思っていたよりも随分時間が経っちゃいました。
書こうと思ったことが書けなかったり。
余計なこと思いついたりで、うーん。
後半がちょっと推敲足りてないのですが、投稿したいので投稿しちゃいます。
あと、1話2話をちょっと書き足したりしたので、見てもらえると嬉しいです。
孤児院の一日の終わりはとても早い。
僅かな灯火の油も惜しんで日没には皆が床に就く。
朝には大小高低様々な賛美歌が響き、昼にはきゃらきゃらと子供特有の甲高い声が空まで届く我らが住処も、夜にはひっそりと、それこそ猫や鴉の声がよく聞こえるくらいに静まり返る。
まるで国中が眠りについた眠り姫の童話のようで。
幼い頃の私は一人だけ起きているのが怖くて怖くて、誰かのベッドによく潜り込んだものだ。
最初の頃は驚かれたが、そのうちに慣れたのか何も言われなくなった。
それどころかむしろ、引き摺りこまれたり引っ張り蛸になったりする始末だ。
子供というのは夢中になると加減を忘れたりしてしまうもので。
一回だけだが、余りに遠慮なく両腕を引っ張るものだから痛くて泣いてしまった。
なんとか堪えようとしたのだが、食い縛った歯の隙間から漏れ出た声に、なんで私が我慢しなきゃいけないんだ、と思ったらもう目の端に溢れてきて。
一度限界を超えると、人間、抑えが効かなくなるもので、どうしようもなかった。
断じて、私が泣き虫だったというわけではない。
その後。
私の涙に皆が怯んだ隙に、手を振り解いてターニャのベッドに逃げ込んでみたのだが。
いつもは邪険にする彼女もこの時ばかりは黙って受け入れてくれた。
ロリコンは、転んでもタダでは起き上がらないのだ。
ターニャがデレたっ、と調子に乗って頬とか耳とか髪とかにキスしてたら眠れないと怒られたが。
ちなみに腕枕は一年中ダメだけど、冬ならハグはオッケー。理由は痺れたりしないし温かいからだって。
念の為、筋肉量が多めだから良い発熱量だろうとか言って、男の人と同衾しちゃダメだよと伝えておいた。
酷いことに、そんな非常識なことをするのは君しかいないと返されたので、非常識人として有無も言わせず、彼女を引き摺りこんで一緒に寝た。
そんな夜の事情も私が大人になると変わった。
男女七にして同衾せず、というわけではない。
単純に夜が怖くなくなったので、一人で寝られるようになったのだ。
まぁ、それとこれとは話が別で、未だに夜這いは続けているのだけれどね。
恐怖の檻から解放された私の最近の趣味は、毎日だと怒られるから時々、こっそり部屋を抜け出して星を眺めることである。
これが綺麗なのだ。
世界が違うからか、知っている星座は一つも見つからないけれど、夜が綻んだようにポロポロと光を零す感動は変わらなかった。
一つ一つの輝きが、透明で、純粋で、単調で。
眺めているとだんだんと落ち着いていく。
永遠にも思えるこの光景が、忙しない日常から私を掬いあげて、一時の安らぎをくれるのだ。
もしかしてと思って探してみた、紫色だったり、緑色に光る星は今のところない。
青白赤のトリコロールな星ばっかりというわけだ。
月も一つしかないし皆既月食で染まる色は赤。
地図を見れば一発で分かることだけど。
この世界は前世の世界に似過ぎている。
異世界転生の楽しみの半分の半分……よりちょっと多いくらいは無くなってしまった。
前人未踏の秘境探検とかしてみたかったのだ。でも地球と殆ど一緒なら、空を浮いてる島とか絶対に無いだろう。悲しい。
私が自分で探検しようとしても、実現できるのは数十年は先のことじゃなかろうか。探検の流行りはもう終わっていて、スポンサーを見つけるのも一苦労しそうだ。
それに、漏れ聞く噂や前世の歴史を踏まえれば、世界大戦は確実に起きる。
