絶対能力進化計画編です。この小説を構想したきっかけの話なので、なるべく完成度の高いものにしたいです。偶然にもその重要な章の始まりが
【悲報】今章、上条さん脇役。すいませんね。
電撃姫の妹来る!
-8月20日
沢田綱吉が学園都市に迷い込んでから大体一ヶ月が経とうとしていた。本日、ツナは上条の通う高校で上条の補習ついでに小萌先生による能力開発に関する講座を受けていた。
インデックスと魔術のゴタゴタで7月の補習をサボった上条はある意味では自業自得と言えなくもないが、無理矢理学園都市の生徒にされたツナは不満タラタラである。
「良いですか沢田ちゃん!この街で研究されている能力の開発には『
「でも俺能力開発なんて受ける気無いし……」
「それでも理事会は沢田ちゃんを学園都市から出す気はないのです。理不尽かもしれませんけど、そうなった以上、能力開発を受けなくてもこの街で暮らす為に必要な知識を勉強する必要があるのです!」
因みに本来ならば学園都市にいるのに能力開発を受けないなど言語道断だが、学園都市側はツナが自分の意思でいる訳ではないのに無理矢理この街に置かれる事になってしまった点から本人の気持ちを尊重し、能力開発を拒否するのを良しとした……と建前上はそうなっている。
学園都市上層部の思惑がどうであれ、それなら何故インデックスも学校に通わせないのかと少々に不満に思う。どう見てもツナと同年代な彼女だって本来なら学校に通わなければならない立場だろうに。
補習と特別講習が終わり、上条とツナは帰路に就く。
「じゃあツナ、俺はちょっと青髪ピアスに借りてた漫画返しに行くから、また後でな。特売もあるしそん時に」
「あ、うん!」
上条と別れてツナは一人で街中を歩く。とは言っても特にやる事もない。帰っても腹ペコシスターが今頃お腹を空かせているだけだ。下手すれば上条のように噛み付かれるかもしれない。
しかしこうして一人になる時間があるのは少々嬉しい事だ。先日のアウレオルスとの戦い以来、ずっと考えていた事があり、今もその事について一人で考えたかったのだ。自販機の近くにあるベンチに腰掛けてあの日の事をツナは振り返る。
この世界の全てをシミュレートする事で世界を意のままに操る錬金術、
この他にも色々と根拠は多々あるが、決め手となったのは
(……でも言える訳ないよ〜!違う世界から来たかもしれないなんて言ったらただの頭おかしい奴じゃん!!当麻君も絶対ドン引きするよ!!)
同じ世界に存在する異能の力同士でありながら、科学的な産物である超能力は信じるものの、オカルトの塊である魔術の存在を上条は最初信じようとはしなかった。彼の持つ異能を打ち消す右手、
ツナがこの仮説を証明できないのでは上条にも信じては貰えないだろう。そもそもツナ自身否定したい話なのだ。
オカルトという意味ではインデックスに相談しようかとも考えたが、やはり証拠の一つでもなければ駄目だ。話す勇気もない。
考え事ばかりしていたら、気温もあって暑いし喉も渇いた。ツナはすぐそばにある自販機に目を向けた。この街の自販機の飲み物は変なのばっかりだが、ヤシの実サイダーなるジュースはそこそこ美味いと誰かが言ってた気がする。丁度良いから一本購入してみよう。
チャリン…と500円玉を投入する。しかし自販機は一向に動かない。試しにヤシの実サイダーのボタンを押してもジュースは出て来ない。返却レバーに手を掛けても小銭は戻って来ない。
「……んなーー!?もしかして壊れてるーー!?」
小銭を入れてもウンともスンとも言わない自販機。ジュースも買えず、完全に金を呑まれた。何度ボタンを押そうが返却レバーを引こうが飲み物を買う事も金を取り戻す事も叶わない。
「不幸だ……」
上条の口癖を極自然に言ってしまうツナ。元々の不幸体質の持ち主同士故にこの口癖も移ってしまったのかもしれない。
そんな項垂れるツナに明るく声をかける人物がいた。
「ちょっとー?買わないなら退く退く。こちとら一刻も早く水分補給しないとやってらんないのよ」
「あれ?御坂さん?」
ツナに話しかけてきた少女の名は御坂美琴。ツナが学園都市に来たその日に出会った人物であり、この街に七人しかいないという
「良くここで会うわねー。そんなにこの街の飲み物が珍しい?」
「いや、そういう訳じゃ…ちょっと今この自販機にお金を……」
「飲まれたの!?ねぇいくら飲まれたの!?笑わないから!!」
何でもこの自販機は少々壊れているようでお金を入れてもそのまま呑まれる事で有名なんだとか。
キラキラと期待の込められた眼差しに少々引きながらツナは答える。
「ご、500円だけど……」
「500円?……ああ、500円玉ね。ふーん……」
(な、なんだよその反応……!!)
