最弱先輩に憧れて   作:@深夜

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こんばんは。
いつも通り思いついたので、投稿します

では、どうぞ。


その拾五

 

 

はい、いつも通りの僕です。

美森ちゃんを寝かした少し後に勇者部の子達が来てしまい。みんな顔を真っ赤にして

問い詰められてしまった。

クラスの男の子達の時のようにのらりくらりとかわそうと思ったのだが、、

 

「翔助!!あんたねぇ!」

 

「・・・!!」

 

「翔助君!?何したの!?」

 

「さぁ、吐きなさい!!吐け!」

 

『おや、夏凜ちゃん復帰したんだね。大丈夫かい?心配したよ~?』

 

「「「話をそらすな!」」」

 

『・・こりゃ無理そうだ。わかった、わかったから。一回落ち着きなよ?』

 

「「「「落ち着けるか!」」」」

 

まぁ、無理でした。

話をそもそも聞いてくれないので打つ手なしだった・・無念。

 

 

何とか誤解をといた時みんなホッっとしていたので、改めて仲間思いな子達なんだということを実感した。

 

 

 

 

数日後----

 

「よし、これで勇者部完全復活だね!」

 

「みんなお見舞いありがとうね。」

 

[気にしなくていいんですよ美森さん]

 

「そうそう。東郷も、夏凜も気にしなくていいのよ~?」

 

「何で私を見るのよ!」

 

うん。本当に完全復活したね~。

早速風先輩の夏凜ちゃんいじりを見られて

いつも通りの日常って感じするね。

 

「この街を私達が守ったんだよね。」

 

『おいおい違うぜ友奈ちゃん?街なんて規模じゃない、世界を守ったんだぜ君達はだから誇ってもいいんだぜ?』

 

「翔助君?そこは『君達』じゃなくて『僕達』でしょ?」

 

「そうよ。・・あんただって頑張ってると思うけど、、?」

 

「お~?夏凜が翔助にデレたわよー!」

 

「風うるさいわよ!デレてないわ!」

 

[あはは、お姉ちゃん(^_^;)]

 

夏凜ちゃんありがとうね

気持ちだけでもありがたいよ。

・・樹ちゃん、その顔文字は?

 

 

「せっかく集まったし、それに夏休みも近いし、何かやりたいわよね~・・じゃあ夏凜!何か案ない?」

 

「今度はいきなり何よ、、そうね。海、とかどうかしら?」

 

「海!いいね~。風先輩どうです?」

 

「ありね!さすが夏凜だわ~。」

 

海ね~。

前世の生活では縁があまりなかったな。

・・血の海はあったけどね。それも全部僕の血だったけど、よく生きてたな僕。

改めて自分のしつこさを実感したよ

 

そう物騒な事を考えている間も夏祭りでの花火など色々と出てきたのだが、、百連発はちょっとね~。

 

「ん~。とりあえず全部やろうよ!」

 

 

友奈ちゃんの言葉と同時に夏凜ちゃんがスマホを取り出していじり始めた

かと思いきや今度は頬を緩ませていた。

少し気になったので、夏凜ちゃんに近寄って疑問を訪ねる。

 

『何か良いことでもあったのかい?』

 

「うわっ!?びっくりさせんじゃないわよ

特になんでもないってか近いわ!!」

 

『心の距離が?』

 

「物理的な距離よ!!」

 

 

そう夏凜ちゃんと漫才している間、みんなクスクス笑ってくれていたので一芝居うった価値があるなぁと思った。

少し後で怒られちゃったけど。

 

 

 

 

・・何回でも言うけど、やっぱりみんないい子達ばっかりだ。

優しくて、可愛くて、何より暖かくて。

 

そんな物に僕なんかが本当に浸かってていいのだろうか?

