魔法少女リリカルなのは~ヘタレ転生者は仮面ライダー?~   作:G-3X

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仮面ライダーシード&仮面ライダークウガ 繋がる絆【第二十五章】

 

「こんなところで足止めされてる場合じゃないのに!」

 

『しかしこの数のホルダーを、放って置く訳には行かないだろう。それに奴らの狙いもこの行動を見る限り、ワタシ達の妨害とみて間違いない筈だ』

 

集団で此方へと飛んできたホルダー達は、俺の目の前にやって来ると、次々に地上へと降り立ち、俺に襲い掛かって来た。

 

メカ犬の言う通り、恐らくは妨害のつもりなのだろうが、数が多い上に、通常のホルダーモドキと比べても、その強さは桁違いであり、容易にはこの場を突破する事は出来そうにない。

 

「こんな奴らが俺達の前に現れたって事は、空と五代さんが向かった先で、何かあったのかもしれないだろ!?」

 

あまり考えたくは無い事だが、昨日のオーバーの発言から、このホルダー達は【闇】と密接に関わっているらしいのだ。

 

だからこそ、これ程の数のホルダーが居るという事は、何かが起こりつつある。

 

もしくは既に何かが、この先で起こっているのかもしれない。

 

「こうなったら強行突破するしかないか!?」

 

俺は周囲のホルダー達を蹴散らしながら、一つの指針を呟く。

 

確かにこの数を相手に、包囲網を突破するのは至難の業と言えるが、この場から脱出するだけならば、幾つかやりようはある。

 

脱出が容易ではないというだけであり、不可能では無いが、それを実行に移すには、一つだけ大きな問題があった。

 

それは時間を掛ける手段を実行する以外では、この大量のホルダー達を野放しにしてしまう事態となる事だ。

 

先程もメカ犬が言っていたが、何を仕出かすか分からない奴らを、この場に放置して置く訳には行かない。

 

『強行突破か……不安要素は残るが、確かに今のワタシ達に出来る最善の手段は、この包囲網を抜けて先に進む事かもしれないな』

 

「でも、それじゃあこのホルダー達は……」

 

『うむ。マスターの心配も分かるが、何か取り返しの付かない事が起こっているとしたら、ここで足止めをされている訳にはいかないだろう』

 

「……そう、だな。分かったメカ犬。このまま……」

 

悩んだ末に、俺が一つの決断ををしようとしたその時、遠方から銃撃音が響き、俺の側面に居たホルダー達が、一斉に爆発を起こした。

 

『この爆発は!?』

 

「こんな事が出来るのは……」

 

突如として巻き起こった爆発の先に視線を向ければ、其処には俺の予想した通りの人物が佇んでいた。

 

ライトイエローのメカニカルなボディーに、青く輝く二つの複眼。

 

その右手には、普段から愛用している銃に、何かのパーツを取り付けたのか、大型のガトリングの様な形状をしている。

 

銃口の先端から立ち上る白煙から、先程の銃撃音の正体が、その銃だと言う事は容易に想像出来た。

 

「大丈夫ですかシードさん!?」

 

その人物、この海鳴市を守るもう一人の仮面ライダーE2が、再びガトリングタイプの銃を別方向のホルダー達に乱射しながら、此方に近付きつつ呼び掛けて来る。

 

「どうしてこの場所に!?」

 

「近隣の住民の方から病院で爆発があったと通報があって、近くに来ていたんですが戦闘になりまして……その戦闘後すぐに、空に大量のホルダーが見えたんで、ここに駆けつけたんです」

 

俺は近付いてきたE2と背中合わせに向き合いながら質問を投げ掛け、E2もその質問に対して、律儀に返事を返してくれる。

 

「悪いけど、この場を任せても良いかな?その間に俺はこのホルダー達の元凶を叩きに行って来る!」

 

俺は周囲のホルダー達に打撃を叩き込みながら、背中を越しで反対側のホルダー達に銃撃を浴びせ掛けているE2に一つの提案をした。

 

「このホルダー達の元凶……そんな存在がこの海鳴市に居るんですか!?」

 

「ああ」

 

その提案を聞いて驚くE2に対して、俺は短い返事と頷く事で肯定の意思を伝えた。

 

「……分かりました!ここは僕に任せて、シードさんは先に行って下さい!!!」

 

俺の提案に対して、これまで共に共闘を続けてきた事からの信頼の賜物か、その場で即断を下したE2は、ホルダー達の相手を一身に引き受ける事を、快く承諾してくれた上に、俺達の居る場所からチェイサーさんが停車しているところまで、銃撃を一直線に浴びせ掛けて、道を作り出してくれた。