その数十年先に、私は生き残っているのだろうか。
遠くを見れば、ガス灯で色付く帝都がある。
綺麗な街だ。
重厚な石造りの街並みは揺るがない確かな空気を持っている。連綿と続く歴史がそうさせるのだろう。
夜闇の中で冷厳と立つ様は月のように神秘的だ。
星空に勝るとも劣らない。けれど。
戦争が始まれば淀んでいくのだろう。
避けようもない敵意と、不満と、狂気とで。
チャプンと水音がした。
「ガブリエラ、こんな所にいたの」
振り返ると、クールビューティーなアニエスちゃんがいました。パジャマ姿で可愛い。
そして何故かバケツとパンツを持っている。
ほんと何でだ。まさかぬいぐるみ代わりだろうか。
彼女は確か移民の五世だったか、六世だったか、フワフワとした黒髪をしている碧眼の華奢な女の子だ。
どうも重かったらしい。腕が震えていたから、バケツは代わりに持ってあげた。
雑巾が熱帯魚よろしくバケツの中を泳いでいる。これが可愛かったりするのだろうか。私には分からない。
両手で持っても重すぎたのですぐに床に下ろした。
パンツは、何だか見覚えがあるというか、どう見ても私のものなんだけれど、何で持っているか怖くて聞けないのでスルーする。
「アニー? どうしたの?」
「どうしたの? じゃないわ。ベッドがもぬけの殻なんだもの。いつまで待っても潜ってこないし、戻ってこないし」
そういえば今日はアニエスちゃんの日だった。
ここまで追ってくるなんて凄い執念だ。
たぶん、というか疑いようもなく、怒っている。眉間が寄っているのも見間違えじゃなくて本当のことなんだろう。
やってしまった。
「怖くてお手洗いから帰れなくなったのかなと思って、迎えに行けばいないし」
「それ、一昨年の話だよう」
とっても心外である。
あと恥ずかしいのでその話は蒸し返さないで。
「探検の真似事でもして、粗相しちゃったから帰れなくて泣いてるんだろうなって探し回っても、中々見つからないんだもの」
「そんなに子供じゃないよ私」
一体私はアニーにどう思われているんだ。
何となく、想像はつくけど。
遺憾の意を表明したい。
「人を心配させるうちは子供なのよって、シュヴェスターが言っていたわ」
むむ。
ぐうの音も出ません、はい。
でもどうしてだか素直に謝れない。
「心配してくれたの? 嬉しい!」
だから、こんな風におどけてしまう。
「誤魔化さないで。ごめんなさいは?」
「ごめんなさい」
「はい、良い子良い子」
良い子なのはアニーの方だ。
仮にも元大人が嘆かわしい、本当に。
「それと、お話は署で聞きます」
「ええ!? そんなぁ、私謝ったよ。アニー」
「ごめんで済むなら警察はいりません」
ベッドの中で滅茶苦茶怒られた。
それと、彼女が持ってたパンツが何処かに消えた。
心当たりはないと供述しているアニエス被疑者と一緒に探したけど見つからなかった。怪しい。
まったく、パンツに罪はないというのに。
おお、可哀想な私のパンツ。
神よ、どうか私をパンツの元へお導き下さい。
後日、被告人ナターリヤの不法所持が判明。
神の恩寵だろうか。しょぼいが。
あと疑っちゃってごめんねアニー。
ペラリと頁を捲る。
読み書きの自習計画は未だに続行中で、やっと歴史書の中の文が所々読めるようになった。
帝国語は名詞の頭文字が必ず大文字になるから、多少の文法知識が身につけば少しは文意が辿れるのだ。
それに、分からない所は彼女に聞けば教えてくれる。お陰様で、今まで何とか間違えた解釈をせずに済んでいる。
とはいえ、それも数年もすれば古い知識になってしまうのだろうけど。
「……何か付いてるか?」
「ん〜ん、なーんにも」
むふ、気づいてないみたい。
首筋の、私が付けたキスマーク。
それ以外は、なーんにも付いてませんよ?