期待外れと言わんばかりに興味を無くした美琴。2000円札でも入れて大損すれば良かったのだろうか。とりあえず温厚なツナでもちょっとムカついた。
それでも500円は
「じゃあ私が取り返してやるわよ。現金じゃなくてジュースの方だけどね」
「へ?」
「ま、こいつには私も前に一万円呑まれちゃってね」
「自販機って一万円札は使えないんじゃ……」
割と一般常識だが、その点を指摘された美琴は恥ずかしさからか顔を赤くする。そしてそれを誤魔化すかのようにトントン…と軽くジャンプしてから回し蹴りを自販機に叩き込んだ。
「ちぇいさーー!!」
(また蹴ったーー!!てゆーか、お金に困った生活してる訳でもないのになんでこんな事するかな……)
自販機に蹴りをお見舞いしてその衝撃で出てくるジュースを失敬する。
(あれ……?
ツナの疑問など知らぬ美琴は盗品である缶ジュースを堂々と飲みながらツナに訝しげな視線を向ける。
「何ボサッとしてんのよ。今からアンタの500円分取り返してあげるわよ」
「まさかまた蹴るの?」
「ん?じゃあこうする?ってアレ……なんかいっぱいジュース出てきた。500円どころじゃないわね」
美琴は自販機に触れて放電した。そしたら自販機がブルブルと振動し、モクモクと黒い煙を吐き出した後、ガラガラと缶ジュースの山が止まる事なく溢れ出してきた。
そして鳴り響くのは大きな大きな警報音。
その瞬間、ツナは一目散に逃げ出した。
「お、俺は関係ないからーーー!!」
「ちょっと待ちなさいよ!何逃げてんのよ!人が折角飲まれた金額分出してやったのにも〜っ!」
明らかにそれを上回る量である。丁寧にそのジュース全てを抱えながらも美琴はツナを追い駆ける。
結局ツナの体力が切れてしまい、近くのベンチにもたれかかる。そして美琴はタイミングを見計らってウインナーソーセージ珈琲を投げ渡した。キャッチできずに額に直撃した。
「ほら、元々アンタの取り分でしょ」
「俺、コーヒー飲めないんだけど……」
「しょうがないじゃない。ジュースの種類までは選べないんだから」
違う。そこじゃない。そもそも受け取れば共犯者である。それから更に三本程別の飲み物を渡された。否、押し付けられた。
「けどせめて四本はアンタが持ってなさいよ。500円分」
(きなこ練乳……?想像しただけで気持ち悪い……)
糖尿病待ったなしの悍ましい飲み物である。こんなものツナの友人のしとぴっちゃんことSHITT・P!しか飲まないだろう。
「ったく、アンタってば逃げ腰すぎんのよ。スキルアウトに襲われた時と言い、強いくせに弱いと思い込んでてバカを見る感じ?そんなんじゃアンタに助けられた私の立つ瀬がないじゃない」
助けられたとはモスカと戦った時の事だろう。しかしアレは元々ツナが標的なのであり、美琴はその場にいたから巻き込まれただけだ。客観的には美琴が襲われた所を偶々居合わせたツナが助けたようにも見えるだろうが。
(……あれ?ここが本当に違う世界なら、何でモスカがいるんだ?いや、いるだけならともかくどうして俺を襲ってきたんだ……?)
