魔法少女リリカルなのは~ヘタレ転生者は仮面ライダー?~   作:G-3X

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仮面ライダーシード&仮面ライダークウガ 繋がる絆【第二十七章】

その発言の内容とは裏腹に、穏やかな空の声が俺達の耳に届く。

 

「……何を言ってるんだよ……空」

 

あまりにも穏やかな空の声に、俺は現実味を感じる事が出来ず、ただの聞き間違いである事を願い、改めて確認する為に空に質問を投げ掛けるが、その答えは非常なものだった。

 

「多分だけど本来の儀式を無視したやり方で不安定だったから、僕が一時的とは言え【闇】を制御出来てるんだ。でも……僕が今こうして話していられる時間も、そんなに……長くは続かないと思う。もう一度僕が【闇】に意識を乗っ取られたら、今度こそ僕は……だからその前に僕を……【闇】と一緒にこの場で封印して欲しい!僕が内側から全力で【闇】を制御している間にクウガの封印エネルギーを叩き込んでくれ。それでこの【闇】を僕共々封印出来る筈だから……」

 

自身を【闇】と共に封印してくれと懇願する空に、俺は更に質問を投げ掛ける。

 

「本当にそうするしか方法は無いのか!?もしも何か方法があるなら言ってくれ!!!」

 

例え大切な友人の頼みであったとしても、例えそれが最善の手段だとしても、俺はそんな結末を望んではいない。

 

いや……この場でそう思っているのは、俺だけでは無いだろう。

 

メカ犬も、五代さんも、誰もこんな悲しい終わり方に、納得する訳が無い筈だ!

 

「もう……時間が無いんだ。僕の使命は時の狭間で【闇】を永遠に封印し続ける事……ただ元の状態に戻るだけさ。純が気に病む必要は無いよ……」

 

俺が再び伝えた一人の友人を救いたいという想いも、空はただただ穏やかな態度で否定する。

 

その穏やかな態度とは裏腹に、決して揺るがない強い決意を空の言葉に俺は言葉を返す事が出来なかった……

 

「……空。君が言う様に、本当に何も手立ては無いのか?」

 

先程の空の言葉を最後に静寂が訪れるが、数瞬の間を置き俺と空の会話を聞いていたクウガが、新たに空へ問い掛ける。

 

「僕は……【闇】を封印する事が僕の使命だから……良いんだよ……これで」

 

「違う。俺はそんな事が聞きたい訳じゃない!俺が聞きたいのは、空が本心で、どうなりたいと願っているかだ!!」

 

「どうなりたいって……さっきも言った通り、僕は……」

 

「その答えは確かに空が負うべき使命なのかもしれない……でもそれは……空の本音とは違うだろう!?」

 

空の答えは頑なに一方通行だったが、それでもクウガは……五代さんは、空の心へと訴え掛ける。

 

まただ……

 

五代さんの言葉で、俺は先程まで固く決意していた筈なのに、早くも失いかけていた大切な気持ちを思い出す。

 

まだ終わっていないのだ……

 

俺が……俺達が絶望しない限り、俺達が未来への可能性を諦めずに、信じて前に進もうとするならば、どんな困難にだって立ち向かう事が出来る!!!

 

だから俺は、もう一度……いや!

 

この気持ちが俺の大切な友達に届くまで、俺の精一杯の気持ちを全力で何度だって伝え続ける!

 

「俺は……嫌なんだ!空とこんな別れ方をするなんて絶対に嫌なんだよ!!!」

 

「……ありがとう、純。それでも……僕は使命を果たさなくちゃならないんだ……僕はこの世界が、大切な友達が居るこの世界を守りたいから……」

 

「そんな言い方で誤魔化すな!!!」

 

俺は空の言葉を、遮る様に叫んだ。

 

「この世界が本当に好きだと思ってるなら!空が俺を友達だと思ってくれてるなら!最後まで諦めるなよ!!!俺は空が犠牲になる事で、この世界が救われても……俺の命が助かったって何も嬉しくない!!!終わらせるなら、皆で心から喜べる笑顔で終わりたいんだよ!!!!!」

 

こんな言葉はただの俺の願望だと、自分で言って分かっている。

 

だけど……まだ終わっていない。

 

この場で俺も、メカ犬も、五代さんも、誰一人として空を助ける事を諦めてはいないのだ。

 

それなのに助けたい筈の空が、一人で諦めてどうする?

