魔法少女リリカルなのは~ヘタレ転生者は仮面ライダー?~   作:G-3X

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もう少しで戦記編もクライマックスとなりますが、最後まで楽しんでいただけたら嬉しいです。

ではでは。


ライダー戦記編28

周囲に群がるディアスのコアから生み出された怪人達を、俺は全力で蹴散らしていく。

 

それは俺に限った事では無い。

 

俺のすぐ近くでは、クウガとダブルが、やはり同じ様に怪人達を叩きのめし、少し離れたところでは、龍騎とウィザードにキバが、何やら巨大ドラゴン大戦な感じで、巨大な敵の群れを積極的に相手している。

 

そんなドラゴン達に跨る三人に混じって、響鬼だけ、単身で特攻して、音撃棒で自分の数倍は優に超す筈の敵を相手を圧倒いるのには、圧巻の一言だ。

 

普段から、化け蜘蛛などの、大物を相手取っているだけはある。

 

更に別の場所では、モモさんを憑依させた電王と、鎧武、ブレイドが敵を各々の剣で斬り刻んでいく。

 

それを援護する様に、電王に憑依せずに実体化している、他のイマジンの皆も、武器を片手に奮闘している。

 

だがそれだけではない。

 

この戦いの場の隙間を縫う様にして、不可視の衝撃が、次々と敵をなぎ倒していくのだ。

 

その正体は、キャストオフしたカブトのクロックアップと、アクセルフォームになったファイズによる、超高速戦闘。

 

空中では、フォーゼが右手のロケットのバーニアを噴射して、縦横無尽に飛び回り、その後を追ってアギト、ディケイド、オーズが駆け抜けていく。

 

しかし、この一気呵成の勢いを止めてしまう敵は、既に目前まで迫っていた。

 

大量の怪人が居る間は、奥の方に陣取っていたディアスだったのだが、戦いが続き周囲の敵をほぼ倒し終えたところで、ついにその重い腰を上げて、その強大な力を振るい始めたのである。

 

まず最初に狙われたのは、フォーゼだった。

 

「まずはお前だ」

 

「なっ!?」

 

何の脈絡も無く、ディアスが呟いた直後、その姿は既に地面を離れ、空を飛び回るフォーゼの目の前に居たのである。

 

当然ながら、そんな唐突に現れたりすれば、フォーゼも驚きを隠せない。

 

抵抗する間も無く、フォーゼは叩き落とされてしまう。

 

「これ以上はさせるか!」

 

フォーゼの危機に逸早く気付き、龍騎が叫び、乗っているドラグレッダーに火球を吐かせながら、駆け付ける。

 

「まだまだ温いな」

 

しかし、ディアスには全く効果が見られず、手を翳した瞬間に、俺を吹き飛ばした時とは比べ物にもならない程の、強力な突風を生み出し、龍騎をドラグレッダーごと吹き飛ばしてしいまう。

 

更にその後を追って来ていた、キバとウィザードも巻き込まれて、吹き飛んでいく。

 

だがその隙を突き、アギト、ディケイド、オーズが、ディアスの懐へと辿り着く事に成功する。

 

「はあっ!」

 

アギトが先陣を切って殴り掛かり、ディケイドがソード状態となったライドブッカーで後に続き斬り掛かる。

 

そして背後からは、素早くトラメダルからカマキリメダルに切り替えて、二刀流の剣を逆手に持ち、隙を突きに掛かるのだが……。

 

「多少は考えている様だが……遅い、遅すぎる」

 

だが、この連携攻撃すらも、ディアスには効かないらしい。

 

アギトの拳は軽く軌道を逸らされ、ディケイドは腕ごと掴まれてライドブッカーを奪われてしまい、オーズの背後からによる強襲も、ディケイドから奪い取ったライドブッカーによって弾かれてしまう。

 

「武器とはこう使うものだ」

 

ディアスはそう言うと、ディケイドから奪ったライドブッカーを円を描く様に振るい、三人を薙ぎ払った。

 

「速さなら、俺達の出番だぜ」

 

「……同時攻撃で行くぞ」

 

しかし其処へファイズとカブトが駆け付けて、間髪いれずにディアスへ対し、高速戦闘を仕掛ける。

 

通常の時間軸を超越した動きを見切る事は、並みの相手では不可能に近い。

 

「確かに速さは申し分無いな。だが……攻撃があまりにも軽い」

 

ディアスは溜息交じりに言うと、ライドブッカーを投げ捨てて、無造作に両手を動かす。

 

いったい何をしているのかと思ったが、その意味をすぐに理解する事となる。

 

