というわけでどうぞ。
さてさて、あの後美森ちゃんが加わったことによって、状況は中々優勢に傾いた。
「先輩!下がってください!」
「おっと!ナイス東郷!」
二人もいい感じになってるし、いい流れだね。さっきまでの状況とは大違いだ。
「翔助君!」
『大丈夫だよー』
蠍座の攻撃を軽くかわしつつ、長剣で切りながら進む。
他にもバーテックスの矢が飛んできたりしたが、全部避けてしまえば関係ないよな?
「えぐっ、、なんつう動きしてんのよ」
何言ってるんだよ?ただほとんど動かないで大量の矢を避けてるだけじゃないか。
その後みんなで蠍座、蟹座、射手座それぞれ儀式を行って無事終わることができた。
それと今回の戦いでわかったのが、御霊はそれぞれ能力がちがうということだ。
分裂や、俊敏なやつだったりなど、それぞれちがうということがわかった。
前回はただ単純に固かっただけでそう考えると前回は楽だったのかもしれないね。
戦闘終了後----
「あ、あの、、ごめんね。東郷ずっと黙ってたりして。」
「いえ、いいんです。私も言い過ぎましたし、、それに内容が内容ですし。それに私も覚悟を決めましたから。」
「私も勇者としてがんばります。」
「・・そっか。よし、一緒に国防に励みましょう!」
「国防・・はい!」
はい、仲直りっと。
やっぱりなんやかんやで仲直りできたね
二人ともすれ違ってただけで、ちゃんと話し合えば理解し合えると思ったんだよ。
というか、美森ちゃん。『国防』って聞いたとたんにいい笑顔になったねー
そういえば昔『国防仮面』ってやつやってたっけ銀ちゃん、須美ちゃん、園子ちゃんの三人で。
僕?少し離れたところで苦笑しながら見てたよ?今更ヒーローごっこはちょっとね
「そういえば、友奈ちゃん。課題は?」
「え?あっ!課題のことすっかり忘れてたよ、、勇者アプリのことで頭がいっぱいだったよー」
「うふふ。そのことでは私も手伝ったりしないから、頑張ってね?」
まぁ、勇者の活動もあったからね。
僕はもうやっておいたけど
「そ、そんな~!翔助君~?」
『あはは。僕頭悪いけど、それでいいなら手伝うよ?』
「翔助君、あまり友奈ちゃんを甘やかさないでよ?それにテストで毎回満点ばっかとってるのに何言ってるのかしら?」
うん、お母さんかな?
完全に言動が厳しい母なんだけど。
んーでも友奈ちゃんが可哀想だし、、なら
『あらら、バレちゃった。まぁ今回だけはいいんじゃないかい?この頃勇者としての活動で忙しかったし、、ね?』
「翔助君、、!」
「もう。あなたは甘いんだから、、」
「「夫婦か(ですか)」」
実にあったかいやり取りだ。
僕達は勇者といういつ亡くなっても不思議じゃないような役目があるんだ。
一つ一つのやり取りを大切にしていきたいなとしみじみ思ったのだった。
二度目の戦いから1ヶ月ぐらい経った。
1ヶ月間の日々は平和だった。
しいていうなら少し緊張感ができた位だ
迷子の猫を探したりしていつも通りだった
あ、そうそう。僕、勇者部に入りました。
なんか先輩が言うには、
「あんたも一緒に勇者として戦ってるんだから勇者部に入りなさい?」
ということらしい。
しかしまぁ、女の子だらけの部活に入るのは抵抗があったのだが、友達に同じような子がいたのを思いだしたので何とか励みにして入ることができた。
まあ、あの子は「ハーレムだー!!」って狂喜乱舞してたけどね。
そして遂に三度目の樹海化が訪れた。
「結構久しぶりだけど、皆大丈夫よね?」
「だ、大丈夫ですよ!」
「が、頑張るよ!」
「私はテキストを見ていたので。」
『上に同じくです。』
勇者の強化ってすごいね。少し離れていてなおかつ移動中でも会話ができるなんて。
「よーし。それじゃあ気合い入れていくわよー?勇者部5ヶ条1つ、『成せば大抵なんとかなる!』勇者部ファイトー!!」
「「「オー!」」」
『あはは。気合い十分だね、皆。』
勇者部のボルテージはマックスみたいだ
頼もしいねー皆。
バーテックスのもとにたどり着いた。
どうやら今回は山羊座らしく、風先輩がバーテックスの説明をしようとした時、、
敵の上空から短刀が降り注いで爆発した。
「・・え?東郷さん?・・」
「いえ、わたしじゃないわ、、」
「なら翔助先輩が?」
『僕の能力に爆発させるものはないよ。皆、上を見ればわかるよ誰がやったか』
僕の言葉に皆が上を見ると、敵に向かって落下する赤い勇者の衣装を着た茶髪のツインテールの子に気づいたらしい。
んー赤か、銀ちゃんを思いだすね。
そのあとも封印の儀式を一人で行ったり、山洋座の御霊が煙を出して勇者部の視覚を奪っている中。その少女は、