僕なんかよりも、もっと幸福になるべき人はたくさんいる筈だ。

 

 

 

僕だって夢を見る

それも恐らく悪夢と分類される夢をだ。

 

 

「痛い!痛いよ、、父さん、母さん、、やめてください、、お願いします、、」

 

「ちっ。うるせぇな~。いいか?お前は仕方なく産んでやって仕方なく家においてやってんだぞ?・・そんなお前は俺達のストレス発散器具が無難なんだよ!」

 

「でも父さん。僕ご飯『一年』も食べてないよ、、」

 

「はぁ?何言ってんの?たった一年でしょうが?いや~助かるわー。あんたの食事がいらないってわかったおかげで、だいぶ無駄な食費が減るわ~」

 

「・・じゃあ父さん母さん。何で僕だけ外で寝ないと駄目なの、、?」

 

「ケッ!お前みたいな気持ち悪いやつ家においておいたら何があるかわからねぇだろうがよ。」

 

「もうお父さん!それだけじゃないでしょ~。・・あんたみたいな汚物と一緒にいたらこっちまで汚くなっちゃうわよ」

 

僕が痛がってる所を見るに、幼稚園児ぐらいの時かな?これは。

一般的に見ると、酷い光景なのだろうけど

僕的に見るとこの日は辛さ100がマックスとすると、本当に一桁台だね。

殴って蹴られる回数も少ないし、質問をさせてくれてるあたり生易しいな。

 

両足両手骨折するまでハンマーでおもいっきり何回も叩かれたこともあった。

 

痛みに慣れ始めた僕を叫ばせようとわざと錆びついたノコギリで何回も切られたことも何回もあった。

始めの頃はそれで泣き叫んでいたので、その様子を見た両親は愉快そうに笑ってた

 

 

え?何で死んでないのかって?

昔から傷の治りが僕はすごいよかったのだけれど、両親の痛めつけのせいでそれが加速してしまい、化け物級になった。

どれぐらい早いかというと、リストカットってあるだろ?あれぐらいなら1秒以下で回復するぐらいだ。

 

なら何故自動車に跳ねられて死んだのかというと、あくまでも死に至らない傷の治りが早いだけなため、一撃で死ぬような傷は駄目なのだろう。

 

 

 

でも僕から両親にやり返すようなことはしなかった。

中二ぐらいから避けるようにしたが、避けた後に反撃などはしない。

理由は簡単

誰よりも自分が『異物』であることを理解していたからだ。

 

 

 

「やり返す?なんで?

僕にはそんな資格なんてないよ?」

 

 

 

過去の自分に聞いたらそう答えるだろう

そもそも避けるようにしたのも球磨川先輩に出会ったからだしね。

『僕は悪くない』

そんな名言に感化されてもなお避けることしか、しなかったぐらいだしね。

 

 

 

でも正直僕にとっては悪夢ってほどでもないんだけどね。

見るたんびに今の自分と過去の自分を照らし合わせて、本当にいいのかと思ってしまう事のほうが本題なぐらいだし。

 

『まぁ、そんなこと考えてたらいつまで経っても寝られないよな~。』

 

考えれば考えるほどより思考の底に浸かってしまうので、この事はまたいつかに回そう。そう無理やり締めくくった。

 

 

 

 

 

ついに夏休みに入って僕含めた勇者みんなはバーテックス一同を倒したご褒美として大赦の人達が用意してくれた合宿先にて海水浴を楽しんでいるところです。

 

多分貸し切りなのだろう。

僕達以外にお客さんの姿が一切見られないため、相変わらずスケールがでかいなぁと思った。

 

それにしても、はやけに贔屓にしてもらいすぎのような気がするな、、

病院の病室も、他の人達とは隔離されていたりと扱い方がやけに丁寧なんだよね。

 

 

・・・『供物』だろうか?

確か昔安芸先生からこっそり聞いた話によると、園子ちゃんや銀ちゃんは他の人達とは隔離されて過ごしているらしく、

しかもただ隔離してるだけでなく、、どうやら崇められているらしい。

 

満開した時に失った機能は神樹様へ、つまり神へと捧げたお供え物。

だから大赦は二人の供物となった部位を崇め祀っているのだろう。

 

 

勇者部は夏凜ちゃんは除いて、回数こそ少ないものの、しっかり当てはまる。

二人のように大体の要望を受け入れる、ということはないだろうが、複数回満開した僕と美森ちゃんもいるし、融通はだいぶ利かせてくれるだろうね。

 

「いや~それにしてもいいのかな?こんなに至れり尽くせりでさ~?」

 

「私達はバーテックス戦で病院に入院してたくらいなんだから、少しぐらいは楽しんでも罰はあたらないと思うわ。」

 

少し遠くの砂浜で美森ちゃんの車椅子を友奈ちゃんが押しながらそう会話していた

ふと視点を他の子に移すと、、

樹ちゃんと風先輩は海の砂浜でよく見るようなビーチパラソルを開いて中でくつろいでいた。

えーっと、みんなの水着は、、何て名前の

服だったっけ?

