魔法少女リリカルなのは~ヘタレ転生者は仮面ライダー?~   作:G-3X

133 / 233
仮面ライダー電王&仮面ライダーシード+爆竜戦隊アバレンジャー ~明日への誓い~【第六章】

メアが投げ放った幾重ものナイフを俺達が回避すると、地面に着弾した瞬間に小規模な爆発を引き起こした。

 

だが俺と電王は怯む事無く、メアに目掛けて突貫していく。

 

「アバレイザー!」

 

その後方ではアバレッドが腰に下げたアバレイザーを抜き放ち引き金を引くと、その銃口から凄まじい熱を帯びた光線が射出されて、既にメアが再び放っていたナイフを撃ち落す。

 

アバレッドの支援を背に受けて、電王が走りながらデンガッシャーを組み合わせて、現在のソードフォーム特有の武器である剣状の形へとなる。

 

「うおりゃああああああああああああああ!!!」

 

俺よりも早くメアの目前へと迫った電王が叫びと共に、先程組み合わせたデンガッシャーを振り下ろす。

 

並みの相手であれば、この一撃を回避するのは至難の業だろう。

 

しかしメアはその範疇に収まる相手では無かった。

 

メアは素早くデンガッシャーを振り下ろそうとする電王の腕を、素早い反応を見せて掴む事で止めてしまったのである。

 

『マスター!反対側から挟み撃ちにするぞ!』

 

「任せろ!」

 

俺はメカ犬の助言に頷きながら、ベルトの右側をスライドさせて赤いボタンと黄色のボタンを順番に押していく。

 

『パワーフォルム』

 

ベルトから流れる音声と共に、メタルブラックのボディーがクリムゾンレッドへと染め上がる。

 

シードのフォルムの中でも最も攻撃力に優れたパワーフォルムだが、これで終わりではない。

 

『パワーブレード』

 

フォルムチェンジに続きベルトから流れる音声に同期して、光が赤い刀身の剣の形となって俺の右手に納まる。

 

「はあああああああああああ!!!」

 

俺は電王がメアの動きを抑えている間に背後へと回り込み。パワーブレードによる斬撃を繰り出す。

 

だがその攻撃もメアに届く事は無かった。

 

俺の接近に気付いたメアは、電王のソードを弾くと、素早く反転して俺の放つ斬撃の軌道を横から刀身を蹴り飛ばす事で大きく逸らして回避したのである。

 

「ちょろちょろしてんじゃねえぞ!?」

 

だがその直後、体勢を立て直した電王が憤慨しながら、もう一度攻撃を仕掛けるのだが、その行動もメアは予測していたのだろう。

 

背後からの攻撃だったのにも関わらず、まるで背中にも目があるかの様に避けたのである。

 

その動きは戦いと言うよりも極限まで洗練された華麗な円舞を見ている様にも見えるのは、きっと俺だけでは無い筈だ。

 

だがそれを理由に攻撃を緩める訳には行かない。

 

俺とアバレッドも直ぐに電王に加わって戦線に加わる。

 

「中々頑張ってる皆さんに、ちょっとした余興を御見せしましょうかね?」

 

三人の攻撃を華麗に捌きながら、メアは何処か芝居がかった口調で、意味深な言葉を口にした。

 

「余興?」

 

その言葉にアバレッドが疑問の声を零す。

 

「はん!どんな余興か、見せられるもんなら見せてみな!!!」

 

「ちょっとモモさん!?」

 

『迂闊な行動は危険だぞ!?』

 

「何か怪しいよモモタロス!」

 

だが電王は、メアの言葉を一蹴すると俺とメカ犬、それに良太郎君の制止の声も聞かずに、ソードを振り回しながら再びメアに突貫していく。

 

しかし三人同時による攻撃を全て華麗に捌き切ったメアが、電王一人の攻撃を簡単に喰らう筈も無かった。

 

「ぐうっ!?」

 

電王の近付き様に放った斬撃を避けると、避け様にメアが電王の首を鷲掴みにしたのである。

 

苦悶の声を上げる電王を意に介する事無く、メアが次なる行動へと移す。

 

その行動は、予想だにしないものだった。

 

なんと恐竜やにまで押し入った挙句、逃げたヤツデンワニから奪い取って、電王を鷲掴みにしている手とは反対側の手に握っていた銀杏電池を握り潰して粉々にしてしまったのだ。

 

だが本当に驚くべき事象は、その先にあった……

 

砕けて地面に散らばった銀杏電池の破片が、メアの身体に吸い込まれる様に消えていく。

 

更に次の瞬間、メアの身体から大量の砂が噴出す。

 

そしてその砂は、三つの人影となって異形の姿を形創っていった。

 

「あれは!?」

 

俺はその砂が形創った姿に、驚愕の声を漏らす。

 

何故なら俺はその三つの異形に見覚えがあったからだ。

 

その内の一つは電王に似たプラットフォームの上に、銅の色を基調とした牙に見えるデザインの装甲を纏っている。

 

更にもう二つの異形はその体表が其々に金と銀に覆われている以外は似た出で立ちをしているのだが、金の方がその手に同色の錫杖を持っており、銀の方も同じく自身と同色の大きな金棒を手にしていた。

 

牙王《ガオウ》と、ゴルドラにシルバラ……

 

何れも電王の映画に登場した強敵達だが、どうしてこんな場所に!?