 

「……協力を感謝する!」

 

「はい!!!」

 

E2が切り開いてくれた道を、俺は短く感謝の言葉を述べると同時に、E2の返答を背中に受けながら走り出す。

 

一気にその道を駆け抜けた俺は、チェイサーさんに飛び乗りながら、予定通りあの猫が言っていた北を目指してくれる様にお願いする。

 

「お願いしますよチェイサーさん!!!」

 

『OKよマスター!アタシに任せておきなさい!!本気で飛ばすからねん!!!!』

 

俺の頼みにチェイサーさんは、そう答えると、リミットオフの状態だったそのボディーを、眩い黄金色の光が包んでいく。

 

『ドライブチェイサー』

 

音声が鳴り響くと同時に、銀色のラインの脇に金のラインが走り、黒と赤を基本としたボディーカラーの上に青と、緑のカラーリングの追加ボディーが足される。

 

『オレサマの本気を見せてやるぜ!振り落とされるんじぇねえぜマスター!!!』

 

その見た目以上に、俺様口調となってしまったドライブモードのチェイサーさんは、そんな雄叫びを上げると、変身した状態の俺でもキツイと思える程の凄まじいスピードで走り出した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「この光は……まさか!?」

 

足元でその輝きを増した魔法陣を目にした空は、最悪とも言える予測がその脳裏に浮かび、驚愕の声を上げた。

 

「……敵ながら良くやったと良い所だが、残念だったな。儀式の準備はこれで全て整った」

 

空の予測が現実である事を告げる様に、メルトが完成された魔法陣を見て非情な事実を告げる。

 

「そんな……」

 

ホルダーの集団と戦い続けるクウガも、メルトの放ったその言葉に、衝撃を受けて呟きを零してしまう。

 

「……まだ、まだだ!まだこの魔法陣からはやてちゃんという核を取り除けば、この術式は力を失う筈!!!」

 

だが空はすぐに解決策を模索して、その方法を実行に移そうとするが、それを実行に移す事は出来なかった。

 

はやての身体を纏っていた光がその輝きを増したかと思うと、その光の一部が紐状にその形を変えて、空の全身を拘束する。

 

「くっ!?」

 

空は何とかその拘束を振り解こうともがくのだが、ボマーの力では対抗する事すら出来ないのか、一向として拘束が緩む素振りすら見えはしない。

 

「空!?」

 

その光景を見て、クウガが助けに入ろうとするが、ホルダー達が立ちはだかり、空までの道を完全に塞いでしまう。

 

「無駄だ。所詮は試作品のベルト……その程度の力では、この拘束を振り解くのは不可能。諦めて【器】としての使命を果たせ」

 

ホルダー達と戦うクウガをしげに掛ける事無く、メルトは紐状の光に完全拘束された空に、淡々と己の願望だけを要求する。

 

「ぼ、僕は【闇】を復活させる為の【器】なんかじゃないし、はやてちゃんが持つ【巫女】の力だって、こんな事をする為の力なんかじゃ決して無い!!!」

 

「【器】の意思など関係無い。必要なのはお前とこの少女が、儀式の為に必要な道具だったという事実だけだ」

 

必死の抵抗を試みながら己の想いを叫ぶ空に対して、メルトは一蹴すると静かに手を翳す。

 

それを合図に、紐状となって空に絡みついた光が、空の身体を魔法陣の中央へと運ぶ。

 

「さあ……儀式の始まりだ」

 

空が魔法陣の中心に来た事を確認したメルトは、静かな宣言と共に、親指と人差し指を弾いて、乾いた音を発生させる。

 

その瞬間に【闇】の復活を告げる、儀式が開始される。

 

魔法陣とはやて自身が纏っていた光が、まるで見えない何かに吸い寄せられる様にして、空の身体へと吸収され始めたのだ。

 

更に空の身体に吸収され続ける光に加えて、魔法陣の下から湯水の様に【闇】が湧き出し、光と同様に空の体内へと吸収されていく。

 

「うわああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

 

それは驚異的なまで苦しみを生むのか、空は断末魔にも思える絶叫を上げた。

 

痛み、苦しみ、恐怖……様々な負の感情と事象が空の全身を駆け巡り、絶叫を上げ続ける空に追い討ちを掛けるかの様にして、ベルトが粉々に砕け散り、ボマーの変身が解けた空はそれでも尚、苦しみ続ける。