 

俺一人では無理だったとしても、皆が協力して全力を尽くしたならば、未来は切り開けるかもしれない。

 

少なくてもその可能性を他の誰でもない。自ら閉じてしまう様な真似だけは、空にして欲しくないのである。

 

「純は……勝手な事を言うね?」

 

「ああ!俺は勝手な事を言ってる!そんな事は分かってるさ!それを分かった上で、俺はやっぱり空を助けたいんだよ!!!」

 

空の問いに、俺はもう一度自身の思いの丈をぶつけた。

 

どんなに救いたいと願って手を伸ばしても、目の前に居ながら手の届かなかったた大切な人達が居る……

 

ここでまた、それを繰り返すなんて真似は、絶対に嫌だ!

 

今ならまだ手が届くかも知れない場所に、俺は立っている。

 

なら最後の最後まで……俺はどんなに小さな可能性だったとしても、それを信じたい!

 

「……僕だって……そんな事を考えちゃいけないって分かっているのに、僕は……」

 

「それで良いんだよ!!!俺は……空の本音が知りたいんだ!!!」

 

「僕は……このまま【闇】と一緒に……封印なんてされたくない!僕はまだやりたい事が一杯ある!色んな事を覚えて、色んな場所に行って沢山の景色見て、大勢の人と話をして……そしていつか……僕達が守った世界の行く末を見たい!!!」

 

その言葉は紛れも無く、空の本心だったのだろう……

 

「言ってくれてありがとう……空」

 

「……純」

 

俺は空が今まで心の内に秘めていた本音を聞き、改めて硬い決意を心に誓った。

 

「空の夢。絶対に叶えよう!だから俺と空で、こんな最低な悪夢はここで終わらせるんだ!!!」

 

その決意を現実にする為に、俺は声高らかに宣言する。

 

『ワタシを居る事も忘れてしまっては困るなマスター!』

 

「勿論俺も協力するさ!」

 

俺の宣言に対して、メカ犬とクウガが其々に、協力すると声を掛けてくれた。

 

「メカ犬……五代さんも……空!ここに居る皆が全力で協力してくれる!何でも良い!どんなに小さな事でも構わないから、【闇】だけをどうにかする方法か、せめてヒントになる様な事は無いか!?」

 

「僕と【闇】を別に……もしかしたら!?」

 

俺の言葉に、空は【闇】を必死に抑え付けながらも考えを巡らせ始め、そして何かを思いついた様に声を上げた。

 

「何か方法があるのか!?」

 

「僕も実際にやってみないと分からない……でもこれが出来るなら僕と【闇】を分断出来るかもしれない」

 

空は俺の問い掛けにそう答えると、殆ど身動きが出来ない状態であろう筈の身体を、無理矢理横に動かして、地面のある一点に向けて指を示した。

 

その指の先に視線を向けると、破片となった黒い何かのパーツと、その脇に転がっている青い玉が落ちていた。

 

その玉と黒い破片には、何処か見覚えがある。

 

玉の色は違うが、恐らくはハンターの変身に使われていたツールと同様の物なのだろう。

 

それが何故この場所にあるのかは分からないが、空はこれを何かに利用しようと考えているのだろうか?

 

「【闇】は本来実体の無い思念の塊なんだ。それなら【闇】に身体さえあれば、僕の身体は必要なくなる筈……あれには何処までが許容範囲かは分からないけど、【闇】を制御して、直接的な力にする機能があるみたいだから。それを利用すれば……もしかしたら」

 

『確かに……あれもホルダーの暴走システムを採用しているのならば、【闇】の思念が持つエネルギーに反応して実体が作られる可能性は充分にある。可能ならばすぐにでも実行した方が良いのでは無いか?』

 

「でもそれには一つだけ問題があるんだ……」

 