集中が切れる度に、目が合うまでターニャを眺めては、また本に向かう。
インクと紙の匂いに包まれながら文字を追うのは、何だか不思議な気分になる。
森にいるかのように、余計な思考が全て抜け落ちて、情報だけで満たされていく。
詰め込みすぎると、頭が痛くなるけれど、その痛みがちょっと気持ち良かったりする、時もある。
頬杖をついてボーッと眺める。
前世ではまるで読めもしなかった刺々しい文字。
実用性を疑っていたけれど、慣れるとどれが何の文字なのか、案外認識できる。
でも、読めるのと読み易いのは別なんだよね。
ゴシック体なんてものはまだないみたい。
特許申請でもしてみようかしらん。
デザイン案なら著作権なのかな?
まぁ、孤児の女の子の発明なんて、絶対誰かに成果を横取りされたり、台無しにされたりするよね。
こっちの世界でも、ラダイト運動にあたるものは起きているんだし。
ほんと、将来、どうしようかな。
「……むん」
「…………」
あれ、どこまで読んだっけ。ページ戻ろ。
ここ……は読んだ。次のページからだ。
「……むむーん」
「………………」
どうも、本の内容とは別のことを考えてしまう。
今日はもう、疲れちゃったみたいだ。
文字が目を滑って、内容を何も掴めない。
うん、勉強の時間は終わり!
パタンと閉じて、書架へ返しに行く。
「……諦めたのか」
ターニャちゃんはまだ読書を続けそうだし。
遊びに行くほどの体力も残ってないし。
うーん、絵本でも眺めてようかな。
推しの絵師の絵本はいつ見ても飽きないのだ。
一冊選んで、紙を広げてペンを手に、いざ。
ベッドには持ち込めないから、苦肉の策として、いつも模写を試みている。
見様見真似で描いてみても、子供だからか思うような線が書けないのだけど。
段々と上手くなっている気がする。
今日のお題は、三日月に腰掛けた魔女。
下界を見下ろして、流れ星を降らせている。
薄らと浮かんだ微笑みは気まぐれな猫の様。
「ねぇねぇターニャターニャ」
「どうした」
絵本を見ていると、思うことがある。
「魔法って本当にあるのかな」
歴史書にはその影響が所々現れている。
でも、生まれてこの方、それらしい現象にも人にも物にも、まるで出会ったことがない。
この世界ではあるとは聞いていても、実物も見ずに信じられはしなかった。
「忌々しいことにある」
「忌々しいんだ……」
嫌いなのは存在xだけじゃなかったらしい。
魔法も彼女に何かしたのだろうか。
「恐らく、私は魔導適性があるのだろうが」
「え、なんで分かるの?」
自信があるというより、確信しているようだったから、つい聞いてしまった。
だけど、珍しくすぐに答えが返ってこない。
見やると、口に手を当てていた。
表情の動きは少しだけに抑えちゃったようだけど、少なくとも何かを恐れていたりする様子はないね。
地雷を踏み抜いたわけではなさそうでホッとした。
全く、脊髄反射で反応しちゃダメなのに。
最近は本能で行動し過ぎたな。
「……あー、秘密だ」
「……ふーん?」
何だか知らないけど弱みを握ってしまった気がする。
うーん、隠し事はなんだろう。
もしかして、存在xと契約したとか?
僕と契約して魔法少女になってよって。
「じゃあ、ターニャは魔女っ子なんだね。いいな〜、可愛いな〜」
「……は? え、可愛い?」
ちなみに、もう一つだけ。
彼女の弱みを握ってたりする。
まぁ、予想はついてるだろうけれど。
「知らないの? ほら、見てこの絵」
「う、ん?」
魔女の絵を見せる。
会心の出来だ。これはよく描けてる。
「魔女っ子は可愛いの最先端なんだよ?」
「…………おにょれ」
「……」
「存在xに、災いあれ!!」
どうしてそこで存在xへの呪詛が出る。
おうまいがーのターニャ版なのかな?