高速移動によって姿を掻き消した筈の、ファイズとカブトが、ディアスによって首を掴まれた状態で、再び姿を現したのだ。

 

「ふん、今度はこっちから行くとしよう」

 

既に腕の中の二人には興味を失ったのか、ディアスはファイズとカブトをその場に投げ捨てると、自ら電王とイマジンのの皆に向かって駆けて行く。

 

駆け様ににイマジンの皆は、叩き伏せられ、辛うじて電王だけが、その一撃を防ぐが、それでも身体が後ろへと流されてしまう。

 

「させるか!」

 

「はっ!」

 

其処へ、ブレイドと響鬼が何とか間に合い、横からディアスへと強襲を仕掛けるが、ディアスは、二人を一瞥すると、電王の腕を掴み強引に振り回して、電王もろとも、二人を巻き込んで、明後日の方向へと投げ飛ばしてしまった。

 

次に狙われたのは、その一番近くで戦っていた鎧武。

 

だが、この時点で何とか俺とクウガ、そしてダブルがディアスよりも先に鎧武の場所まで辿り着く事が出来て、何とか迎え撃つ為の陣形を整える。

 

「このっ!」

 

まずはダブルが飛び込み際に蹴りを放ち、それに続く様に、俺達も続く。

 

だが自力の差は否めない。

 

連続攻撃を仕掛けはするが、その全てをディアスに捌かれてしまう。

 

「ぐっ!?」

 

「かはっ!?」

 

そして俺達の連携も、長くは続かなかった。

 

ディアスが放った拳の連撃が、クウガとダブルを陣形から突き崩す。

 

残った俺と鎧武も、果敢にディアスに向かっていくが、その攻撃すら、ディアスは悠然とした態度を崩しはしない。

 

「はあっ!」

 

「せいっ!」

 

同時にディアスに拳を繰り出すが、その攻撃も、ディアスの手によって受け止められてしまう。

 

そのまま突き飛ばされて、俺と鎧武はバランスを崩し、其処にディアスが追撃を仕掛けてくる。

 

「やらせるかよ!」

 

だが、其処へフォーゼが俺達のピンチに、横から飛び込んでディアスと共に、地面を転がっていく。

 

その間に、他のライダー達も駆け付け、フォーゼに加勢するのだが、それでもディアスは微塵も揺るがない。

 

『これだけの戦力でも崩せないのか』

 

この光景を前にして、ベルト状のメカ犬が、正直な気持ちを吐露する。

 

「だけど、それで諦める訳にはいかないだろ!」

 

その言葉に俺は、立ち上がりながら、否定するがそれでも正直なところ、メカ犬の気持ちも分からないでもない。

 

「でも、このままじゃ……」

 

俺とメカ犬のやり取りを聞き、鎧武がそう言いながら立ち上がる。

 

確かに今の状況では、ディアスと互角に戦えているとすら言えないが……。

 

それでも全力で戦うしかないと、自分に言い聞かせ、再び戦場へと向かおうとしたのだが。

 

「……これは?」

 

俺は思わず、そう呟いていた。

 

何故ならば、周囲の時間が止まったかの様に、静寂に包まれたのである。

 

その中に響くのは、何処からか聞こえる、静かにではあるが、この静寂の中では余計に響く地を踏む足音。

 

足音のする方向に向けて、視線を送ると白い法衣を纏った、肩に掛かる程の薄い金髪を靡かせながら、此方へと向かってくる。

 

明らかに日本人には見えない姿ではあるが、その顔の造詣は明らかに日本人の女性……いや、まだ少女と言える幼さがあり、その幾つものギャップが、余計に不可思議なオーラを女性から感じてしまう。

 

「貴女は?」

 

「まだ、世界の行く末を決めるには……あまりにも早すぎるわ」

 

俺の問い掛けに対して、女性は答えとしてなのか、それとも俺の存在を認識せず独り言を話しているかの様に呟くと、俺の目の前にまで来た女性は、地面に手を翳した。

 

すると、翳した先の地面から、ビデオを早送りしたかの様に、草木が急激な生長を遂げて、一つの果実を宿す。

 

果実が実ると、女性は俺に視線を合わせた。

 

「運命に抗う力を求めるならば、この果実を手に取りなさい。強い心があるなら、きっとこの果実が助けとなるでしょう……」

 

この女性が誰なのか。

 

それは俺には分からない。

 

でも、今を変えたいと願うなら、この言葉の導くままに、この果実を手に取るべきだと、俺の中の勘がそう囁く。

 