空の言葉に、ホルダーに対しての知識を豊富に持つメカ犬が、肯定の意思を示すが、其処でまた空が声を曇らせる。

 

「一つの問題?」

 

其処にクウガが、先程の空が発した言葉の一部を、鸚鵡返しで発した。

 

「今の【闇】を僕以外に一つの存在として固定するには、どうしても……もう一度【巫女】の力が必要になるんです。この世界ならば……僕を除いて、グロンギの血統を持つ人は他に誰も居ないから、完全に倒せば復活する……エネルギーを溜める事も出来ないでしょうが、仮に僕と【闇】を分離出来ても、存在を……確定出来ていない不安定な【闇】は物理的な攻撃を無効化してしまうから、クウガの封印エネルギーを……撃ち込んだとしても、その場で復活してしまうでしょう……」

 

そのクウガの言葉を質問と受け取った空が、途中で途切れ途切れになりながらも、丁寧に説明してくれる。

 

この様子から見ても、空が【闇】を押さえ込んでいられる時間は、限界を迎えつつあるのかもしれない。

 

「現状としては一番可能性の高い方法だけど……」

 

空の母と同じ、この世界でその【巫女】の力を持つ人物であるはやてちゃんが、この場に居ない以上その方法を試す事も出来ないという趣旨の言葉を、俺が発しようとしたその時である。

 

やけに聞き覚えのあるエンジン音が、俺の鼓膜を揺さぶったかと思うと、俺達の姿を明るい光が照らした。

 

「五代さん!空さん!シードさん!」

 

先程のエンジン音と、今も俺達を照らしているこの光の正体は、チェイサーさんのヘッドライトだったのである。

 

しかもチェイサーさんの上からは、はやてちゃんの俺達を呼ぶ声が聞こえて来たのだ。

 

「はやてちゃん!?どうしてここに……」

 

何故この場にはやてちゃんが居るのか、誰もが疑問に思った事を、クウガがはやてに問い質す。

 

クウガの質問をしている間に、チェイサーさんがはやてちゃんストッパーを外して、はやてちゃん自身もチェイサーさんのシートの上から、地面へと飛び降りる。

 

「ここまで私を連れて来てくれてありがとうな。恩に着るで!バイクさん!」

 

『良いって事よ!お嬢ちゃんは今の自分に出来る事を、精一杯頑張りな!!!』

 

何時の間に仲良くなったのか。

 

はやてちゃんは、ドライブモードで俺様状態なチェイサーさんと、軽いやり取りを交わしてから、俺達の近くまでやって来て、先程のクウガの質問に返答を返した。

 

「五代さん、空さんも……それにシードさん。私の事を助けてくれて、ありがとうございました。だから……助けてくれたお礼って訳や無いけど、今度は私が皆さんの手助けをしようと思います!」

 

「それは……どういう事なんだい?」

 

突如として現れたはやてちゃんの言葉に、この場の全員が疑問を持ちながら、空が訝しげに質問を投げ掛けた。

 

「私は捕まって……それからずっと何処か暗い場所に居て……次に気付いたら私の中から出てた光みたいなのが……空さんの中に入って行って、今の五代さんみたいな姿なってもうてな……また私の意識が無くなる前に、私を呼ぶ声が聞こえたんよ」

 

「声が聞こえたって……一体誰の声が?」

 

はやてちゃんの言葉に、俺も首を傾げながら呟く。

 

「その声は……女性の声でな。何やクールなお姉さんって感じの声やったけど、優しい声だったんよ。そんでその声に、私の持ってる力の使い方を少しだけ話されて……それで頼まれたんや」

 

其処で一拍の間を置き、はやてちゃんは空に視線を向けると、穏やかな笑顔を浮かべながら言葉を紡ぐ。

 

「【私の息子を使命から開放してあげて欲しい】その後は伝言も頼まれて、【息子に今までご苦労様……これからは自分の道を自由に歩いて行くのよ】だそうやで……空さん」

 

はやてちゃんにメッセージを送ったのは誰だったのか。

 

多くを語らずとも俺は……いや、きっとこの場に居る全員が理解したであろう。

 

