最弱先輩に憧れて   作:@深夜

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後編になります。

とりあえずどうぞ。


バレンタインデー!後編

 

 

昼休みにて-----

 

 

「翔助!トランプやろうぜ!」

 

「現在30連敗中……今度こそは僕が勝たせてもらうぞ、、!」

 

昼休みになるとクラス男友達に遊びの誘いを受ける……心理戦が得意な僕に、トランプで挑んでくる君が悪いんだぜ?

 

しかし今日は風先輩に部活が遅れる連絡を入れなければならないため、悪いがお断りさせてもらおう。

 

『ごめんね、あいにく今日は用事があるから、無理なんだ。』

 

「あら、そりゃ残念だな。」

 

「…命拾いしたな、翔助……」

 

『あはは』

『じゃあ、またね』

 

「うーい」「じゃあなー」

 

 

 

 

『さーて、風先輩の教室は、、』

 

教室を出て、風先輩がいるであろう三年生の教室を探して歩く。

 

「あら、翔助じゃない。何してんの?」

 

『あ、風先輩。ちょうどいいところに』

『今日は珍しくついてるぜ』

 

「え?どゆこと?何かあたしに用でもあるのかしら?」

 

するとちょうど探していた人物の方からこちらに来てくれたため、用件を伝える

 

『はい。今日の部活少し遅れそうなので、その連絡をと思いましてね』

 

「なるほど。どうしたの?何か用事でもあるの?」

 

『まあ、はい。友達に放課後少し時間をくれと言われましてね。』

 

聞かれたのでそう返すと、少し風先輩の顔色が少し悪くなっていた。

不思議に思い、おもわず訪ねてしまう。

 

『大丈夫ですか?』

『少し顔色が悪いようですが。』

 

「…あぁ、大丈夫よ。……ねぇ、翔助。その友達って男?女?」

 

『…へ?』

『どうしてそんなこと聞くんですか?』

 

「すこーし気になってね~、、で、どうなの?男?女?」

 

『いや、女性ですけど、、』

 

「・・ふーん。名前は?」

 

いやそこまで気になるか?普通?

もしこれがアニメなら、僕の頭上には疑問符が浮かんでいるだろうな。

 

『水無美奈って子ですよ』

『結構うちの校内では可愛いって有名の子ですよ。知ってます?』

 

「え!?あんた、あの子と仲良いの!?」

 

顔が近いよ、風先輩。

 

『えぇ、まぁ。』

『良い子ですよあの子は』

『・・というか、顔近いですよ風先輩』

 

「ご、ごめん……あの子が翔助を…まずいわね。」

 

『?』

 

ボソボソと話していたため、後半は聞き取れなかった。何を言ってたんだろうか?

 

「コホン。とりあえずわかったわ、連絡ありがとうね翔助。」

 

『はぁ、わかりました。ではまた』

 

 

「・・みんなにも言っておきましょう」

 

 

 

 

 

その後、あっという間に時間は過ぎ去り、放課後となった。

 

「よし。……じゃあついて来てもらってもいいかな?」

 

『了解』

 

歩いて教室を出ていく美奈ちゃんの後ろをついていく。

 

 

学校の屋上までくると、美奈ちゃんがくるっとこちらに振り向いてくる。

よく見るとその顔は少し赤らんでいた。

 

「・・ねぇ、翔助君。一つ聞いていいかな?…私のことどう思ってる?」

 

『いきなりだね、美奈ちゃん?』

『どうしたんだい?いったい』

 

「お願い。教えて、、?」

 

『・・よく分からないけど、、そうだな~可愛いらしくて、優しくて。男の子にとって理想の彼女だと思うぜ?』

 

そう言うと、赤い顔がより赤くなっていたような気がした。

 

彼女は少し間を空けたのち、口を開く。

その顔はよ先ほどと比べ、より赤らんで、心無しか目も潤んでいた。

 

 

「じゃあ…もしも、もしもだよ?私が」

 

 

 

 

 

「付き合ってくださいって言ったらどうする、、?」

 

 

・・美奈ちゃんが僕と付き合う、、ねぇ。

 

どうせただのからかいだと思うが、少し考えてみよう。

 

 

・・・うん、釣り合ってないね。

 

『そうだね~釣り合って無さすぎだ』

『僕に君は勿体なさすぎるぜ』

『もっといい人を探して欲しいって言って断るかな~僕は。』

 

「私は君がいいの……」

 

『もういいだろう?』

『からかいはもう勘弁してくれよ~』

『美奈ちゃん』

 

「・・あははバレちゃったか~ごめんね?お詫びといっちゃあ何だけど、チョコあげるね?」

 

『よし許す』

 

「ありがと~」

 

 

その後は適当に少し駄弁ってから、部室に向かったのだが、、

 

 

『みんな?どうかしたのかい?』

 

部室の中に入ると、悲しげな雰囲気になっていたので、みんなに訪ねる。

 

「・・にっしーどうだったの?」

 

『ん?どうだったって何が?』

『というか顔をあげてくれよ』

『みんなもだよ?とりあえず顔をあげてからゆっくりと話そうぜ?』

 

「誤魔化さないで。美奈ちゃん?のことだよ。……どうだったのか結果を教えてほしいんよ~」

 

「「「「「「・・・・」」」」」」

 

『・・ちょっ、そのちゃん?目に光がないぜ?・・みんなも同じなのかよ。ハイライトさんは何処へ?』

 

「・・・」ガチャ

 

『風先輩?無言で部室に鍵をかけないでくれませんか?』

 

 

鍵をしめた風先輩にそう話していると、両腕を友奈ちゃんと美森ちゃんに掴まれる

 

死刑を実行するために死刑囚を捕縛する看守みたいな事をされてさすがに慌てる

 

『ふ、二人とも?離してくれないかい?・・駄目だ、振りほどけないぜ』

 

そう言うと、光のない目で首を横に振られたので、もがいて出ようとするが、力ではまったく敵わず微動だにしない。

 

「アタシも知りたいなぁ~翔助?」

 

「にっしー。観念して全部話してね~?ちゃんと話してくれたら、私達からチョコをあげるからね~」

 

銀ちゃんと園子ちゃんがそう言いながら光のない瞳で歩みよってくる。

僕なんか悪いことしたのか?

……してないよね?

珍しくついていると思ったら、、やっぱりついてなかったな~。

 

 

でも、最後に一言言わせてほしい。

 

 

 

 

『僕は悪くない、、はず。』

 

 

 

 

あの先輩のように堂々と自分は悪くないと言えるようになれる日は来るのかな。

 

そう考えながら、なんとかみんなの誤解をとこうとその後頑張る僕なのだった。

 

 

・・ちなみにみんなから貰ったチョコはとてもおいしかったです・・





どうでしょうか?

今回はバレンタインデーの話しなのですが、オリジナルキャラクターの美奈ちゃんが主役みたいになりました。

・・それでも本編では多分出しませんのであしからず。

※翔助君はちなみにみんなからの好意を気づいてないふりしているわけではありません。自分なんかが好かれるわけないと思っているだけです。

次からは本編に入ります。
では、また。

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