とある魔術のボンゴレX世   作:メンマ46号

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実は盛夏祭の話もやろうかと思いましたが、特に書く事も無いのでやめました。精々インデックスを探して美琴に話しかけるのを上条さんからツナに変更するくらいしか思いつかなかったんです。その為だけに書くのもねぇ……。

一応「そんな事もあった」程度の設定で。当日ツナが何してたのかは知りませんが。

追記

この吸血殺し編が終わった後に書きました。時系列的には吸血殺し編の前でややこしい事になってますが。


吸血殺し編
変な巫女来る!


 -8月8日

 

 この日、上条はツナとインデックスを連れて街中を歩いていた。何でも高校から出された補習課題の為の参考書を買う必要があったようで、三人でその本を探しに本屋へと行っていた次第だ。

 無事にツナがその参考書を見つけ、買う事はできたのだが、上条はその参考書の値段に納得いっていない模様。

 

「まさか参考書如きが3600円もするとは……不幸だ」

 

「とうま、3600円あったら何ができた?」

 

「言うなよ……」

 

「つな、3600円あったらとうまに何ができたと思う?」

 

「ええ……俺だったら安いゲーム買っちゃうけど」

 

 上条の部屋の本棚には漫画ばかりあったが、ツナはそういった娯楽は漫画を読むのではなくコンピューターゲームをするタイプだ。特に音ゲーや落ちゲーが好きだったりする。

 ツナにも学園都市の学生IDが発行された事で無能力者(レベル0)相当ではあるが奨学金が出て、三人の生活は金銭的な融通が多少は利くようにはなったが、それでも余裕がある訳ではない。主にインデックスの食費が原因で。故に無駄遣いはできない。

 ツナ自身、学園都市に来てから衣服は並盛中の制服(レオン産)しか無かったが、先述した理由であまり服も買えず、上条が中学生の頃着ていたが、寮の移動に伴って処分するのを忘れていた服を借りているのだ。それでも小柄なツナには少しサイズが大きい。

 

「というか、当麻君の友達とかに同じ参考書持ってる人はいなかったの?その人から借りれば……」

 

「俺の友達に真面目に参考書買ってる奴なんてまずいねーよ。いても俺の不幸で借りたもんが破けたり濡れたりして結局弁償する事になる。それが分かってる奴はそもそも貸してなんかくれねーし。……不幸だ」

 

 自分で言ってて悲しくなった。

 上条の通う高校は能力開発において特に優秀という訳ではないらしく、無能力者(レベル0)なんてザラであり、低能力者(レベル1)異能力者(レベル2)すらかなり希少らしい。先日黒子に聞いた話によればそもそも学園都市の学生の六割が無能力者(レベル0)らしいが。

 

「それでとうま、3600円あったら何ができた?」

 

「いやだから聞かないでくれって!分かってんよ!日頃から勉強してりゃあ態々参考書を買わなくとも済む事だって!てか今日のインデックスさんはどうしちゃった訳!?言っとくが3600円あってもそれ全部をアイス代に当てたりはできませんからね!?」

 

「む」

 

 炎天下の中、上条の参考書捜索の手伝いの為に歩かされて冷たい物を食べたかったらしいインデックスは少々ご立腹の様子。何故アイスを食べたいのか分かるのかと言うと彼女はさっきからずっと新しいアイス屋の看板をチラチラも見ていたからだ。ツナはどちらかと言うと昼にそうめんでも食べたいと思っていたが。

 

「私は一言足りとも、暑い、辛い、バテたなんて言ってないよ!まして他人のお金を使いたいとも考えた事も無いし、結論としてアイスが食べたいなんて微塵も思ってない!」

 

「分かったよ。素直にエアコンの効いた店の中でアイス食いてーと言えば良かろう」

 

「とうま!この服は主の御加護を視覚化したものであって、私は一度足りとも不便だとか、暑苦しいとか、ああ鬱陶しいなとか思った事はないんだから!」

 

(ほとんど本音だーーー!!)