「ちょっと!聞いてんの!?」
思考の渦に入ろうとしていたが、美琴の強い呼びかけでハッとして話の続きをする。
「え…ああ!で、でも俺だって御坂さんには助けて貰ったし……」
「じゃあ受け取りなさい。恩人からの命令よ」
「んなっ!?」
前から分かってはいたが割と横暴であるこのお嬢様。今だけはここに獄寺がいなくて良かったと思う。喧嘩になって大騒ぎになる事は必至だ。
「もっと堂々としてりゃ良いのよ。アンタもあの馬鹿も。あんだけ凄い
あの馬鹿とは間違いなく上条の事だろう。打ち消す能力は
「アンタは戦闘用のロボット相手にあれだけ戦えるのにいっつも弱腰。そういうの見ると物申したくなる美琴さんなのよねー」
美琴の物言いに対し、ツナはその考え方には共感できなかった。いつも弱腰なのは確かに自分でもどうかとは思うが、力がある事で威張り散らすような事をするのは違うのではないか。
継承式の数日前に親友が言っていた事を思い出しながらツナは少しだけ反論を述べる。
「……そりゃあ、死ぬ気になればちょっとは喧嘩は強くなるよ」
暴力に訴えるような生き方はツナにはできない。力のあるなしではなく、単にそういう性格なのだ。それをやってしまえばマフィアとして生きていくのと同じだ。
「でもこの先の人生、それを武器に生きていこうなんて思わない。そんなものなくたって、俺にはいざとなったら力を貸してくれる友達が沢山いるから。一緒に笑ってくれるみんながいるって……戦う力なんかより、ずっと素晴らしいものだって俺は思う」
今はこうして学園都市に飛ばされた事で離れ離れになっているが、リボーンによって出会った仲間達はツナの生涯の誇りだ。みんなを守る為にならツナは死ぬ気になって戦う。だがそれ以外で戦う理由などないのだ。
「……それって、前に
「うん。獄寺君や山本達は何があっても力を貸してくれるし、勿論俺だってみんなが困っていたら力を貸すよ。俺に何ができるかは分からないけどね」
ツナの言い分に何か思う所があったのか、美琴は少しばかり後ろめたそうに、表情を暗くした。しかし気を紛らわせるように更に缶ジュースをツナに押し渡した。
「とにかくお飲み。私からのプレゼントなんてウチの後輩からすれば卒倒もんよ?」
「何それ?常盤台ってどんな学校なの……?」
「学校ってよりアイツよ。アンタも会った事あるでしょ?黒子。あの子だけいっつも…「お姉様ーーーー!!!」…げ、噂をすれば……」
白井黒子の話題になろうとしたその瞬間に本人の声が聞こえてきた。というか笑顔で美琴に手を振って駆け寄って来た。
「自販機の警報を聞きつけて駆けつけてみればこんなところに……!!」
「あ、白井さん……」
しかし黒子は美琴の隣にいるツナの存在を視界に収めると呆然と立ち尽くす。そして目に手を当てながら嘆き始める。嘆き弾を撃たれた訳でもないのに。
「ちょ!?どうしたのよアンタ!?」
「そんっ…な…!?まさか……お姉様が殿方と逢瀬をーーーー!!?」
「何言ってんのこの人ーーー!?」
「ちょっと待てーい!!」
まさかの発言にツナと美琴のダブルツッコミが炸裂。すぐに黒子は凛とした表情となり、ツナの前に一瞬にして現れて、その手を握る。
「高速移動!?」
「ご機嫌よう沢田さん。改めまして、わたくしはお姉様の露払いをしておりますの。一応は顔見知りなので社交辞令としてご挨拶してさしあげます」
笑顔で目の端に涙を溜めながら話す黒子だが、ツナの手を握る彼女の両手は決して弱くない力が込められており、今にもツナの手を握り潰したい衝動に駆られていた。それを理性で抑えられるだけマシだが。
(……それにしても、相変わらずパッとしませんわね。顔付きも女性的ですし、こんなのがお姉様と……あり得ませんわね)