例え遥か昔にその身体が滅び、世界を超えたとしても、絆は繋がり続けていた。

 

そしてその想いは、確かにここに届いて……新たな可能性という奇跡を生んだ。

 

「その声の人から、大体の話は聞いてるで!五代さん達がこれから何をしようとしてるのかも……だから私に任せて欲しいんよ!!!」

 

はやてちゃんはそう言うと、地面に落ちていた例の青い玉を拾い上げて、目を閉じて何か集中し始める。

 

するとはやてちゃんの全身を光が包み込み、その光が青い玉へと流れ込んで行く。

 

やがて青い玉に大量の光が注ぎ込まれると、はやてちゃんの全身から溢れ出ていた光も収まり、閉じていた瞳を開いた。

 

「私に出来るのはここまでや……だから、後はお任せするわ……仮面ライダー……」

 

余程の無理をしたのか、額に汗を流しながら、最後に力無く崩れ落ちながらそう告げたはやてちゃんを、俺は地面に倒れる前に抱き起こす。

 

「はやてちゃん!?」

 

『……大丈夫だマスター。強い疲労感で意識を失った様だが、はやて嬢の命に別状は無い』

 

「そうか……お疲れ様。それとありがとう……はやてちゃん」

 

俺はメカ犬の言葉を聞いて安堵しながら、恐らくは聞こえていない事を承知した上で、感謝の言葉をはやてちゃんに送る。

 

そして俺は、再びチェイサーさんに頼み、はやてちゃんを安全な場所に運んでもらうのを見届けてから、はやてちゃんが託してくれた希望を手にして、空と向き合う。

 

「空……これがはやてちゃんと空の大切な人が、俺達に託してくれた希望だ!」

 

「うん。この希望を……絶対無駄にはしたくない!」

 

俺の言葉に空は頷きながら答えて、青い玉を掴んだ。

 

その瞬間に、激しい漆黒が空の全身を包み、その漆黒が先程のはやてちゃんとは比べ物にならない勢いで、玉の中に吸収されて、玉を中心の核に人の様な形を形成していく。

 

それに比例して、空の姿が白いアルティメットクウガに似た容姿から、元の人の姿を取り戻す。

 

やがて青い玉を核として、空とは別にもう一人の【闇】が姿を表した。

 

「成功だ……純。それに五代さん……これで【闇】を完全に倒せる筈だよ……」

 

元の姿に戻った空が、俺達に告げる。

 

「殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……殺す……」

 

空という抑止力が居なくなった事で、【闇】は完全にその思念だけの集合体となり、呪詛の様に同じ言葉を呟き続けていた。

 

「これで心置きなく戦える!一緒に戦ってくれますか?五代さん!!!」

 

「ああ!こんな戦いは俺達の手で終わらせよう!!!」

 

俺の言葉にクウガは頷きながら横に並び立ち、俺達は最高の力を持ってして、この戦いに挑む。

 

『ガイア・コール』

 

ベルトからタッチノートを引き抜き、俺は画面を操作して、メカ竜を呼び出す。

 

『お待たせですマスター!!!』

 

呼び出してから程無くして、何故か真上から、メタルレッドな手乗り恐竜の、メカ竜が降ってきた。

 

どうしてそんな場所から出て来たのか、突っ込みたいところではあるが今はそんな細かい事にいちいち突っ込んでいられないので、話を先に進める事にする。

 

「行くぞメカ竜!」

 

『了解です!』

 

俺の言葉にメカ竜は快く返事を返し、その間に俺は更にタッチノートを操作して、メカ竜をアタッチメントモードに変形させてから、タッチノートをベルトに差し込んで、アタッチメントパーツとなったメカ竜を、ベルトの左側へと押し込んだ。

 

『ベーシック・ガイア』

 

俺がアタッチメントパーツをベルトに差し込んだ瞬間に音声が鳴り響き、俺の周囲にメタルレッドの装甲が展開されて全身に装着されていく。

 

その隣では、クウガが意識を集中させていく。

 

そしてクウガの集中が最高までに高まったその時、クウガの身体が黒く染まり、全身のフォルムが刺々しくなると同時に全身に血管の如く金のラインが走る。

 