俺は静かに頷き、そっと果実を手に取った。

 

「んっ!?」

 

果実を手に取った瞬間、その果実は眩い光を放ち、姿を変える。

 

「これは……あれ?」

 

いったいこれが何なのか、目の前の女性に問おうとするが、既にその姿は無く、周囲を見れば静まり返っていた世界も、正常な時間へと戻っていた。

 

「なあ、それは何なんだ?」

 

元の世界に俺の意識が戻り、最初に話し掛けてきたのは、隣に居た鎧武だった。

 

俺は鎧武の言葉に従い、自分の手の中を見る。

 

どうやら先程の俺が見たのは、追い詰められた自分の意識が見せてしまった白昼夢などではなく、本当に起こった出来事だったらしい。

 

俺の手の中にあるのは、手に取った果実では無く、鎧武が持っている物と類似した形をしたロックシード。

 

でも変わったところは、それだけじゃない。

 

「……何で俺の、シードの顔をしてるんだろうな? このロックシード」

 

どうやら、あの果実が変化したものが、この手の中にあるロックシードの様だ。

 

『どうしてマスターがそんなものを?』

 

「いや、話してると長くなると思うしな……それより紘汰さん。このロックシードを使ってみてください!」

 

「あ、ああ!」

 

俺はメカ犬の質問に対して、答えを濁しつつ、持っていたロックシードを鎧武に投げ渡した。

 

『マスター!』

 

ロックシードを鎧武に投げ渡すと、ほぼ同時に聞き慣れた声が耳に響く。

 

この場で、マスターと呼ばれるだろう人物は俺だけだし、俺をマスターという奴も、かなり限られる。

 

視線を声のした方に向ければ、予想通りメカ竜が俺のいる場所に向けて走ってくる姿。

 

更にその後ろからは、他のメカーズ達も全員、着いて来ている。

 

「何が出来るのか分からないけど、こいつを使ってみるぜ!」

 

『ワタシ達も行くぞマスター!』

 

鎧武が俺から受け取ったロックシードを構え、駆けつけてくれたメカーズ達を前に、メカ犬も俺に気合の入った声を掛けてきた。

 

「そうだな。やるだけやってみるか!」

 

俺は力強く頷き、ベルトからタッチノートを引き抜き、操作を進めていく。

 

『マスターフォルム』

 

『シードアームズ』

 

音声が響くと同時に、四体のメカーズがブレスに変形して俺の四肢へと装着され、金色の装甲が俺の全身を包み込む。

 

その隣では鎧武の上空にクラックが現れ、その中からなんと、鋼のフルーツではなく、超ビッグサイズな俺……というか、シードの顔が降りてくる。

 

俺がマスターフォルムになっていると同時に、降りて来たシードの顔が、スッポリと鎧武を包み、鎧として展開されていく。

 

その際に、更に音声が続き、こいつで決めるぜ! ナイトメア・ジ・エンド! と、音声が流れ、鎧武の装甲はメタルブラックのボディーが陽の光を反射する、何処かベーシックフォルムのシードに似た姿となった。

 

この俺達の姿を見て、他のライダー達も新たな動きを見せる。

 

「はあっ!」

 

まずはクウガが、気合の掛け声と共に、黒を基調とした刺々しい装甲へと変わり、金のラインが全身に走る、アルティメットフォームに変わった。

 

アギトも無言のまま、構えを取り精神を集中させて構えを取ると、劇中では殆どの場合、間に挟んでいたバーニングフォームを飛び越えて、一気に、白銀のボディーが輝く、シャイニングフォームに変化を遂げる。

 

『サバイブ』

 

その脇では、龍騎が炎が揺らめくサバイブのカードを使い、炎とより強い契約した龍の力を司る、龍騎サバイブとなった。

 

更にファイズも、赤と白いボディーの目立つ、ブラスターフォームになる。

 

『アブソーブクイーン・エボリューションキング』

 

ブレイドは二枚のカードを触媒として、スペードのカード全ての融合を果たして、重厚な金の鎧を纏うキングフォームとなった。

 

「響鬼、装甲」

 

まだ終わらない。

 

響鬼は、アームドセイバーと呼ばれる剣を、正面に構えて言葉を紡ぐ。

 

その声を合図に周囲に色鮮やかなディスクアニマル達が集まり、響鬼の装甲となっていき、アームド響鬼となる。

 

「ハイパーキャストオフ」

 

カブトは左手を宙に掲げると、ハイパーゼクターと呼ばれるツールが出現して、ベルトにセットして、カブト虫の角を模したホーンを倒す。

 