 

言葉には出さなかった筈だが、メアはまるで俺が脳内に思い浮かべた疑問に答えるかの様に悠々と語りだす。

 

「彼等は電王の記憶を辿って、僕が仮初の命を与えた存在さ」

 

「このっ!!!」

 

語りだしたメアの一瞬の隙を突いて、拘束から逃れた電王が一旦メアの間合いから飛び退き、俺とアバレッドの近くへと戻ってくる。

 

「……僕達の記憶を辿った?それに仮初の命ってどういう事なの?」

 

そして先程の話を電王の状態のまま聞いていたのだろう。

 

良太郎君の疑問の声が、メアに対して投げ掛けられる。

 

メアの言葉が本当だとするならば、それがオーナーが言っていた強力な力を持ったイマジンたる所以なのだろうが、本当に他人の記憶から人為的に誰かを蘇らせる事が容易く行えるのだろうか。

 

とても現実的な話ではないが、事実として今俺達の目の前に、電王が過去に戦った強敵達が復活を遂げている事は覆す事の出来ない事実だ。

 

「確かに僕だけの力では、こんなにも強力な存在に命を吹き込むのは困難ですよ。精々小鳥を数分間だけ実体化させるのが限界といったところです。しかし僕はそれを可能にするエネルギーの源を手に入れた!」

 

自らが生み出した三人の前に躍り出たメアが、己の成しえた偉業を褒め称える様に歓喜の声を上げる。

 

その直後、メアの言葉を合図にするかの様に、牙王、ゴルドラ、シルバラの三名が未だ驚愕している俺達に襲い掛かってきた。

 

逸早く距離を詰めてきた牙王が電王の所有するデンガッシャーに良く似た武器、牙王ガッシャーをソードモードに組み替えて、一番近くに居た俺へと斬りかかる。

 

更に電王にはゴルドラが、アバレッドにはシルバラが其々の武器で猛威を振るう。

 

『一体何なのだこの者達は!?』

 

突如として現れた牙王達の襲撃によって、一対一の戦いを強いられる最中、ベルトからメカ犬が驚愕の声を上げるが、俺はパワーブレードで牙王のソードと斬り結ぶのがやっとで返答する余裕すらない。

 

電王とアバレッドの方も、予想外の強敵の来襲に困惑した上の強襲により、苦戦している様だ。

 

どこかで態勢を整えなければいけないと、きっと他の二人も考えたのだろう。

 

俺と電王にアバレッドの三名は、ほぼ同じタイミングで其々の相手に強引な一撃を喰らわせる装い、カウンターの一撃を放つその反動を逆に利用する事で一時的に距離を開けて集合を果たす。

 

「皆さん大丈夫ですか!?」

 

ティラノロッドを構えた状態で相手を見据えつつ、アバレッドが俺達に言葉を投げ掛ける。

 

「ああ、これ位でへばってられるかよ!」

 

「俺も大丈夫です。でも奴らの強さは間違い無く本物ですよ……」

 

その言葉に電王と俺が其々に返答を返す。

 

電王は強気に言い放つが、彼こそ奴らの強さと厄介さを過去に戦った経験から一番その身に感じている筈である。

 

今は一対一の形で戦うという形になっていて、拮抗した戦いとなっていたが、ここにメアが参戦したら厄介な事この上無い。

 

「どうですか?中々の余興でしょう。そして先程まではデモンストレーション……ここからは少し本気で行かせてもらいますよ!」

 

まるでステージの中央から観客席に向けて挨拶をする様な立ち振る舞いを見せながら語るメアの言葉が終わるのを合図に、再び牙王達が俺達に向かって駆け出す。

 

それに対して身構えるが、奴らの攻撃が俺達に届く事は無かった。

 

牙王、ゴルドラ、シルバラの三名が俺達に襲い掛かるよりも早く、俺達の後方から謎の射撃が放たれ嵐の様にその猛威を振るい、三名の足を止めてしまったのだ。

 

更にその直後、何処か儚げなハープの音色が辺りに木霊する。

 

「この音色は……まさか!?」

 