・・ニキビだっけ?、、なわけないか。

 

「風。私と水泳で勝負しない?完成型勇者の力見せてあげるわよ。」

 

「ほう?この瀬戸の人魚と呼ばれたあたしに勝負を仕掛けるとは、、」

 

[聞いたことないよお姉ちゃん]

 

あの二人やっぱ仲良いよな~。

二人一緒に勝負のために海に入っていき、樹ちゃん、友奈ちゃん、美森ちゃんも海に入っていった。

 

ん?僕は入らないのかって?

自慢じゃないが、僕が入ったら5秒で溺れるため、入らない。

今世での小学校では、僕が入ると危ないため、特別に超浅いプールで泳ぎの練習をさせられたのだが、それでも溺れた僕を見て先生に「じっとしてて」と言われたぐらい金づちなのだ。

 

Q浮き輪という選択肢は?

A.浮き輪でも何故か溺れるため却下。

 

致命的すぎて、先生の顔がひきつってしまっていたのは良い思い出だ。

 

そう遠い目をして空を眺めていると足音がしたため視点を砂浜に戻すと、勝負終了した二人以外の三人が恥ずかしそうに立っていた。どうしたのだろうか?

 

「あの、、翔助君、その~。」

 

[私達の水着、似合ってますかね?]

 

「私と東郷さんはフリルが着いたビキニで樹ちゃんはワンピース型なんだけど、、どうかな?」

 

あぁ~ビキニね!

いや~惜しかったな~僕いい線いってたよね?ほら、『ニキビ』の文字列を置き換えると『ビキニ』になるじゃん、ね?

 

・・すみません冗談です。

 

それはともかく、三人の水着姿を見た感想か、、普通にすごい似合ってるよね。

 

『うん、似合ってると思うよ。みんなの良さがしっかり引き出せてるね。もしこの海に他の男の人がいたら、ナンパされてもまったくおかしくないと思うぜ?』

 

「そ、そうかしら。」

 

『うん。服に詳しくない僕でもよく似合うって思うレベルだからね、相当だぜ?』

 

「えへへ、、ありがとう」

 

[ありがとうございます///]

 

どうやら僕の講評は好評のようだ。

講評・好評(こうひょう)だけにね!

 

 

・・・本当にすみませんでした。

 

 

「こらこら~。何あたし抜きでわいわいやってるのよ~?あたし達も混ぜなさい」

 

「ちょっ、風!私は別に、、」

 

「遠慮しないの。あんたも気になるでしょうがよ、異性の自分の評価」

 

『何で服に疎い僕に聞くんですかね?でも二人とも魅力的だと思うけどな~。本当に彼氏いないんですよね?二人共。』

 

「そ、そう。・・何かうれしいけれど、、照れくさいわね。」

 

「あんたから聞いたんでしょ?風。・・わからなくはないけれど、、」

 

おや、また僕の講評は好評の(以下略

 

 

 

 

その後はみんなで色々遊んだ。

友奈ちゃんが異常に強い棒倒しだったり、

樹ちゃんのスイカ割りをみんなで応援したり、、とにかく色々だ。

 

 

年相応にみんな笑顔で楽しんでいる姿を見て改めてこの子達も中学生なんだな、ということを実感した。

 

 

こんなまだまだ幼い子達が世界を守る使命を授かっているなんてとても思えない。

でも、いや、だからこそ。この子達には幸せになって欲しいよね~。

まぁ、この子達だけじゃなくて、なるべく多くの子には幸せになって欲しいね。

 

 

 

そのために僕はなるべくできることをしてあげたいなと改めて思った1日だった。

 

 

 

 





はい。
少し主人公の過去話+ほのぼの回でした

最近主人公の前世について触れてなかったので触れてみましたが、どうでしょうかね?原作を進める事をもっと重視していったほうがいいですかね?

能力に関してはあまり使ってるシーンは少なめですが、、能力が能力なので。

ちなみに、
暗い話+ほのぼのでちょうど良くなるよう意識して書きました。
後半ギャグ多めですし、、
・・なってませんかね?


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