「……ターニャどこ行っちゃうのー」
プルプル震えて一喝したと思ったら。
ピューって、逃げられてしまった。
とっても分かりやすい。
彼女、自分が可愛い存在だということを断固として認めないのである。
恥ずかしがってるのも可愛いよって伝えたら、羞恥心の永久機関になりそうだ。
余談だけど、可愛いの最先端は嘘である。
そもそも、魔女っ子なんて概念、まだこの世界にはない。あったら驚きだ。
でも、彼女。
可愛いもの関係の知識にはとても疎い。
誰かが無粋なことでもしない限り、ずっと勘違いしたまま恥ずかしがってるんじゃなかろうか。
世の中の為になることをするのは、存外、清々しい気分になるものだな。
あれ、あれれ、ターニャ?
本をしまい忘れてるのは別に良いけど。
これ、どこから持ってきた本なの。
日が暮れ、暗くなった中ではろくに記号も読み取れず、しかも馴染みの無い本だ。
たった一冊しまうだけで30分もかかった。
お夕飯はナタリー達が守ってくれてたけど。
ただでさえ薄いスープが冷めてて泣けた。
ぐすん。
義務教育が始まった。
といっても朝起きる時間は変わらない。
朝ご飯は皆で、がうちの方針だからだ。
ナタリーが正面、ターニャが対角、アニーが横の席に座る。
泥棒事件以来、被告人ナターリヤは私の隣じゃなくて正面へと連行されている。
対角じゃないのはターニャの温情だ。
もしかしたらパンツ質をとられてるのかもしれないけど、執行猶予中に再犯を犯すなんてことは、たぶん、恐らく、ないんじゃないかなって私は思うよ、うん。
「「「父よ、あなたの慈しみに「感謝して、この食事をいただきます。ここに用意されたものを祝福し、私達の心と體を支える糧とします」してください。私達の主によって。アーメン」」」
一同揃っての食事は温かい志、というよりは。
祈りは皆でするという宗教的指針と、バラバラに食事の準備なんて贅沢はできないという経済的問題が理由だったりする。
「ターニャ、また誤魔化したでしょ」
ビシッとナタリーが弾劾した。
「私も聞いていたわ」
「これは、個人の信条に絡む繊細な問題だ」
いつもの事ではあるけれど。
ターニャは存在xについてだけは頑なだ。
このやりとりも最早一種の儀式になっている。
「別に、口先だけで言えばいいんじゃない?」
「発する言葉が人を形作るんだ」
「むーん」
まぁ、言ってることは最もである。
でも、この時代だとまだそれは生き辛いと思うんだけどなあ。
「口先だけって、何てこと言うの、ガビ?」
「ひんっ。ナタリーその言い方私のトラウマなんだからやめてよ〜」
びっくりして顔色を窺ったらちょっとムスーッとしてた。
そう、当たり前のように日常に、人々に、宗教は浸透しているのだ。
宗教と関わらないのは難しい。
例えば学校は、うちの宗派の運営する所だ。
政治にもしっかりと食い込んでいる。
共産主義のルーシー連邦とかにでも行かないと、これから逃れるのは難しい。
今の発言は、日本人的には、手は適当に洗って参拝しようぜとか、そんなところだろうか。
注意するほどではないけれど、面と向かって言われるとムッとなることを言ってしまったようだ。
少し自分に失望してしまう。
「ふーん、なでなで要る?」
「欲しい」
欲しい。
「とんだマッチポンプだな」
「ダメよガビ、盗人の思うつぼよ」
ハッ。危ない危ない。
「そうだね。アニーがなでなでして」
ちょっと気を許すとこれだから、もう。
このパンツ泥棒め。
「だぁーっそれはもう謝ったでしょ!」
パンが八つ裂きにされる。
ああ、可哀想な黒パン。
この世に生まれたばっかりに。
こんな目に遭うだなんて、そんな非道な。
「あれのお陰で、ガビにもターニャにも警戒されたのよ。悲しかったわぁ。ごめんで済むなら警察はいりません」
「そう、警察はいりません。にしても意外だねターニャ」
「ちょっとガビ、変な所だけ切り取らないの」
彼女が放った言葉、存在xめと呪詛を吐いているのに、中々似つかわしくないものだったのだ。
「何がだ?」
「私の特権がアニーに盗られたぁ……」
「取ったとは心外な。この子は皆のものよ」
「だってターニャ、神様嫌いなのに、『はじめに言葉ありき』云々みたいなこと言うんだもの。アニー、私は私のものです」
全く、しれっと共有されては困る。
私のプライベートがなくなってしまう。
「む、これは人間の理性による成果たる知見であって、そんなものを援用したわけではない」
それは分かってますとも。
やっぱりターニャは存在xを嫌ってはいるけれど、避けるほどに頓着はしてないみたいだ。
「気を付けてガビ、こうやってアニーは外堀を埋めてくのよ。恐ろしいったらないわ」
「ナタリーのは自分で埋めたんでしょう」
……今の発言は、私のはアニーが埋めてるってことだよね。間違いなく。
むん、と唸りながら目を合わせる。
首を傾げて惚けるんじゃありません!