『ハイパーキャストオフ』

 

音声が響き、カブトの装甲が追加展開されて、その姿をハイパーカブトへと進化を果たす。

 

「行くよ皆!」

 

電王から響く、良太郎君の声。

 

「てんこ盛りで行くぜ!」

 

「OK!」

 

「やったるで!」

 

「イェイ!」

 

続いてモモさん、ウラさん、キンさん、リュウ君の声が重なっていき、その間にも電王が取り出した赤いケータイ型ツールの、ケータロスを操作する。

 

『モモ・ウラ・キン・リュウ・クライマックスフォーム!』

 

「「「「てんこ盛りいいいい!」」」」

 

電王がベルトにケータロスを差し込むと同時に、モモさん達、四人のイマジンが叫び、両肩と胸に電仮面が装着されていき、電王クライマックスフォームとなった。

 

「テンション! フォルティッシモ!」

 

更にキバが呼び出した、小さな金色の竜が、キバの鎧へと干渉して、黄金のキバの鎧……金色の鎧を纏うエンペラーフォームとなる。

 

『コンプリート』

 

そしてディケイドも、ケータッチを操作してベルトへと差し込む事で、先の戦いでもなった、コンプリートフォームに変わった。

 

『エクストリーム!』

 

空中から飛来したエクストリームメモリが、ダブルのベルトへと重なり、地球の全てとリンクして、ダブルの強力なフォームである、仮面ライダーダブルサイクロンジョーカーエクストリームとなる。

 

『スーパータカ』

 

『スーパートラ』

 

『スーパーバッタ』

 

オーズが新たに差し込んだ三つのメダルをスキャンさせた事によって、激しく音声が流れていき、タトバコンボ以上に、激しく赤、黄、緑を主張する姿となった。

 

本人から聞いた話だと、あの姿は、未来の仮面ライダーから貰ったメダルを使う事でなれたのだという、スーパータトバコンボであるらしい。

 

『コズミック』

 

ベルトに差し込まれたスイッチをフォーゼが押す事によって、フォーゼの身体が、メタリックな水色となって胸の部分は、何処かディケイドのコンプリートフォームを思わせる、スイッチのパネルが展開している。

 

これも本人に聞いたのだが、フォーゼが持つ全てのスイッチの能力を最大限に活かす事が出来る、最強のフォーム。

 

コズミックステイツだという。

 

『インフィニティ』

 

ウィザードが銀に輝く指輪を使い、姿を変貌させる。

 

相変わらず、凄い勢いでベルトから音声が流れていく。

 

ボウとか、ザバーンや、ビューなど、色んな自然現象の擬音に包まれ、ウィザードの姿が全身白銀となった。

 

きっとこの姿が、ウィザードの最強フォームなのだろう。

 

俺達は、最大級の力を携えて、再び特攻を仕掛ける。

 

ディオスはそれでも臆せず、攻めに来るが、今度は全員がただでやられたりはしない。

 

何故なら、俺達には覚悟があるからだ。

 

それは意思を貫くという覚悟。

 

確かにディアスは、俺達一人一人では敵わない、強大な力を持っている。

 

でも、今のディアスがしようとしている事は、ただ全てに嘆いて全てを無かった事にしようとしているだけだ。

 

例え後悔して、絶望したとしても……まだ守るべきものがあるのなら、それを成す力が自分にあるのだとすれば、人は前に進んでいくべきだと俺は思う。

 

ディアスにだって、受け継いだ先代の意思があった筈だ。

 

彼がどれだけの絶望を味わったのか、俺には想像する事しか出来ないが……だけど、それに同情する事は出来ない。

 

人には生まれ持った運命から逃げる事は出来ないだろう。

 

でも、その運命に抗い、戦う事は出来るんだ。

 

俺にその事を教えてくれたのは、画面越しに見続け、憧れた仮面の戦士達。

 

戦う意味を教えてくれたのは、こんな俺と共に戦い続けてくれた相棒と、守りたい大切な人達だった。

 

だから俺は……俺達はこんな運命に負ける訳にはいかない!

 

俺達は順に飛んで、ディアスに対して右足を突き出す。

 

まず最初にクウガが蹴りを決めて、次にアギト、龍騎、ファイズ、ブレイド、響鬼、カブト、電王、キバ、ディケイド、ダブル、オーズ、フォーゼ、ウィザードが一撃づつ叩き込む。

 

「はああああああああああああ!」

 

「せいはああああああああああ!」

 

そして最後に、俺と鎧武が必殺の一撃をディアスに対して放った。

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