先程まで抱いていた疑念を早速溝に捨ててから、黒子に手を握られるツナの様子を観察する。あまり女性慣れしていないのか、ちょっと顔が赤くなっている。これは黒子自身が黙っていればそれなりの美少女である事も起因しているが、本人としてはどうでも良い。
「あらあら、この程度でドギマギしているようでは浮気性の危険がありましてよ?」
「んなっ!?」
「……アンタはこのへなちょこが私の彼氏に見えんのかーー!!」
「ひいぃぃぃぃっ!!」
黒子の発言に顔を赤くしてキレた美琴が電撃を迸らせる。その電撃が彼女に届く前に黒子の姿はその場から消え、すぐ近くの街灯の上にまた姿を現した。その代わりにツナの眼前に電撃の柱が立ち、ツナがビビらされる。
「ですわよねー。おかしいとは思いましたの。お姉様がこのようなチキンのヘタレに心を奪われるはずありませんもの」
「コラー!降りて来なさーい!!」
言われ放題のツナだが、今はそんな事は耳に入らない。一瞬で目の前から街灯の真上へと移動してのけた黒子に驚いていた。あれは死ぬ気の炎の推進力を使った時のような高速移動ではない。正真正銘の瞬間移動だ。
(これって、
(夜の炎みたいな事までできるなんて……この街の超能力ってやっぱり凄いの……?)
この街に来てから魔術関連ばかりに目が行っていたが、美琴の電撃といい、人工的な超能力も侮れない。使い方次第ではマフィアのトップクラスの連中とも十分に渡り合える。
すると黒子は話題を切り替える事にしたのか再びツナの前に瞬間移動して本題に入る。
「それで沢田さん、貴方の知り合いの方々とは連絡はつきましたか?」
黒子がツナに尋ねた内容……それは獄寺達についてだ。
ツナ同様に学園都市のIDが発行されているにも関わらず未だ学園都市に姿を見せない獄寺達の事は黒子も気になっているのだ。
「あ、いや……最後に電話できたのが8月の最初の方で……それっきり繋がらなくて……一応こっちにIDが発行されてるって事は伝えたけど」
「では、まだこの街にいらしてはいない……という事ですね?」
それから黒子は何かしらの携帯端末を取り出して記録を取る。そして端末に表示されたボンゴレファミリーの顔写真を見て眉を顰める。
「しっかし沢田さんのご学友と聞いてもいまいちしっくりきませんわね。こちらの爽やかそうな殿方はともかく、こちらの銀髪の殿方なんて不良そのものですの。きっと性格も粗暴で短気で暴力沙汰を起こすに決まってますの。未成年で喫煙してても驚きませんわ」
「アンタ会った事もない相手によくそこまで言えるわね…。しかもその友達を前に……」
(獄寺君については否定できないからなぁ……)
というかピンポイントで正解している。なんだこいつ、見てたのかよ。
「でもお姉様、見てくださいまし。こちらの殿方なんてパイナップルみたいな髪型をして右眼に漢字のカラーコンタクト。あ〜痛々しい」
「「ブフッ!」」
今度は骸への酷評が始まった。これには思わずツナも吹き出した。前々から骸の髪型についてはツナも気になっていた。未来では骸の弟子、フランが本人の前で「変態パイナッポー」とか抜かしていたのを覚えている。
そして幾らかの確認を取った後、黒子はツナを値踏みするかのように見てまた美琴に視線を向ける。
(まぁ今回は丁度良いでしょう。殿方に関して全く免疫がないままだと後々碌でもない男に引っかかる恐れがあります。その点、あの完全に人畜無害なヘタレなら心配いらないでしょうし、ついでにそのヘタレ振りを見て、男性全般に幻滅してくださればお姉様はわたくしが慰め……)
邪な妄想をしつつも、表面上はお嬢様らしくその場を後にしようとする。
「それでは、今日のところは失礼致しますが、くれぐれも過ちを犯しませんよう、お姉様?それでは」