 

そして周囲の光と闇を吸収し続け、その影響はついにクウガと戦っていたホルダー達にまで及ぶ。

 

「はあああああ……えっ!?」

 

正面のホルダーに拳を叩き込もうとしたクウガだったが、その拳は空しく宙を切る。

 

確実に命中するタイミングで繰り出しただけに、その拳を繰り出した本人でもあるクウガは、この予想外の出来事に対して、驚きの声を上げた。

 

最初に断っておくが、クウガの攻撃を、ホルダーが避けたという訳ではない。

 

クウガの拳がホルダーに当たる寸前で、文字通り霞の如く、その姿を跡形も無く消してしまったのだ。

 

「……これは!?」

 

不可解な出来事に、思考を巡らせながら、クウガが周囲に視線を走らせると、先程のホルダーと同様に、周りのホルダー達も、次々にその姿を崩していき、【闇】となって空へと吸収されて行く様子が視界に映し出された。

 

その現象に再びクウガは驚愕の声を上げるが、すぐに空を助け出さなければいけないと思考を切り替えて、その行く手を遮っていたホルダー達が消えた場所から、広場となっている中央に向かって一気に駆け抜ける。

 

「……【闇】の復活を祝う儀式に無粋な真似をしないで貰おうか?」

 

だがクウガの行動をメルトが黙って見逃す筈も無く、愛用の銃を構えるとすぐさま引き金を引いて、弾丸をクウガの足元へと連続で発射した。

 

「くそっ!?」

 

このまま構わずに強行突破を試みようとしたが、予想以上の弾幕に、クウガは弾幕の中に飛び込む事を中断して、一旦下がる。

 

しかしこのままでは、空とはやての身が危ないと感じたクウガは、超変身でマイティーフォームよりも、防御力に優れたタイタンフォームになって、突破しようと算段を立てて構えを取るのだが、実行に移す前に先程まで光と闇と爆音が支配していたこの場に、突如として静寂が訪れた。

 

「儀式は完了した……今ここに遥か古の【闇】が復活を果たしたのだ!」

 

その静寂が何を意味するのかを、メルトが声高らかに宣言する事で、この場の静寂が打ち破られる。

 

この部屋の中央には、魔法陣のあった位置に、先程まで断末魔の様な悲鳴を上げ続けていた空と、その足元には既に身体から光を放っておらず、気を失ったはやてが倒れていた。

 

「空!?はやてちゃん!?」

 

二人の身を案じたクウガが、近くに駆け寄ろうとするが、それを見た空が、鋭い眼光を放ちながら、右手を前に突き出して、これ以上来るなと、無言の圧力を掛ける。

 

明らかに今までと様子の違う空に、クウガはその場で足を止めた。

 

そしてクウガが足を止めて、それ以上近付いてこない事を確認した空は、表情を醜く歪めながら口を開く。

 

「クウガ……殺す!!!!!!!!!!!!!!」

 

憎しみに染まった叫びと共に、空の腹部にクウガのアークルと酷似した一本のベルトが出現して、更にそのベルトから黒い光が空の全身へと迸り、その姿を異形の姿へと変貌させてしまう。

 

頭部に輝く黄金の四本角と漆黒に輝く二つの複眼。

 

全身が鋭く研ぎ澄まされた白い甲殻に覆われており、その四肢には血管の様に金のラインが走っている。

 

「あれが闇の正体……あれじゃあまるで……」

 

急激な変貌を遂げた空を目の前に、クウガは予想以上の衝撃を受けて、思わず呟きを零した。

 

今目の前に居る【闇】の姿は、その配色に違いこそあるものの、五代雄介の知る凄まじき戦士そのものだったからである。

 

「殺す!!!クウガ!!!殺す!!!殺す!!!殺す!!!!!!!!!!!!!!」

 

まるでその言葉しか分からないと言わんばかりに、【闇】は憎しみを言葉に乗せて吐き出しながら、クウガに襲い掛かった。

 

「空!俺が分からないのか!?」

 

何とか空を正気に戻そうと、クウガは何度も【器】の名前を呼びかけるが、その声は届く事無く、うわ言の様にクウガと殺すの単語を言い続けながら、その凶悪な拳を何度も振り回す。

 

その間も呼びかけ続けるクウガだったが、その為に自ら隙を生み出してしまい、【闇】の一撃がクウガを捉えようとしたその時、轟音と共に水路の壁をぶち破り、一台のバイクとそれに跨った一人の黒い仮面ライダーが姿を現した。

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