 

 というか、『歩く教会』が上条の右手によって破壊されて機能しなくなったので、それによってインデックスのぶちまけた本音に関係する類いの耐性というか防護が失くなったのだろう。

 

「因みに私は修行中の身だから、一切の嗜好品の摂取は禁じられているんだよ!」

 

「えっ、シスターってそんな制限あったの?」

 

「あー、なんか俺も聞いた事あるな。宗教上の理由で食べられないものがあるとかなんとか……。インデックスの場合は神に仕えるなら、贅沢すんなってとこか?」

 

 宗教の事に疎いツナと上条は首を傾げながら確認し合う。しかし上条の言う、シスターは贅沢するなという話が本当なら普段の暴食具合はそのルールに引っかからないのだろうか。ツナはそう思ったがやはりその辺の知識に乏しい為、分からない。

 

「ま、そんな理由があんならやめとくか。禁止されてるもんを無理して食べる必要もねぇし、そろそろ昼だから帰ってそうめんでも食おうぜ」

 

「そうだね。冷たいものなら、何もアイスじゃなくても良いし」

 

 暑いからとっとと帰ろうムードになる上条とツナだが何やら慌てた様子のインデックスが二人の肩を掴んで目をキラキラさせながら続ける。

 

「確かに禁じられてるけれども!しかし!あくまで!完全なる振る舞いを見せる事はまだまだ難しかったり、難しくなかったり!この場合、誤って口の中にアイスが放り込まれる可能性も無きにしもあらずなんだよ、とうま!つな!」

 

「え…でも、修行中なら尚更そうならないようにしないと駄目なんじゃ…「何か言った?つな?」ひいぃぃっ!な、何でもないです!!」

 

 インデックスの見苦しい言い訳に対してツナはそれなりに痛いところを突くが、ギラリと鋭い歯をチラつかせて威圧するインデックスに震え上がって黙らされた。

 

 噛みつき攻撃をチラつかせるインデックスの脅迫(交渉)により、件のアイス屋に行くか行かないかで上条とインデックスは揉める。すると、別方向からとある二人組がやって来た。

 

「お、カミやん。それに綱吉君ぜよ」

 

「あ、土御門さん……と、えっと」

 

 話しかけてきたのは金髪にグラサン、アロハシャツというかなり胡散臭い格好をした少年と青い髪とピアス、そして180cm程の長身が特徴の少年だった。金髪の方は上条のクラスメイトであり、隣の部屋の住人である土御門元春だ。先日ツナも知り合った。しかし青髪の少年の方は知らない。それを察した上条が軽く紹介してくれる。

 

「こいつは青髪ピアス。土御門と同じで俺のクラスメイトだ」

 

「よろしゅうな。えと…綱吉君やっけ?」

 

「あ、はい。よろしくお願いします…」

 

(青髪ピアスさんか……、なんか見た目通りの名前だな……。てか親はどんなセンスしてんのー!?名字はともかく名前にピアスって……)

 

 どう考えても本名ではなく、見た目から取ったあだ名なのだが、何故かツナは“青髪ピアス”を彼の本名だと思ったようだ。普通超直感が無くともすぐ分かる事である故か、かつて世界最強の殺し屋がその身にかけられた呪いを一時的に解いた時のように、超直感は仕事をしなかった。

 

(てゆーか、なんか土御門さんって苦手なんだよな〜。胡散臭いし、ちょっと怖い格好してるし……。何処となくDr.シャマルみたいな感じが……それは青髪さんもだけど)

 

 正直、この二人はいずれこの町に来る事になるであろうクロームには会わせたくない。勿論想い人の京子と友達のハルにも。そうでなくとも獄寺がこの二人に対してイラついてダイナマイトを投げ付けたり、雲雀が咬み殺しにかかったりする気がする。

 

「で、そっちのシスターちゃんは誰ぜよ?」

 

「僕も気になってたんよね。結構可愛い顔しとるやないの〜」

 

(間違いなくシャマルの同類だーーー!!)

 

 特に青髪ピアスはドンピシャだ。二人は早速インデックスに目を付け、青髪ピアスに至っては身体をクネクネと気持ち悪く動かしてインデックスに纏わり付いている。

 

「……この子、もしかして女装少年ってオチやないの?女の子にしちゃペッタンコ過ぎるし〜」

 

「む!」

 

(この人色々と失礼過ぎるー!!ある意味シャマルよりも酷え!!)

