投稿時間は朝ですけど、深夜です。
・・滑りましたね。
とりあえずどうぞ
『・・予想通りだ。』
『やっぱりやっちゃったか。』
『ハァー。困った子だ、彼女は本当に』
ある日の朝、起きるとすぐにある違和感に気がついた。
前世で鍛えられた僕のセンサーは、ちょっとやそっとじゃごまかせない。
《・・しゅじん?どうしたの?》
『おや、轟山。おはよう』
『ところで一つ聞いてもいいかな?』
《・・?》
『【東郷美森】って、覚えてるかい?』
《・・・・あ、、忘れてた、、》
『……やっぱりか。』
違和感の内容はというと、何かを世界から奪われていると言った感覚的な物だ。
・・昨日八咫烏に頼んでぬりかべに移してなかったら、僕も思い出すのに数日間ぐらい時間がかかっただろうな。
ふと勉強机に貼ってある昔、先代勇者組で撮ったプリクラの写真を眺める。
そこには、はっきりと『三人』の姿が写し出されていた。…まるで最初から美森ちゃんという存在が【なかったこと】にされたような光景だった。
『まったく』
『【なかったこと】にするのは僕の十八番だぜ?』
まあ、正確には『ある先輩の』だが。
とりあえず学校に行って、みんなの記憶はどうなっているか、確認してみようか。
学校にて----
「おはよう!翔助君!」
『あぁ。おはよう友奈ちゃん』
端から見ればいつも通りの風景だろう
・・一人いないなんてわかっていなければ、の話しだけどね。
一つぽつんと空いた席を見てそう考えていると、それを不思議がったのか、友奈ちゃんに訪ねられる。
「どうしたの?翔助君?」
『ん?いや、なんかそこの空いてる席に違和感を感じてね。』
「・・翔助君も?私も実は、なにか違和感を感じるんだよね。ここの席は最初から『誰も座ってない』のに。」
なるほど、、違和感はあるが、明確な変化の内容はわかってないのか。
美森ちゃんと特に仲が良かった友奈ちゃんでもこの様子ならば、他のみんなも同じ感じだろう……皮肉なもんだね。
「それそろ時間だから、席に就こ!」
友達思いの子が親友の事を忘れて、笑顔でのうのうと生きているなんてさ。
……真実を知ったら、彼女達がどんな顔をするのか、想像するのは難しくない。
放課後-----
「よーし。みんな集まったわね。それじゃあ今日の勇者部の活動を始め『ちょっといいですか?風先輩』……どうかしたの?翔助?」
部活動を始めようとしている風先輩の言葉を遮る。…まずは聞いてみるか。
『みんな』
『朝起きたら、妙な違和感を感じなかったかい?』
「・・そういえば、、」
「何か違和感がありますよね、、」
「アタシも、、」
「私も、、何か勇者部のメンバーが一人足りないような気がするんです」
「・・ちょっと友奈?勇者部の部員はこれで全員よ?」
「そうなんですけど、、何かが足りないんです。……しかもその『何か』が凄い大事な物のような気が、、」
OK。みんなが彼女を忘れていることはよく分かった。……少し心苦しいが、真実を教えてあげるとしよう。
『・・親友』
「・・え?」
『君のかけがえのない親友さん、、って言えばわかるかな?』
「親……友」
『車椅子』
「・・・・」
『ぼた餅』
「・・・」
『君の家の隣にある、和風の家……見覚えないかな?』
「・・!」
『今は空き家みたいになっちゃってるけど、あの家に住んでいた人は、、』
「『東郷さん』」
『・・そのとおりだよ。みんなも思い出しただろ?勇者部の一部員である、【東郷美森】をさ。』
「・・そうだ!なんで私、わっしーのことを忘れちゃってたんだろう、、?」
「・・そうだよ!須美はどこ行った?」
「・・あたし部長なのに、大事な部員の事を忘れてたなんて、、最低ね」
「私だって!あの時東郷さんに、絶対忘れないよって言ったのに、、」
想像通りだ。みんな優しい子なため、自分を責めたり、慌てたりしていた。
仕方ないことだ、でも。
『落ち込んでいる場合かい?』
「え?」
『ここで悔やんでいたら、美森ちゃんは帰ってくるのかい?』
『慌てていて、美森ちゃんを探せるのかい?』
『過去を振り返って、足を止めていて、何か成果が得られるのかい?』
『答えはNOだ。』
「にっしー、、」
『過去を悔やむのは美森ちゃんを見つけた後だ』
『その時に彼女に謝罪なりなんなりすればいい。』
『だから今は、、』
『振り返るな』
『目的に向かって、前を向いて歩け』
『それに大丈夫』
『君たちは悪くない』
『もちろん美森ちゃんもだ』
『みんなも、大赦も、神樹様も何もかも』
『【仕方なかった】。ただそれだけさ』
世界は常に【仕方ない】でできているのだから。
前世で僕が誰からも一ミリたりとも愛されなかったのと同じようにね。
主人公めっちゃ喋るやん、、
主人公の前世経験を交えた話しを久しぶりに書きました。
・・こんな事言ってますが、全部みんなを励ますために言っているだけなので、根は良い子です……多分。
ご気軽に感想など頂けるとうれしいです。
では、また。