そしてまた
「好き放題言って逃げたわね……。あ〜、なんかごめんね?友達の事、あんな風に言われたら良い気分しないでしょ?あの子、思い込んだら一直線なところあるから……。悪い奴じゃないのよ?」
「うん……。それは分かってる。………獄寺君の事は否定できないところあるし、骸は俺もちょっとそう思ったりしたから」
獄寺に関しては美琴以上に黒子の方が喧嘩になるかもしれない。しかし改めて考えるとやはりこれは深刻な問題だ。仲間達もこの街に拉致される可能性がある以上、炎圧の感知にでも気を回しておくべきだろうか。ツナの感知の範囲内で彼らが死ぬ気の炎を使えばすぐ分かるようにはしておきたい。
そんな事を考えていると黒子とは別の声が美琴を呼んだ。
「お姉様」
黒子の他にも同じように美琴を慕う者がいるのかと思い、後ろを振り向いてみる。
「え……同じ顔?」
新たにここに来た少女の姿は御坂美琴と瓜二つだった。パッと見で分かる違いと言えば美琴には無い大きなゴーグルの存在だ。しかし彼女は美琴に比べて無表情で感情に乏しい印象を受ける。
「妹です。と、ミサカは間髪入れずに答えます」
「あ、姉妹なんだ……。もしかして双子?」
それにしてもそっくり過ぎやしないか。一卵性だとしてももっと分かりやすく外見の違いを作って見分けやすくするよう心掛けたりはしないのだろうか。
「先程、ミサカと同質の
「違うからね!?俺は泥棒なんてしてないよ!!」
「ですがミサカの能力で自販機表面を計測した結果、最も新しい指紋は貴方のものでしたが」
「ウソォーー!!?」
「はい。嘘です。と、ミサカはそもそも貴方の指紋なんて知るはずもないと気付かない貴方の知能指数の低さに呆れます」
(この人、初対面で凄い毒吐くんだけど!!)
初対面で早速良いように遊ばれているツナ。良いリアクションをしてくれるが故に弄りがいがある相手なのだと初見で見抜かれたようだ。
御坂妹への対応に困っているツナは気付かない。美琴の醸し出す重く、張り詰めた雰囲気に。
「……よ」
「……どうして、アンタ一体!どうしてこんなところでブラブラしてんのよ!!」
「……御坂、さん?」
何もかもがいきなり過ぎて部外者のツナには何故美琴が妹に怒鳴ったのかは分からない。妹の方は変わらず無表情で質問に答える。
「研修中です」
「……!!研……」
明らかに美琴の雰囲気が先程までと変わった。少なくとも良いものではない。
「……ちょっとこっち来て」
「しかし、ミサカにもスケジュールが……」
「いいから、
短い会話だった。美琴はそのまま妹の手を引いて去って行った。ツナはそれを見ている事しかできなかった。何かできたとしても姉妹の問題にツナが首を突っ込むのも間違っているだろう。
「……双子なのに、仲…悪いのかな?」
何となく、ツナはあの二人が普通の姉妹ではないように思えた。
あの姉妹の事を気にかけながら、ツナはふと先程座っていたベンチを見る。そこには美琴のせいで自販機から溢れ出してそのまま持って来てしまった缶ジュースの山があった。何度も言うが、これは盗品である。
「って、このジュースどうすれば良いのーーー!?」
学園都市への拉致、魔術師との遭遇。モスカによる襲撃の末に喧嘩をふっかけられる。インデックスの迷子に振り回される。そして今こうして盗品について悩まされる。御坂美琴と会う日は彼女の意思に関係なく基本的には厄日なのかもしれない。ツナはそう思ったとか。
今章はできれば多めに感想が欲しいです。
フランが未来で骸を「変態パイナッポー」と呼んだくだりはドラマCDの話です。見落としてるだけで原作でも言ってるかもしれませんが、少なくともツナの前で言ったのはそこだけだと思います。