 

 直接触れようとしないだけシャマルよりも変態性は劣るかもしれないと思ったが、その分初対面の女の子の胸元をガン見してサイズを判断するのはシャマルとは別ベクトルの変態である証拠だった。

 インデックスも流石に男の子疑惑には頭に来たのかビギリ、と血管がブチ切れるような音がした。

 

「おい!いくら幼児体型だからって言って良い事と悪い事が……」

 

(あ、地雷……)

 

 青髪ピアスの失言に上条が更に失言を重ねるという大ポカをやらかした。その瞬間、彼の背筋に強烈な寒気が走り、ゆっくりと振り向けばシスターらしい慈愛に満ちた笑顔を浮かべるインデックスがいた。

 

「とうま、私はイギリス清教に属する修道女です。悔いがあるなら今の内に聞いてあげても良いんだよ?」

 

 遠回しに告げられた脅しという名のおねだりはシスターらしからぬ欲に塗れていた。

 

****

 

 あの後インデックスの怒りを収める為にアイス屋に行けば休業しており、アイスを諦め切れないインデックスに何とかファーストフード店のシェイクで妥協させた上条とツナ。何故か着いて来た青髪ピアスと土御門に上条がセットを奢る事になったが。流石に不憫に思ったツナも少しだけ負担した。

 

「シェイク♪シェイク♪シェイクが三つ♪」

 

「悪いにゃー、カミやん!綱吉君!」

 

「ゴチになりまーす!」

 

 自分の不幸体質を知って平然と奢らせる彼らは本当に友達なのだろうか。というか殆ど初対面の中学生にすらタカるんじゃねぇ。上条はそう思った。

 

「不幸だ……」

 

「えっと当麻君……。ど、ドンマイ?」

 

「ツナだけが俺の味方だ……。ありがとな」

 

 涙目になりながら選んだ一番安いセットを手にツナと上条はハンバーガー屋の階段を登る。二人の背中からは哀愁が漂っていたが、まあそんなの気にする人なんていないよね。

 

「てゆーか席空いてるかな?この店、今混んでるけど……」

 

「そうだな……。五人だからテーブル席じゃなきゃ座れねーし」

 

 先に二階に上がっているインデックス達を探しつつ、席が空いていないのではないかという予想に一憂していると、インデックスの元気な声が聞こえてくる。この様子だと丁度空いてる席があったのだろうか。

 

「とうまー!つなー!こっちだよー!」

 

 インデックスの呼びかけを聞いてツナと上条はそちらの方向へと進む。しかしそのインデックスと青髪ピアス、土御門がいるテーブル席の方を見て揃ってギョッとする。

 

 その席には既に先客がいて、しかもその先客は巫女服を着ており、死体のようにダレていたのだ。変な要素が凄く目立つ。

 インデックスは店員に言われて相席を彼女に頼んだようだが、無反応の為、了承したと見なし、もう勝手に向かい側に座っている。彼女には危機感が無いのか、それとも博愛主義が極まっているのか、はたまた何も考えていないのか。

 

(何じゃこりゃーー!?)

 

(また変な人ーーー!!)

 

 テーブル席でぐてーっと突っ伏している巫女さん。怪しい。怪し過ぎる。上条の不幸アンテナはコレに関わってはならないと告げ、ツナの超直感がスルーすべしと直感する。

 対面する巫女さんとインデックス、それを感極まった様子で眺める青髪ピアスをほっといて上条とツナは小声で話し合う。

 

「帰ろうぜツナ。アレに関わるぐらいならインデックスに噛み付かれた方がマシだ。土御門と青髪ピアスはほっとけ」

 

「う、うん…。そうだね」

 

(ああいうのって絶対碌でもないオチがついてるんだよなぁ〜。ハルとかも変な格好して良く騒ぎ起こしてたし……てゆーか学園都市って本当にこんな人ばっかり!?)