凄まじき戦士。

 

このクウガの姿は、古代リントが残した石碑に記されていたクウガの最強の姿である。

 

ただその姿には一箇所だけ、記されていた文面とは違った部分があった。

 

理性を失い暴走する筈のその姿を、五代さんは自我と優しい心を保った状態で制御している。

 

それを示すかの様にクウガの瞳は、マイティーフォームと同様に赤く輝いていた。

 

俺達が姿を変えるや否や、【闇】が猛然と襲い掛かって来る。

 

だが俺とクウガは、其々に繰り出された【闇】の拳を受け止めて、同時に蹴りを腹部に叩き込む。

 

「「はああああ!!!」」

 

それを皮切りにして、俺とクウガは拳と蹴りを次々に繰り出す。

 

だが【闇】の身体能力の高さからか、最も高い攻撃力を有するガイアモードとアルティメットフォームだというのに、少しも怯む事無く、反撃を仕掛けて来る。

 

「これでどうだ!!!」

 

このままでは埒が明かないと考えたのか、クウガが【闇】に向けて手を翳した。

 

それと同時に、闇の全身から、炎が噴出する。

 

超自然発火能力。

 

アルティメットフォームのクウガが、劇中のダグバとの最終決戦で一度だけ見せた特有の能力である。

 

「今だ純!!!」

 

「はい!」

 

俺は【闇】の全身が炎に包まれた事を確認してから発せられたクウガの声の意図を汲み、短い返事をしながらアタッチメントパーツの下のボタンを押した。

 

『ガイアブレイガン』

 

俺は専用武器であるガイアブレイガンを生成して、ブレイドモードに切り替えると、すかさず【闇】へと連続で斬りかかる。

 

流石に全身が発火した状態からの、この攻撃は効いたのか、【闇】が初めて後ろへと退く姿を見せた。

 

このチャンスを逃すまいと、俺はガイアブレイガンをガンモードに切り替えて、アタッチメントのレバーを引く。

 

『マックスチャージ』

 

音声が鳴ると同時に、ベルトから発生した光が右腕のラインを伝い、ガンモードのガイアブレイガンに集約されて、四体の分身体が新たに作り出される。

 

「ガイア・チェーン・ショット」

 

俺が【闇】に引き金を引くと、分身体も順次に引き金を引いて行き、高い威力を込められた光弾が連続で闇に命中していく。

 

「五代さん!!!」

 

「たあああああああああああああ!!!!」

 

今度は俺の叫びに応える様にして、駆け込んだクウガが、その鋭い拳の一撃を【闇】へと叩き込んで吹き飛ばす。

 

『決めるぞマスター!』

 

『これで全部終わりにしましょう!』

 

その直後には俺は、クウガの隣まで来ており、其処でメカ犬とメカ竜が呼び掛けて来る。

 

俺とクウガは、互いに頷いてから、前方で再び立ち上がろうとしている【闇】を見据えた。

 

『マックスチャージ』

 

ガイアブレイガンを手放した俺は、もう一度アタッチメントパーツのレバーを引き、ベルトから発生した光は右足に集約されていく。

 

「……五代さん!」

 

「……ああ!」

 

お互いに声を掛け合った俺達は、同時に飛び上がり、右足を【闇】へと向ける。

 

その直後に生成された四体の分身体が、其々二体ずつ俺とクウガの背中を蹴って、その力を推進力として【闇】へと向かって凄まじい勢いで向かっていく。

 

「「はあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」」

 

二人の仮面ライダーが放った最大威力を誇る一撃が、【闇】に決まり、壁に減り込んだ【闇】は巨大な爆発を引き起こす。

 

その巨大な爆発はこの地下水道の全体を揺るがす程であり、それを如実に表すかの様に、全体の壁に亀裂が走った。

 

何とか水路の崩壊だけは免れた様だが、爆発の余波が収まってから改めて辺りを見渡せば、最早瓦礫の山としか言い様の無い惨状広がっていた……だがそんな事よりも、今はこう思う。

 

「これで……文句無しのハッピーエンドだろ!」

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