その音色に反応したアバレッドが弾幕の放たれたであろう後ろへと振り返る。

 

俺と電王もそれに続き後ろを振り返ると、二つの人影が其処にあった。

 

奴らを怯ませる程の射撃と、聞き覚えのあるハープの音色……

 

其処から導き出せる答えは一つだけだ。

 

「アスカさん!」

 

「無事だったのか小僧!」

 

「リュウタロス!」

 

アバレッドと電王が、其々にこの窮地に駆けつてくれた仲間の名を呼ぶ。

 

一人は漆黒の鎧を纏った青年であり、腰には一本の剣を携えてその手には先程の音色の源であろうハーモニカが握られていた。

 

そしてその隣には、大きな銃を抱えた紫の身体を持つ異形の姿。

 

アバレンシャーの一人、ダイノアースという異世界に住む竜人のアスカさんと、俺達が探していた最後の一人であるイマジンのリュウ君で間違い無い!

 

俺達が気付くと同時に駆け寄って来たアスカさんとリュウ君が、其々の旧知の仲であるアバレッドと電王に久方振りの言葉を投げ掛ける。

 

「御久し振りです凌駕さん」

 

「アスカさん、またこっちに来てたんですね」

 

「はい。実はダイノアースに彼が時空の裂け目から落ちてきたんですが、話を聞いた限りアナザーアースに知り合いが居る様だったので、私も一緒に来たんですが……」

 

二人は挨拶もそこそこに、会話を本題にすると、アスカさんはアバレッドに簡単に此方に来た経緯を話して視線をリュウ君へと移した。

 

どうやらアスカさんの話によると、リュウ君だけは、この世界では無くダイノアースに飛ばされていたらしい。

 

それでは幾らこの世界を探したところで見つからない筈だ……

 

「えへへ。僕ね!一杯爆竜さん達とお友達になったんだよ!羨ましいでしょ?」

 

その一方ではアスカさんの視線など意に介する事無く、リュウ君がダイノアースでの出来事を嬉しそうに話して聞かせている。

 

まるで心配していたのが馬鹿らしくなる程に、ダイノアースを満喫していた様だが、何より無事に合流出来て本当に良かった。

 

「ったく、心配して損したぜ……」

 

電王は口では、ああ言っているが、その口調は何処か優しげである。

 

しかし再会の喜びに浸っている暇はあまり無い様だ。

 

その剥き出しの敵意に皆も気付いたのだろう。

 

全員が気持ちを切り替えて、正面へと向き直る。

 

「詳しい話は分かりませんが、このアナザーアースで悪事を働こうとするならば、私が許しませんよ!」

 

アスカさんは、メア達に向けて言い放つと、その手に持っていたハーモニカ、ダイノハープを変形させて内部から小さな鍵を露出させると、その反対側の腕に嵌めた変身ブレス、ダイノコマンダーへと差し込む。

 

「爆竜チェンジ!」

 

その言葉の直後、アスカさんの身体全体が光に包み込まれて、アバレンジャー四人目の戦士、アバレブラックへの変身を果たした。

 

「それじゃあ僕も!」

 

「あ!おい、ちょっと待て!?」

 

アスカさんのチェンジを見ていたリュウ君が、軽やかなステップと共に、電王の中へと吸い込まれる様に消えていく。

 

それに電王が待ったを掛けようとするが、その言葉も間に合わず先程まで憑依していたモモさんがリュウ君と入れ替わる形で、弾き出されてしまった。

 

『ガンフォーム』

 

憑依したイマジンがモモさんからリュウ君へと変わった直後に、電王のベルトから音声が鳴り響き、その身に纏っていた装甲が一旦離れて、違う組み合わせとなって再び電王へと装着されていく。

 

ソードフォームの電王が赤を基調としていたデザインだったのに対して、再び装着された電王の装甲は、若干薄めの紫を基調としたものとなって、胸部のパーツ大きく上にと展開されていた。

 

「倒すけど良いよね?答えは聞かないけど」

 

ガンフォームへのフォームチェンジを遂げた電王は、リュウ君特有のダンスのステップと共に、一回転のターンを軽やかに決めながら、指を指しつつ決め台詞を口にする。

 

更にソードモードだったデンガッシャーを組み替えて、ガンフォーム時の武器であるガンモードにすると、軽やかなステップと共に引き金を引き、予告も無しに相手へと攻撃を開始した。

 

「俺達も行きますよ!」

 

「はい!」

 

「おう!」

 

「分かりました!」

 

少し電王の攻撃に遅れてから発したアバレッドの掛け声に、アバレブラック、モモさん俺の順番で素早く返事を返して、其々の武器を手に俺達は電王の後に続き攻撃を開始する為にこの場から駆け出した。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。