最弱先輩に憧れて   作:@深夜

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少しリアルが忙しかった深夜です。

待っててくれる人が一人でもいたら幸いです。とりあえず弐拾八話をどうぞ。



その弐拾八

 

 

あの後、ひとまず解散して各自で情報調べをしていた。

美森ちゃんはどこに行ってしまったのか、なぜいきなり居なくなったのか、

なぜみんな彼女の事を忘れたのか。

親友の友奈ちゃんすら彼女を忘れるとは余程の事なのだろう。

 

「みんな何か進展あった?」

 

「私はなかったです、、」

 

「わたしも大赦の人とかに聞いたけど……よく分からないって言われちゃって」

 

「私も大赦の人に確認したのだけど、知らないみたいだったわ、、」

 

「・・進展なしか……まったく、どこに行ったのよ東郷は、、」

 

後日部室にてみんなで集まって情報交流をしていたのだが、みんな有力な情報など収穫はなかったようだ。

しかし無理もない。最初から美森ちゃんがいた痕跡をねこそぎ奪われているのだから

逆にわかるほうがおかしいだろう。

 

「翔助はどうかしら?何か有力な情報あった?」

 

『僕もよくわからないです……ん?どうしたんだい?疾風、轟山?』

 

自分もよく分からないということを伝えようとすると、右ポケットに入っていた疾風と左ポケットに入っていた轟山が飛び出てきた。

……轟山はまだしも、疾風はいつの間にポケットの中にいたんだ?

 

《ぷはぁー。しゅじん!あのね、あのね!》

 

《・・はやておちついて。はいしんこきゅうしよう?》

 

《スゥーハァ~よし。みもり?ってひとのかぜをかべのそとからかんじたよ!》

 

《・・はやてにおなじく。》

 

「え?それ本当なの?あんた達?」

 

《・・YES》

 

「翔助、何で端末がないのに精霊が?」

 

『僕の精霊は全員フリーだからね。呼べば大体来てくれるんだよ夏凜ちゃん。』

 

「にっしーになついてるんだね~」

 

「・・いや、それよりも……須美が外にいるってやばくないか?」

 

「そうだよ!そもそもあの火の海の中に何で東郷さんがいるんだろう、、?」

 

「勇者アプリの入ったスマホがあれば、レーダーで東郷の位置が分かるんだが、」

 

轟山と疾風の言葉を聞いて、困惑する勇者部一同。……でも友奈ちゃんの言うとおり何であの火の海の中に突っ込むようなマネを美森ちゃんがやるんだ?

 

そう考えていると、部室の扉が開いた。

 

 

 

「あるわよ、三ノ輪さん?」

 

 

 

「「・・安芸先生!?」」

 

『おや、お久しぶりですね安芸先生』

 

「よく言うわよ、、翔助君が持ってくるよう頼んだんじゃない。」

 

「え?どゆこと翔助?」

 

『昨日調べるにあたって、安芸先生に端末を持ってこれませんかって連絡を入れてたんだよ銀ちゃん。』

 

『…ちなみにさっきの情報交換の際に言わなかったのは、持ってこれるかわからない不確定要素があったからだよ。』

 

「なるほど~」

 

「…とりあえず、多分だけど私がわかる東郷さんについて話しつつ端末を渡すわ」

 

安芸先生の話しを聞くと、『奉火祭』というものの、生け贄として向かったのではという話しだった。

……記憶消去は勇者部が防ぎにくる、もしくは悲しまないようにするためかな。

相変わらず一人で背負う癖は抜けてないなぁ美森ちゃんは。

 

それと勇者システムがバージョンアップされていることも伝えられた。

しかし風先輩は難色を示していた

 

 

「・・でも、部長としてこれ以上部員を危険にさらすのは、、」

 

 

うん。優しい風先輩らしい悩みだな。

……僕らなら問題ないってことを、心配性な部長にちゃんと伝えないとね~

 

『風先輩』

 

「・・何?翔助?」

 

『勇者部五箇条の中に、【成せば大抵なんとかなる】ってありますよね?だから大丈夫ですよ。』

 

「……でも、、」

 

『大丈夫ですよ。ちょっと壁の外に出て、ちょっと美森ちゃんを救って、ちょっと帰ってくるだけなんですから。』

 

「・・・・」

 

そう先輩に語りかけながら周囲にいるみんなに目を向ける。

 

『今までも数々の戦いを制してきたんです……みんな覚悟は決めてますよ?勇者部部長、犬吠埼風先輩。』

 

そう言い、風先輩の手を優しく握る。

 

 

 

「……まったく、これじゃあどっちが部長かわからないわね。」

 

『たまにはいいんですよ。いつもあなたは頑張ってますから』

 

「・・ありがと……よーし、勇者部!東郷を連れ戻しに行くわよー!」

 

 

「「「「「おー!」」」」」

 

 

 

 

 

掛け声を出して気分を高めている勇者部の子達を横目で確認しながらネジを【容量の上限をなかったことにした】袋につめる

おかげでいくつでも入るので便利だぜ?

 

 

『こんなにみんなに想われている美森ちゃんは幸せものだな~」

 

 

僕はアタッシュケースから自分の端末を手にとって、窓から外を見て一つ呟く。

 

 

 

『罪なき優しい子を、生け贄になんてさせるかよ。』

 

 

 

 

 




次回は救出編になります。

何か番外編とか色々リクエストがあれば感想欄とかに書いていただければ参考にいたしますので、よろしくお願いします。

では、また。
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