 

 何としても知らんぷりを貫く事を決めた二人の主人公(ヒーロー)。正直全然カッコ良くないが、一般的な視点では極普通の反応でもある。

 しかし既に座席に座っているインデックスをシェイクを飲み終わる前にここから連れ出す事は不可能に近い。涼しい店内で座れるという状況を奪おうとすれば彼女は遠慮なく上条に噛み付いた挙句、結局ここから移動はしないだろう。

 

「く、ーーー」

 

 すると今度はピクリと巫女さんの肩が動き、言葉を紡ぐ。それを見て上条もツナも思わず足を止めて次の言葉を待ってしまう。

 

「ど、何処か苦しいの……!?」

 

 根が優しいツナは思わず、巫女さんの心配をして話しかけてしまう。しかし返ってきた言葉はあらゆる意味で予想外のものだった。

 

「ーーーー食い倒れた」

 

 何だってこんな俗っぽいお店に巫女さんがいて、その巫女さんがテーブルに突っ伏して、あまつさえそんな台詞を投げかけてくるのか。

 超直感を以ってしても答えなど導き出せなかった。

 

 土御門、青髪ピアス、インデックスは揃って上条へと視線を向ける。

 

「な、何だよ?」

 

「カミやん、話しかけられたからには答えてやらなっ!」

 

「そうだよとうま。見た目で引いてはいけません。神の教えに従い、あらゆる人に救いの手を差し伸べるのですなんだよ。アーメン」

 

「な、ばかっ!ふざけんな!何で俺なんだよ!?つーか今のはツナの質問への答えなんじゃねーのかよ!?」

 

「ふざけてんのはどっちなんだって話なんだぜい、カミやん。綱吉君は真っ先に巫女さんを心配したんだぜい?なら今度はカミやんが力を貸してやるってのが筋だにゃー。それとも中学生に全部押し付けるつもりなのかにゃー?」

 

「いや、その中学生にハンバーガーの代金負担させたお前らが言うんでせうか!?ここは公平にじゃんけんだろ!?ってかインデックス、始めっから俺が負けると思ってんだろ?テメェ神妙な顔して十字切ってんじゃねぇ!!」

 

(いやこれ生贄押し付け合ってるだけじゃん!!)

 

 何とも醜い争いが繰り広げられ、結局上条がじゃんけんで一人負けして生贄となった。彼は何処までも不幸であった。

 

「あの……食い倒れたって、何?」

 

「……1個100円のハンバーガー、お徳用のクーポンが沢山あったから」

 

「うん」

 

「取り敢えず30個程頼んでみたり」

 

「何で!?」

 

「お徳過ぎだ馬鹿」

 

 彼女の思考回路がツナには全く分からない。何故そんな食い切れない数を無駄に頼んで苦しみ、お金も無駄遣いするのか。

 一方で上条のツッコミにショックを受けたらしい巫女さんはガーンという擬音が聞こえそうな暗いオーラを漂わせてピクリとも動かなくなった。無言だからこそ、何だかとても傷付いたのが良く分かる。

 

「……やけ食い」

 

「へ?」

 

 ツナの疑問というかツッコミに対する返答なのか、ハンバーガーをそんなに沢山注文した理由を告げる巫女さん。すると何なのかやけ食いしての現状まで話し始める。

 

「帰りの電車賃、600円」

 

「で、電車賃?」

 

「只今の全財産、500円」

 

「……その心は?」

 

「買い過ぎ、無計画」

 

「……」

 

「だからやけ食い」

 

 つまり沢山あるクーポンを使い切りたい一心でハンバーガーを30個注文し、後になって電車賃が足りなくなった事に気付いた。故に注文したハンバーガーをやけ食いしていた。そういう事だろう。

 

(無計画以前の問題だーーー!!この人、俺が会った人の中でもトップクラスに変な人だったーーー!!)

 

 帰りの電車賃の事を視野に入れずに買い物をする人など小学生でもそうそう見かけない。ましてや彼女は見たところ上条と同年代だ。それなのにそんな考え無しの行動をするのは頭のネジが外れていると判断されても仕方ない。

 ツナの知人の中でもそんなミスをするのは内藤ロンシャンや城島犬くらいだろう。

 

 馬鹿だという感想を呑み込みつつ、上条は自分の意見を述べる。

 

「ってか、お前500円分でも電車乗れば良いじゃん。そうすりゃ歩く距離は100円分なんだし。それ以前に電車賃ぐらい誰かに借りられないのか?」

 

「おお、それは良い案」

 

「おお!別嬪さんぜよ!」

 

 すると巫女さんはここに来て初めて顔を上げた。黒い瞳と髪、日本人としての白い肌が際立つ美人であった。思わずツナは少し顔を赤くしてしまう。というか隣で青髪ピアスが勝手に彼女の写真を撮っている。その内捕まるんじゃないだろうか、この変態。

