最弱先輩に憧れて   作:@深夜

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バーテックス戦中編です
どうぞ


その参

 

 

 

 

「え?戦ってるって、、」

 

いきなりの事実に驚く友奈。

まさか自分の友達がすでに戦闘中なんて、思いもよるまい。当たり前の反応である。

 

「・・とりあえずここからはあたしと、樹に任せて。翔助の助太刀に行ってくる間に友奈、東郷を連れて逃げなさい。」

 

そう風が話すと樹も二人の前に立ちスマホを操作して数秒後には眩しい光が晴れると同時にいつもと違う姿に変身していた。風は黄色を基調とした服、樹は黄緑を基調とした勇者服を身に纏っていた。

 

そして二人はバーテックスのもとに跳んでいった。

 

 

 

 

 

ただいま交戦中の僕です。

まぁね、あのバーテックスはいかんせん爆弾がめんどくさいね。

中々に火力が高いので無理に突っ切ってごり押し突破も無理かなー

 

・・まぁ、やろうと思えばできるんだけどこの位置での戦闘は多分スマホを見るに勇者部の四人にも見えるだろうからやらない

 

昔に勇者三人でバーテックスへの作戦を考えていた時に、

『僕が斬り込み隊長をやろうか?』

と言ったところみんなに圧のある笑顔で

「無茶しすぎだよ?」

と言われたのでそれ以降はやらないようにしております。

 

しかしまぁ、どうするかね。

ハンマーでも投げてみようか?

そんな事を考えていると後ろから声が聞こえてきた。

 

「おーい。翔助ー!」

 

「翔助先輩ー!」

 

お、増援かありがたい。

でも二人だけ?友奈ちゃんと美森ちゃんはどうしたんだろうか?

 

『風先輩、二人はどうしたんですか?』

 

「・・二人には逃げてもらおうと思ってるわ。何も伝えてなかったし、こんな危険なことには巻き込みたくないし、、」

 

優しい風先輩らしいね。

巻き込みたくない、、か。

おそらく樹ちゃんもできれば逃がしてあげたかかったんだろうけど、樹ちゃんのことだから自分の気持ちを先輩に伝えて折れてもらったんだろうね。

 

しかし、あの二人が逃げろと言われておとなしく従うだろうか?特に友奈ちゃん。

 

そう疑問を浮かべているとバーテックスが空気を読まずに爆弾を放出してくる。

 

「危ない!樹!前前!」

 

「えっ?きゃあ!」

 

その爆弾に一つ剣をなげて相殺するが、もう1つの爆弾には手が回らず爆風を食らってしまう。

さらにあの爆弾は案外連発がきくらしく、もう一発を友奈ちゃん達の方向に向けて発射していたのでもう、一個の剣を投げて爆発させる。

 

『危ないなぁ。大丈夫かい?二人とも』

 

「あたしは大丈夫よ。樹は?」

 

「わたしも大丈夫、けほっけほっ」

 

んー強いというよりめんどうだなあれ。

相殺しようにも近いと爆風を食らってしまうので中々めんどくさいのである。

しかもまた発射しようとしているところから、クールタイムも少なめなのだろう。

 

だけど、やられっぱなしじゃ面白くない

 

『そこかな?』

 

発射直後にハンマーを投げて爆発させて、バーテックスに自分の爆弾をもろに、直爆させる。再生こそはするものの、負傷の具合から少しの間は爆弾は出せないだろうね

 

「ナイス翔助!あたし達もいくわよ!」

 

「う、うんお姉ちゃん。」

 

なるほど先輩は大剣、樹ちゃんはワイヤーか。樹ちゃんのは応用が効きそうだな。

先輩はもし自由に剣の大きさを変えられたりするなら防御にも使えそうだな。

 

 

 

その後の戦闘ではバーテックスが思いの外再生スピードが早く、爆弾をポンポン出していたことによって劣勢になりつつあった

 

「くっ、やっぱり爆弾が厄介ね。」

 

だからといって長期戦もまずいだろう。

こちらは神樹の力によって強化されてるとはいえ、中身は人間。体力には限りがある

あちらはおそらくそんなものないだろうな

 

バーテックスが再び爆弾を連発してくる

 

「な!?まずっ、、きゃあ!」

 

「お姉ちゃん!っ!」

 

ちっ、僕の勇者としての武器は残念ながら使った後クールタイムがある。

二人共武器での防御をするが、さすがに間に合わず、いくつか爆弾の侵入を許した。

二人とは少し距離があるが無理やり足で地面を蹴りとばし、二人の間に割って入るが

爆発をもろに三人で食らってしまう。

 

 

少したって目を開くと、先輩も樹ちゃんも地面に倒れていた。

呼吸音も聞こえるし、目もあけているところから見て意識は全然あるだろうね。

 

「く、くそっまずいわね、、」

 

「けほっけほっ!」

 

傷の具合からして体を動かそうと思えば動かせるだろう。

今回の勇者には精霊バリアというものがある。バリアがなければとっくに重傷、もしくは死んでいただろう。

 

バーテックスはそんな僕達を見下ろして、

まだ元気な者を脅威に思ったのか遠くの友奈ちゃんに爆弾を飛ばす。

 

『ちっ。何発かは落としたけど、一発武器の数の関係上落とせないか、、』

 

ならばと思い移動しようとするが、バーテックスが触手を僕の体に絡め、地面へと押し付けられる。

思った以上に近づかれていたみたいだ。

 

『ああーもう。武器の復活はまだかよ』

 

投げたりなんかしなければ時間をおかなくてもいいのだが、爆弾を安全に相殺するにはそれしかなく、爆発によって投げた武器はぶっ壊れるのでその後拾って再利用、ということができないのだ。

遠距離手段の少なさが本当に辛い。

しかも使い捨てだし、、

 

 

爆弾が二人に向かって爆発するかと思ったその時、大きな声が続けて聞こえた。

 

「私はみんなが傷つくところなんて、見たくない!」

 

「誰かが傷つくなら、、」

 

「誰かが辛い思いをするなら、、」

 

「みんながそんな思いをするなら、、」

 

 

「私が守る!!」

 

赤かった髪が、桜色に変わっていく。

爆弾を避けるだけでなく、爆風を利用して前へと大きく跳ぶ。

翔助を捕らえているバーテックスに向かって大きく叫びながら拳を振りかざし、

 

 

「勇者・・パアァァンチッ!!」

 

 

バーテックスを吹っ飛ばした。

 

 

「まだ怖いっていう気持ちはあるよ、、、

だけど。」

 

「讃州中学2年、勇者部所属・結城 友奈」

 

「私は、、、」

 

 

 

 

 

 

 

「勇者になる!!」

 

 

 

その姿を見てついつい呟いてしまった。

 

『・・・今の君はまさに『勇者』だよ、、友奈ちゃん。』

 

 





相変わらず戦闘描写が苦手な僕です。
他の方の作品を読んで学ばさせていただいているのですが、実際に書くとなると、、
ってなります。

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