「やっぱりターニャが一番安心できるなぁ」
「「むぅ、ターニャはずるい」わ」
はぁ、とため息が聞こえた。
振り向くと、彼女が胡乱な目で二人を見ていた。
「二人共、猫は追えば逃げるものだぞ」
「にゃんにゃーん?」
「にゃにゃにゃーん?」
え、あざと可愛い。最高。
ターニャグッジョブ。
「にゃーん」
とりあえずそれっぽく返事をしてみる。
「あら、了承が得られたわ」
「奇遇ね、私もなのよ」
「何を!? してないよ!?」
なに言質取ったことにしようとしてるの!?
そんなのはなしです空約束です!!
「三人とも、学校に遅れるぞ」
む、まずい。ターニャが食べ終わりかけだ。
足を引っ張らなくては。
「ターニャ、早食いさんなんだ、可愛い」
「可愛いわね」
「ターニャ可愛いよー」
いや、私もかなり適当なこと言ったけど、二人とも援護射撃が雑過ぎるよぅ……。
「お前達が喋り過ぎなんだ。それと、べつに早食いは可愛くなんてないだろう。もう騙されないぞガブリエラ」
「ギャップ萌えする、ほんとほんと」
クッ、援軍には期待できずとも私は諦めない!
ターニャ! 可愛い! ギャップ萌え!
ターニャ! 可愛い! ギャップ萌え!
……早食いはターニャ的には可愛くない。
心にメモメモっと。
「はぁ、もう私は行く」
「ターニャ、終わりの祈りは?」
忘れていた、とボヤいてターニャが席に着いた。
なんだかんだで、可愛いと言われるのは未だに慣れないみたいだ。
三人が食器を置いて手を組む。
え、三人?
「……感謝のうちにこの食事を終わります。慈しみを忘れず、全ての人の幸せを祈りながら」
「「父よ、感謝のうちにこの食事を終わります。あなたの慈しみを忘れず、全ての人の幸せを祈りながら。私達の主によって。アーメン」」
「もう、またちゃんと言わないで」
「アーメンは言ってもいいんじゃない?」
「待って、皆もう食べ終わっちゃったの」
私だけまだパンが残っている。
スープをうっかり飲みきってしまったので、間違いなく時間がかかる。
「可愛い早食いさんなので」
「可愛い早食いさんだからね」
二人で笑いあって楽しそうである。
こういう時に限って仲がいいんだから、もう。
「「「先に失礼するぞ」」」
酷い。ご丁寧にハモりまでして。
「……真似をするな」
「減るものでもないじゃない、別に」
「一度言ってみたかったのよねー、これ」
「待って、待ってよぅ、待ってってばー!」
置いてけぼりにされた。
走って追いかけたら吐きそうになった。
泣くぞ。泣いちゃうぞ。
ぐすん。
ロリコンの信仰告白→できなかった
身体測定まで話を進める→できなかった
今回の予定はどれも未達。残念。
次回できたらいいなぁ。
感想、評価、お気に入りありがとうございます!
投稿も進行もゆっくりなのですが、どうぞよろしくお願いします。