないのか?」
「はい。マ素溜まりというマ素を多量に放出する地脈のようなところがあるのですが、そこに近づくほど出来やすい部位で。
アテクシらの間では肝硬変と同じくらい恐れられている病気ですね。
先ほどのお話を聞く限り、マデュライトを直接飲み込んだことで発生したと思いまする。」
「それは、不治の病なのか?」
「…アテクシらの時代では腹を開いて切除するくらいしかなかったですね。それで死ぬ者も多く、うまく行っても感染症や後遺症に悩む者が多かったでございます。」
「…そうか。わかった。人間がもしそうなったらどうなる?」
「人間がもしマ素なんて吸おうモノなら死ぬか新種の魔物になるかくらいですけど。
まぁ爆弾臓器が出来る出来ない以前の問題でやす。」
◆
エリゴス
王子
186ゴールド
盗賊Lv12
HP107/107
MP680/680
ちから68
すばやさ109
たいりょく38
かしこさ179
▼とくぎ
一閃突き
れっぱ斬り
鑑定
みやぶる
▼解放済みまほう
〇回復魔法
〇攻撃魔法
〇補助魔法
〇特殊魔法
◆