 しかしやはり彼女はツッコミ所が満載であった。期待の眼差しを込めて上条を真っ直ぐに見ていたのだから。

 

「な、何故上条さんを見るんでせうか!?ってか期待の眼差し向けんじゃねえ!!」

 

「100円、無理?」

 

「無理。貸せないものは貸せない」

 

「……チッ、たかが100円も貸せないなんて」

 

「……たかが100円も待ってねーのはどこの馬鹿だオイ」

 

 舌打ちして嫌味を遠慮なく言い放つ巫女さんと若干キレかけている上条。すると巫女さんは標的(ターゲット)変更。青髪ピアスと土御門は変態で受け付けないのかスルー。インデックスは見るからに金を持っていないので居ないものとして見て、見るからに人が良さそうで押しに弱そうなツナに目を付けた。

 

「100円、無理?」

 

「お、俺ー!?」

 

「無理?」

 

「えっと、俺も……」

 

「無理?」

 

「あんまり…無駄遣いはできなくて……」

 

「無理?」

 

「奨学金もあまりなくて…」

 

「無理?」

 

「その…「無理?」……」

 

 ジーっと見つめ続け、食い気味に尋ね続ける。やがてその視線に耐え切れなくなったツナは泣きそうになりながら財布を取り出し、なけなしの百円玉を出そうとする。頼まれたら断れないランキング1位は今日も断れなかった。

 

「待てこら!歳下の中学生にタカってんじゃねえ!!」

 

 すかさず上条が止めに入る。正直このツナの状態を見ていられなかったのだろう。

 

「貴方が貸してくれないから、彼が犠牲になった」

 

「カミやん、こんな気弱な中学生に払わせて恥ずかしくないんか?」

 

「全くだぜい。不幸不幸って言っときながら貧乏くじは歳下に押し付けるのはどうかと思うにゃー」

 

「とうま!つなにばっかり甘えてちゃ駄目なんだよ!」

 

「え!?上条さんが悪者!?つーか土御門に青髪!お前らにだけは言われたくねえーーー!!」

 

 ここぞとばかりに静観を決め込んでいた土御門や青髪ピアス、インデックスにまでマジトーンで責め立てられる上条。何故彼がこんな扱いを受けるのか。その答えは彼が不幸だからに他ならない。

 

「と、とにかく!上条さんは貸せないし、だからってツナにもタカるんじゃねえ!」

 

「カミやーん、何でそんな素の返事ができんねん。そないな美人を前にしたら普通ドギマギしてまともな受け答えできなくなるのが負け犬の運命やろがーっ!綱吉君なんかそのテンプレ通りやんか!ちっとは見習わんかい!!」

 

「それって俺は負け犬って事ですかーー!?」

 

 青髪ピアスが地獄の底から搾り出すような声を発し、同時にナチュラルにツナをディスる。ツナはガーンと擬音が鳴るようなショックを受けるが、普段が『ダメツナ』故に反論できない。実際巫女さんの素顔を見てちょっとドキッとしてたし。

 

「……美人に免じてあと100円」

 

「うええ!?」

 

 美人というワードを利用し、巫女さんはまたしてもツナに100円を強請る。話していてもアレコレ理由を付けて断る上条ではなく、完全に押しに弱いと判断したツナ一人に狙いを絞ったようだ。

 

「いい加減しろ悪女!自分の顔を売ってお金にする……ましてや歳下の中学生にタカる性悪女は美人なんて呼べませんっ!つーか仮にも巫女さんが押しに弱い子の良心につけ込むじゃありません!」

 

「私、巫女さんではない」

 

 上条がツナの優しい心につけ込む巫女さんに説教をかましていると、何とその巫女さんが色々な前提を覆す発言をした。思わずこの流れを見て楽しんでいた青髪ピアスと土御門まで驚く始末。

 

『へ?』

 

 何と、彼女は巫女さんではないらしい。

 

「えっと……巫女さんじゃないなら、貴女は一体…?てか、何でそんな格好……」

 

 取り敢えずツナが気になった点について指摘してみると彼女は驚くべきビックリ発言を返してきた。

 

「私。魔法使い」




青髪ピアスとグロ・キニシアって変態同士で中の人同じ……。
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