afnすとーりー:キツネノボタンとの日々   作:hiden456

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朝布団から出たくない時にはいちゃいちゃしたいよね、そんな秋桜


寝起き

朝、温かな布団と微睡の中で、キツネノボタンのぬくもりを感じる。

「団長、えへへ」

特にこちらに何かをするでもなく、寝る前に横向きに向かい合って抱きしめたままの彼女が先に起きていたようだ。

腕と胸に触れる彼女の小柄な体は柔らかいのだが、無意識に抱き寄せる腕に力が入ってしまう。

「ん、団長、起きてる?」

多分もうすぐ目が開く。意識は大分覚醒してるのだが、まだもう少しだけかかりそうだ。

「むふふ」

こちらの胸や頬に頬ずりするキツネノボタン。思わず顔がにやけてしまう。

それを見咎めたのかキツネノボタンが

「団長、起きてる。お返事は?」

そう問いかけてきた。返事をするため口を開く。なんとか声は出そうだ。

…おはよう、キツネノボタン。別に起こしてくれても良かったんだぞ。

「団長の寝顔、堪能してた。可愛い」

全く、敵わない。普通男が可愛いなどと言われて嬉しいものなのだろうかと思っていたが、彼女に言われたら何故か納得してしまう。

「それよりも団長、起きたならちゅーして良いよね、んーー」

唇を近づけて来るキツネノボタン。流石に寝起きは自分の口臭がしないか気になる。そう言って彼女を引き留めた。

謝罪するように頭を撫でながら、もう片方の手で口を覆い、自分の息の匂いを嗅ぐ。

「別に気にしないけど」

こちらが気にするのだ。…多分大丈夫だ。

「待たされたお仕置き、団長、仰向けになって?」

そう言い、布団の上でころりと押し倒される、もとい転がされる。

仰向けになったこちらの上に覆いかぶさるように乗るキツネノボタン。

さしたる重みは感じないが、これで自分はキツネノボタンから完全に逃れる事ができなくなってしまった。

「ふふふ、その通り、今朝の団長もわたしだけのもの。んちゅー」

そのままキツネノボタンの腕がこちらの首に回され、そしてキスをされる。

「ん、はむ、だんちょー」

はむはむとこちらを食べるようにむしゃぶりつき、唇がしっかりとくっついたと思えば小さな舌が伸びてきて、こちらの舌に絡みつく。

特に魔力を込めたりはされてる様子は無いが、正直もう純粋なキスの腕で彼女に勝てる気ががしない。その上、こちらの後頭部はしっかり布団に押し付けられているため、逃れる事は不可能だ。

だが、彼女にいろいろ教えなさいと言われた手前、ここで負けを認める訳にはいかない。

彼女の腕はこちらの首に回されており、手の自由は効く。その手で彼女の後頭部と腰を撫でる。

「むふー…あむ、ちゅっ」

心地よさそうな彼女の耳と尻尾も触って行く。

「ん、んんっ!? だんちょぉ、それはひきょうぅ」

何が卑怯な物か。そう白々しく、彼女の隙を突いてその舌に仕返しをしてゆく。

舐め回し、吸い上げ、抵抗の素振りがあれば耳を尻尾を攻め、切なげな彼女の舌を丹念に味わい尽くす。

「ん、やら、らめ、だんちょう、んむ、んんんー!」

こちらは押し倒されているのだから、こちらから唇を放す事はできない。

「ん、んむ、んむ、じゅっ…ん、だんちょぉ、だんちょぉ…!」

可愛らしい反応に満足し、耳から手を放し彼女の頭を自由にする。

「ぷは、ん、はぁ、んむぅ……」

口を放して息を吸い込むキツネノボタンに、団長はキツネノボタンのもののはずだったのだが、などととぼけた事を言ってみる。

「…団長、きちく」

そうつぶやいたキツネノボタンは少し布団にもぐるように身体ごと下がり、こちらの胸に頭をぴたっと押し付けた。鼻先に彼女の耳が当たっている。

そのまま耳にしゃぶりつきたい衝動もあったが、それは我慢し、彼女の背中に手を回し慈しむように撫でる。

まぁ、キツネノボタンがキスをしながらこちらの身体の他の部分を触られたら、きっと同じようにされるがままになってしまう。そう、彼女にネタばらしをする。これでもう同じ手段は使えない。

「なるほどなるほど。でも、わたし団長にちゅーするのも好きだし、こうやって一方的にされるのも、別に嫌いじゃない」

嬉しい限りだ。これからも、毎日キスをしよう。団長が勝てなくなるまでキスをして、最後にはキツネノボタンに一方的にキスをされる事になっても、キスをしよう。そう彼女に伝える。

「わかった。でも、それは違う。団長もわたしとちゅーして、もっとわたしの気持ちいい所、研究しなさい。そうしたら、団長も上手になって、ずっと、団長に教えて貰える」

それもそうだな。二人で一緒に、もっと上手になろう。

「もちろん、ちゅー以外も、よろしくね、団長」

こちらこそ、よろしく頼む。そう言ったところで時計を見る。

……そろそろ、起きないとまずい。と言うか今日の予定に対して、朝食の時間が残っているか怪しい。

「あ、ほんとだ」

 

そのまま二人でばたばたと着替え、騎士団長と花騎士の生活に戻っていくのだった。

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