「そんなもの・・気配で見えてんのよ!」
と言い軽く一閃して、足りなかった火力を着地後になげた短刀が見事切れこみに入り爆発と共に砂になっていた。
「・・うし!殲・・滅!」
「諸行無常」
少女の声と共にもう一つ聞こえたが、おそらく隣にいた戦国武将のような鎧を着た精霊の声だろう。
まさか一人でバーテックスを殲滅するとはね、、恐れいったよ。
勇者部の三人はどうやらあまりの早業によって声もでない様子だ。
美森ちゃんは至って冷静だったね。
そんな僕達に向かってその少女は近づいてきたかと思うと、僕達の顔を見てため息をつきはじめた。
「えーっと?・・誰?」
「・・はぁ。揃いも揃ってボーっとした顔してんのねあんた達。」
「えっ」
「こんな連中が神樹様に選ばれた勇者なんですって?・・本当なの?」
何かいきなり罵倒されたんだけど、友奈ちゃんの問いかけもさらっと無視してるあたりすごい子だね。
『本当だよごめんね?とりあえず君は?』
こういう子は大体プライドが高いので、下手に刺激しないほうがいいのでとりあえず下手にでて自己紹介を促す。
「・・ふん。私は私は三好 夏凜。大赦から派遣された、正真正銘の正式な勇者よ」
ほう。さらっとしてくれるってことは、根はいい子なんだろうね。
「つまり、あんた達は用済みってわけ。はい、お疲れ様ー」
「そんな勝手に何言って、、!」
『はいストップー』
ボロクソ言われた挙げ句いきなりいらない子宣言されたので、風先輩が激昂しそうなので止める。
そんな、「なんで止めるの!!」みたいな表情をされてもね。
ここでキレても余計場が混乱するだけだ
僕が場をおさめますと風先輩に言って夏凜ちゃんに話しかける。
・・まぁ、一つ不安要素があるのだが。
『なるほどね。そちらの言い分はよくわかったよ。でもやっぱり一人より複数のほうが、数の利はあると思うよ?』
「数の利ね、、無駄に周りにいても目障りで気が散るだけだと思うけど?」
言うねー。というか、いくら夏凜ちゃんが優秀だとしても、大赦が他の勇者をやめさせたりはしないと思うんだけど、、
「というか、あんたなのね初めての男の勇者ってのは。」
ん?まぁ、そうだけど、、
いきなりどうしたんだこの子?
『うん。そうらしいね?・・それがどうかしたのかい?』
「いや?男のくせにひ弱そうな見た目してると思っただけよ。」
あらら、言われちゃったよ。
まぁ、というか男のくせして『ひ弱そう』じゃなくて『ひ弱』なんだけどね。
モゾモゾ
・・やっぱり毒舌に反応しちゃったか。
モゾモゾ
落ちついて、ね?・・え?嫌だ?
モゾモゾ
・・あんまり迷惑かけないでよ、、?
・・何か言ってよ、、
ドォン バサァ シュッ
《しゅじんをばかにするなー》ポカポカ
《しゅじんはやさしいんだぞー》ポカポカ
《このやろー!》ポカポカ
《・・・・》ポカポカ
「あいたた!な、何よこの精霊!」
『・・ごめんね。いい子達なんだけど。』
この子達は僕の精霊である。
上からしゃべってる順に、
『疾風』『陽炎』『五月雨』『轟山』
本来精霊は妖怪とかがモチーフなんだけどなぜかぼくのは違うんだよなー。
・・ちなみに他にも精霊はいるが、この子達が異質で、他の子は普通だ。
『はい、戻ってねー。』
《え、ちょっと》
《まって》
《くださいよー》
・・はい、よしok。轟山は物静かだから肩に乗ってていいよ。
『まあ、とりあえず。しばらく勇者部のみんなとバーテックスの討伐を行ってみてから決めるのも悪くないんじゃないかな?』
「・・わかったわよ。精々がっかりさせるんじゃないわよ!」
そんな事を言いながら去っていった。
あれ?心無しか逃げるように走っていたように見えたんだけど、気のせいかな?
《・・しゅじん、まちがってない》
『うん、さらっと心を読まないでくれ。でも何で逃げるように走ったのかな?』
《・・じぶんのせいれいより、しゅじんのせいれいであるぼくたちのほうが、かしこかったから》
なるほどプライド折られたから逃げたのか
「翔助君の精霊、、可愛い!」
「た、確かに、、」
・・・え?今言う?それ。
その後みんなで轟山を撫でまわしていた。
少し鬱陶しそうにしていたけど、後で一緒に寝てあげるからと言うと顔を綻ばせていた。轟山は甘えたがりだからね。
余談だが、次の日夏凜ちゃんが転校してきて、放課後、勇者部の監視をすると言ってきた。
また、忙しくなりそうだ。
はい。
バーテックス戦後半+三好夏凜ちゃんの登場+主人公の精霊の登場です。
まだ他にもいますが、一番キャラ濃いのは今回の四人です。
代償についてはいずれ触れます。